俺のゲンコツアカデミア   作:星天さん

20 / 27
第六話

切島、爆豪、轟の四人でのヴィラン連合の残党狩りは呆気なく終わった。残党狩り競争の順位は爆豪、俺、轟、切島で爆豪が優勝という結果になった。

 

「俺の勝ちだモブ共!!」

 

「おめでとう爆豪...お前がNo.1だ」

 

「おめでとう爆豪」

 

残党狩り1位に喜ぶ爆豪に優しい目をしながら拍手して祝いの言葉をかけたら、轟も何故か俺と同じように拍手して祝いの言葉をかけた。爆豪は感極まっているのか、俯いて体をプルプルし始めた。

 

「ふざけんじゃねぇ!こんなんで勝っても嬉しくねぇ!」

 

「いや、喜んでたろ」

 

「上等だ!テメェからぶっ殺してやる!!」

 

「落ち着け爆豪!西嶋怪我してるだろ!」

 

さっきから平気なフリをしてるが、戦いが終わってアドレナリンが切れてから皮膚を失った腕が滅茶苦茶痛い。

 

「大丈夫か西嶋?冷やすか?」

 

「気持ちだけ受け取っとく」

 

早く飯田帰ってきてくれ!って心の中で強く願い続け...俺の願いが神様に届いたのか飯田が先生達を連れて戻ってきた。先生達はこの現状を直ぐに把握して、一斉に散らばってヴィランの捕縛に動いた。

 

「遅れてすまなかった少年達...」

 

俺らの元にはオールマイトがやって来た。

オールマイトが俺たちの元に来ていきなり頭を下げて謝罪をした。突然のNo.1ヒーローの謝罪に、この場にいた全員がその場で固まった。

 

「あ、頭を上げてくれよオールマイト!俺達はこうして無事だし...まぁ西嶋は腕に怪我してるけど、オールマイトが謝ることじゃないぜ!」

 

「いや、私が早く来ていればこんな事は起きなかったかもしれない。西嶋少年も痛々しい腕にならずに済んだかも知れない」

 

「オールマイト、この腕の怪我は俺が弱かったから出来た怪我だ。この腕の怪我のお陰で今後の課題を見つけられた...だから、謝る必要は無い」

 

オールマイトに俺達が捕縛したヴィラン達を任せ、俺らは皆が集まっている出入口へ向かう。出入口に着くと先生達が点呼をしていて、全員の安否確認をしていた。

 

「せ、先生!西嶋くんが腕に酷い怪我を!」

 

「早く治療してあげてください!」

 

「分かったわ!西嶋くんをリカバリーガールの元へ連れていくわ!」

 

麗日達が俺の怪我の状態をミッドナイト先生に伝え、俺は搬送ロボにリカバリーガールの元へ搬送された。

 

 

──────────────────────────

 

リカバリーガールの居る保健室へ運ばれてから治療までの流れがスムーズで消毒やら何やらで、ものの数分で俺の腕の治療が終わった。片腕が包帯でグルグルに巻かれて、片腕だけミイラ男みたいになっていた。

 

「ありがとうございますリカバリーガール」

 

「あんたもよくあんな怪我でヴィランと戦えたね」

 

「アドレナリンのお陰ですね。アドレナリン切れた瞬間に激痛が襲ってきましたよ」

 

「とりあえず、血を少し流しすぎなのと治癒の時に体力を使ったから暫く保健室で休んでから帰りな」

 

リカバリーガールの診断で少し休んでから帰宅する様に言われた。

 

「リカバリーガール、申し訳ないんですが先生達を呼んでくれませんか?ヴィラン連合について得た情報を話したい」

 

「!?分かった、直ぐに呼ぶよ」

 

リカバリーガールが少し保健室へ出てから数分後、リカバリーガールがオールマイトと根津校長先生を連れて戻ってきた。今来れる先生がこの二人だけらしく、他の先生たちは事後処理で動き回っている。

 

「先ずはお礼を言わせて欲しい。君が居てくれたお陰で被害が最小限に抑えられ、主犯格を撃退してくれてありがとう」

 

「俺は当然の事をしたまでです。それより、ヴィラン連合について話しましょう」

 

俺は死柄木弔、黒霧との会話を2人に話した。

オールマイトの殺害、俺をヴィラン連合へ勧誘、俺自身の情報流出、個性を他人へ讓渡する敵、この話をしている中で個性讓渡の話をした瞬間にオールマイトが強く反応していた。

 

「オールマイト、あんたは個性讓渡するヴィランについて何か知っているみたいだな...」

 

「ああ...知っている」

 

「どんなヴィランか教えて欲しい。俺自身、そいつから狙われている可能性がある以上、そのヴィランについて知る権利はある」

 

「これから話す事、見た事は他言無用で頼む」

 

そう言うとオールマイトの体を煙が包むと、オールマイトがムキムキの肉体からガリガリの肉体に変化した。

ガリガリになった原因が個性を讓渡出来るヴィランとの戦闘で大怪我を負い、呼吸器官半壊に加えて胃袋を摘出した上に幾度の手術の後遺症で憔悴仕切った結果らしい。

オールマイトを重症にしたヴィランの名は【オールフォーワン】、他人から個性を奪い他者へ個性を讓渡する個性を持つ男だと教えてもらった。

 

「この際、オールフォーワンと私の因縁も聞いて欲しい」

 

オールフォーワンに狙われている以上、少しでも情報を得たいと思っている俺はオールマイトの話を聞く事にした。オールマイトとオールフォーワンの因縁...と言うよりはオールフォーワンとオールマイトの持つ個性に因縁があった。

オールマイトの持つ【ワンフォーオール】という個性はオールフォーワンが弟へ渡した個性が独自の進化をした個性。【ワンフォーオール】は継承したい相手に今までの力+自分の力を上乗せして讓渡する個性、オールマイトはそのワンフォーオール八代目だと話してくれた。

 

「そして今のワンフォーオールの継承者は緑谷少年だ」

 

「オールマイト!?良いのかいそこまで話して」

 

「この先...私の中からワンフォーオールは消えてしまうでしょう。情けない話、この老兵に君の力を貸してくれないだろうか?君と戦った時に確信したことなんだが、君と緑谷少年が手を組めばオールフォーワンを倒せる...そんな予感がしたんだ」

 

少し謎が解けた。

数日前に出久から個性が貰えたらどうするかの話をされた事があった。出久はオールマイトから個性を貰えたことに関して、何らかしらの負い目を負っていて俺に個性讓渡された時の話をしてきたんじゃないかと思った。

 

「俺も狙われている以上、オールフォーワンを倒す事に協力します」

 

「恩に着るよ西嶋少年」

 

入学してから1ヶ月も経たないうちに濃い経験と今の自分に足りてない物が把握する事が出来た。

俺からヴィラン連合について伝えられる事は伝え、根津校長先生とオールマイトは他の先生達へ早速情報を共有する為に保健室から去っていった。

 

「本当にご苦労だったね」

 

「ヴィランがベラベラ話しすぎてくれたお陰ですよ。それじゃあ、俺は少し休ませてもらいます」

 

ベッドに横になって睡魔に身を任せた。




読んでいただきありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。