俺のゲンコツアカデミア   作:星天さん

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第四話

受験戦争ぶり静岡へやって来た。

根津校長から迎えの車を寄越してくれると聞いていたから、静岡駅を出て迎えの車を待っていた。

 

【私が安全運転で迎えに来た!!】

 

「オールマイト?」

 

迎えの車を待ってから5分もしないうちに黒い車が俺の目の前に止まった。助手席のドアが開くと運転席にはTVや雑誌等でよく見ているスマイルフェイスでハンドルを握っているオールマイトが居た。

 

「さあ乗りたまえ西嶋少年!!」

 

「お世話になります」

 

言われるがままに助手席に乗った。

俺がシートベルトをちゃんとしてるかどうか確認してから、オールマイトが車を走らせた。

 

「どうしてオールマイトが俺の送迎に来たんですか?根津校長から教師が迎えに来るって聞いてたんですが」

 

「今年の春から私が雄英高校の教師になるからさ!本当だったら合格通知に私が出演して知らせる予定だったけど、君の合格発表があっさりしていたからね!サプライズで私が来たんだ!」

 

確かに俺の合格発表はあっさりだったな...。

 

「しかし、私と引けを取らない位の肉体だね!」

 

「無個性って診断された日から出来る限りの事をしてきた結果ですよ。まあ、雄英高校の先生方には疑われてますけど」

 

「私も含めて今回の事は初めての出来事だから皆混乱しているだけさ!君を疑ってしまっているのは申し訳ないと思っている」

 

まあ、歴史上無個性でロボを素手で破壊したの俺くらいだからな...雄英高校の先生達が俺を無個性かどうかを疑うのは無理もない。

 

「西嶋少年はオールフォーワンと言う人物にあったことはあるかい?」

 

「え...そんなキラキラネームの奴は知らないですね。外国のヒーローですか?」

 

信号が赤に変わって車を停止させたオールマイトが妙な事を聞いてきた。オールマイトに目を向けると真剣な表情をしていた。オールフォーワンと言う名前の人物に心当たりがなかった俺は知らないと答えた。

 

「そうか...突然変な事を聞いてしまってすまないね!今の質問は忘れてくれ!」

 

「はぁ...」

 

真剣な表情からスマイルフェイスに戻ったオールマイトと他愛の無い話をしながら暫くすると、雄英高校が見えてきた。雄英高校の敷地内に入って車を駐車場に止めた。

 

「さあ、着いたよ西嶋少年!」

 

シートベルトを外して車の外へ出ると、校舎からこちらへ数人が歩いてくるのが見えた。

 

「初めまして西嶋拳斗君。電話で何回か話していた根津さ!こちらは君のクラスの担任になる相澤くん」

 

「君のクラスの担任になる相澤だ、よろしくね」

 

校長先生と担任が出迎えに来てくれたようだ。

だが、二人の後ろに居る雄英高校の制服を着ている三人は誰なんだろうと疑問に思っていると、三人の内の一人が口を開いた。

 

「前途ぉぉ!」

 

「えっと...多難?」

 

「初めてこの掴みが成功した!!俺は通形ミリオ!よろしく!」

 

「こちらこそよろしくお願いします通形先輩」

 

ガッチリと手を掴まれた。

通形先輩の手を握った瞬間、ゴツゴツした手からこの人は途方も無い努力を重ねてきた人なんだと感じ取れた。

 

「天喰環です...よろしくね」

 

「よろしくお願いします天喰先輩」

 

「えっと...私の事覚えてるかな?君に歌舞伎揚を貰って話を聞いてもらった波動ねじれだよ」

 

「覚えてますよ。久しぶりですね波動先輩」

 

小六の頃に会った以来の女の子とまさかの再会をするとは思わなかった。あの時より身長も伸びて幼いように感じた顔も大人の顔付きになっていた。

 

「自己紹介が済んだ所で悪いがリカバリーガールを待たせている...早速だが検査をしてもらうから着いてきてくれ」

 

相澤先生の指示に従って移動を始めた。

オールマイトと三人の先輩とはこの場で別れて相澤先生、根津校長と共にリカバリーガールの元へと向かった。リカバリーガールの元へ向かっている道中、先生達に普段から個性検査の機械が雄英高校に置いてあるのかって聞いたら学校にはそんな物は置いてないらしく、俺の検査の為に借りてきたらしい。

 

「お前さんが西嶋かい?本当に大きいねぇ」

「身長は有難く父親譲りで大きくなりました」

 

個性検査をする教室に辿り着き中に入った。

教室の中には小さいお婆さん...リカバリーガールが居た。相澤先生と根津校長は何か準備があると言って何処かへ行ってしまった。

 

「5歳の頃にした検査をもう一度するだけだから気張らず楽に受ければいいよ」

 

「分かりました」

 

個性検査が始まった。

 

─────────────────────────

 

検査が終わって別室で検査結果を待っていた。

別室には俺以外の人間は居らず、暇を持て余していた俺は呼ばれるまでスマホゲームでもして時間を潰そうとスマホの電源を入れようとしたらドアをノックされた。

 

「失礼しま〜す!」

 

「波動先輩?」

 

ノックして部屋に入ってきたのは波動先輩だった。

 

「検査の結果が出るまで時間があるから西嶋君とお話したくて来ちゃった」

 

「俺もする事無くてゲームでもしようと思ってたので、俺で良ければ話し相手になりますよ」

 

暇だった俺に話し相手ができた。

しかし、密室に美少女と二人きり...何の話をすればいいのか分からん。話相手が出来たはいいが話題が思いつかない。

 

「あの時はありがとう...君が話し掛けてくれなかったら今の私がどうなってたか分からなかった」

 

どういう話題を振ろうか悩んでいたら、波動先輩からあの時のことに対して礼を言われた。俺と別れた後、波動先輩は両親に自分の状況を話して別の中学に転校する事になったらしい。

 

「ファーストコンタクトは変でしたけどね」

 

「確かに!でも、そのお陰で私は救われたんだよ!ありがとうヒーロー!」

 

あの時声を掛けて良かったと心から思った。

ヒーローって言われるのは物凄く照れくさいけど、人を一人救えた事に関して俺の言葉が波動先輩の心に届いて良かった。

 

「そうだ!折角だから連絡先交換しない?」

 

「良いですよ。これからよろしくお願いします波動先輩」

 

「うん!あ、でも波動先輩よりはねじれ先輩かねじれちゃんって呼んで欲しいな〜」

 

ねじれちゃん呼びはハードルが高いからねじれ先輩呼びにさせてもらった。俺の呼び方は拳くん呼びになった。ねじれ先輩に学校にある施設やイベント事について教えてもらっているとドアがノックされた。待機室にリカバリーガール、根津校長等の教師陣、2人の先輩が入ってきた。

 

「検査の結果が出たよ。検査の結果...無個性だったよ」

 

個性検査の結果は5歳の時と変わらずに無個性だった。

 

「これで納得してくれますか?俺は個性詐称はしてないです」

 

「教職員の代表として、君に不快な思いをさせてしまってすまない」

 

根津校長が俺に頭を下げて謝罪した。

疑いの目を向けられるのは少し嫌な気持ちにはなったが、そこまで怒っている訳では無いから根津校長に頭を上げてもらった。

 

「さて、検査も終わった所で西嶋君はお腹は空いているかい?」

 

「めっちゃ腹減りました」

 

「それなら食堂へ行こうか!」

 

雄英の食堂にはランチラッシュが勤務しているのを聞いていたから、めちゃくちゃ楽しみだ。教師陣+先輩達と共にランチラッシュが待っている食堂へ全員で向かった。

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