ダンジョンにうちは一族が潜るのは間違っているだろうか   作:かやたひや

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第3話

私はこの日の衝撃を生涯忘れないだろう。

恩恵を刻んだばかりの冒険者が、ましてやたった7歳の少年が残した圧倒的な戦果を。

そしてうちは一族というこの下界における最も特異な血を受け継ぐ者の力を。

 

 

 

 

 

朝食を終えリヴェリアに連れられギルドにやって来たがそこにはヒューマンだけでなく獣人やアマゾネス、エルフといった多種多様な種族がいた。

都市最大派閥の副団長に連れられたアサヒは多くの注目を集めながら受付に進んで行った。

「久しいなローズ。冒険者登録の受付に来た」

リヴェリアは赤髪の獣人の女性受付に声をかけた。

「ようこそおいでくださいました。ロキファミリア副団長リヴェリア•リヨス•アールヴ様。かしこまりました」

アドバイザーは丁寧な文言ではあるがどこか棒読みで受付対応をしていた。

「堅苦しい挨拶はよせ。それに言動が一致していないぞ」

「仕方ないじゃない。大手ファミリアの対応にはこうしなさいってマニュアルがあるんだから。それにあんたたちロキファミリアとフレイヤファミリアには特に丁寧に対応しないと減俸されるんだから」

リヴェリアとローズと呼ばれたアドバイザーは顔見知りであったのか会話を続けていたがただ二人の会話を聞かされているアサヒは待ち時間が無駄だと感じていた。

「ローズお前が『リヴェリアは無駄話はしないで俺の冒険者登録を早くしてしまいたい』あぁそうだったなすまない待たせてしまっていたな。ローズこの子の冒険者登録を頼む」

「はいはい承りました。この紙の必要事項に書いてください」

そうアドバイザーから紙を渡されるとリヴェリアから文字は書けるかと聞かれたが問題ないと返答した。

書き終えた紙をアドバイザーに渡すと記入漏れなどないか確認し問題なく冒険者登録は完了だと言われた。

「アドバイザーはいらないわよね。あんた達でやるのよね?」

「ああ教育はこちらでする。しかし武器だけはギルド支給のものをもらいたい。まだ駆け出しだからな支給のものがちょうど良い」

「分かったわ。じゃあ武器庫に行って好きなのもらって来なさい」

アドバイザーにそう言われるとアサヒは新たに来た職員に連れられ武器庫に案内されて行った。

残されたリヴェリアはローズから何かこちらを伺うような視線を感じていた。

「何か聞きたいことがあるのかローズ?」

そう尋ねるとローズはリヴェリアを見つめた。

「あの子のうちはって名前噂のでしょ?」

「どの噂かは分からないが2週間ほど前からオラリオに流れている噂ならその通りだ。何かあったのか?」

逆にリヴェリアがローズに質問を返した。

「別にあんた達がどこの誰をファリミアに入れたとしても私には関係ないけど、もしあんたらが派閥の力を拡大させたいわけ?だとしたら本気で見損なうんだけど」

ローズのどこか軽蔑するような目線を受けリヴェリアは一度息をはくと、

「そんなつもりは毛頭ない。ただあの子の意志が固かったからだ」

そう答えるとローズはあっそとでもいいたげな表情を浮かべ最後に忠告をした。

「忠告って訳じゃないけどあの子あのままだとすぐに死ぬわよ。あんな目をした冒険者が何人も死んでいったのを知ってるわ」

「分かっている。だからこそ私が直接面倒を見ている」

リヴェリアがそう返したところで武器をもらったアサヒがこちらに戻ってくるのが見えローズに早く行きなさいと急かされアサヒを連れダンジョンに向かった

 

 

 

 

「まずはゴブリンからだ。ゴブリンなら今のお前でも十分に倒せる」

「分かった」

リヴェリアに返事をするとちょうどゴブリンが5体新しく出現をした。

ゴブリンを見つけるとすぐにかけだして1体はすれ違いざまに切り捨て、

それを見た残りのゴブリンは後退り逃げようとした。

「逃すか」

とだけ呟きアサヒはゴブリンを追いかけあっさりと切り捨てた。

それを見ていたリヴェリアはアサヒの動きを見て到底冒険者になったばかりの者の動きではないと感じていた。そしてアサヒからリヴェリアと呼ばれ、

「もっと深い階層に潜りたい。ゴブリン程度では強くなれない」

「調子に乗るな馬鹿者。今のお前にはまだ早い」

リヴェリアがアサヒの言葉にそう返すと、

「そうか、なら勝手に潜らせてもらう。ホームの場所はもう分かっている。リヴェリアは先に帰ってもらってかまわない」と言うと一人でより深い階層に潜ってしまった。

「待て!勝手なことをするんじゃない!」

リヴェリアは先に進んだアサヒを追いかけながらそう言った。

 

 

 

 

 

ダンジョンに潜り始めて約3時間、アサヒは7階層にいた。

「冒険者になって半日のやつがもう7階層に着くとは。加えてここまで無傷で進むとは」

7階層に降りるまでリヴェリアはアサヒに止まるように何度も言ったがそれを無視してアサヒは進み続けていた。

そして今も新人殺しとまで言われるウォーシャドウ相手に差を見せ勝利していた。

「7階層のモンスターでもこんなものか。この程度じゃあいつを殺す力を手に入れるには全然足りない」

アサヒはここに至るまでおよそ50を超えるモンスターと戦っていたが手応えは感じておらず物足りなさを感じた。

「リヴェリア上層のモンスターはこの程度なのか?」

「油断するな馬鹿者。その油断をダンジョンは見逃さないぞ」

リヴェリアの説教を受けアサヒはそっぽを向いていた。

「まだまだ言いたいことはあるが今日の探索はここまでにしよう。慣れない初の探索だったんだ。明日以降も十分の時間がある」

リヴェリアがそう言うとアサヒは納得してはいなかったがもう夕方が近いこともあり明日はより深くまで潜れるようにロキに交渉しよう考えた。

2人が上層に向かおうとすると、

「うわぁー!!」

と冒険者の絶叫が聞こえ、50を超えるキラーアントに追われていた。

「た、た、助けてくれぇー!」

冒険者の助けを聞くとリヴェリアが杖を構えて、

「アサヒ!私の後ろに下がれ!」

と言っていたがアサヒはリヴェリアの言葉を聞かずに、

「リヴェリアあのモンスターは俺がやる。ここまで手応えがなかったんだ」

と言いモンスターに駆け出した。

「ま、待て!」とリヴェリアが声をかけるがアサヒは止まらずキラーアントの大群に突っ込んでいった。

 

 

キラーアントに向かう途中でアサヒは印を結んでいた。

「巳、未、申、亥、午、寅」

そう言うと印を結んでいた手を口元にやり口から巨大な火の玉が出てきた。

「火遁•豪火球の術!」

アサヒから繰り出された巨大な火の玉はキラーアントの大群のおよそ半分を燃やし、巨大な音を出した。その音につれらた新たなが怪物進呈がやって来た。

面白いとアサヒが呟くと新たに50体以上増えたモンスターに駆け出していった。

モンスターに接近し切り捨て、殴り飛ばし、背後から襲ってくるモンスターにも知っていたかのように対応をして圧倒していた。

それを見ていたリヴェリアは衝撃のあまりその場を動けずにいた。

「信じられん」

ただ一言そう呟き、その言葉にはリヴェリア自身がこれまで経験してきた冒険者としての常識が覆されていた。

アサヒの戦闘を見ているとアサヒの目が赤くなり瞳に2つ巴が浮かんでいるのが見えた。

「本でしか見たことがなかったがあれがうちは一族の写輪眼か」

リヴェリアは圧倒的なアサヒの戦闘を見て噂は本当であったと確信した。

「あれが古代、恩恵を持たずにしてモンスターたちと渡り合った戦国うちはの力か」

リヴェリアがそう考えているとアサヒから戦闘が終わったとの報告がきた。

「任せきりにしてしまいすまない。疲れてはいないか?」

「いや問題ない、良い鍛錬になった。リヴェリア明日はここより先に進みたいんだがいいか?」

この戦闘の手応えからここから先に進んでも構わないと感じたアサヒはリヴェリアにそう頼んだ

「ロキやファン達と相談してからだ。顔に返り血が付いている動くな」

リヴェリアはそう言うと布を取り出しアサヒの血を拭きながら、

「アサヒ、お前の今日の行動は決して褒められたものではない。半日にも満たない冒険者がする行いとしてはあまりにも無謀だからだ」

また説教かと思いアサヒは耳を閉じようとしたがリヴェリアは続けて、

「もうお前は同じファミリアの家族だ。私達がお前を心配していることは忘れないでくれ」

リヴェリアはアサヒの頭を撫でながらそう続けた。

アサヒはそれに何処か懐かしい雰囲気を感じたが、

「頭を撫でるのをやめろ。もうそんなガキじゃない」

と恥ずかしそうに手を払いのけ魔石の回収に向かった。

リヴェリアは恥ずかしそうに手を払いのけるアサヒを見て大人ぶっている子どもではあるがまだまだ子どもらしい所もあると感じた。

「私も魔石の回収を手伝う」

そう言いアサヒの後を追いかけて行った。

 

 

 

 

最終到達階層 7階層

討伐モンスター数  219体

獲得ヴァリス  156538ヴァリス

 

すべてを失った少年の初めての探索はこれまでの冒険者の常識を覆す鮮烈なものであった。

 

 

 




初めまして。ダンまちとNARUTOが好きでどこかにうちは一族がダンまちの世界にいる作品ないかと探していたんですがなかったので書いてみました。
補足として主人公の入団はアイズ入団の1年位前を想定してます。
続くか分かりませんがよろしくお願いします。
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