ダンジョンにうちは一族が潜るのは間違っているだろうか   作:かやたひや

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第5話

夢を見たことで寝付けかったアサヒは朝からファミリアの修練場で訓練を行っていた。

 

ロキファミリアの修練場は様々な訓練ができるようになっており、アサヒは魔法の命中率を上げるために使われている的を7個修練場に設置をしていた。

 

修練場の中心に立ち、写輪眼を使い指の間にクナイを挟め飛び上がった。

 

頂点に達すると体制を安定させるために逆さまになり指に挟んだクナイを4本投げた。

 

2本ずつ左右に投げられたクナイは途中でぶつかり壁や床に置かれた的の中心を射抜き、残る的は3個アサヒは落ち行く中でポーチから素早くクナイを取り、残る的に向けクナイを投げた。

 

投げられたクナイは先程と同じく途中で互いにぶつかり、的に向かっていった。

 

地面に着地をし的に刺さったクナイを確認すると6個の的の中心は射抜いていたが1つの的だけ中心から外れていた。

 

「ちっ、角度が悪かったか」

 

今回の反省をしもう一度訓練を行おうとした所で声をかけられた。

 

「ここにいたのか、お前の部屋に行ってもいなかったから探したぞ」

 

リヴェリアが修練場の入口からこちらを見ていた。

 

「いつからやっているんだ?」

 

アサヒはここで素直に明け方からだと答えたらこれまた面倒臭い説教が始まると感じ、顔をそらし気まずい表情で「……少し前から」と答えたがそんな嘘は到底リヴェリアには通用するはずもなかった。

 

「顔に書いているぞ訓練もいいがしっかり休みも取れ、お前はまだ子どもなんだ今の時期に無理をすると体の成長にも影響が出る」

 

「訓練は終了だ、もう朝食の時間になる汗を流してこい。片付けは私がしておく」

 

確かに時間を見るとあと30分もしたら朝食の時間であり、リヴェリアに礼を言い修練場から出てシャワーに向かった。

 

 

 

 

シャワーを終え食堂に向かい、朝食を受け取り空いている席に座るとロキが向かいの席に座ってきた。

 

「おはようさんアサヒ、リヴェリアから聞いたで朝っぱらから訓練しとったらしいな」

 

ロキの挨拶について一瞥だけすると、無視をし朝食を続けた。

 

「おっふ、アサヒ無視されるとウチのハートが粉々になりそうやわ」

 

「説教なら聞かないぞ、既にリヴェリアから受けた」

 

「それも聞いたで、けどウチからも言っとくであんま無茶したらアカンで」

 

「俺自身無茶だとは思っていない」

 

そう言うとロキはどこか悲しそうな目でアサヒを見ていた。

 

「それよりロキ何のようだ、何かあるから声をかけたんじゃないのか?」

 

「せやったせやった朝食終わったら書斎集合な、リヴェリアからの伝言や」

 

「何故ダンジョンに向かうのにそんなとこに行く必要がある?」

 

純粋な疑問としてロキに聞くと「ウチは知らーん」と確実に知っているのにとぼける表情に腹が立った。

 

内心舌打ちをしながら了承するとロキも後で「ウチも行くからなー」と言い女性団員にセクハラをし吹っ飛ばされていた。

 

 

 

 

と既にリヴェリアがいた。

 

「もう朝食は終わったのか?早かったな」

 

「ああ、それよりリヴェリア何のようだ?」

 

リヴェリアにダンジョンにも向かわず何をするのか聞いたところ驚きの返事が返って来た。

 

「これからお前にはダンジョンの基礎知識並びに教養を学んでもらう」

 

驚愕だった、リヴェリアの、口から出た言葉はまるで強くなるには関係のない

ものであったからである。

 

「今更そんなものが何の役に立つ、そんなものを学ぶくらいならダンジョンに潜った方が強くなれる」

 

「いや、今のお前に必要なのはガムシャラにダンジョンに潜ることではない、知識を身につけ未知を既知に変えることだ」

 

腹が立った、俺の悲願を知っておきながら邪魔をするこの女が。

 

ロキがやって来た後もくどくど教育の必要性を語るこの女が鬱陶しくて仕方がなかった。

 

ロキも「こんな美人のお姉さんの授業を受ける機会なんてないんやから有り難く受けとき、なんならウチと変わって欲しいくらいやわ」

などふざけた事を抜かしていた。

 

(うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ)

 

心の中で毒を吐く、しかしついに耐えきれなく口から思いが溢れてしまった。

 

「うるせぇ!クソババア!!」

 

空気が死んだ、ロキは顔を青ざめリヴェリアは顔の表情が抜け落ちていた。

 

数秒経つとアサヒの頭に感じたことのない衝撃が突き抜けた。

 

アサヒは顔を上げるとロキは震え上がり、リヴェリアは拳を握り怒りの表情に満ちていた。

 

「何より先にお前には年長者に対する敬意を教える必要があるようだな」

「言っておくぞ、度を越した言動には制裁を加える。覚えておけ」

「ペンを持て私が今から言うことを心とノートに書き留めろ」

 

(こ、このエルフ母さん並に怖えー)

 

アサヒはそう思いながら1日中休みなく地獄の座学を受けた。

 

 

 

 

次の日アサヒは早朝から部屋を抜け出しホームの中で隠れていた。

 

理由は明確でありリヴェリアの座学から逃げるためである。

 

昨日は1日中リヴェリアの座学を受けさせられ、訓練とはまた違った疲れを感じ何も出来ずに寝てしまっていた。

 

今日こそはダンジョンに潜ろうと考え、今もなお自分を探すリヴェリアの声から逃げどのようにしてホームから抜け出すかを考えていた。

 

(普通にホームから出るんじゃだめだ。リヴェリアはLv.5俺よりも気配を察知するのは上だ)

 

何通りか脱出方法を考えたがどれも成功率が高くなくどうしようかと考えていた時隠れていた部屋のドアが開いた。

 

アサヒはすぐに部屋からの脱出を図ろうとしたがそこにいた人物はリヴェリアではなかった。

 

「やっぱりここの部屋にいたか。君が隠れているのはこの部屋ではないかと思ってな。大丈夫ぶさリヴェリアには言ってない」

 

そう言いながら部屋に入って来たのは団長のフィンであった。

 

「いずれ逃げ出すとは思っていたけど、まさか1日しか持たないとはね」

「リヴェリアの座学は厳しかったかい?もう嫌になってしまったのかな?」

 

フィンにそう問いかけられ、はっきりと答えた。

 

「あんなもの受けたところで全く強くならない。ダンジョンに潜った方が何倍も強くなれる」

 

そう答えるとフィンは少し考え提案をしてきた。

 

「それなら僕と模擬戦をやらないかい?君が僕に一撃でもくらわすことができたらリヴェリアの座学を受けずにダンジョンに潜ることを許可しよう」

 

「本当か?フィン」

 

「ああ、本当さ。けど君が負けたらリヴェリアの座学を受けるんだ。いいね?」

 

「分かった。先に言っておくぞフィン、Lv.1だからといって俺を舐めるなよ」

 

フィンは笑みを浮かべて答えた。

 

「僕は君を舐めてないよ。リヴェリアに見つかる前に中庭に行こうか」

 

そう告げるフィンの後に着いていき中庭へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アサヒの性格としましては現在年不相応に大人びた面はありますが、クソ餓鬼の面もまだ残っています。
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