弱小球団のGMになりまして   作:佐月檀

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 最後にアンケートを置いているので、ぜひお願いします。


2022シーズンは波乱からです

 阪神側のホームで行われる開幕戦。

 今回は都合的に甲子園球場ではなくドーム球場なのだが、それでも関西圏ということもあって、神奈川からしたら完全アウェーな環境だ。

 しかも開幕戦でもあるから、双方のエースが登板する。

 恐らく、ひとつのミスも許されない綱渡りのような投手戦となるだろう。

 

 テレビ中継から見ていても、独特な熱が伝わってくる。

 静けさの中にある熱狂。

 阪神側のホームとはいえ、異様な盛り上がりを感じられる。

 

 こちらの先発はもちろん昨季13勝6敗の若きエース、斉藤。

 対して、阪神のエースはベテランだ。

 昨季も安定した活躍をしており、30代半ばでもまだまだ衰え知らずのピッチングを見せる。

 だからこそ、この開幕カードにおいて障壁となるのは、間違いなくその阪神のエースだろう。

 

 昨季の阪神は強打者が三人ほど打線に並んでいたが、今ではひとりのみ。

 ではふたりはどうしたかというと、ひとりはFA権を行使してパ・リーグの球団に移籍していたり、もうひとりは大怪我を負って離脱中である。

 正直、この開幕戦での阪神打線は昨季ほど怖くはない。

 しかし自慢の投手陣は健在で先発、リリーフどちらもかなりのものが揃っている。

 今季の阪神は、恐らく守り勝つような野球を仕掛けてくるはず。

 まあ要するに、投手力で抑えまくって押し潰そうとしてくるわけだ。

 

 だが、こちらも負けてはいない。

 1番の山田がバッターボックスに入る。

 場内の雰囲気がさらに強張っていく。

 山田に投じられた第一球。

 

 

 

 それを、山田は強い当たりで弾き返した。

 ボールはフェンスに直撃し、山田は二塁ベースにまで進出。

 いきなり迎えた得点のチャンスに、思わず目を丸くする。

 まさかハナから叩けるとは思っていなかった。

 テレビに映し出された阪神ベンチに目を向けると、阪神監督が顔を強張らせていた。

 

 続く2番小坂。ひとつヒットを打てるだけで得点できるこの場面。阪神の守備陣はバントを警戒しているみたいだ。

 ワンボール、ツーストライクでの4球目。

 小坂が外角低めのボールを二遊間へ弾き返した。

 二遊間からセンターへ抜けていった隙に山田は三塁、小坂は一塁へ。

 これで無死一・三塁となった。

 

 初回から阪神のエースを打てているのはかなり大きい。

 というか、昨季から活躍してはいたが、今年もかなりの活躍を期待できそうだ。

 

 と、3番打者の高卒ルーキー、秋山がバッターボックスに。

 ここで打てれば得点という状況で、秋山はなにかを見据えたように待ち構えている。

 投じられた1球目。秋山は大きく振りかぶって。

 

 

 

 快音とともに、ボールはレフトスタンドへ。

 飛距離141mの、文句なしのスリーランホームラン。

 秋山はホームベースを踏む直前、バク宙をして生還。

 場内は歓声とどよめきで満たされていた。

 

 一方、マウンド上の阪神のピッチャーはレフトスタンドを何度も見向いている。

 あんなに飛ばせるのかとでも言いたげな表情だ。

 だがまだノーアウト。このイニングは終わっていない。

 

 バッターボックスには無精髭がトレードマークの4番、小笠原。

 侍が刀を構えているような立ち姿のまま、小笠原はただただ相手投手を見つめる。

 1球目、2球目を見送り、ツーボールとなって。

 3球目、深く落ちる球が投じられた、次の瞬間。

 

 

 

 小笠原はそれを軽々掬い上げるように、ライトスタンドへかっ飛ばした。

 バットを放り投げ、悠々とベースを回っていく。

 飛距離147m。豪快な一発だった。

 阪神にとっては決勝点とされてもおかしくない、2者連続ホームラン。

 それをまさか、あのベテランエースから打てるとは。

 

 だが5番、6番、7番は普通に凡退。

 上位打線がちょっとおかしかっただけのようだ。

 

 

 

 

 

 9回裏、阪神の攻撃。

 打順は7番から。その打者を斉藤はマウンドで待ち構える。

 ここまで阪神打線を2安打だけに抑え込んでいる斉藤は、この7番を見逃し三振に切って取り。

 8番打者を切れ味鋭いスライダーで空振り三振。

 9番も楽々とストレートで空振り三振に討ち取り、ゲームセット。

 

 阪神打線を完全に制圧していた、圧巻の完封勝利だった。




 キャッチャーどうするべ、と現在悩んでます。
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