夢叶って画家になれた転生主は、ともかくブルアカ本編に関わりたくない   作:木暮鬼一

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これにて栢間エスミ、2年生編は完結となります。
次回のエスミの独白を持ってこの章は終了となり、いよいよ本編軸開始前の3年生編に突入いたします。

これからもどうぞ、よろしくお願い致します。


栢間エスミ 『カタコンベ』

 

 

 あれからおよそ数十分後。

 

「……迷子になった」

 

 キオとチェリの口論で引き寄せられた群衆から逃げるようにして、当てもなく大聖堂周辺をただウロウロと移動し続けていたエスミでしたが、気付けば自身が迷子になっている事に気づきました。

 

 とはいえ彼女はトリニティ総合学園に通い続けて既に2年。

 大聖堂の外にさえ出れれば多少は生まれ持った土地勘が働いて校舎などに帰る事が出来るのですが、どうやら彼女は知らない間にシスターの手入れが行き届いていない大聖堂の敷地の端まで来ていたらしく、天まで伸びている雑木林のおかげで今いる場所からでは本校舎はおろか大聖堂の姿さえ見つける事が出来ません。

 

「方向音痴では無かったと思うんだけど……これからは気を付けないとかな」

 

 やれやれと溜息を吐き、ここで一旦懐からスマホを取り出します。

 あれから既に何十分か時間が経過しているので、人様の前で元気に口論をしていたチェリ達も流石に落ち着いて連絡でも寄越しているだろう、という判断で取り出した訳ですが……ビンゴです。

 つい数分前にチェリからモモトークで何件か連絡が来ていました。

 

『師匠、今どちらにいますか!?』

 

 只のメッセージに感嘆符を付けてくるとは、焦っているのか逆に冷静なのか……こればかりは彼女の性格がよく分かりません。

 ひとまず現状について返信を送ります。

 

『ごめん、道に迷った。たぶん敷地の端の方だと思う。雑木林が酷くて大聖堂も見えなくて方向が分からないけど』

『何してるんですか!? キオもそうですが、大聖堂内を探し回っていたサクラコも師匠の姿が見えないと心配しています!! 何か目印になりそうなものはありませんか!? すぐに迎えに行きますので!!』

 

 さぞ大慌てでスマホを操作しているのだろう、などと呑気に思いながらエスミは周辺を見渡します。しかしながらシスター達の手が行き届いていない区域という事もあってか、雑木林よりも高く人目に付くような目印になるモノなんて何処にも……。

 

「……あった」

 

 いえ、ありました。

 エスミの視線の向こうに、かなり年月が経過して見た目がボロボロとなっている礼拝堂が1つ、ポツンと雑木林の中で取り残されたようにして建っています。

 具体的な年代は把握出来ませんが相当昔……少なくとも数百年以上は前の建築物かもしれません。

 

(昔のシスターフッドが利用していた礼拝堂かな? だとしたら居場所の特定にはうってつけだね)

 

 古い美術作品を管理し、何ならその詳細な記録まで残して丁寧に資料として保管している組織です。

 あの礼拝堂の設計図か、またはこの区画の地図あたりを持っていても何もおかしくはありません。生憎と道に迷ったエスミ自身は無暗にこの場から動くことが出来ない為、あの礼拝堂の中でチェリ達の迎えを待つ方が賢明と言えます。

 

 エスミは礼拝堂に関する特徴と見た目、ついでに建物の外見を撮った写真をモモトークでチェリに送ると、迎えを待つために自身はその礼拝堂へと足を運びました。

 

「……建物自体は頑丈。柱や壁も耐久性は特に問題なし……だけど中身は質素だね……椅子も家具も置いていない……」

 

 いざ礼拝堂に足を踏み入れて分かった事は、ボロボロで悲惨な姿となっている外見とは違い、内部は保存状態がかなり良いと言う事でした。

 外から見れば地震か台風でも直撃すればあえなく瓦解しそうな弱さを見せていたにも関わらず、建物内部の損傷は割と最小限に留まっており、一時の避難場所としても十分に利用ができそうです。

 

 とはいえ寝泊りが出来るかどうかで言えば、それは否でしょう。

 

 埃は積もりに積もり、外から入り込んできた枯れ葉が屋内で山を築き、肝心の家具類は一切置かれていないという有様。この場で休んだところで、下手をすれば体調不良でも起こしかねません。

 恐らく今後もう利用する事がないと、かつてのシスターフッドが中身を全て取り払ったのでしょう。手入れもされていない外の雑木林の凄まじさを見れば、この区画はどうやら長いこと放棄されているようです。

 

(シスターフッドも自分たちの敷地内に関しては隅々まで管理出来ている訳じゃないようだね……ん? あの壁の向こうにあるのは……扉?)

 

 迂闊に手を汚さないよう気を付けて歩き回っていたエスミは、ふと視線の向こうにある扉に意識を持っていかれました。

 しかし別になんて事はありません。

 礼拝堂であれば聖職者のための小部屋の1つや2つあって当然です。ですがここは備え付けの懺悔室すら撤去されている建物ですから、室内を見たところで何も置いてない確率は十分に高いです。

 

 しかし、何故でしょう。

 

 あの扉の向こうに何やら重大なモノが隠されているような気がして、エスミは増大する好奇心に身を委ねてその扉を無意識に開けていました。

 

「……地下?」

 

 さて気になる扉を開けてみると驚きです。

 そこにあったのは聖職者のための小部屋ではなく地下に続く階段でした。かなり深いのか、それとも光が行き届いていないのか、底が暗くよく見えません。

 仕方なしにスマホに備わっている機能のライトを点灯させ、迎えが来るまでの冒険ということでエスミは静かに、かつ落ち着いて階段を下る事にします。

 

「こんな礼拝所に地下を作るなんて、昔のシスターフッドは何をしていたのかな?」

 

 コンッ、コンッ、と土とレンガで構成された階段の段差が靴底で一歩一歩踏むごとに音を鳴らせ、それが下に向かって降りていく内に段々と周囲に音が広く響き渡るようになっていきます。

 これは思っていたよりも相当に深い、とエスミは察しました。

 決して『何か得体のしれないモノが出てくるかもしれない……』と恐怖を抱いている訳ではありませんが、この先を進めば未知の何かが待ち構えているのは間違いないでしょう。極めて慎重に、しかし冒険心と好奇心を刺激するこの謎の高揚感にエスミは少しずつ酔っていきました。

 

「着いた……けど……まあ、大聖堂近くの地下となれば当然これがあるよね」

 

 やがて無事に地下の〝底〟に辿り着いたエスミは目の前に広がる景色を見て確信を得るのでした。

 

「……カタコンベ。こんな所にもあったなんて」

 

 カタコンベ。

 いわゆる一部の宗教で古代から長く利用されていた【地下墓地】とも呼ばれるモノ。

 地域や宗教によって違いはあれども、通路の高さは大体2メートル弱。幅は1メートルあるか無いか。しかしそれが何層にもよって掘り下げられることで、その長さは数キロから数十キロにも及ぶという大規模な墓地となります。

 またエスミの前世では一時期迫害されていたキリスト教の信徒によって秘密に祈りを捧げる場としても利用された事があり、その使用用途は時代や国によって非常に様々です。

 

「だけど、どうしてカタコンベがここに? トリニティ自治区は他にもカタコンベはあるはずだけど……」

 

 エスミの言う通り、何もカタコンベ自体はトリニティ自治区では決して珍しいものでは無く、自治区の至る所で大小様々な規模のカタコンベが存在し自由に立ち入る事さえ出来ます。

 という事はつまり、わざわざシスターフッドの管轄下である大聖堂の敷地内でこのような大規模のカタコンベを作る必要は無いと言えるのです。

 これはあくまでも仮定ですが、ここにカタコンベを作ったのには何か別の理由があるのかもしれません。

 

「……行こうか」

 

 エスミは周囲を見渡しながらチェリ達の迎えを待つと言う本来の目的も忘れ、ぐんぐんと奥深くへと歩みを進めていきます。

 

 対して長い期間外部から放置されていたカタコンベは、そんな来訪者を歓迎するが如く、彼女の足音をまるで音楽のように強くそして綺麗に反響させました。

 

 

 

《1-2》

 

 

 

(……長い)

 

 カタコンベに到着して数分か、もしくは10分近くが経過した頃。

 歩き続けても尚、カタコンベの最深部はおろか景色すら変わる事がなく、ここに来てエスミは地上に引き返すべきかどうかを悩み始めました。

 

(本来は墓地として機能しているはずの場所だからね……何か不思議な発見があると思い込んでいた私がおかしいだけなのかも……)

 

 よくフィクション等に登場するカタコンベは、お宝の在処が隠された墓が存在したり、どういう訳か危険なトラップやギミックなどが仕掛けられているものですが、そもそもカタコンベに埋葬されているのは神を信仰し、その果てに命を散らした数多の殉教者達になります。

 いわば神のため、宗教のために身を捧げた勇気ある者達が眠っているわけで、それ以外の何かが眠っているなど到底考えられません。

 

(……流石にこれ以上奥に行くのは危険かな)

 

 時間が経つにつれ、当初強く抱いていた好奇心も冒険心も次第に落ち着き始めたエスミは、これ以上の詮索はカタコンベに眠る死者たちに対しても失礼だと考え、踵を返すことを決意します。

 それに元々外を長時間出歩くつもりでは無かった為、先ほどからライト代わりにしているスマホのバッテリーが間もなく底を尽こうとしていました。もってあと数十分といった所でしょうか。

 

 正直、地上にある礼拝堂を放棄して以降は立ち入りを禁止してしまっているのか、照明機材すら置かれていないここはスマホのライトで道を照らしても心許ない程に暗く、かつ整備もされていない為に足元が非常に不安定となっています。

 

 仮にバッテリーが切れて暗闇に包まれてしまった場合、この場所を明かりも無しに動き回るのはあまりにも危険と言えるでしょう。

 後日、シスターフッドに正式に許可を貰って再度探索することを考え、一旦エスミは好奇心を捨てて地上に戻るために後ろを振り返りました。

 

「……ん?」

 

 その時でした。

 

 地上に帰ろうとした彼女をその場に引き留めるが如く、突如として通路の奥から何やら音楽が聞こえてきたのです。墓地としての機能しかないカタコンベで鳴り響く不釣り合いな音楽。異常であり不気味です。

 

「…………」

 

 少なくとも自然に発生した音楽では無いと理解し、何やら異常を察したエスミはすぐに愛銃である45口径のダブルアクション、通称【ニキ】をホルスターから抜いて左手で強く握りしめると、これまで冒険心から愉快に動かしていた足をなるべく最小限に留め、ゆっくりと音楽がなる方向へ近づくことにしました。

 

 スマホをライト代わりにしている右手は胸の前で構え、銃を握る左手は真っすぐ前に向け、じりじりと通路の向こうに歩みを進めていきます。

 

「この音は……ピアノ?」

 

 エスミは最初、聞こえてくる音楽の特徴が全く掴めていませんでしたが、向こうとの距離を次第に縮めた事でカタコンベ中に響き渡るこの音楽を奏でている楽器がピアノだと分かりました。

 

 とはいえ音楽を奏でる楽器がヴァイオリンやフルートだったとしても、ろくな明かりもない暗闇でかつ空気が濁っているカタコンベで流す音楽としては相変わらず不気味な事に変わりはありません。エスミは緊張と不安から来る謎の寒気に耐えながら、徐々に徐々に近づく音楽の発生源に色々と考えを巡らせます。

 

 一体この場に何が起きているのか。

 何故いきなりピアノで奏でる音楽がこのカタコンベで流れ出しているのか。

 いくら真剣に考えたところで、この摩訶不思議な現状に対する答えが自身の頭から湧き出てくることはありませんが、未知の恐怖に臆するよりはマシです。

 

 やがて緊張感を抱きながら通路をひたすら歩み続けたエスミは、カタコンベに集う信徒達が集会や礼拝を行うための場として作られた一種の大広間とでも言うべき広々とした場所の前に辿り着きました。

 今まで歩いてきた通路に比べれば横は限りなく広く、天井も自身の背丈の3倍か4倍ぐらいはありそうです。

 

 ですが狭い通路から抜け出せた喜びよりも先程に比べて〝何か〟がいる気配が一層鋭くなり、エスミは目を細めて周りを見渡しました。

 

「……弾は問題なし……整備もしっかりしている……何が来てもひとまず対処は可能っと……よし」

 

 ニキに装填されている弾の確認、続けて動作不良を起こさないかを目視で確認し終えたエスミは、この状況下で一旦スマホのライトを消して懐にしまいました。

 幸運なことに広々としたこの広間の奥ではロウソクの火が灯されており、あの場所に向かえばひとまず暗闇から逃れることは出来そうです。

 

 それに何より、先程から奏でられているピアノの音楽もあの向こうから聞こえてきます。誰かがあの場所で演奏でもしているのか……どちらにしろ、視界を確保できる明かりがあるのなら彼女のスマホはもう用済みでした。

 

 さて向こうに居るのは自身と同じく無断侵入をしている輩か、またはカタコンベに住まう謎の幽霊か。

 

 もし本当に幽霊ならこの銃は持っていても全く意味が無いのだが、と余計な雑念を抱きながらもエスミは広間の奥深く……そのロウソクの火が灯されている最深部へと歩みを進めました。

 

「……っ!?」

 

 そして彼女は大広間の最深部に足を踏み入れた途端、目の前に広がる光景に思わず言葉を失い、唖然としてしまいました。

 

「……これは……彫刻?」

 

 何故ならば、彼女の前には数百もの〝彫刻作品〟がこの広間の一帯を埋め尽くさんばかりにずらりと並んでいたのです。

 

 どれもこれも壁に取り付けられたロウソクの揺れる火によって照らされた影がうごめいており、美術愛の強いエスミと言えどもこの光景はあまりにも不気味であり、加えて寒気がします。

 しかしながら、シスターフッドの管轄下にある大聖堂の敷地内でこの彫刻があるという事は、ほぼ間違いなく以前まで大聖堂で管理されていたとされる彫刻であるのは明白でしょう。

 

「でもどうしてカタコンベなんかに?……それに……うわっ、どれもこれも損傷具合が酷い……」

 

 当時の酸性雨によるものか、もしくは保全の方法としては場所があまり適していないカタコンベで長期に渡って置かれていたせいなのか、ほとんどの作品は見る影もなくボロボロとなっています。

 とはいえ一部はかろうじて当時の面影を残しているのですが、それでも完璧な状態と言える作品は1つとして存在せず、ロウソクの灯りが行き届いていない場所では崩壊している作品が無残にも放置されていました。

 

 あまりにも杜撰です。

 

 正直、長年大聖堂で管理している美術作品にしっかりと手入れを行っているシスターフッドがこのような惨状を予想出来なかったとは思えません。

 つまり意図してこのカタコンベに数多の彫刻作品を放棄したのでしょう……しかし何故なのか?

 奇しくもその答えは彫像そのものにありました。

 

「……ああ、なるほど。道理で大聖堂が彫刻だけ管理を手放す訳だね……ここにある彫刻のモデルは全て『ユスティナ聖徒会』だ……」

 

 ユスティナ聖徒会。

 規律を重んじ、時には規律を乱すものに対処するための武力集団でもあった戒律の守護者。弾圧や拷問も辞さないなど闇の深い組織であったとも言われ、現在ではトリニティの住人にとって『トリニティの血なまぐさい歴史を象徴する組織』として幅広く記憶されている存在でもあります。

 

 少なくとも神を信仰する場である大聖堂で飾る作品としては、少々不適切であると言えるかもしれません。

 

 それにエスミ達は当初、これらの彫刻が管理されなくなった経緯を宗教改革や酸性雨の影響云々を原因として考察をして来ましたが、恐らくこれらの彫刻達がカタコンベに放棄された時期こそ、ユスティナ聖徒会からシスターフッドへと生まれ変わった転換期なのかもしれません。

 ある意味、自身の黒歴史を抹消するつもりで人目に付かないカタコンベに放棄したのでしょう。

 

 もっとも彼女が今抱いたこの考えもまた、数多ある考察の一つでしか無い訳ですが……。

 

「地上に戻って皆に報告しよう。これは……大発見になるね」

 

 長いこと不明だった彫刻作品がカタコンベの奥深くに隠され、しかもその作品は全てユスティナ聖徒会をモデルにしていた。

 これは学園のみならず、他の自治区にも知れ渡るビッグニュースとなる事でしょう。何であれ美術業界にも激震が走る発見です。

 

 これから色々と忙しくなるかもしれない、とエスミは深く溜息を吐いて視線を一旦地面に下げ……次の瞬間、暗闇のある方向に対しニキの銃口を向けました。

 

「……そこに居るのは誰?」

 

 気付けば、先程から奏でられていたピアノの演奏が止まっています。

 

 近くに本物のピアノでも置いてあるのか、エスミの到着を察して演奏を中断したのかもしれません。

 まあ何であれ、この場には不法侵入者のエスミ以外にも誰かがいるのです。エスミは暗闇に向かって警戒を更に強め、引き金に指をかけました。

 

「異常な数の彫刻が展示されているこの広間で、平然とピアノで音楽を奏でているくらいだからね……そちらは相当肝が据わっているとお見受けするけれど、銃弾の1発や2発撃たれても平気なのかどうか……私が今からこの場で試そうか?」

 

 そう口で偉そうに言うものの、ロウソクの灯りさえ届いていない暗闇に引き金を引いたところで銃弾が運よく直撃してくれるのは彫刻か壁ぐらいのものでしょう。肝心の不審者に弾が当たるどうか……。

 

 言わばこれはハッタリ。

 

 銃の腕前にはそこそこ自信があるエスミでも十分理解している、単なる虚勢です。

 最悪、向こうから先制攻撃を受ける覚悟もしながらエスミは必死に耳を働かせて向こうの出方を探りました。

 

 すると――。

 

「待ってもらおうか……これは、そなたと私の初の邂逅となる瞬間だ……出来れば無用な争いは無しにしたい」

 

 エスミの耳が最初に拾ったのは、無機質な声とそれに続く何かが軋む音でした。

 

「……貴方はっ……!?」

 

 直後、脳の奥深くに眠っていた前世の知識が叩き起こされ、エスミは突如として発生した頭痛に顔を大きくしかめます。

 しかしそれは一瞬の出来事であり、エスミは瞬く間に表情を戻すとひとまず呼吸を整えました。

 一方で彼女が見せた異変に気付く素振りもなく、暗闇から1人の大人が静かにその姿を現しました。

 

「……栢間エスミ……トリニティのみならず、キヴォトス全土で画家として名を馳せる優れた芸術の才を持つ生徒……こうして会う事が出来て光栄だ」

 

 スーツを着こなし、まるでマネキンのような図体と2つの頭部を持つ異形の姿。

 彼が動くたびに身体の至るところで軋む音が響くものの、本人は一切その状態を気にしている素振りはなく、ただロウソクの火に灯されながらじっとエスミを見つめています。

 対してエスミは彼に向けている銃口を下げることなく、冷静に言葉を返しました。

 

「……失礼ながら、私は貴方を存じません。このカタコンベに住まう管理人でしょうか?……それとも、死者ですか?」

「確かに私だけがそなたを知っているのは失礼ではあったな…………だが生憎と私は〝名〟を持たない……故に、そなたにとっては非常に不愉快であることは十分承知しているが、出来れば私のことを一人の芸術家として見て頂きたい……」

「芸術家……本名が無ければ雅号ぐらいはあるのでは? 貴方はその雅号すら持たないと?」

「その通りだ。無論、私とそなたは共に芸術を追求し続ける立場にある者同士……私のことは、そなたの好きな名で呼んで貰っても構わない……」

「…………」

 

 エスミがロにした『雅号』とは、いわゆるペンネームの事を言います。

 本名を名乗りたくない芸術家が隠れて活動をする際や、様々な理由を抱いて使うもう一つの名前と言えるものです。

 勿論エスミとしては目の前にいる人物が、例のブルアカ原作本編に登場してくる組織【ゲマトリア】の一員であることは姿を見た時から気付いていました。

 そのため運良く本当の名を引き出す事は出来ないかと言葉を投げてみた訳ですが、どうやら失敗に終わったようです。

 

 仕方ありません。

 好きなように呼べと言うのですから、ここは原作本編でも呼ばれていた彼の〝名〟で呼んでみる事にしましょう。

 

「ならば 〝マエストロ〟……貴方のことは今後、勝手ながらマエストロと呼ばせて頂きます。宜しいですか?」

「ああ……光栄だ。他でもない、そなたから呼ばれる名だ。断る理由もない……不思議と、心地が良い響きの名だ」

「そう、ですか……?」

 

 むしろ原作本編では彼自らそう名乗っていたはずなのですが……よく分かりません。そもそも時系列として今は原作本編よりも2年も前なのですから、記憶の食い違いがあっても仕方がないのかもしれません。

 ひとまずエスミは銃口をマエストロから下げて質問を投げました。

 

「それで、マエストロさんはこんな所で一体何を? 知っての通り、ここはシスターフッドの管轄下にある区画の下にあるカタコンベです。大人である貴方が、生徒達だけで管理している学園の地下で一体何をしていたんですか?」

「簡単な話……これは、創作活動だ」

「創作活動?」

 

 思わずエスミが聞き返すと、マエストロは大きく頷いた後に傍にある彫刻に手を伸ばしました。

 

「ここにある彫刻は全て、過去のトリニティを支配していた組織……ユスティナ聖徒会を模している……善寄りの悪。光寄りの闇。彼女ら聖徒会が行ってきた所業は、全てにおいて真実と隠蔽が組み合わさり構築されてきた」

 

 大体2メートル近い大きさで作られている彫刻と立ち並び、マエストロはその軋む身体を動かしながら彫刻を手で撫でていきます。まるで少女の髪を撫でるように、その肉質を確かめているかのように、ゆっくりと。

 

「それは彫刻においても同じだ……時として芸術とは、リアルとフィクションを混ぜ合わせた作品を唯一無二の【本物】として扱うことで観衆にそれを信じ込ませてきた……それは絵画、彫刻、建築。全てにおいて共通している……故に私も、他の芸術同様に限りなく本物に近い作品を生み出すことにしたのだ……」

「では……貴方も本物に近い何かを作ろうと?」

「まさしく……私が生み出すのはユスティナ聖徒そのもの。いわゆる、複製だ」

「……複製……つまり、ミメシス」

「私は……石と青銅でしか再現出来なかった過去のユスティナ聖徒会をよりリアルに、よりオリジナルに近づけて現代に生み出してみせよう……芸術とはただ学ぶだけでは先に進むことは出来ない。過去の傑作に敬意を表し、それを踏み台にしてこそ次の境地に至ることが出来るのだ」

 

 元から損耗の激しかった彫刻は、マエストロがその言葉を口にした途端自身の存在意義を失ったかのようにして突然崩れ落ちました。元は大理石だったのか、花崗岩だったのか……いえ、もっと別の素材で作られていた作品だったのかもしれません。

 それすら区別できないほど、この広間にある彫刻は腐食が進んでいました。

 エスミは足元にまで転がって来た彫刻の一部を右手で手に取ると、ロウソクに灯されているその一部を茫然と眺めます。

 

「何故、ユスティナ聖徒会の複製を? そもそも、このカタコンベに足を踏み入れた理由は何ですか?」

「私がユスティナ聖徒会を複製することに固執するのは、それがある境地に至る為の過程に成りうると判断したからだ……そしてオリジナルに近い複製を作るのなら、当然オリジナルそのものを調査する必要がある。何事にも始祖が存在するように、原点に辿り着きさえすれば良いのだ」

「…………まさか、貴方がここに来た目的は……待ってください、そうだとしたら…………教えてくださいマエストロさん。このカタコンベに、当時のユスティナ聖徒会の生徒の遺体が眠っていると言うんですか?」

 

 信じられないといった様子でエスミがそう口にすると、マエストロは彼女に背中を向けたまま背中で腕を組みました。

 

「芸術は模倣に模倣を繰り返していくことで独自性、価値、意外性、創造性を幅広く強調して長く後世に残してきた……しかしながら、後世の芸術家が模倣品をいくら真似たところで当代の芸術家が辿り着くのはオリジナルから大きくかけ離れた別物に他ならない……特にユスティナ聖徒会はかねてより真実と嘘が混ざり合って後世に伝わってきた存在。文献やこの広間にある彫刻を参考にしたところで結局のところ限界はある……ならば、初めてユスティナ聖徒会の模倣がこの世に誕生したように原点そのものを参考にすれば良い……」

 

 彼はエスミに身体を向けると、足元にある先ほど崩壊した彫刻の破片を跨いで来ました。対してエスミは彼に恐怖こそ抱きませんが静かに後ずさります。

 

「栢間エスミ、先ほどのそなたの質問に答えるとしよう……このカタコンベには当時のトリニティを支配していた組織、ユスティナ聖徒会の遺体が眠っているのかと質問をしていたが……それは事実だ。このカタコンベには今も尚、彼女たちの遺体が眠っている……」

「……っ!?」

 

 疑問が確信に変わる瞬間というのは、正直あまり良い気分ではありません。

 何故ならば、この広間にユスティナ聖徒会の彫像が置かれている理由に1つの答えが示された事になるのですから。

 

「……その様子からして、そなたもこの広間の意味に気付いたようだ……そうだ、これだけの数の彫刻を管理もされずにカタコンベに置いてあるのは、ユスティナ聖徒会の存在を外部から隠すために放棄したわけでは無い……これらは全て、カタコンベに眠るユスティナ聖徒会の死者に向けた、敬意とその不滅を願う意志の表れだ」

「……た、確かに。死者に関連する彫刻や絵画などを装飾品としてカタコンベに置くのは珍しくも無い話ですが……だけどまさか、こんな場所にユスティナ聖徒会の遺体が眠っているなんて……」

 

 そもそもエスミの前世における中国では、墓に眠る始皇帝の副葬として人や馬を模した兵馬俑が確認出来ただけでもおよそ8000体も作られていました。

 ヨーロッパを中心としたカタコンベ自体も中国のように大がかりでは無いものの、聖書等に登場する人物をモデルにした彫刻が装飾品として飾られ、死者の識別や敬意を示していたとも言われています。

 その考えがこのブルアカ世界においても健在であった場合、間違いなくこれらの彫刻作品は全てこのカタコンベに眠るユスティナ聖徒会の死者に向けたものとなるでしょう。

 つまり、この彫刻が置かれているという状況こそが、ユスティナ聖徒会の遺体がカタコンベで今も尚眠っているという決して揺るぎようのない証拠と言えるのです。

 

 エスミは自身が今までとんでもない勘違いを抱いていた事にひたすら嘆き、同時にある疑問を抱きました。

 

「……貴方は、このカタコンベで既に遺体を見つけたんですか?」

「無論……既に完璧な複製を作り出すのに必要な情報は全て手に入れてある……とはいえ、そなたが墓の心配をする必要はない……今も眠り続けている彼女らに対し、私なりの敬意はちゃんと持ち合わせてはいる。墓は無傷だ」

「そうでしたか。しかし……それを抜きにしても、貴方はカタコンベに無断で侵入し、あまつさえ墓に手を出している……例え破壊行為はしていなくとも、これは立派な犯罪です」

「……そなたが先ほどから依然として銃をホルスターに収めようとしないのは、それが理由か?」

 

 マエストロの視線がエスミの手に向けられます。

 

「ここはシスターフッドの管轄下。強いて言えば、トリニティ総合学園の敷地です。その学園に属する1人の生徒として、無断で立ち入った外部の者をそう易々と見逃す事は出来ません」

「……ならばどうする? 私をここで止めるのか……?」

 

 マエストロは口ではそう言いますが、逃げる素振りも抵抗する気配も見せません。ただ静かにその場に立ち続けています。

 

「……いいえ。自分としては、この場で騒ぎを起こすのは正直避けたい所です」

「……なら逃がすのか?」

「いいえ、1つだけ条件を呑んで頂きます。それさえ認めて頂ければ、不本意ですがこの暗さですので『何も見えなかった』として手を出すことはしません」

「……聞かせて貰おう」

「今後2年間。私への接触を含め、このトリニティ自治区に足を踏み入れることを禁止して頂きます」

 

 ギシッ、と返事を返す代わりにマエストロの身体が軋みます。一体何を言っているんだ、と思っているのでしょう。

 エスミも当然そう思います。

 常識的に考えれば、即刻この人物を捕縛するか痛い目でも見てもらうべきでしょう。何せ相手はゲマトリアなのですから。

 とはいえ今ここで彼を正義実現委員会に突き出すか、もしくは重傷を負わせて成敗したところで、後のブルアカ本編に大きな矛盾や悪影響が生まれてしまう可能性もあります。

 

 エスミにとって、それは本意ではありません。

 

 ですから自身が卒業するまでの間、向こうからの接触及びトリニティ自治区への立ち入りを禁止させる事だけを条件としたのです。

 正直なところ、互いが抱く美術への意識や価値観は違うものの、芸術家という面に関しては大きく惹かれ合うものがあります。

 それにエスミが例え乗り気では無かったとしても、交わした会話の中から分かる通りゲマトリアの一員である彼はそれなりにエスミに好意的であり、かつそれなりに興味も持っている様子。

 ならばこのまま無条件で見逃したところで再度マエストロの方から接触を図ってくるかもしれません。

 あの有名なブルアカキャラに注目されているというのは少しばかり嬉しいものの、それは本来原作の主人公に対して向けるべきものです。

 

 エスミは本気だという意志を見せるため、あえて愛銃をホルスターにしまって肩をすくめてみせました。

 

「これで信じて貰えますか、マエストロさん?」

「…………フム、面白い。そなたの行動は時として私の予想を軽々しく超えてくれる」

「まあ、常識に囚われ続けていたら今の私はありませんからね。一応、これでも芸術家ですから」

「……なら、芸術家であるそなたの意思を尊重し、その判断に従うとしよう……」

 

 マエストロはそのまま踵を返すと、初めて姿を現した場所に向かって移動を始めました。

 そのまま帰るつもりなのか、それとも再びピアノでも弾くのか。

 エスミが疑問を顔に浮かべた時、いきなり彼は足を止めて顔だけ振り向いてきました。

 

「……ウリエル……」

「えっ?……何ですか、突然」

「勝手ながら、以前から私が密かに呼んでいたそなたの渾名だ……芸術を愛し、天使が通うトリニティに籍を置くそなたにとって、これほど相応しい名は無いはずだ。違うか?」

「なるほど、そういう事ですか……ですが、私は天使とは程遠い存在ですよ。マエストロさん」

「マエストロ、で結構だ。そなたが名付けてくれたのだ、敬称は不要だ。それにその敬語も無理して使うことも無い……そなたと私は、出来れば今後も対等の立場であり続けたいものだからな……ではまたいずれ会おう。栢間エスミ。芸術を愛し、芸術に取りつかれた者よ」

「そう……けど、今日が最初にして最後の出会いになることを私は切に願うけどね。では……永遠にさようなら、マエストロ。貴方の作品、密かに楽しみにしているよ」

「…………」

 

 その言葉に対する返事はなく、マエストロは軋む音を鳴らしながら再び闇の中に消えていくと、少しして再びピアノの演奏が始まりました。当初と変わらない独特なテンポで奏でられる音楽になります。

 むしろあの暗闇の中でピアノを弾けるとは驚きです。やはり人とは言えない存在に近いせいか、その辺りも常識外れなのでしょう。そもそもカタコンベにピアノがある事自体異常ではあったのですが。

 

「ん?……この曲って……ああ、そういうこと」

 

 するとここに来てようやく、ピアノで奏でられている音楽の正体にエスミは気付いたようです。元々音楽に対しては造詣が深くない彼女でしたが、それが芸術に大きく関わる曲となれば話は別です。

 

 しかしながら、それは同時にマエストロの選曲センスを疑いたくなる事実でもありました。

 

「……『展覧会の絵』……第8曲……カタコンベ・ローマ時代の墓……確かにこの場にはピッタリの曲だけど、よりにもよって親友の芸術家の〝死〟をきっかけに生まれた名曲をカタコンベで演奏するなんて……マエストロって、ああ見えて中々に趣味が悪いね」

 

 もしくは価値観や感性が人とは全く違うのかもしれません。

 何より暗闇の中で彼はどうやってピアノを演奏しているのかさえ分からないのですから、これ以上の詮索は不要だとエスミは判断しました。

 

(ユスティナ聖徒会……複製……カタコンベ……この世界はどうやら、しっかりとブルアカ本編に向かって進んでいるみたいだね…………そっか、もうあと2年か)

 

 気付けばトリニティ総合学園での学生生活も残すところあと約2年。

 同時に、運命のブルアカ本編の幕が開くのもまた、後2年。

 

 エスミは傍にあるロウソクの火を一瞥すると、今にも消えてしまいそうな炎に今の自分を重ね合わせ……そのまま小さく息を吐いて地上へと戻っていきました。

 

 

 

 

 やがて迎えに来たチェリ達と共に再度カタコンベに立ち入った時には、既にマエストロの姿は消えていたのでした。

 

 





・ウリエル
意味(神の炎・神の光)

かつてはミカエル、ガブリエル、ラファ工ルに連なる4人目の大天使として存在し、一時は『四大天使』として扱われ崇められていた、主に芸術を守護し芸術家等に助言を与える天使。

しかし民衆の間で過熱しすぎた天使崇拝(または天使信仰)を抑制するため、西暦745年に第91代ローマ教皇【ザカリアス】が開いたローマ公会議にて、聖書正典で言及されている天使(上記3人の大天使)以外は堕天使の烙印を押される事となり、ウリエルもその対象となり存在を抹消されてしまう。

旧約聖書の外典【エノクの書】【巨人の書】【エズラの書】【アダムとイヴの生涯】。
新約聖書の外典【ペトロの黙示録】のそれぞれでウリエルの名が言及されているが、堕天使の烙印が押されている通り聖書正典には名前が登場しない。

その活躍や描写は外典によって様々であり、ウリエルの名が多く言及されている旧約聖書の【エノクの書】ではノアに大洪水が近づいている事を警告し、【エズラの書】では預言者エズラに指導を行うため神から遣わされ、新約聖書においては【ペトロの黙示録】でイエスのいとこである洗礼者ヨハネをへロデ大王の大虐殺から救うのに一役買っている。

他にも旧約聖書の【アダムとイヴの生涯】ではエデンの園の門を守る智天使(いわゆる番人) の1人として存在し、後にアダムとアベルをエデンに埋葬するのを助けた天使として描かれ、新約聖書の【ペトロの黙示録】では悔い改めの天使であり、かつ悪魔のように無慈悲で厳格であるとも描写されている。

ちなみに上記のように堕天使の烙印を押され、カトリック教会においては天使として認可はされていないウリエルだが、【エズラの書】【エノクの書】双方を正典として扱っているエチオピア正教会では偉大な大天使として崇拝されている。

また米国聖公会(ジョージ・ワシントン。ヘンリー・フォードらが主な信徒)や、英国国教会(またの名をイングランド国教会)ではウリエルは天使として言及され、守護聖人として認められている。

現にイギリスのチェスター大聖堂の回廊にはウリエルのステンドグラスが飾られ、アメリ力のニュージャージー州にはウリエルの名にちなんで大天使聖ウリエル教会が存在している程。




・展覧会の絵
(制作1874年)

ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキー(生1839~没1881 )によって作曲された名曲。日本ではテレビ等で頻繁に流れることが多く、少なくとも誰しもが一度は聞いたことがある曲。

ほとんどは豪華なオーケストラによる演奏だが、これは1922年にフランス出身の作曲家モーリス・ラヴェル(生1875~没1937)によって編曲され、これがきっかけで世界的に有名になった為広く普及するようになった。
本来の曲はピアノで演奏するために作られたものの、ムソルグスキーが存命中の間は一度として演奏されることは無かった。

この曲が誕生したきっかけは、ムソルグスキーと交友関係を築いていたロシアの建築家にして画家ヴィクトル・ハルトマン(生1834~没1873 )が動脈瘤で夭折し、後に開かれた彼の遺作展にムソルグスキーが触発されたからと言われている。

作品を見ながら移動する様子を現したと言われる間奏のプロムナードが計5回。
実際にムソルグスキーが鑑賞したハルトマンの遺作をモチーフにしたとされる曲が計10曲ある。
しかしムソルグスキーが鑑賞したとされる絵は現在ほとんどが散逸しているため、本当に 10枚の絵をモチーフにしたのか、またその全てがハルトマンの絵なのかは不明で未だ議論されている。

以下、展覧会の絵の曲順
◇第1プロムナード
◆小人
◇第2プロムナード
◆古城
◇第3プロムナード
◆テュイルリー
◆牛車
◇第4プロムナード
◆卵の殻をつけた雛の踊り
◆サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
◇第5プロムナード
◆リモージュの市場
◆カタコンベ ローマ時代の墓
◆鶏の足の上に建つ小屋
◆キエフの大門

もしも仮にブルアカ世界に転生して生徒になれるなら、どんな武器を所持して愛用したいですか?(※作者は愛用するならリボルバーしかあり得ません.)

  • 拳銃(M1911,グロック等)
  • リボルバー(SAA、コルト・パイソン等)
  • 自動小銃(HK416、AK-47等)
  • 短機関銃(M1921、MP5等)
  • 小銃(M1ガーランド、Kar98k等)
  • 散弾銃(ベネリM4、AA-12等)
  • 機関銃(MG42、M249等)
  • 対物ライフル(AW50、ヘカートⅡ等)
  • 擲弾発射器(M79、ダネルMGL等)
  • 素手
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