文学少女と不良少年の恋模様   作:スピリタス3世

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第三話 負け犬三人衆、集結‼︎

  side 大道寺

 

 テストも無事終わり、なんとか赤点を回避したある日………

 

「あぁ………暇だなぁ。」

 

 俺は部室で1人退屈していた。今日は破壊神Aが塾ではないということで、部室に現れる可能性が高い。奴は部員じゃねぇにもかかわらず、雀卓のあるところを嗅ぎつけてやって来るからなぁ。そのため、今日は部活動が無しというわけだぁ。

 

 ちなみに、こういう日は決まって暇。その理由は………他2人が付き合ってるからだぁ。前部活ん時にサラッと言われたんだよぉ。

 

「そういや海斗に報告する事があるんや〜!」

「俺たち、実は昨日付き合い始めてな………色々迷惑をかけることになるかもしれん。」

「自分*1は気ぃ遣わんでええからな〜!」

「マジかぁ〜!まぁお前らが幸せなら大丈夫だぁ‼︎」

「おおきに〜!」

「恩に着る!」

 

 いちいち言うとか、律儀な連中だなぁ。そんな事を思いながら、2人のデート中は1人部室で過ごしている。幸い寝っ転がれるしオンカジも出来るしで、暇を潰すことができるぜぇ。

 

 

 

 

 ただ、ずっと1人でいてもつまんねぇ………。そんな日はぁ、隣の部室にいる小鞠をからかうに限る‼︎今日は先輩2人の声も聞こえねえ。代わりにいるはずのないクラスメイトの声が聞こえるが、きっと2つ隣の部屋からだろう。ちゅーことは………アイツは今1人‼︎

 

 ということで、俺は軽い腰をすっと上げ、隣の部室へと向かった。いつものように扉をガラガラと引いて、

 

「よぉ、小鞠さん。1人でお暇かぁ⁉︎俺も暇だからよぉ………」

 

 軽く声をかけると……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「えっ?」」」

「な゛っ⁉︎」

 

 なんとそこには、いるはずのないクラスメイトが2人も小鞠と一緒にいたのだ。しかも幽霊部員の温水までいる。全員俺の出現に目を丸くしているが、俺もまた同様、目を丸くしちまったぁ。

 

「だだだ、大道寺‼︎い、今部活中‼︎」

「すまんなぁ。部活終わったら来るぜぇ。」

 

 クラスメイトの八奈見杏菜と焼塩檸檬。八奈見は青髪で陽気な女で、焼塩は褐色の陸上女、どっちも本とか読まなそうな印象がある。その2人が部室にいて、今は部活中。ちゅーことは文芸部に入ったってことかぁ。なんとも意外だと思いつつ、俺は退散しようとした。

 

「せっかくだからさ、大道寺君もおしゃべりしようよ!」

「おぉ〜、それいいねぇ〜!」

 

 そんな事を思っていたら、なんと八奈見と焼塩に呼び止められた。これまた意外だ。自分で言うのもなんだが、よくこんな恐ろしい見た目の奴と話す気になるなぁ。

 

「こ、こいつ……ただカッコつけてるだけ!こ、怖くない!デュフフw」

 

 おい小鞠。ひでぇこと言うじゃねぇか。

 

「うるせぇ‼︎別にビビらせたくてやってるわけじゃねぇ‼︎」

「お、お前が、そう言うなら、そう捉えとくw」

「小鞠ぃ?」

「「ぎゃははははははは‼︎」」

「仲良しだね〜、2人とも。」

 

 八奈見と焼塩に笑われ、温水に生暖かい目で見られる。完全にバカにされてるじゃねぇか‼︎まぁいいけどよぉ‼︎

 

 それはさておき、自己紹介といくかぁ。

 

「まぁいいや。改めて自己紹介するぜぇ。俺ぁ大道寺海斗。好きなもんはギャンブル、特に麻雀だぁ。」

「初めまして!いや、初めてじゃないか!焼塩檸檬です!陸上部と兼部してるよ!よろしくね!」

「八奈見杏菜です!趣味は食べること!よろしく!」

「僕は温水和彦。部活はここだけだよ。よろしく!」

 

 そして、俺は皆と自己紹介し合うことになった。クラスメイトとはろくに喋ったことなかったから、なんだか初対面の人と会ったみたいで、ある意味新鮮だった。

 

 あと、こんな見た目と言動だから、正直歓迎されると思わなかった。でも、皆歓迎してくれた。結構いい奴らだと思いつつ、この人らなら小鞠を任せられるだろう。そう思った。

 

「いやぁ、小鞠に友達ができてよかったぜぇ。コイツ人と話すことが苦手でよぉ〜。仲良くしてやってくれぇ。」

「だ、大道寺‼︎う、うるさい‼︎///」

「いいよ〜!」

 

 小鞠も友達が出来て、ちょっと照れくさい様子。でも良かったぁ、喜んでるようで。自分の心も暖まるのを感じながら、この空間の居心地の良さに包まれていると………

 

「ところで、2人は幼馴染だよねぇ?付き合わないの?」

「「え゛っ⁉︎」」

 

 八奈見がとんでもない事を言い始めた。

 

「んなことするかぁ‼︎」

「そそそ、そうだ‼︎わっ、私、別の人、好き………///」

「ってなわけだぁ‼︎」

 

 小鞠は玉木先輩が好き。そもそも玉木先輩が居なくとも、俺と恋愛したいなんて思わねぇだろぉ。俺も俺で恋愛するつもりはねぇし。幼馴染だからって、すぐ恋愛に繋がるわけがねぇだろがぁ。

 

「えっ?幼馴染は愛し合うものじゃないの?」

「八奈見さん。悲しいのは分かるけど、他の人に押し付けちゃダメだよ。」

「そういうとこだよ、温水君‼︎」

「やなちゃんの言う通り………かな?」

「焼塩⁉︎絶対違うからね⁉︎」

 

 温水の発言から察するに、恐らく八奈見は幼馴染にフラれたのだろう。それに、さっきまでとは打って変わってしおらしくなる焼塩。コイツも恐らく幼馴染にフラれたのだろう。まあいいや。これ以上恋バナしても八奈見や焼塩の傷を広げるだけだぁ。やめておこう。

 

「ってなわけでぇ、俺と小鞠はそんな関係じゃねぇ‼︎以上‼︎」

「だ、大道寺は………お、お、みたいに、思ってる‼︎」

 

 小鞠は小鞠で何言ってんだぁ⁉︎

 

「はぁ⁉︎逆だ逆‼︎お前がみてぇだろぉがぁ⁉︎」

「な゛っ⁉︎お、お前、かまってちゃんの犬みたい‼︎だ、だから弟‼︎」

「お前は人見知りの猫だろうがぁ‼︎」

「しっ、死ね‼︎」

「仲良いね〜。」

「やっぱお似合いだよ〜、2人とも‼︎」

「「ち、違う‼︎」」

 

 ぜってぇ俺のが歳上感あるし‼︎誕生日同じだけどぉ‼︎これだけは譲らねえからなぁ‼︎誰に何と言われようともぉ‼︎

 

「ふっ、やはり幼馴染は結婚するべきだね。」

「な゛っ⁉︎」

「お前は何言ってんだぁ、八奈見ぃ⁉︎」

 

 そんな事を思った1日だった。

 

 

 

 

 

  side 温水

 

 大道寺………最初は怖い人だと思ってたけど、小鞠と話してるのを見た時に違うんだと思った。そして、それを今日確信した。意外と人は見た目によらないんだね。それを学べた1日だった。

*1
関西弁の二人称、この場合は海斗のこと。




ティアラちゃんがタグにいますが、出番はもうちょい後になりそうです。
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