ルビコンと竜 作:LAMMERGEIER/40F
ラスティのイケメンイメージを崩したくない人は今回の話を見ないことをオススメします。
『……撒いたか』
ある程度距離を取ったラスティがボソリと呟く。
(恐ろしい女だ、戦友。いや、レイヴン)
彼女の強さは計り知れない。
だからこそ恐ろしい。
『……おや』
ヌッ、と岩陰から何かが這い出てくる。
異様なフォルムに咄嗟に戦闘態勢をとるが、よく見ればそれはミールワームだった。それもコーラルを大量に摂取し丸々太った食べ頃の個体。
『おぉ…唆るな。ちょうど腹も空いている。これも巡り合わせだ、腹ごしらえとしようか』
いくらラスティとてベールを外せばルビコンっ子。特に最近は大して美味しくもない栄養食だの味気無いレーションだのしか食べていない。
そんな状態で
『下処理には自身がある。君の命は無駄にはしない』
ちょうど
『なんだ?』
謎の地響きと同時に目の前のミールワームが爆発四散。
悲しみにくれるラスティの目の前に現れるは謎の生物。
『デカイな…』
それは鉱山がそのまま歩いているかのような生物だった。
その下顎はまるでハンマーのようで、鈍重な見た目も相まって重機を彷彿とさせる。
そいつは辺りを見回し、一点を見詰めるとおもむろに顎を振り下ろす。岩盤は砕け、露出する鉱石類。そして対象はそれをバリバリと捕食している。
『鉱石食か……外皮は硬そうだが、肉の方は果たして……』
あろうことかこの男、食う気満々である。
一見冷静そうだが、空腹に加え美味しそうなミールワームを目の前で失ったショックで内心気が動転しているのかもしれない。
そんな正気ではない彼が下した結論とは……
『火を通せば、大体の物は食べられるだろう』
あまりにも脳筋、悪く言えば完全にラリっている。
少なくとも、普段アーキバスの女性社員から黄色い声援を浴びる彼のイメージではない。
閑話休題。対象を刺激しないようにゆっくり近づくと、逆手に持ったVvc-774LSで頭を一突き。
呆気なく沈黙する標的。
だがここからが本番だ。
『さて、皮から剥ぐか。その前に鱗……いや、岩取りか?』
刺した
『おぉ、意外と……悪くないな……!』
どこかで正気を保っていたのか、食べられるものではないと内心思っていた彼だがこうなってくると話は別。
それから数時間、見慣れぬ生物と巨体故に少々手間取ったが無事モツ抜きと血抜きを完了させた。焼きはレーザースライサーの影響でほぼ完了している。
スライサーの刃の色と合わせてこれぞ本当のブルー。
などとしょうもないことを考えながらコクピットを開く。
『いただこう。君の命は無駄にはしない』
支給されたナイフで肉を切り取りまずは一口。美味い。少し臭みや硬みはあるが許容範囲。味気ないレーション等よりは全然マシだ。ソースが欲しくなる。そんなものは無いが。
続いて二口目。これだけ美味いとなんだか一人で食べているのがとても申し訳なく感じてきた。
三口目、解放戦線の同士たちにもこれを振る舞ってみようか。いつもミールワームばかりでは飽きるだろう。ただ師父フラットウェル、六文銭辺りは
四口目、戦友はどうだろうか?人間的な機能は損なわれているらしいが、食事を見て楽しむくらいは出来るだろう。これを見て彼女が楽しめるかどうかは甚だ疑問ではあるが。適切な調理の後、しっかりと彩りを加えればまあいいか。
そうして食べ進め……
『ふぅ……満たされたな』
流石に一人で食べるには大きすぎた。
と、大量に残った肉を前にどうするか考える。
袋の類はなく、代わりになるようなものもない。
ならば誰かに託そうとも思ったが、よくよく考えたらヴェスパー及びアーキバスには戻れないし、解放戦線は食事を楽しむどころではない。戦友とはたった今袂を分かったばかり。
自分もこれから忙しくなるのだからここでゆっくりしている暇はない。
『……仕方ない。置いていくか』
まさに断腸の思い。まだ食べられるご馳走を放置しその場を後にするのだった。
モンハンと言えば食事。
残った肉はミールワームが食べました。
ガンキン
コーラル汚染されたオドガロンとかヴァルハザクのいる深層で生き延びてた猛者ガンキン。
一応ラスティの存在には気付いてたが、わりと温厚な性格なのと食べれなそうということで無視してたらそれが災いしてラスティに脳みそツンツンされて食べられた。