ルビコンと竜 作:LAMMERGEIER/40F
カラダもってくれよ!前後編だっ!!
あと今回はオリジナルのモンスターがでます。
完全オリジナルではなく亜種個体ですが。
それが大丈夫な方だけどうぞ。
幼い頃から、自分は余計な事に首を突っ込む性質だった。
父と、父の上司に何度も質問を投げ掛け何度も困らせてきた。
あんまりしつこいので怒られたこともある。
だが最後には必ずその疑問に答えてくれた。
『教授、あそこには一体何が隔離されているんですか?』
そんな中で唯一、たった一つだけ教えてくれなかったことがある。生物研究棟の最奥、一番大きな隔離プラットフォーム。
父も教授も、そこについてだけは殆ど教えてくれなかった。
近付くことさえ許可してくれなかった。
『あそこにはね、とても恐ろしいものを隔離しているんだ』
あの場所について唯一聞き取れた情報だった。
そんな、幼い日の記憶。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
時は進んで現代。
ウォルターは一人の強化人間とともに技研都市へと舞い戻って来た。
『いいぞ621……!確実にダメージが蓄積している……!!』
あの時と変わらず、そこにあり続けた技研都市。そしてコーラルの湖。
そこで遭遇したC兵器、アイビスシリーズが一つ『IB-01: CEL 240』。
このミッション最大の壁となる相手に善戦している。
その事にウォルターの興奮は最高潮。彼の精神状態に呼応するように、621の左手に取り付けられた
赫い爆炎と共に、最強の兵器が沈黙していく……
『……うん。オわ、り、ました。うぉる、ター』
『……待て!まだ、終わっていない!!』
辺りのコーラルを取り込み、CEL 240が浮かび上がる。
ジェネレーターが破損しない限りは周囲のコーラルと共振し、決して活動を止めない。
死してなおも輝き続ける恐ろしくも美しい兵器、それこそがCEL 240……いや、アイビスシリーズの真価だ。
(だが、あと少しだ、あと少しで……!!)
621に最後の激励を与えようとした、その時だった。
地面、いやコーラルの中から『何か』が飛び出し、CEL 240を捉えたのだ。
『……何だ!?』
抵抗しようとするが、叶わず。一瞬でジェネレータごと握り潰され完全に活動を停止。
『……っ!爆発するぞ、離れ─』
離れろ、と命令したのは正解だった。しかし爆発する、というのは間違いだった。何故か?
CEL 240が吹き飛ぶより先に、恐ろしく巨大な何かがコーラルの湖から這い出てそれを捕食したからだ。
『こんな生物は、見たことがない……』
彼の中の知識に存在し、最も近いと言えるのは蝸牛、或いは烏賊だろうか?
しかし一部の特徴が記憶の中のそれと合致しない。
それは、正しく『恐怖』を体現した見た目だった。
爛々と光る黄色い瞳、何かを食らうことに特化した鋭い嘴、背負っているのは全てコーラルジェネレーターか?
中にはC兵器の残骸と思しき装甲も見える。
『621、一度体勢を立て直すんだ、逃げろ!!』
心からの言葉だった。しかし、どうやらそれは叶わないらしい。
謎の生物が咆哮を上げる。それと同時に周囲のコーラルが先程より強く共鳴、致死量クラスのコーラル反応が621と謎の生物を包む。これでは五体満足での離脱は不可能、無理に突破すればコーラル被曝は避けられない。
『くそ、これは一体……!621……621?おい、おい!!!……ダメだ、電波が……!』
それどころか通信まで途切れてしまった。こうなってはもうどうしようもない。
『俺は、どうすれば……』
支援ヘリの中、ウォルターは頭を抱えることしかできなかった。
コーラルヤムヤムしまくって味方につけたやばいイカです。
略してヤバイカ。
ちなみに我が621は女の子です。その胸は平坦であった。