オルクセン王国史の二次創作です。

オルクセン陸軍軍歌『エンドウ豆とベーコンのスープ』の変化についてとある音楽研究家のメモという形式の短編小説です。

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既に投稿されているTelfe262様のオルクセン王国史の二次創作、通称『野生のオルクセン』の各話に影響されて書きました。

web版の既読者以外御注意を。


とあるオルクセン連邦の音楽研究家のメモ

星歴992年12月30日。

年末休暇に記す。

将来的な長期研究の内容としては適しているのではないか?

ただし、途中で発表すると対象の変化が起こらなくなる可能性が高く、私の死後に未完成状態で発表するようにしておくのが正しいか?

 

 

-以後研究内容としたいものについての考察-

過去、キャメロットにおいて発表された人間族の童話のオルクセンへの導入と、主として寿命差や出生率から来る歌詞内容の変化について発表された論文を再発見し、読む。

この論文はキャメロット人の魔種族研究の大家であったサー・マーティン・ジョージ・アストン氏の弟子が記したものであり、まだ内容調査確認はおこなっていないが大変興味深い論文である。

私たち魔種族は人間族と比較すると遙かに長命であり、この様な楽曲における変化は他にも意識していないものが複数あると思われ、他の先行研究事例を調査する必要あり。

 

 

-研究対象としたいもの-

我がオルクセン連邦の陸海軍にも多種多様な軍歌が存在し、その中の1つに『エンドウ豆とベーコンのスープ』というものがある。

星暦876年のベレリアント戦争において自然発生的に生まれた軍歌だとされているが、それ以前にも存在したという説もあるものの、現時点では不明であり、更なる研究を要す。

なお軍での糧食体制の変化から『エンドウ豆とベーコンのスープ』自体の供給がほぼ無く、現在は軍歌としてはあまり歌われなくなっているとのこと。

ただ、オルクセン陸軍の最精鋭部隊の1つである『アンファングリア装甲師団』。

その中でのみ歌われている軍歌の1つ、複数ある非公式部隊歌の1つとして扱われている『アンファングリアの食物』という軍歌があるが、これは『エンドウ豆とベーコンのスープ』をベースにしたものと推測できる。

 

以後、過日ヴァルダーベルクにて聴き取った歌詞を記す。

 

 

-----------------------------

 

 今日も埃まみれの猛訓練だ 骨まで軋む

 

 そしてまた怒鳴られる

 

 だから自分に美味しいご褒美だ

 

 戦塵まみれの教練のあとには

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 泥まみれの教練のあとには

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 

 

 ニシンの酢漬けやマテ貝もとっても美味しい食べ物だけど、

 

 今日の私たちは興味はない

 

 今日の私たちにはもっと似合う食物がある

 

 今日のアンファングリアには似合う食物がある

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 精強な騎兵の食物がある

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 

 

 戦友達と一緒に食べるときもクライストに行こう。

 

 私たちにとって一番の御馳走だからクライストに連れて行こう。

 

 アンファングリアにとって一番の御馳走だからクライストに連れて行こう。

 

 オーク達と食べとるときは普段の三倍の量の料理を注文して

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 コボルト達と食べるときはネギ抜きを忘れずに

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 

 

 戦友達とまた一緒に食べるときもクライストに行こう。

 

 私たちにとって最高の御馳走だからクライストに連れて行こう。

 

 アンファングリアにとって最高の御馳走だからクライストに連れて行こう。

 

 ドワーフ達と食べとるときは別にたっぷりとスパイスを用意してもらって。

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 巨狼達や大鷲達と食べるときは生肉を用意してもらって。

 

 私たちは白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 

 

 いけ好かない白エルフ達と一緒に食べるときもクライストに行こう。

 

 いけ好かない白エルフ達と一緒に食べるからこそクライストに行こう。 

 

 凄い食べ物を自慢するためにクライストに連れて行こう。

  

 闇エルフにとって一番の御馳走をだすクライストに連れて行こう。

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 いけ好かない白エルフ達も気に入ってくれると信じたい。

 

 クライストで白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 

 

 私たちが死んでも きっと天国にもクライストがある。

 

 先に逝った仲間がクライストの支店を勝手に作って待っている。

 

 白ビールを醸し、料理の腕をあげ、皿やジョッキをビカピカに磨いて

 

 素晴らしい御馳走を用意して待っているに決まっている。

 

 天国のクライストでも白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 仲間が作った美味しいバターもたっぷりと用意して。

 

 天国のクライストでも白ビールとありとあらゆる肉の盛り合わせ。

 

 

-----------------------------

 

 

以上にて歌詞終わり。

 

 

 

-留意点-

ヴァルダーベルク自体は既にアンファングリア装甲師団の主要駐屯地ではないので注意が必要。

ただし現在も闇エルフ族の主要居住地ではある。

歌詞中にある『クライスト』は、現在もヴァルダーベルク直近にあるビアホール。

ヴァルダーベルクに闇エルフ族が移住した最初期から闇エルフ族をお得意様としているらしく、現在も同族からの絶大な人気がある。

オーク族店主は『うちはビアホールではなくエッククナイペだ』と聞き取りに対して回答。

だが同店は近年大幅拡張した模様なので、内部と外部の認識違い程度と思われる。

なお料理及び酒ともに大変美味しく、金額も安かったことを特に記す。

歌詞にある『ありとあらゆる肉の盛り合わせ』は同店の名物料理。

大変美味。

同店の白ビールも大変美味い。

また行こう。

 

 

-研究内容とすべき点等を列挙-

歌詞を記した『アンファングリアの食物』、これは歌詞の1番と2番を比較する限り、『エンドウ豆とベーコンのスープ』から派生した軍歌であることは間違いないと思われる。

ただ歌詞並びに曲が大幅に改変並びに原典の歌詞が3番まで存在していないのに、『アンファングリアの食物』は歌詞が6番まで存在している。

私が入手できたもっとも古いレコードの『エンドウ豆とベーコンのスープ』の曲で『アンファングリアの食物』を歌うと、1番の時点で曲と歌詞にズレが生じ、2番以降はほぼ破綻しているといっても過言ではない。

最新のCD版でもそれは同様である。

なお『アンファングリアの食物』は現時点でレコードを始めとしてテープ、CD等に録音されているものを私は発見できていない。

しかし過日聴き取った『アンファングリアの食物』は曲を改編しており、歌詞と音程がずれないようになっている。

その改編は大規模なものであるが、原曲となったと推測している『エンドウ豆とベーコンのスープ』の雰囲気をしっかりと残しており、これは黒エルフ族の音楽的才能を発揮した結果と推定している。

おそらく最初期は『エンドウ豆とベーコンのスープ』をそのまま歌っていたと思われるが、いつ頃からか歌詞と曲が改変されたと思われる。

なお歌詞5番で白エルフ族も登場しているが、闇エルフ族と白エルフ族との確執(表現が甘いか?)を考えると、後年に付け足されたのではないかと推測できるが、闇エルフ族の旧エルフィンド領からの脱出の際に極小数であるが白エルフ族も同行したとの記録もあり、当初から5番も存在したものの、後に歌詞が改変された可能性もある。

ただ3~4番も歌詞から後年に付け足された可能性がある。

理由はアンファングリア装甲師団は、アンファングリア(騎兵)旅団として発足した時点では闇エルフ族のみで編成されていたため。

魔種族の寿命的に当時所属していた闇エルフ族はほぼ全てが存命と思われるので、聞き取り調査自体は楽であると推測できる。

よって、軍歌『アンファングリアの食物』の研究は魔種族の寿命的に長期研究にふさわしいのではないかと考える。

 

 

 

-重要事項-

ただし繰り返しであるが、途中で発表してしまうと軍歌の歌詞内容が固定されてしまう恐れがあるため、発表時期に関しては注意をすること。

やはり私の死後、研究途中という形で発表するのが一番ではないか?

 

 

 

以上にてメモを終わりとする。

 

 

 

 

 

 




Telfe262様、勝手に投稿された『野生のオルクセン』の設定内容を使ってしまい申し訳ございませんでした。

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