高育が如く   作:レゾリューション

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更新遅くなってすみません。サブストーリーで躓いたのと、そもそもこの回必要かなと思ってしまい構成に時間がかかってしまいました....


第三章 謀略
表と裏


中間試験を無事突破して放課後、桐生はゲームセンターを訪れていた。桐生はここでちょくちょく遊んでいたのだが、中間試験もありしばらく疎遠になっていいたのだ。そしてスペースなハリアーやバーチャルなファイターを遊び終えた後、このまま自分の部屋に帰るとき見覚えのある顔と目が合った。

 

 

 

 

サブストーリー② プレゼント選び

 

 

 

 

「桐生か...無事試験を突破したようだな」

 

話しかけて来たのは生徒会長の堀北学で、桐生は短く返事をする

 

「こんにちは、桐生さん中間試験突破したようですね」

 

学と一緒にいたのは立華鉄だった。

 

「立華、あの時はありがとう。助かった。」

 

「いえ、こちらも桐生さんとお話出来て楽しかったです。」

 

「アンタらも遊びに来ていたのか?」

 

「いえ、私達はクラスメイトのプレゼントを買いに来たんです。」

 

話を聞くと近い内に誕生日を迎える女生徒がいるらしい。クラス同士の戦いでも参謀として活躍しているのでその感謝も込めてプレゼントを買うそうだ。しかし二人とも所用で中々買う機会がなかったので今日買う事を決意したそうだが模様や柄選びで難攻しているようだ。すると立華が何か考えついた顔をして、

 

「桐生さん、私達のプレゼント選びを手伝ってくれませんか?」

 

「なに? 私が?」

 

「女の子の意見を取り入れたほうが良いと思うので」

 

橘や他の女子達じゃなきゃダメなのかと聞いてみるもプレゼントを買ってない事を悟らせたくないそうだ。

 

“どうする?立華達の相談を...”

 

   •受ける←

   •断る

 

「わかった。手伝う」

 

感謝の言葉をもらい早速ケヤキモールを歩いているときに桐生は二人にある程度の目星はついているのかと問う。返答は、学がハンカチで鉄が可愛い柄のあるコップを買うそうだ。店内に入りまずは学のプレゼントであるハンカチの色を選ぶ。

 

“いろいろあるな、どれがいいのか?”

 

   •パステルカラーのハンカチ

   •金色のハンカチ←

   •真っ黒なハンカチ

 

「この金色のハンカチとかいいんじゃないか?」

 

金色のハンカチを渡してみるも学の反応は微妙だ。

 

「桐生さん流石に金色の物はやめた方がいいかがします。」

 

立華に忠告されたのでもさ大人しくハンカチを戻す。

 

「そ、そうか」

 

   •パステルカラーのハンカチ←

   •真っ黒なハンカチ

 

「このパステルカラーのハンカチとか良いんじゃないか?」

 

ハンカチを学に渡し是非を問うと納得してくれた。次に立華の柄のあるコップだが立華が既に選んでおり桐生に確認をとった。

 

「桐生さん、これとかどうですか?」

 

「ああ、良いと思うぞ」

 

無事にプレゼント選びが終わりそのまま帰ろうとしたとき、

 

「会長に立華君?」

 

声のする方に振り返るともう一人のタチバナ....橘茜がそこにいた。

 

「橘、今日は友人と遊ぶ予定じゃなかったのか?」

 

「それが、急に来れないって連絡が来てしまって、帰ろうとした所です。そういえば、貴女は...」

 

声を出す寸前、立華は橘を小さく手招きし耳打ちする。会話を終えると、納得した表情になり大事になる事を防いだが彼女はちょっと揶揄うような表情をし

 

「二人共、最近少しソワソワしているなと思っていましたがこう言う事だったんですね」

 

“橘には既に怪しまれていたらしいな”

 

「あっ会長に立華君ちょっと彼女をお借りしてもいいですか?」

 

構わないと言うと橘は少し遠く離れたところに桐生を連れて行き話をした。

 

「桐生さん、貴女ですよね会長と戦ったのは...」

 

確信を持った目で聞かれた。桐生も正直に答える。

 

「ああ、確かにアイツと戦った。」

 

「やっぱり、そうでしたか」

 

深く追求されると思った桐生の予想とは裏腹に随分あっさりと終わった。

 

「あの件は桐生さんと会長の合意の上で行った事なら私はこれ以上責めるつもりはありません。それに周りの話を聞く限り桐生さんが自分から喧嘩をした姿は皆みてないと言っていたので、何か理由があって会長と喧嘩したと思います。」

 

「そう思ってくれると助かる」

 

「では今までの事は忘れて友達になりましょう!」

 

いきなりの友達発言に戸惑う桐生

 

「急すぎないか?」

 

「私、桐生さんみたいな強い女の子と友達になりたかったんです!」

 

友人が増える事は桐生にとっても嬉しい事なので受け入れた。

 

「ああ、よろしく頼む橘先輩」

 

「はい、こちらこそ宜しくお願いします」

 

連絡先を交換してもらうとついでに堀北達の連絡先も交換しようと言って本人に確認するとokをもらい連絡先を交換した。

 

“悪くないな”

 

友人が増えた事に喜ぶ桐生だった。

 

 

 

 

学達の相談を解決し今度こそ自分の部屋に帰ろうとしたとき携帯が鳴り出ると櫛田からだった、実は彼女、4月の下旬に連絡先を交換して欲しいと言っており桐生は特に断る理由もないので交換したのだ。

 

「もしもし」

 

「桐生さん、これから綾小路君の部屋で祝勝会するんだけど桐生さんも来ない?」

 

“祝勝会か...今日はこのまま帰るつもりだったが...”

 

 

   •参加する←

   •拒否する

 

「ああ、ぜひ参加させてもらう」

 

「本当!?打ち上げは5時30分に始めるつもりだから遅れないでね」

 

「分かった」

 

桐生は電話を切り時刻を確認する。流石に手ぶらで行くのはまずいと思いコンビニで菓子を買ってから行くことにした。菓子を買い綾小路の部屋に着きインターフォンを鳴らし開けて貰うと中間考査の勉強をしたメンバーが一足先に来ていたようだ。全員揃った所でコップに飲み物を入れて乾杯する。

 

「中間テスト終了を祝して~…」

 

「「「乾杯!」」」

 

お菓子を食べながら綾小路の部屋を見渡しながら池はこう言った。

 

「しかし綾小路の部屋って何も物ないのな~」

 

池の言葉を区切りにそれぞれが口を開く。

 

「ゲームとかも一切ないし、私物ほぼゼロ?」

 

「綾小路君ってもしかしてミニマリストってタイプだったりするのかな?」

 

池や山内、櫛田が綾小路の部屋の感想を述べていく。

 

“本当にシンプルな部屋だな...まぁ派手な部屋よりだいぶマシだと思うが...

 

「そうか?入学してまだ2ヶ月も経ってないし、こんなものだろ」

 

綾小路はこんなものだと言いってこの話題は終了し、その後は祝勝会らしくお菓子やジュースを嗜みながら談笑した。と言っても堀北はずっと本を読んでおり時折言葉を挟む程度だったが。楽しいと時間はすぐに経つとはよく言ったものでそろそろいい時間になり皆帰る準備を始めた。櫛田と桐生は後片付けを手伝ってから帰ることにした。櫛田が先に帰り、桐生もそれに続いて部屋を出て自身の部屋に向かう途中、携帯が無いことに気づき綾小路の部屋に戻ろうとするとが綾小路がこちらに来て携帯を届けてくれた。

 

「綾小路、助かった」

 

短いおの言葉を綾小路は言って更に言葉を続ける。

 

「実は、携帯忘れは桐生だけじゃなくて桐生と櫛田の二人だったんだ。」

 

「そうだったのか...」

 

今からでも間に合うかどうかは疑問だったが、桐生達は櫛田を追い掛けることにした。なるべく早く渡した方がいいと思ったからだ。このまま二人でエレベーターに向かう。しかしあと少しの所で扉が閉まってしまった。

 

“間に合わなかったか...ん?”

 

桐生はある疑問を抱く。このエレベーターには室内を映すモニターがあり写っているはさっき入った櫛田の姿。櫛田が乗っているエレベーターは上ではなく下だった。女子生徒の部屋は上層に振り分けられており彼女が向かう所は当然上のはずだ。しかしエレベーターは下に降りて、一階のロビーにまで到達する。彼女はそのままエレベーターから出て行った。桐生達もストーカーみたいだなと思いつつも櫛田の跡を追う。寮から出て、少し歩くと海が見える所に彼女は居た。夜の海を眺めている、そう桐生達は思った、がそんな予想は砂の城のように打ち砕かれた。彼らの予想は、波にさらわれる砂の城のように、あっという間に崩れ去ったのだ。

 

 

 

 

 

 

「あ────ウザい」

 

 

 

 

 

 

一瞬、誰か分からなくほどの冷たく重い声が響いた。その声は、まるで深い闇の底から這い上がってきたかのような重さを持っていた。顔は見えないがその目には一切の感情が宿っていないことが容易に想像出来た。その瞬間、桐生達はが本当に知っている人物なのか、疑わしくなるほどだった。桐生達は少し遠くの一本の木に身を隠す。

 

「マジでウザい。本当にウザい。死ねばいいのに……」

 

“櫛田からは到底考えられない暴言だな...”

 

櫛田の暴言は続く、

 

「マジで堀北と桐生うざい。ムカつく。本当、堀死ねばいいのに...堀北は可愛いと思ってお高く泊まりやがって。どうせアバズレに決まってんのよ桐生は喧嘩しか脳が無いくせに私がまだ連絡先交換できない人とパイプ持ちやがって」

 

“随分と嫌われたものだな”

 

死ねばいいのにと言葉を吐き続けながらフェンスを足で蹴る。彼女から考えられない行動に面をくらったが大人しく二人は帰る事にした。そのとき、

 

櫛田の携帯端末が鳴った。彼女は蹴るのを止めて、辺りを警戒する。

 

何か行動に移すときに、最悪のタイミングで問題が発生するというのはまさにこの事を指すだろうと、桐生と綾小路は思った。

 

「誰」

 

二人は当然黙る。

 

櫛田がコツコツという音を立てながらこっちに向かってくる。どうするか考えていたとき綾小路が動いた。録画状態であるスマホを桐生に渡して..

 

 

 

「俺だ、綾小路だ。櫛田携帯わすれt...」

 

言葉を言い切る前に携帯を奪い取る櫛田。

 

「見たの?」

 

「見てないって言ったら納得するのか?」

 

「ううん、まさか」

 

「誰かに話したら容赦しないから」

 

「もし話したら?」

 

「あんたにレイプされそうになったって言いふらしてやる」

 

レイプという言葉に耳を疑う桐生に気づくはずもなく会話は進む。

 

それは冤罪だと綾小路は言うが冤罪じゃないと言って自分の胸に綾小路の右手を乗せた。つまり櫛田の胸を揉む形になっていた。

 

「これであんたの指紋、服にべっとりと付着したから。もし誰かに話したら、私はこの制服を警察に持って行くから」

 

「……本気なのか」

 

「本気よ。この制服は洗わずに保管するから。分かった?」

 

綾小路はその言葉に頷き手を離してもらう。綾小路はそんな生き方は辛く無いのかと問うも辛くてもやらなきゃいけないと櫛田は言った。更に櫛田は綾小路みたいな地味で根暗な男はすごく嫌いと言い放った。しかし綾小路は表情ひとつ動かなかった。

 

櫛田が堀北を嫌う理由はなんとなく察したが桐生については分からなかった。堀北のように突き離すような態度はとっていないからだ。

 

「堀北が嫌いなのは分かったがなんで桐生の事を嫌うんだ?」

 

櫛田はすぐに口を開いてこう言った。

 

「綾小路くん桐生さんの友達ってどのくらい、いると思う?」

 

いきなり何を言っているんだと思ったが取り敢えず考えてみる。桐生の友人的関係なのは、真島の兄さん、立華、堀北兄、橘、綾小路、櫛田などで、当然櫛田のように幅広くはない。

 

「桐生さんって確かに友達は少ないけど、その友達の面子が濃いんだよね、特に2年生と3年生」

 

綾小路も納得する、確かに桐生は学校内で真島の兄さんと連絡先を交換し普通に話すことができる数少ない生徒であり他にも生徒会長である堀北学、右腕の立華鉄や橘茜など中々濃い人物達ばかりだ。どうやら櫛田でもこの4人と連絡先を交換するのはまだ出来ていないらしく嫉妬しているのだ。加えて桐生の天然のカリスマ性や表裏のない性格が気に食わないらしい。

 

最後に綾小路が本当に言わないかを確認し綾小路達は帰って行った。3分くらい経ってから桐生も自分の部屋に帰ることにした。エレベーターに向かうところで綾小路と合流し携帯を渡して部屋に戻った。

 

“ 櫛田、どっちが本当のお前なんだ?”

 

その疑問は解決することは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中間テスト終えて、そこからこれといった学校イベントもなく6月が終わった。桐生も喧嘩を吹っかけられては拳で解決するという生活を送り今日から7月に入った。いつも通り教室に行き、机に座るとクラスメートたちがやってきた。いつもは騒がしいくらい賑やかなDクラスだが今日は皆ソワソワしているように見えた。

 

“今日はポイントの支給日でみんな静かだな”

 

今日は、7月1日で久しぶりにポイントの支給があるかも知れないからだ。しかし今朝起きて確認をしてみるとポイントは振り込まれていなかった。期待、不安、さまざまな感情が入り混じりながらもホームルームの時間になる。クラスの扉が開いて、茶柱先生がいつもの変わらない表情で教室へ入ってきた。

 

「おはよう諸君。今日はいつにも増して落ち着かない様子だな」

 

クラスのようすが落ち着いて無いことに触れる。先生に真っ先に反応したのは池だった。

 

「沙枝ちゃん先生!俺たち今月もポイント0だったんですか!?朝チェックしたら一ポイントも振り込まれてなかったんですけど!」

 

「俺たちこの1ヶ月死ぬ気で頑張りましたよ。中間テストだって誰も退学者出さなかったし...なのに0ポイントってあんまりじゃないですか!遅刻や欠席、私語だってしませんでしたよ!」

 

「まあ、そう勝手に結論を出すな。まずは話を聞け。池、お前の言うように今までとは見違えるほど頑張っていた。それは認めよう。そしてお前たちが実感を持っているように学校側も当然ながらそのことを理解している」

 

そう言って持って来ていた紙を黒板に張り出す。その紙には各クラスのポイントが書かれていた。

 

その紙には『Dクラス:87ポイント』と記されていた。

 

87ポイントつまり8700円分のポイントが貰えるようになったのだ。ポイントが増えた事に喜ぶクラスメイトだが茶柱がそれを宥める。

 

「喜ぶのは早いぞ。他クラスの連中はお前たちと同等かそれ以上にポイントを増やしているだろ。差は縮まっていない。これは中間テストを乗り切った1年へのご褒美みたいなものだ。各クラスに最低100ポイント支給されることになっていただけにすぎない。現に他のクラスを見ろ。お前たち以上に増えているだろう?」

 

茶柱にあくまでご褒美的なものだ言われたがそれでもポイントを貰える事に変わらないので余り落ち込んだ様子は無かった。そしてポイントが貰えない理由は少しトラブルが発生し1年生のポイント支給が遅れているそうだ。不満の声が上がるがトラブルが解消次第ポイントは支給されるはずと言って茶柱は教室から出た。ポイントが残っていればな、という意味深な言葉を言いながら

 

放課後、学校側から未だにポイントが入らないことに関して説明もないまま桐生達は帰宅することになった。

 

“帰るとき須藤が茶柱に呼び出されていたな...”

 

疑問に思いながらもスーパーに行き必要な食材と調味料を買う。後は出口に向かい帰宅するはずだった。

 

「おい!待てよ!」

 

振り返ると不良っぽい奴らが絡んできた。

 

「上級生に勝って調子乗ってるテメェの全てがムカつくんだよ!」

 

「なんなんだ、お前ら」

 

意味不明な理由で喧嘩になったが桐生は売られた喧嘩は買う主義なのでいつもの構えを取る。

 

 

 

 

 

タチの悪い上級生

 

 

 

 

 

「オラァァ!」

 

「グハァ!」

 

桐生は開幕一番にドロップキックをかます。桐生のドロップキックはその場でやるのではなく助走をつけて蹴ったものだ。一人吹き飛ばし、近くにいた奴をボディーブローを入れてよろめかせ回り込み制服の後ろを掴み壁の近くまで寄せて、

 

 

《バッククラッシュ》

 

 

「オラァァッ!!」

 

「ぐへぇっ!?」

 

敵の後頭部を壁に全体重を掛けて強引に押し込む。これでも十分相手にダメージを与えたが更に、

 

「セィヤッ!!」

 

「ぐぁっ!?」

 

後ろ蹴りで頭部を壁に叩きつける。追い討ちをかけられた敵は動けるはずもなくそのまま頭から倒れた。すると倒した隙を狙って相手が後ろから羽交締めされ身動きが取れなくなり剥がそうとすると、前からドロップキックをくらった男が迫ってきた。しかし桐生がこんな状況になるのは一度や二度じゃない。

 

すぐに相手の足の甲を力強く踏みつける。余りの痛さに締めをほどいてしまい桐生に手を掴まれそのまま突進してくる敵に上から叩きつけるように投げ捨てる。倒れている相手を掴み壁際に設置されている買ったものを袋に入れる台、いわゆるサッカー台まで近づけ、

 

 

《ヘッドクラッシュ•表》

 

 

「ハッ!」

 

敵を掴んでから頭を右手でカウンターの縁に叩きつける、

 

「オラッ!、セィヤッ!」

 

叩きつけた反動でそのまま倒れるかと思わせて左拳でもう一度叩く。倒れたところで右足で力強く顔面を踏みつける。

 

「グワァァ!」

 

男が立ち上がる事は無かった。遂に最後の一人になり、桐生は挑発する。

 

「さっさとこい」

 

安っぽい挑発だったが相手を怒らせるのには十分だったそうでこっちに向かってきた。殴るために拳を出したが腕を掴んでひねり、足払いで転倒させる。倒れて相手を仰向きにして、

 

 

《追い込みの極み》

 

 

馬乗りの状態になり顔面を殴りつける。何度も殴りつけ相手の意識が飛んだところで止めた。喧嘩が終わり周りを見ると3人の男達が倒れている光景だった。

 

喧嘩も終わり自分の部屋に帰り数分立つと携帯がなった。

 

“綾小路から?”

 

「もしもし」

 

「桐生、今から俺の部屋に来てくれ」

 

「どういうことだ?」

 

「詳しいことは部屋で話す」

 

“何かあったようだな、とりあえず綾小路の部屋に行こう”

 

 

 

 

 

 

 

綾小路の部屋に向かえ

 

 

 

 

 

 

 

綾小路の部屋に急いで向かいインターホンを押してから中に入る。中に入ると、綾小路、須藤、櫛田の3人が座っていた。空いているところに座り須藤が説明を始める。

 

「俺が今日担任に呼び出されたのは知ってるよな? それで、その...実はよ...俺、もしかしたら停学になるかも知れない。それも長い間」

 

「停学?何かあったのか?」

 

「実は俺、昨日Cクラスの連中を学校内で殴っちまってよ。それでさっき停学になるかもって言われてよ....。今、その処分待ちだ」

 

「殴ったって...それ、え、どうしてなの?」

 

「言っとくけど俺が悪いわけじゃないんだぜ? 悪いのは喧嘩を吹っかけてきたCクラスの連中だ。俺はそれを返り討ちにしただけだっての。そしたらあいつら俺が喧嘩を売ったことにしやがったんだ。虚偽申告って奴だ」

 

どうやらバスケ部の小宮と近藤が須藤を特別棟に呼び出し来てみると、石崎という男子生徒がそこで待っていたらしく、小宮と近藤はそいつらの友人でDクラスの須藤がレギュラーに選ばれそうなのが我慢ならなかったそうだ。痛い目に会いたくないならバスケ部を辞めろと脅し当然須藤は断るが、断ったら殴り掛かってきたそうだ。だからやられる前にやったらしい。

 

「因みに、学校側は今の須藤の話を聞いてなんて言ったんだ?」

 

「来週の火曜まで時間をやるから、向こうが仕掛けてきたことを証明しろとさ。無理なら俺が悪いってことで夏休みまで停学。その上クラス全体のポイントもマイナスだってよ」

 

“中々厄介な事な事になったな...”

 

須藤が説明し終えると櫛田が誰かその様子を見ている人はいなかったかと質問する。須藤は気配を感じた、あるいは傍に誰かいた気がすると答えた。

 

「とにかく、須藤の身の潔白を証明しなきゃいけないんだな」

 

「やるしかないな」

 

そう言って綾小路の部屋を後にした。

 

 

 

 

翌日のホームルーム茶柱がクラス全員に連絡事項があると言った。その内容とはやはり須藤の件だった。茶柱は須藤がCクラスの生徒と揉めたこと、その暴力事件によって停学になるかもしれないこと、そして、クラスポイントの削減が行われる可能性があると、須藤は、自分は無実だと言ったがクラスメートたちは須藤に向けて冷ややかな目線を送っていた。

 

“余り協力的ではないな...”

 

他のクラスメイトからすれば当然だろう。須藤はDクラスの中でも特に問題ある生徒の一人だからだ。怒りの沸点が低くすぐに手が出てしまうのも理由の一つだ。実際、図書館の一件は桐生が止めなければ確実にCクラスの生徒を殴りより大きな問題になっていただろう。

 

その後、話は須藤が言っていた目撃者の件に変わり、

 

「どうだ、喧嘩を目撃した生徒がいるなら挙手をしてもらえないか」

 

茶柱はクラスメートたちに問う。しかし誰一人として手を挙げる者、声を挙げる者は現れなかった。そのまま学校が終わりいつもどうり綾小路の部屋で作戦会議を始める。今回はなんと堀北もいる。

 

「ちょっと待ってくれ、なんで毎回俺の部屋なんだ?」

 

綾小路が疑問にするがどうやら綾小路に無断で合鍵を作っていたらしい。堀北以外。ちなみに返す気もないらしい。重大な事を知った綾小路も堀北はそんなことは置いといてと言って目撃者は既に見当がついているからといった。

 

堀北が言った言葉の意味が分からず、静かさが部屋を支配した。最初に我を取り戻したのは櫛田だった。

 

「堀北さん、それってどういうこと?」

 

「──佐倉さんよ」

 

「……えっ?」

 

「『暴力事件』を目撃した生徒よ。櫛田さんならある程度は知っているはずよ」

 

「同じクラスの佐倉さんが....?」

 

櫛田が思わず顔を見合わせてしまう。桐生も表情にこそ出さなかったが、驚いていた。

 

「けど堀北さん、どうして佐倉さんだと?」

 

「昨日の須藤くんが謝罪していた時、あるいは平田くん、あなたが彼に手を差し伸べた時、一人だけ目を伏せていた生徒が居た。彼女を除く全員が関心を寄せていた中、佐倉さんだけがそのような行動を取っていた。何故だと思う?」

 

「自分に関係があることだったということか」

 

「そう言うことよ」

 

そして明日、佐倉さんと話してみるという形で話はまとまり綾小路の部屋から出た。

 

 

次の日、櫛田が佐倉に須藤の件を話しかけたみるも明らかにバツの悪い顔をして教室から出ていった。

 

“一筋縄ではいかないようだな”

 

残っていた希望も打ち砕かれクラスの雰囲気が悪くなったとき思わぬところから刃が飛んでくる。

 

「君は退学しておいた方が良かったんじゃないかな?君の存在は美しくない。いや、醜いと言ってもいいだろう。レッドヘアーくん」

 

このクラスで異彩を放つ男、高円寺六助である。

 

「何だと?もう一度言ってみろよオイ」

 

「何度も言うなんて非効率。ナンセンスだ。物分かりが悪いと自覚して言ったのであれば、特別にもう一度だけレクチャーしてあげても構わないが?」

 

一度も須藤に視線を向けることもなく、まるで独り言のように答える高円寺。

 

まだ楽観的な雰囲気だった場は完全に凍り付いた。須藤は勢いよく立ち上がり、無言で高円寺の元へ歩き出す。

 

“須藤は本気で高円寺を殴るつもりだ。これ以上問題が複雑になると面倒になる”

 

「須藤、落ち着け、高円寺、お前も必要以上に煽るな」

 

高円寺はフッと笑い自分の席に座ったが須藤の熱は冷めることはない。このまま高円寺を殴ろうとしたとき、

 

「お前は少し頭を...冷やせ!」

 

そう言って桐生は須藤の肩に右手を乗せて須藤自身の席に無理矢理押し付けるように座らせる。須藤と傍観していた者は桐生がやった事に理解するのに数秒かかった。片手で男を座らせたら当然だろう。

 

「少しは冷えたか?」

 

須藤は頷き静かになった。桐生も自分の席につきホームルームが始まった。授業も終わり放課後、桐生、綾小路、堀北は例の事件が起きた場所に来ていた。何か手掛かりがないか探していると佐倉と会った。話してみると彼女は風景を撮るのが好きでここに来るそうだ。そこから事件について聞いてみるも知らないの一言で去ってしまった。このまま帰ろうとしたとき、Bクラスの一之瀬が現れた協力を申し出た。桐生達は承諾し連絡先を交換した。

 

休日になり桐生は外を歩いていた。とはいっても何か目的があるわけでもなくとりあえずケヤキモールに向かおうとしたとき、綾小路と櫛田が一緒に歩いてるのを見た。見つかったら気まずいなと思い帰ろうとしたが普通に見つかった。話を聞くと佐倉とこのベンチで待ち合わせをしているそうだ。しかし桐生は思う。

 

“隣に座ってるの佐倉じゃないか?”

 

二人に指摘すると佐倉が声を掛けてきたが佐倉の格好が不審者っぽいと思った桐生だった。3人の目的地は家電量販店で何故か桐生も行く事になった。以前櫛田に話しかけられたとき誰かにぶつかってカメラが映らなくなったから修理に出すと教えてくれた。そのまま修理するところまで来て保証書を書くとき、佐倉のペンの動きが止まる。

 

“どうしたんだ?”

 

店員の顔をチラリと見るといっちゃ悪いがかなり下品な顔をしており、舐めまわすような視線で佐倉を見ていた。桐生が店員を睨むと怖気ついたのか佐倉を見るのをやめた。そして受け取りは綾小路がやるといった。店員は何故と問うが何も問題ないだろと言って店員を渋々納得させた。

目的を達成し、帰るとき佐倉は話した。自分は須藤の喧嘩の一部始終を見た、つまり自分は目撃者だという事を明かしたのだ。

 

Cクラスとの話し合いまで後2日のことだった。

 

 




前書きの通りそもそもこの回必要かなと思った理由ですが、外で喧嘩が起きまくっているのに学校内で一回喧嘩が起きただけでこんな大騒ぎになるのかと思い飛ばそうとしましたがあるキャラと桐生ちゃんの接点を作るための布石としてこの回を作りました。高円寺が桐生の言う事に従った理由ですが女性で高円寺と同等の身体能力を持っていることで少なからず桐生ちゃんを認めているという感じです

後どうでもいいですけど龍が如くのチンピラ達って意味不明な理由で喧嘩吹っかけてきますよね
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