危険走行、キヴォトスに限り合法 作:ブルパップこそアサルトライフルの究極形
みんなは大抵のキャラには推してる人がいると理解してから発言をしようね。心が辛くなったお姉さんとの約束だぞ。
思わず鼻歌交じりになってしまう昼下がり。
先日の臨時ボーナスでしばらくの食事代は気にせずにいられる上に、今日の昼食は豪華なものに出来る。
ガソリン代もなんとかなりそうだし、しばらくの間軽く走るのも問題はない。
「ってことで、大将……激盛りたれマシ天丼、お願いします」
無口な大将は目をゆっくり閉じ、すぐにまな板に向き合う。
これがとある天ぷら屋の裏メニューで、一食に出すにしては高い値段を要求される。 だがそれに見合った価値があるし、何よりも人が少ない店なのでゆっくり味わって食べれるのだ。
こことは一応顔見知りで、一時期用心棒のバイトをさせてもらっていたぐらいには仲がいい。
「ん~……レンコン、いつもと違う所?」
「バカ、営業中だ。 ったく……なんでバレるんだか……」
いつもよりもシャッキリしない感じ、安物に切り替わったか。
何か事情があるんだろうけど、もう諸々合って辞めざるを得なかった私が首を突っ込むラインではない。
相手もこちらの事情に何も触れずにいてくれるのだから、こちらが通すべき義理というものだ。
ガラガラガラ
「むー……んッ!?」
「すみません、
「そこのテーブル席が空いている、決まったら声を掛けてくれ」
昼食時に襲来してきたのは、美食研究会――そして、テレビで幾度となく見たことのあるシャーレの先生だった。
超法規的がなんとか……ニュースではよく聞く。
てっきり、ガッチリとした男の人だと思っていたのだが、ふわふわ柔らかそうで優しそうな女性教員と言った印象。
背も170cm前後で、大体私と同じか小さいぐらいか。
こちらを一瞥もしていない辺り、きちんと今為すべき事が美食研究会との昼食だと分かっている様子。
「メニューは……思っていたよりも充実しておりますわね」
「ご飯大盛りがこんな安いだなんて、しばらくはここを利用しちゃいましょうかね♡」
「ちょっと、アカリが利用したら即値上げも待ったなしよ!」
さて、私は奥まったカウンター席で、彼女らは入口に近いテーブル席。 一応少しそちらを向けば様子が見れる程度で、わざわざ話しかけにくることはないだろう。
何せ、先生を巻き込んでの昼食時だ。 楽しい時間を過ごしていてくれ、出来ればトラブルもなくご飯を味わってくれ。
……でも一人で食べてるのは寂しいから会話だけ盗み聞きさせてくれ。
「……うん、とりあえず私は日替わり定食にしようかな」
「じゃあ私も先生と同じやつにしよっかなぁ~!」
と、ジュンコに続いて他のメンバーも日替わり定食にしていった。
大将がこちらにアイコンタクトで「なにあれ」と言ってきた気がするため、肩をすくめておいた。
先生とやらがモテモテなんだろう、知らんけど。
うーん、にしても記憶よりも天ぷらが多い気がする……安くして量を増やした? いや、大将はそんな人ではないけれど……まぁ、食べ盛りの身として非常に助かるので良いが。
しばらくして日替わり定食が席に運ばれていき、感想だとかでわいわいしていた。
「……ね、大将」
「……なんだ」
「なんかモヤる……」
「……青春だな」
それってどういう、と言いかけたがサービスと称して味噌汁を押し付けられる。
口封じの間違いでは?
だがご厚意を無下にするつもりはない、味噌汁を一口すする。 ……こいつ……減塩味噌じゃねぇの使ってる……。
でも暖かくて、体の芯がじんわりとした。
「この天ぷら、水っぽくなく油っぽくもない……小さい店なので食材はともかく、それでもポテンシャルをきちんと引き出してますわね」
「ん~! おいし~!! でもここに水飴とか」
「ばっ、調味料持参禁止ってそこに書いてあったでしょ!?」
「え? どこどこ」
「ここよっ!」
「あらあら、過去にルール違反がいたんでしょうか~?」
「いや、水飴は調味料じゃないと思うんだけど!?」
ジュンコが壁に貼り付けられた紙を指さす。
そういえばそんなこともあったなと思い出し、冷たい目を私に向ける大将から目を逸らす。
ごめんね、それ私のせいだ……。
そして先生、全く以てその通りだ、調味料ではないと思う。 だからっていいとは全く思わないけれど。
「ご飯もふっくらしてて、硬すぎず柔らかすぎず……いえ、その前にこれは小盛りの量なんでしょうか? 少々多すぎる気が……」
「わ、私もだ、ハルナ……」
ごめんね、それも私のせいなんだ。
ここの店長さんはね、食べ盛りの時によく食べるのに釣られて小盛りの量がバグったおじいちゃんなの。
……もしかして、食材の質をグレードダウンさせたのって、私のせい?
「……ちげぇから案ずるなよ」
白米に甘めのタレをずっぷりと絡めて、口元に運ぶ。
まぁ……違うなら良かったか。
衣がさくり、ふんわり、中身はしっとり、じわり。 絶品の菜の花の天ぷらは正しく言葉通り絶世の品。 ギトギトとせず、しかして揚げ物の温味が健在している。
二口目も相変わらず。 いっぱいに頬張ればそれだけ幸せに満たされるというもの。
にしてもだが……バイトで世話になってたときも思ってたが、店長の技量は化け物だ。 そんな人の下で働けていた時期があっただなんて、幸福でしかない。
「ふう、流石に一杯でお腹も満たされきってしまいましたわね……」
「私はもう少しぐらい……」
「タ、タレが少し溢れちゃった……」
「おなかいっぱーい! でもやっぱりピーナッツバターも合いそうかも……」
「……胃もたれる」
美食研究会の面々はどうやら食べ切ったようだ。
先生の方は油物で胃もたれを引き起こしたようで、部外者である私も少し心配になる。
彼女たちの会話を盗み聞きしていた私だが、まだ白米の海を海老天と航海中だ。
なにせ、裏メニューは名前の通り『激盛り』だ。
通常メニューは卵が一つだけなのに対して、こちらは3つもどどんと載っていたり、数で攻め倒してきている。
「ふぅ……大将、お勘定お願いしますわね」
「ほいよ。 えー、5名で――」
余ったタレを隈無く海老天の衣に付ける。
もちろん丼の内に付いたタレも、だ。
くるりと一周してそれから思いっきり頬張ると、それはもうたまらない。
舌のすべてを甘みが刺激し、次に海老の弾力のある身が噛み切られ、そして口内に旨みと幸福が弾ける。
あとはそこに白米をかき込んでしまえば完食だ。
「……おいミメイ、友達は帰ってったぞ」
「別に友達は……居ましたけど」
「照れてやんの」
「……」
ニヤニヤと弱みを見たかのようなこの感じ……親目線だ。
何年も定期的に通っていたりしたのもあってか、すっかりこの調子に収まっていやがる。
「お勘定、ほらピッタリ」
紙幣を一枚カウンターに叩きつけて店を出る。
まったく、この上ない晴天だ。
腕は決して落ちてないし、常連でなければ味の差も殆ど分かることはない範疇。
もしも他に味の差が分かるような人がいるとしたら、それは――
「はい、捕まえましたよ。 ミメイちゃん♡」
「……はひゅ、っ、あ……え……?」
店先での襲来。
その時、恐らく人生で初めて驚きで声もまともに出ない経験をした。
複雑な理由があって今日に至るまでなんやかんや界隈から離れて心を休ませていました。それでもずっとこの作品は構想を続けてたので許してクレメンス。ゲヘナ大好き!イオリの足大好き!
そういえば海の方で指揮官をしてるんですが、最推しが過供給過ぎてFA量産してたら先日腱鞘炎になりました。ナース服でダブルピースしてましたね〜……まったくLive2Dは最高だなぁ!
閑話ネタ
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これは作者の秘めたる性癖解放ボタン