――サンディエゴ港
ガイア連合により強固な外壁が築かれ結界も展開、そして防衛兵器と各種資材や弾薬が運び込まれ要塞都市と化したサンディエゴ。
ガイア連合からの継続的な武装類、穏健派メシア教徒の各種生活物資の輸送船などが定期便として訪れることもあり、近郊シェルターからの難民などが押し寄せてきたりと幾らかの問題もありつつも、確かな希望が存在する人類の生存圏の一つとして確立された場所となっていた。
そんな中、僅かな街頭の明かりが夜の闇を妨げる港の端、停泊中のメシアン輸送船に近づく四人の男たちがいた。
「よぅ兄ちゃん、おぉっとぉ、ちょっとお話しようじゃないか」
「ここは立ち入り禁止エリアだ」
銃火器で武装したメシア教徒の警備兵に絡むガラの悪い男。
「ヘッヘヘェ知ってるよ。質問がある……何してやがんだ?」
「なんだと?」
「俺たちゃ港湾労働者組合のもんだ」
男が懐から取り出し見せたのはガイア連合のシルバーカードと港湾の荷積み・荷下ろし管理部のIDカード。この都市では"セキュリティの都合"により、船舶との貨物移動は呪詛を込めた契約書を書いた労働者を必ず作業に交えることとなっていた。
「アンタらがウチの優秀な組合員を使わずに荷物積んでるって小耳に挟んだ……まさか違うよなぁ?」
「面倒な連中が来てますが……」
「ああ全くだ」
通信機でどこぞへ連絡を入れた警備兵に向けて吐き出される同意の言葉。誰もがルールを守ってくれれば面倒なんてない。わざわざ夜中に起こされ仕事に駆り出されたのは彼らの方だった。
警備に呼び出された上役が現れる。一目でわかる程にこちらを見下す、聖職者
「じゃあ兄さんに説明させてもらうが……組合員を使わない船をこの港から出すわけにはいかねぇ。うちのもんの姿は見えないようだな。見えるか?」
無数の避難民が入り込むようになり、日本への亡命を望む人々もこの都市を頼る現状。お
「"国家"の機密に関わる作業してるんだ、今すぐ"こっか"ら出て行ってもらおうか」
「それ脅してんの?」
「ああその通りだ」
笑っちまえる言い訳であった。国家をしきる政治家なんてものはとっくにこの国におらず、政府と呼べるものは数か月前にタコの化け物の下っ端たちに飲み込まれ、メシアンに核で吹き飛ばされた。彼ら組合員は元はワシントンD.C.から20km程しか離れていないボルチモア港からはるばる逃げてきた生き残りであった。
瞬間、放たれた殺気に海鳥が飛び立つ中、大陸を横断し覚醒者として研ぎ澄まされた身体能力が、銃を構えようとした警備兵たちを反応さえ許さぬ速さで真正面から叩きのめした。
「組合を舐めんじゃねぇよ」
◆
「仔牛の煮込みが死ぬほど食いたかったんだよぉ!」
「おれぁペパロニのピッツァだ。アッツアツのがいいな」
ひと仕事を終わらせ、眠気が冷めてしまった体に夜食をぶち込んでやろうととある店の裏口に入る。
【パンでモーニング:サンディエゴ店】と看板に書かれたこの店は、地下でガイア連合の特殊な窓口も兼ねているのは知る人ぞ知る情報だった。
「今日の獲物は10人ちょっととトリ公がまぁまぁって感じだぜ。確認はできてるか?」
「大丈夫だ。報酬もきっちり出るし、特別メニューも
「やったぜ! 今時ビーフなんてどこも出してこねぇからな! 食い溜めしちゃお」
「へっ太っ腹なことでぇ。俺としちゃあ毎日飯前に襲ってきて欲しいもんだ」
メシアンの鳥の巣頭なんて、支給されたガイア製EM銃*1があればただの的当てだった。
奴らによって複数の天使が召喚されたところで、都市の警備にガイアが置いてったヘンテコな顔したロボ型アガシオンによって瞬殺されるだけ。それでも報酬が出るってんだから美味しい仕事である。
「あのアガシオン、名前は【ツラミ】*2って言ったっけ。頭に日の丸描いた"扇子"が乗っかった大した"センス"の化け物だがよ、あんなのを
「知らねぇよ。死体の片づけをやってくれて美味いメシおごってくれて金までくれるんだぜ? ハナクソほじって屁こいてる神様よかエライんだからそれ以上は思いつかねぇや!」
「へっ違いねぇ。ゾンビだの半魚人だの殺しながら旅してた頃にゃ毎朝ビール飲める生活に戻れるなんて想像もできなかったでぇ」
「まぁな。連中がどっかいってガキだけ残してった時は不安だったが、そのガキがあっちゅうまにでけぇ壁拵えて結界張って店まで置いてってくれたんだ。パンと酒に肉までくれるんならもう悪魔だって構いやしねぇ」
シルバー以上のカードを持つ覚醒者にのみ購入が許される、裏メニューの特製ビール。なんと飲むだけで一日【テトラジャ】*3効果がある上に最初の一杯は半額。アサイチで仕事前にビールを飲む言い訳さえくれるんだから、もう言葉にならない。
ブ厚いビフテキを挟んだバーガーを齧り、キンキンに冷やされたビールをジョッキで流し込む。もう寝る前だがこんな世界じゃ関係無い。
「プハァー。【デカラビアー】最高!!」
ジョッキに描かれた五芒星の、真ん中の目玉がウインクをした気がした……。
◆
――【?????】
「はっ……ここは?」
真なる人類の救済の為、天使様の導きによって背徳の都サンディエゴを浄化せんとした。
同士の手を借り穏健派などと名乗る背教者共の船に【祝福】を積み込み、港に到着したまでは良かったが……あとは覚えていない。私は使命を果たせたのだろうか?
「ここは、天国? いやそうに違いない! 私は、やったんだ!」
見渡す視界には乳と蜜の流れる河、数多の種が実る果樹園、黄金の小麦畑、色とりどりの美しい女性たち――
「私は
「そうか。ここは間違いなく
目の前に現れたのは編み込んだ紫紺の長髪を持つ美しい女性。扇情的な衣装から除く白い肌に喉がなってしまう。これから彼女の事も好きにしていいのだ。
「おいあんた! さっそく――」
「その前に。書くモノを書いてもらおう。名前だけでいい」
出鼻を挫かれるように突き付けられる羊皮紙。何を書いてあるのか読めもしないが、サインをする場所は分かり易く丸で囲ってある。
差し出されたペンをひったくるように奪い、赤黒い掠れたインクで自らの名前を記入する。
「ほら! これでいいんだろ!」
「確かに。歓迎しよう、鳥の糞に塗れた汚らわしいゴミ」
「は?」
地面がパカッと開き、地下に落ちる。数秒の浮遊感の間に体勢を立て直し着地に成功する。
素早く回りを見渡せば、無数に吊るされる人、人、人。中には共に人類の為使命を果たさんと誓い合った友さえいるではないか。
「おい! あんた……なぜだ!? なぜ俺はまだ生きてるんだぁ!?」
こちらを見て叫び声を上げる人物。
どういうことだ? ここは何なのだ? 私は楽園にたどり着いたのでは無かったのか!?
「いらっしゃい。この地下室は……あの人は【猿空間】とか呼んでたっけ? まぁいいわ。とにかく、あなたみたいな大罪塗れの咎人でありながら、【最後は楽園に行ける】なんて考えてるゴミのリユース場よ」
「ふっふざけるな! 私は天使様の導きに全てを委ねたのだ! そんな私に罪などある訳があるか!」
「テンプレ台詞でも教育されてるのかしら? この国の法律には【天使に言われたことなら無罪】なんて書いてなかったわ。ましてや【悪魔に言われたこと】なんて尚更。【黙ってついてきなさい】」
うんざりしたような顔で告げる金髪の美少女。さらに言い返そうとするも口は動かず、体が自分の物ではないかのように勝手に動き出した。
「ここがあなたの担当場所よ。一部の悪魔向けの生肉(レア)の提供とか、MAGの抽出とか……まぁ自分では何も考えられない人向けの労働よ。ここにいるのは全員そうなんだけどね」
自らの手で台に上がり、吊るされた鎖を首に掛ける。鎖が体内にめり込んで大切な
「悪魔め!! 神は! 神はお前たちを許しはしないぞ! 神は全てを見ておられる! 必ずや我々を救い出し! お前たちに聖絶の裁きを下されるだろう!!」
「そう……じゃあ、もし助けられた時が来たら伝言をお願いしようかしら」
白けた顔がこちらを向く。
「もっと早く助けろ」
・港湾労働者組合
やはり説明不要な4人組。詳しくはイレイザーを見よう
ジョニー、トニー、サリー、マイクの覚醒者+部下がいる
ボルチモアからサンディエゴまでは4200kmくらいの距離!狩人ニキの逆走verである
元から頭ガイアーズだしガイア連合の一部に熱心なファンが付きそう
おめでとう、君らは消去されなかった
・パンでモーニングサンディエゴ店
表ではごく普通?のパンとボトルワインや、小麦粉や果物も売ってたりする
隠蔽された裏口から入れる地下には隠しメニューが注文できる冒険者ギルドがあるのだ!
信頼と実績を積めばCOMPのアプデやスマートウォッチも売ってるぞ
店員はエプロン付けた処刑パンヤー(強化マネモブLv20。レベルMAX)。ランダムで72種類の女の子もいたりする
デカラbeer☆は大好評。セブンティトゥーアイスなんかもあるとか
ちなみに牛肉はメシアンを殺した場合のみ黒毛和牛鬼のを貰える
・異界【ネオカナンちほー】
クソハゲが勝手に約束しただけでカナンの地はこのバアル様(雷電将軍フォーム)の土地に決まってんだルルォ!?Lv86はMAGのムダなので別の分霊である
サンディエゴ郊外に、偶然【4騎士の終末を越えた】異界ができたので地下に隠蔽し有効活用することに
現世で聖戦したら終末後に生き返って楽園で永遠の命を貰えるらしいよ?じゃけん死んだ過激派メシアンを蘇生して楽園で頑張ってもらいましょうねペ天使様も言ってたんだからさ(聖書とは違う)
本人の同意もあるし、最後の審判までもう一踏ん張り人類の為に頑張ってくれよな~
ちなみにクソハゲは先住民は邪悪なので全生物絶滅させろと神託飛ばしたがカナン人の血脈は普通に中東に残りまくっている。(地中海の貿易民族滅ぼせるわけ)ないです
人間牧場出身の洗脳兵には無効。彼らは無垢なのでウガリッティと一緒にスローライフ