【カオ転三次 カオス転生の片隅で】様のゾンビ狩りエピソードを使わせて頂きました。
【カオ転三次】『俺たち』閑話集 様のアンデルセンニキを使わせて頂きました。
「脳缶ニキ、ゾンビが数百万体湧き出してて解決の為に異界に突っ込むから手伝って!」
「おk」
いつもの支援要請とは違い、アメリカで割と規模大きめの異変が起きたというので急遽参戦することになった今回の異界攻略戦。
ゾンビの大軍勢から各拠点を守る必要があることから、穏健派メシアとも合同で行い、さらに他黒札のバイトまで雇った本格的な防衛戦を行い、彼らが戦線を保ってるうちに異界に殴りこんでボスをとっちめる単純明快な作戦。僕が最初から呼ばれなかったのは政治的配慮だそう。Dレベル330です(キリッ なんて言えんわな。どうせ鑑定できないから証明できないし。*1
「ウチが手を回してるサンディエゴにも結構な数が向かって来てますしね。個人的にゾンビとか今はめっちゃ数欲しくて自分たちで生産してるくらいなので、魔神による無限回収編に突入してますけど」
「なんで? 労働力は過激派拉致って作ってるマネモブで足りてるでしょ」
「ゾンビとかの【穢れ】が天使除けにめっちゃ便利なので集めてるのと、完成した【鬼械神ベルゼビュート】に動力炉として載せた【ディス・レヴ】*2の稼働に死者の怨念とか使うんで。いやー奇しくも原作みたいに邪悪ロボ*3になっちゃいましたよ。普通にサブの核融合エンジンでも動くんですけど」
「うーんこの。でもま、今助けてくれるほうが大事だし別に悪い事してないしな。今回は政治的な問題で穏健派から一人付いてくるけど、
「別に本物のメシアン黒札にだって何もしてないのに、妙に警戒されてるの何なんですかね? そりゃあ正式に追放されて黒札没収されてくれたらな~とは思ってますけど、非黒札でもやらかしてこない限りは手を出さない程度には理性的なのに」
「露骨に死後の安寧を狙って来るタイプだからじゃねぇかな……」
◆
――カリフォルニア州 大異界【ギネーへの旅路】
「え~、アンデルセンニキと呼ばれています。野沢則夫ですよろしくお願いします。俺はガイアのスパイだから! 頭メシアンじゃないからな!」
「いやそんなに警戒しなくても。【アイドルシスター・エリザベス・チャンネル】の絵里ちゃんの親御さんでしょ? 気軽に脳缶ニキでも名前の高館絶徒でもどちらで呼んでも構いませんよ」
「絵里……! お父さん複雑な気持ちだよ……!」
「セフィロスニキの事件で穏健派は立場ヤバイもんな。モノマネコスプレおじさんが聖騎士最強の一角になってますます抜け出せなくなってるの可哀想」
メシアンの本拠地であるアメリカでの大規模異変。その解決にあたってガイア連合所属の狩人ニキに丸投げでは、ただでさえ消滅寸前の面子が完全に終わってしまう。
そんな中にただ一人、ガイア連合の人たちとの繋がりを保ち、実力も信心も十二分に持ち、強力な破魔の力でゾンビに強いテンプルナイト。白羽の矢が立ったというより、他に誰も居ないから鳴いてないけど撃たれた雉だった。
「それにしても……この異界、死ぬほど面倒くさいタイプですね。死にはしないけど早期解決はまず無理って感じの」
「うん。入口からちらっと中見て死ぬほど面倒そうだからヘルプに来てもらったんだ」
「俺はお前らほど人間辞めてないから普通に死にそうなんだが」
なんとこの異界、深海型異界であり、デコボコした海底が下り坂になっており、ひたすら下へ下へと進んでいくタイプのダンジョンだ。
幸い通路は20m程のトンネル状に海水が捌けていて呼吸もできるが、当然それが絶対とは保証されていないし光源も存在しない。シンプルにクソダンジョンと言っていいだろう。
ただ……それだけなら対した問題では無い。足場が悪いだの水中だの暗闇だのはガイア連合の高レベルで克服できていない者はいないからだ。
狩人ニキが絶対面倒だとUターンした最大の問題。それはーー
「「「なんで双六場なんだよ……!!」」」
入口に置かれているのはお昼の番組でお馴染みのサイズの大型サイコロ。そしてすぐ目の前の地面は10m四方を青く塗られ、真ん中に【1時間休み】と書かれていた。
「これ絶対N案件だろ……! しかもカヲルニキでも強制的に時間稼がれるタイプの!」
「【ブードゥー教以外の悪魔召喚禁止】【最大HP1固定】ですってよクソが。これショートカットしたら即クリア扱いで、異界が崩壊してここの海水全部陸上にぶちまけられる罠になってますよ」
「この異界の海水、全部外にあったのを溜め込んで作られてるってこと? 手間かけすぎだろ……」
「クローンチョビヒゲがドイツを支配して暴れている現状、カヲルニキを長時間拘束するわけにはいかない。シキガミは使えるみたいだし俺たちでガンバルゾー!」
「「おー……」」
◆
戦闘マスだ! 【邪鬼 ロア】Lv34*4 【妖精 レグバ】Lv42*5 が複数現れた!!
「いけっ エレジー たたかう だ!」
敵は全滅した……
「通常攻撃全体化は無法だなー」
「うちの嫁さんは連れてこなくて正解だったな。普通に敵強いわ」
◆
何も無い。地面を調べますか?
「調べるわけないじゃん。余計なことしないの大事。ドラクエでもそうだったし」
「「ほんそれ」」
◆
世界の終わりのような暗黒。暗闇の中、お前達は密やかに囁く。
「シノビガミじゃねーか!」
「TRPGだっけか。神社でやってる人たちいたよな」
「くっメシア教が滅びてくれれば俺も神社に戻れるのに……でも家族がなぁ」
メシア教を滅ぼす為にはメシア教の人間が全員死んでも文明が維持できて、なおかつ多神連合が調子に乗れない程度の強さで、なおかつガイア連合が世界の盟主をやらなくても良い状態を作って、なおかつ俺たちの意見がメシアン撲滅で統一される必要があるから……アンデルセンニキが生きてる間には無理だろうなぁ。
◆
一日休み。いやーダンジョンでゆっくり休めるなんて余裕ですね(笑)
「なっげーよクソが!! 外ではゾンビが氾濫してんの!!」
「甘いものでも食べましょうか。奇跡~☆ はいイチジクのクリームタルトです」
「えっなにそれすごい。聖人なる? 俺推薦できるよ」
「聖ベルゼブブとか魔界で笑い死ぬ悪魔が大量発生しそう。経験値入るかもな!」
「動画でも見ましょ。ほら絵里ちゃんとビヨンデッタちゃんのコラボ歌配信の切り抜き動画ですよ」
「うちの娘何やってんの!?」
◆
これは……夢か? もう終わったはずの過去。しかし、それを忘れることはできない。
「エィィィィィメン!」
「まるで違うぞ野沢くん。今、君がやったのは戦う前に士気を高める儀式。ラグビー選手のハカと同質のものだ。アニメ版の神父ならそれでいいけど」
「エェェイメェン!!」
「アンデルセン神父にとって【Amen】は改造手術によって人外の領域に突入し、再生者の並外れた力を持ってなお神罰の代行者に殉ずるってゆー決意なんすよ。そこ わかってますか?」
「エェイメェェェン!!!」
「"ごっこ"にしか見えない」
「エ゛ェェイ゛ィメン゛ッッ!!!!」
「何やってるんだろうな俺ら……」
「そっちが先に冷静になるのはナシだろぉぉ!! 一番悲しい過去を再現しろってあるからさぁ!!」
「いやごめんなさいね。一番悲しいとなると雑魚天使ごときに両親殺された思い出なんで……」
「俺はちょっと最近だし生々しいから、うん……」
「俺がやるのはいいけど何で演技指導されてんのよ!? シキガミ幼女にまで言われてるし!」
「念話でお願いしてみました。どうせなら小さい娘のほうがいいかなって」
「実質お前じゃねーか!」
◆
終点【永遠の十字路】
長い長い旅路(待機時間多め)の果て、床に描かれていたマスが遂にゴールとなった。
ブードゥー教における死者が向かう神域【ギネー】へと向かう途中にあるとされる永遠の十字路。ここを司るのは精霊ロアの中でもラダ(西アフリカ産)にもペトロ(ハイチ産)にも属さない特異な死神。
「にょほほほ! この俺様【死神 ゲーデ】のゲームは楽しんでくれたかな~! お前らがチンタラ遊んでる間に外では随分と死んだみたいだぜぇ!?」
「僕はメリケンなんかいくら死んでも全然気にならんけど」
「俺は気にする!! さっさと殺そうぜ! 日が何回も明けちまったよ!!」
「俺も妻が心配だ。はよ帰らせてくれHURRY!! HURRY!!」
「分かってるんだよどうせニャルなんだろ? さっさと正体表して死んでくれよほらあくしろよ」
「……は~ほんとガイアの奴らはホントそういうとこ良くないぜ? ま、アンタら相手にゃこの体じゃキツイか」
思わせぶりな挙動をとるニャルだが、こっちは天眼で大体のギミックは把握済みなのだ。深海MAPなので太陽系天眼は相性が超悪いが、ある程度近づけば流石に分かる。
ニャルの床下にオブジェクトを貫通して【幻魔 ダンバラ】*6と【女神 エルズリー】*7が用意されてるのが視える。そしてニャルは本来の死神ゲーデにはない【コンバック】*8スキルを持っている。つまりお察しだ。
「コンバックでそこの2体合体させて……ブードゥー教は蛇神系列だから、最高で【邪神 イグ】かな?」
「ネタバレやめろ! あぁそうだよその通りだよコンバック!! 出でよ【邪神 イグ】!!」
無音でスッっと地面から湧き出てきた2体の悪魔が即座に合体され、巨大な半人半蛇の旧支配者が作り出された。
邪神イグ。全ての蛇の父であり最古のグレートオールドワンとして強大な力を持ち、何よりも執念深さが特徴とされる。自分や眷属である白蛇、自らを信仰する蛇人間を傷つけられた場合、害した本人だけでなく周囲の人間までしつこく呪いをかけてくる、蛇の執念深さを体現した存在。つまり倒すとビターエンド。
異形の邪神を目撃した探索者3人はSANチェックの時間だが、この時期にアメリカうろついてるガイア連合員は全員狂気対策はしているので問題は無かった。
「流石にHP1で高位邪神の相手は面倒だぞ。しかも倒したら無駄に恨まれる奴でしょ? 何か無いのか」
「あったよ! 【妖蛆の秘密(改訂版)】*9!」
「「でかした!!」」
「は? なんでお前そんな邪教ド真ん中の魔導書持ってんの? ガイアの教えはどうなってんだ教えは! お前ら禁じられた魔導書を平気で使ってんじゃねえか分かってんのか!? "邪シン"が生まれたのは人間が邪教に甘えたせいだろうが! 信仰取んのかよ!? くそったれ!」
「
流石に連れて帰るつもりは無い。イグは何もしなきゃ別に何もしてこない話の分かるタイプの旧支配者だが、こんな高レベルな邪神を神社に持ち帰ると当然怒られるのだ。
「ふむ……残念だが、この我はそこの黒いのに戦わない事を禁じられている。話しは終わりだ。さぁ戦おうぞ! 我はコーンとお酒を渡されるとうっかり一撃で死んでしまうぞぉぉぉぉ!!!!」
「オイこらクソ蛇」
そして始まる戦闘。宣言通りワンパンを貰ってすぐMAGを霧散させ、モロコシと酒を抱え「あの幼女にもよろしく!」と爽やかに消えていった偉大なる邪神様(経験値もスカスカだった。きちんとMAGを持ち帰ったようだ)を尻目にみんなでニャルをシバき倒す。
「ぐふっ……タダでは死なんぞ……【スマイルチャージ】【メギド】【メギド】!」
「させるか【仁王立ち】!
「HP1なのに8回分攻撃食らって耐えるのヤバない? アーカードかよ*10」
「お前のクソシナリオで散って行ったアメリカの戦友達の仇! カバラ神拳奥義! 【エルダーサインパンチ】!!」
狩人ニキの拳が旧神の印の軌跡を描き、殴り飛ばしたニャルが爆散した。これでしばらくは大人しくなるだろう。既に湧いてる分がうじゃうじゃいるだろうが。
「大丈夫か脳缶ニキ。空手ガールの死亡シーン*11みたいになってたけど」
「みんな……泣いては、いけません……寝る、前に……お祈りを……」
「「お前が言うんかい!!」」
(ちょっと幼女ネキとはゾンビ退治とか渡米エクソダスの時系列がズレるけど)かまへんか……
ダンジョンを考える才能がワシには無いんだ。悔しいが仕方ないんだ。
・今日のニャルラトホテプ
予めダンジョン用に大量の天然海水を用意して、海神系の権能で台無しにされないよう念入りにセキュリティを設定して、セキュリティをごり押しされないよう召喚系に制限掛けて、周辺地域を人質にとってショトカを禁じて……
イグ召喚の為に遥か昔にザンダヌアから地球に隕石落として、地下世界にイグ教起こして、召喚の為の基盤と信仰MAGのストックをして、現世で出すために土曜男爵名乗ってハイチで独裁政権築いて、ブードゥー教を邪教寄りにアレンジして……
蛇人間の子孫を生き残らせて、悪魔召喚プログラムでクトゥルフ神話を出しやすくして、クトゥルフ召喚でアメリカに神話生物出しやすくして、ブードゥー教の神格が蛇神であることを利用して、ヨシ!レベル80の邪神イグだ!こいつは倒すと死ぬほど恨んで呪って来るぞ!
ど゛う゛し゛て゛だ゛よ゛ぉ゛ぉ゛!゛!゛
・ゲーデ
女神転生シリーズでは大体Lv50超えの定番死神だが、どちらかというと酒!煙草!セックス!の神なので出産側の生命神らしい
破けた黒い山高帽と、ボロボロに擦り切れた燕尾服を着た貧相な小男の姿で、陽気で剽軽なお喋り
地上で生きていた全ての人間について知るとされる。そして人の秘密を暴露して遊ぶカス
有識者によると、雰囲気が大体合ってるからとダースベイダーのフィギュアが神像代わりに使われているとか
そして黒いおっさんなのでクトゥルフ神話ではニャルの化身の一つとされているのだ
・アンデルセンニキ
家庭の事情でメシアンから逃げられないお労しい系俺たち
アメリカ西海岸組なので、ガイアの支部ではないサンディエゴは生命線になっていると思われる
パンでモーニングは各種ガイア連合製品も裏で販売しているので多分お得意様。大佐ニキも利用してそう
黒死ネキ登場により、ただのコスプレおじさんにとんでもない魔の手が襲い掛かる可能性が生まれた。彼の明日はどっちだ
・実は蛇に対して凄く強いゼットくん
バアルは原初の7頭蛇ロタン(リヴァイアサンの元ネタ)をボコって殺害した逸話があり、セト神も混沌と破壊と夜闇の蛇神アポピスを撃退できる唯一の存在だったりとヘビキラーの権能持ちである
そしてキリスト系神話の最初の蛇サマエルは加護を貰う程度には仲良しで、クトゥルフ系は召喚方法と送還方法がイコールなので妖蛆の秘密があれば全員送り返せる。
スサノオも八岐大蛇を倒しているし、インドラも塞の蛇神ヴリトラを倒している(2柱とも酒を使っての不意打ち)など、雷神や嵐の神は蛇神を倒しがち。蛇神=水害を治める役割なのだと思われる
次回から最終決戦に突入して2,3話で完結するゾ~
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