――ガイア連合【恐山支部】
バリバリ グシャグシャ バキバキ ゴクン。
すっかり近代化がなされ文明の光に照らされた霊山は、終末を迎えて尚雄大な姿を保っていた。
そんな恐山にあるガイア連合の支部の一室、支部長が休憩で使用する部屋で二人の男が酒を囲んでいた。
まぁ普通に帰還の挨拶しに来た僕と霊視ニキだ。
「自分で言うのも何ですが、僕って結構大冒険してきた訳じゃないですか。その割にはこう、淡泊というか。あ、帰ってきてたん? くらいの反応で迎えられたのが若干不満な訳ですよぼかぁ!」
「天使の軍勢滅ぼしてそのままミカエル撃破して、ベルゼブブと一緒に魔界の深層に落ちて。そこからアマラ深界を逆走して襲ってきたサンダルフォン返り討ちにしてたら東京に墜落して。帰ってくる時間軸を合わせるために時の翁をとっ捕まえてアカラナ回廊突っ切って戻って来たんだったか。まぁ大した冒険ではある。でもお前が全く心配してもらえなかったのはちゃんと理由があるぞ」
「何です?」
「お前の同人サークルのskebリクエストが消化され続けてたからだ。エロイラスト納品する余裕ある奴が心配されるわけねンだわ」
「ぐぅ」
新刊のDL配信も落とさないようにと、全てを越えた先でペンタブ弄ってたのが裏目に出てしまったようだ。
ワイルドターキーの瓶先をへし折りゴブォ……ッとガブ飲みする霊視ニキにサっと追加のつまみを取り出し渡す。
碌に見もせず鮭とばを口に放り込んだ霊視ニキは、直後に激しく咽込んだ。
「ゴホッゴホッッ!! なんだこの鮭とば超うめぇ!! お前これ魔界深層産だな!?」
「ふふふ……ケテル城で働く厨房長ニスロクの本霊に作ってもらった、魔界深層の混沌の海から鮭の要素を抽出し生み出した、燻り狂える鮭から厳選を重ねた至高のつまみシリーズ、【サーモン72柱】です。非覚醒や低レベの人が食べると人間のままではいられなくなったりしますが、そこら辺は嗜好品にも格があるって話ですね」
「お前ホントそういうの好きだね……在庫あるなら買わせろ。秘蔵するわ」
「まいど。よーし、じゃあいよいよ本命のお土産を……」
といった所で転移の気配。支部のセキュリティとなる結界に掠りもせず、【出来て当然である】と世界に認めさせる権能による転移。
正体が分かり切っているので僕は何もせず、霊視ニキも肩をすくめるだけだ。
「命子さんの時間だ! コラァ!! ぜっちゃんお帰りお土産は……なんだその鮭!?」
「うるせぇのが来ちまった。ほら本命とかいうのとっとと出しちまえよ」
「うぃっす。ちょっと場所取りますよ~」
ポケットから取り出したるは【封魔管(脆)】。誰でも使用可能な代わりに耐久に難がある、非戦闘用タイプだ。
そして中の悪魔を召喚。その外見を一言で表すなら【ワニワニパニック】だろうか。ゲーセンにあるアレである。
「魔界で数多くの名作が生まれた【ミカエル尊厳破壊シリーズ】の一つ。ミカエルの生首を1つとウリエルラファエルのを2セット使った【デモノイド エルエルパニック3】です。【★サンドバッグ】の技術を流用し、周囲への被害を一身に受け止めつつ、ダメージに対しては食いしばりつつも魔王合作の禁呪で本霊にまで苦痛を送り付ける特別機能付き。……全ての元凶の面ァ殴りたかったでしょ?」
「すっげえキモいデザインだな! よーこんなのの材料を一人で取ってこれるもんだ」
「フッ……そうだな。死んでいったダチの分も散々殴らせて貰うさ。ウチの巫女衆にも人気が出るだろうよ。……なんでコイツらヘッドホンして白目剥いて痙攣してんの?」
「仕様上会話は出来るんで、そのままだと騒いでうるさいんですよね。だから僕が収録した【ゴッドボイス】吹き替え版、【
「【BIND】だと会話は出来るはずなのにだらしねぇな」
「そういう問題かァ?」
何気ない所作で霊視ニキがスタートボタンを押し、穴から出てきたムカつく顔面に拳を叩き込む。握力×体重×SPD×ATK=破壊力!! と言わんばかりの一撃を筐体の仕様はきちんと受け止め、大山鳴動する威力の拳を音まで含めて生首一つに抑え込んだ。
「お~上のスコアボードにダメージ表記もしてくれるんだ。匠の業を感じるねぇ」
「このハイスコア表、地味に魔界にもある筐体ともリンクしてるんで。名だたる魔王や破壊神とも競い合える優れものよ。あっちのは有料だけどな!!」
「相変わらず頭オルゾフ*1で草」
「地獄の沙汰もマッカ次第さぁ。なんなら天国の沙汰でも使えるからね。よし、じゃあ僕はそろそろお暇するよ、ショタオジに会いに行かなきゃ」
「またぶっ殺されるんじゃね? 前例あるのに地獄門生成はアカンでしょ」
「こいつは絶対にダメなことはそもそも出来ねェように誓約させられてんぞ。ショタオジは0%以外信用しねェ。日本じゃないから出来たんだろ」
「
◆
――異界【決戦のバトルフィールド】
「お前を殺す」
デデン!! 神社に戻った僕を待っていたのは死の宣告だった。
「何でぇ……? 別に悪い事して無くないですか? 確かに魔界直通ゲート開けた影響でモンタナ州に天使と悪魔が無限に殺し合うエンドコンテンツみたいな場所が出来ましたけど、もう終末だし地脈的に大して広がらないし問題ないでしょ」
「確かに俺は自分が死んだあとの事までは知ったこっちゃ無かった。大事なのは黒札たちの安否だけだし、ましてやアメリカの無人地帯何て猶更どうでもいいさ」
「でしょ。じゃあ何でです? いや死ぬくらい何てことないですけど」
「俺はさ。正確にはあの日、ただ死んだんじゃなくて魂を幽閉されてたんだよね。魔界の深層、パンデモニウムの別館にあるサーバー内にね」
おやおや? 何だか最近聞いたような場所が出てきましたね……?
「【魔人 ルイ・サイファー】が作り出した永劫の虚無の中、あのクソ神に助け出されるまで本当に辛かったが……同時に納得もしていたさ。こんなところまで誰も助けには来れない、けれど同時に友人たちがここで苦しめられることも無いってね。そして魔界から脱出し帰還する瞬間、全部理解しちゃったよね」
「Oh,Jesus」
「お前すぐ近くにいたんじゃねーか!! 第一回ミカエル尊厳破壊大会の会場とかさぁ!! 大量に干されたバカデカい鮭とかさぁ!! 魔界デスティニーランドとか全部お前の術式の癖がバッチリなんだよ!!」
「怒らないでくださいね。ベルゼブブの転生体なのにルシファーに凸るとか無理じゃないですか。普通に全く気づきませんでしたし」
そもそも助けに行こうとしても流石にベルゼブブに張り倒される。何だかんだ閣下の右腕としてDARK-CHAOSとは思えないくらいに律儀に命令を遵守するので、自分の異世界転生体だからといって容赦なんてしてくれるお方ではないのだ。
「そうだな、確かに俺を助けるなんて不可能だったろう。でも俺はムカついたんだよね。終末を越えて俺もかなり自由になったから、自由な気持ちでお前に嫌がらせをします」
「鬼! 悪魔! タイムパラドクスマザーファッカー!!*2」
「そんなこと言っちゃうなら情状酌量の余地が無くなっちまったなぁ!! これは神に帰依させて信仰の道を歩ませるくらいしなきゃならんかなぁ!?」
「僕は
YHVHがHSGMに改名して幼女になるなら僕もわざわざ天界に攻撃しようとかはしない。名前が極めて大事なタイプの神格*4なので絶対に有り得ない仮定ではあるのだが。天使はデビチルでもカスなので殺すね……*5
「というかですね! 別に僕は魔界に遊びに行ったわけじゃなくてね? かなり真面目な理由で大事な物を取りに行ってただけなんですよ。大会とか鮭とか遊園地は魔王衆に見逃してもらう為の条件だったわけで」
「胡散臭い(胡散臭い)。地獄みてーな日頃の行い悔い改めてから言えよ」
「そんな ひどい……もーちょっと信じてくださいよトラストミー。じゃあどうぞ。はるばる魔界の奥底から持ち帰ってきた、ショタオジへのお土産です」
「……これは前に作ってた千年パズル? 魂の保管容器か。滅茶苦茶丁寧で頑丈に作ってあるね」
「かつて星霊神社の地獄門封印の際に亡くなった、【峰津院家の人たちの魂】です。流石に人柱になられた方はいませんが」
「――――――――」
出会ってから初めて見る、一切の警戒が出来ていない無防備な姿。頭ショタオジなら「隙だらけだな!」とか言って殴りかかるのだろうが僕はしない。流石に洒落にならないので。
これこそが僕とベルゼブブの結んだ契約の対価だ。修練を極め研ぎ澄まされた星の守護者たる術師たちの魂、かの死と魂を統べる魔王から買い取るためにとんでもない量の値段を吹っ掛けられたものだ。熾天使率いる軍勢と3大天使、全てを収奪して漸く届いたBP*6カンスト報酬だったのだ。
「昔言ったでしょ? 【この恩はいつか必ずでっかく返しますからね】って。これは僕にしか出来ないお返しだと自負してますよ」
「ああ、昔そんなこともあったっけ……これは確かに、でかいお返しだ。期待をとんでもなく上回ったよ。
普段俺たちと一緒に遊んだり過労死して転がっていたりする時とは違う、どこか超然とした気配のショタオジ。
やがてその気配が無散し、いつもの爽やかな畜生の雰囲気に戻るがどこか困ったような顔をする。
「参ったな。流石にこんなの貰っちゃ色んな事を許さざるを得ない。でもとりあえずこれを見て欲しい」
★ショタオジ帰還記念スレpart〇
259:★名無しのデビルサマナー
ちょっと個人的に脳缶ニキに拷問したいんだけどさ、あいつもう眼球抉って溶鉄流し込むくらいしてもびくともしないんだよね。そんな訳でアイディア募集安価するよ☆ ↓20
あ、ガイ連に何かしたわけじゃないんで自衛隊ニキの時みたいなデジタルタトゥー系はナシね
263:名無しの転生者
まただよ()
264:名無しの転生者
実家のような安心感
もう地球は魔界落ちしたからあやつの実家やなガハハ!
265:名無しの転生者
>>眼球抉って溶鉄
なんでそんなのしたことあるんですかね……?
神話でもそこまでされたら大抵死んでると思うんですけど()
266:名無しの転生者
割と何でもできるから逆に思いつかん件
痛めつける方法なんて尚更良識ある人間には思いつけん範囲やろ
271:名無しの転生者
監禁してシキガミ製作手伝わせようぜ!
ガイアで何よりも求められている素晴らしい仕事やぞ
ほらショタオジさっさと仕事に戻ってどうぞ
277:狩人
あいつのせいでできたっぽいクソみたいな異界を潰してほしい!!!!!!!!
ラストダンジョンみたいな城建ってるんですけど!?
甘粕は喜んでるけどあんなの現地人には手も足も出んぞ
279:一般通過有識者
絶徒きゅんへの罰ゲーム安価と聞いてきました。いいですか?彼は貴重な合法ショタの中でも珍しい第二次性徴初期の体で固定され成長しない妖精ボディしかも超高位異能者ならではの肌や髪の極まった滑らかさ。これは美容に気を遣っているのではなく幼さによる繊細さが異能者の耐環境能力により全く損なわれることなく維持されていることが理由です。しかも緑髪で膝まで伸ばしたロングヘア、温泉上がりで髪を下ろしている時に話しかけると光の無い上目遣いでこちらを見上げてくれる瞬間ふわりと揺れる髪is神。土下座して匂いを嗅がせてもらいましたが私は大丈夫ですレベルが上がりました。ところであの年頃の男の子は乳首だけ女の子であるという先生のお言葉は周知の事だとは思いますが、絶徒きゅんはもう一歩踏み出せると私は思うんです。ハトホル神の加護による水パン乳イチジクなどを出す能力、この乳を出す能力があれば女の子乳首から母乳が出せるはずつまり絶徒きゅんはママになる準備ができているはず。ここまでくればあとは分かりますね?そうセトの逸話。BLヒエログリフによってふたなりと化した逸話をもつセトはイシスによりホルス汁を飲まされ妊娠♂♂した経歴がパピルスに記されていますが、ここで鳥頭はお呼びじゃないのでハトホルの白くべたつくミルクの出番ですよ神格的に非常に近い絶徒きゅんなら為せば成る。バアルは旧約Ⅰ・Ⅱで女性体でしたし、ベルゼブブも魔神転生ではお姉さん!祭壇作ってベルゼブブに100万マッカ支払って尋ねてみましたが「普通に出来るんじゃない?知らんけど」とのこと。世界は終末を迎え、新たな理の元歩み始めました。性別生物問わず霊的妊娠が可能になった昨今、オネショタ授乳でショタが孕むことが出来るようになった新世界。美しいと……思いませんか?
281:★名無しのデビルサマナー
>>279
フフフ……怖い
いや本当に怖いよ ミナミィじゃなく野良でコレ?
俺も急いで成長したほうがいい案件?
282:名無しの転生者
なんだこの怪文書はたまげたなぁ……
前世はタキシード仮面だったりする?
286:カス子
とんでもねぇことになってて草
子供生まれたら抱っこさせてもらお(
「ガイアの掟、ひとぉつ……! 安価は絶対 逆らうことは許されぬ……ごめんね☆」
「すぅー……デビルシフトッ!! 【
魔界の底に辿り着き、真なる魔王として完全に力を引き出すことで手に入れたデビルシフターとしての力。
千を超える高位大天使を喰らい魂に抱え、あとで吐き出しきれずに吸収してしまった分に加えて、魔界で人修羅2号プロジェクトとか言ってベルゼブブに特製マガタマをぶち込まれるもナホビノの禁*7にがっつり引っ掛かり全然混ざらず、結果としてその辺の力が変身能力として独立したのだ。
「また悪魔に近づいてるし……いや変身能力ならある意味分離出来てるとも言えるけど」
「こんな訳の分からん理由で意味不明な属性をつけられてたまるかぁー!! あんたに勝って! 綺麗な体で帰ってみせる! 我に罪あらじ!」
「おっサンディエゴ近郊の地下にあった
「………………死ィねよやぁー!!」
ゼットくんの勇気が世界を救うと信じて……!
<FIN>
くぅ~疲(ry
本編はこれで完結となりますが、色々書きたいネタがあるので(絶徒くん関係ない話も)不定期に更新したりしなかったりします。ご愛読ありがとうございました!
・エルエルパニック3
看板にはツァバト風に3馬鹿天使の顔を並べた絵が描かれている
なんで3かというと、シリーズの中で3だけ真ん中のワニが赤く、出てくると連打を要求してくるタイプの為
ちなみに本家ワニワニパニックのワニはプレイ状況に応じた台詞を喋るのだが、この声はアーマードコアMoAのオペ子さんと同じ。つまりナインボールだったりするわに!
・峰津院家の人の魂
地獄門封印作戦は
1.星霊神社の異界がGP上昇によりパンデモニウムの近郊に繋がる
2.ルシファー率いる混沌の軍勢による侵攻。修行場の深層にて準備を整え迎え撃つ
3.峰津院一族の人柱(ここで全滅?)により地獄門封印。魔界と分断に成功
4.残ったルシファー達を地の利を得たショタオジが撃破し、ルシファーを自らの体内に封印する
だと思われる。じゃあ多分峰津院の魂確保してるのは閣下の隣にいるであろうベルゼブブじゃね?と想定。本作序盤の掲示板で最後まで残ってた~とコメントしてたのはコレの為
・カオ転世界の宿痾が突然襲い掛かってきたゼットくん
アイドル?で童貞を捨て……褐色巨乳美少女嫁を手に入れ……それで終わり?
散々自由にグレーゾーンでドリフト走行しておいて、「Hなこと?嫁に求められた時だけで後は別に……」これではいけませんね(教習所)
何がいけないってここは女神転生2次創作ではなくカオス転生経由の3次創作。ハーメルンだと分かり難いがやる夫スレだとマジでカオスなエログロダークファンタジー(バカエロ多め)
つまりどくいも氏へのリスペクトが足りてない分を最後に精算ってわけよ!(個人の感想になります)
でも考えてみて欲しい。性癖ドノーマルの人でも何百年も地獄で拷問するね……より褐色デカ乳デカ尻女神の子供産ませるね……の方を選ぶと思うの
TSタグは連載中にひっそりと息を引き取ったが為にショタのままです。なおデビサバゼブブの産卵スキルで口から卵をポコペンポコペンダーレガツツイタしてさっさと済ませる模様