【カオ転三次】本霊デビルなの バ レ バ レ   作:ポポァ

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ベール! 親族からの心温まる支援!

――星霊神社【書庫】

 

 ショタオジプレゼンツの地獄めぐりを終えた後、200年分の情報を叩き込まれた僕は一日寝込んだ。

 模擬地獄を乗り越えた僕は、地獄に付いての体感レポートを提出しそこそこのお小遣いをもらった後、いよいよ知識や技術を習得するための修行を始めることになった。

 星霊神社にある異界【修業場】は、初心者向けのガチの浅瀬だと既にレベルが初心者では無い為に超ヌルゲーにしかならず、まだ個人用の専用シキガミ(転生者は一人一体無料で貰えるらしい)も持っていない為上層をソロでうろつくのも問題がある(初心者卒業試験も受けてないしね)。

 そんな訳で、レベリングの前に準備期間を設けることにしたのだ。肝心の乗っ取り対策はショタオジ謹製のお守り一つで解決したのもあるし。

 お守り外れたら終わりですなんてアホな状態になるわけにはいかないので勿論レベルも大事なんだけど。

 資料室は外観からは在り得ない広さがあり、大量の本棚に詰められた様々な資料、勉強したい人のサポートを担う大量のシキガミ、立ち入り制限区域を守る門番シキガミといかにも和風ファンタジーの王道を往くスタイルといえる部屋だ。

 数多く室内にいるアニメキャラクター俺たち、そうでもない俺たち、彼ら彼女らの性癖が詰め込まれた専用シキガミたち。そんな彼らの「一応原作キャラか……?」「脳缶やってたボンボン派の人……」「ここ来て3日で200年修行させられた奴……かわうそ……」とヒソヒソされながらもサポートシキガミにお願いし希望の書籍を用意してもらう。

 ここは女神転生の世界であり、僕はデビチルの者……つまり必ずやるべき事の一つ。それは【デビライザー】の作成である。

 デビライザー。それは自分+5レベル以内の仲魔を6体まで装填し、自由に召喚・送還できるデビチルを象徴する銃型デバイスである。仲間のデータ参照や図鑑参照は【ヴィネコン】と呼ばれるノートPCにつないで行い、【デビホン】と繋ぐことでサーバーから仲魔の入れ替えなども可能だ。

 ぶっちゃけソウルハッカーズに登場した銃型【COMP】である【GUMP】の下位互換なので、葛葉キョウジがいてその技術が手に入りますとか後から言われたら僕はそっとフートンに引きこもる。

 

「え? もう葛葉キョウジ見つけてる?……今代キョウジ氏はLv3?*1【GUMP】も【COMP】も無い?」

 

 ちょっとモチベが上がったが、冷静に考えると【COMP】は後から手に入るんじゃね? と気づく。メシアンがうじゃうじゃいるなら野生の天才ハカーや車椅子おじさんもいるだろうし。そもそもメシアンは天使召喚を安定化してるわけだ、もう召喚プログラムがあるんじゃないかな。

 

「あなたの【眷属作成】はその辺の契約術もちょっと含まれてるので、勉強すれば野良の悪魔も眷属化できますよ。あとは【封魔管】関連の技術と【アイテム作成】を覚えればきっとあなたの望む物が作れるでしょう」

 

「あ、そうなんですね。頑張ります!」

 

 司書を務める美人な眼鏡のお姉さん……の顔が描かれた一反木綿がどさどさと資料を机に置く。自分が戦いながら仲魔を召喚し共に戦うスタイルは、葛葉ライドウスタイルと呼ばれ元シリーズファンの転生者に目指す者が少なくなく、そして大半が挫折して辞めていったとか。

 

「才能が皆無でも1年程努力すれば習得できると主様は仰っていました。ですが、専用シキガミの圧倒的性能、そして転生者様方の異常な成長率から、通常の悪魔では成長についていくことができず。また強くてPTメンバーを求める人はここに沢山おられますので。何度も手指を吹っ飛ばしながら特訓する人はほとんどおらず、まだ日が浅いこともあって極一部の適正ある方のみが使える技術となっております」

 

「あぁ挫折した新人が多いから資料が纏まって余ってるんですね……」

 

 これらは兵どもの夢の跡らしい。みんなやりたいもんね、ライドウスタイル。ただプレイヤーキャラが沢山いるなら、まぁうん。さもありなん。

 世知辛いリアル事情を聞かされながらも資料を確認していると、毛色の違う物が紛れているのに気づく。

 

「これは?」

 

「主様より、君なら簡単に習得できて便利なので最初に覚えておくといいよ、とのことです」

 

「ショタオジがいうなら間違いない。頑張って見ますー」

 

 

 

 

――一か月後

 

「うん、いい感じだね。【封魔管】の使用と作成、どちらも十分だ。やっぱり苦痛がへっちゃらなのは大きいねー。素質あるよ!」

 

「ありがとうございます! ショタオジにオススメされた【捨食・捨虫の法】は大きかったですね。捨虫はあんまり意味無いかと思いきや、なかなかどうして悪くなく。【アイテム作成】なんかにも影響あるとは意外でした」

 

 飲食不要かつ新陳代謝も止めて活動できるのは実際凄く便利であり、一日でさっと習得できてからの勉強は凄く捗った。なにせ座って勉強している程度なら疲れることが無い。

 がっつり机にかじりつきで勉強をし、シキガミ教師のお陰もあって速やかに基礎知識を習得した僕は、どっかんどっかん手を爆散させながら特訓を繰り返したのだ。シキガミがどれだけでも回復してくれる、この環境ならではのスピード習得といえるだろう。

 

「あれは生体MAGの調律による、上位の生命体への昇華の一つだからね。【仙人】や【超人】への一歩だ。まぁレベルが高まれば自然と1週間くらい飲まず食わずで戦い続けるくらいはできるようになるんだけどね」

 

「高レベルの人が3日でもガチでキツいって掲示板に書いてましたけど」

 

「レベルが足りないね。それより君はこれからどうする? 封魔管はとりあえず一個は安定して使えるようになったし、簡易シキガミ借りて異界潜ってみる? 君なら専用シキガミは素材集めてからでもいいかもね」

 

「いえ、ちょっとやっておきたいことがありまして。ちょっと占術で調べて欲しいことがあるんですよね」

 

「お、なんだい? …………あぁ、確かにそれは大事だね。いいよ、根回しもしといてあげよう。場所を教えてあげるから気のすむまでやってくるといい」

 

「ありがとうございます! この恩はいつか必ずでっかく返しますからね!!」

 

「はは、期待して待ってるよ」

 

 

 

 

――メシア教過激派が潜んでいた"とある町"

 

 閑静な住宅街の一角、一際豪華な邸宅の三階。三人の男たちが優雅な晩酌を楽しんでいた。

 先月突如起きたメシア教会の凄惨な事件の後、都合のいい使命の為だと逃げ出し潜伏していた彼らは、けれど動きの無い現状に【どうせ証拠は何一つ残ってなかった】のだからと再びこの街に集まり活動を再開しようとしていた。

 

「やはり今回の件は偶発的な事故だったのでは? 結局何の動きもないぞ」

 

「所詮異教の猿共の群れだ。あんな偶然が続くわけがない、適当に手土産を用意して別の地で活動している同志に合流すべきだろう」

 

 身勝手で楽観的なのはメシア教徒の過激派の特徴の一つといっていい。主の加護とやらが本当に実在するのなら、教会にあんな化け物が巣食うことは無かっただろうし、それを上回る化け物が現れて教会の何もかもを破壊しつくす事件は起きなかっただろう。

 黙ってワイングラスを傾けるこの邸宅の家主――高館は、彼らとの関係を何とか切れないかとずっと考えていた。

 僅かながら霊感があったことで、化け物から【餌】ではなく【餌を取る道具】と見なされ、ならばと邪魔な親族を処分しその財産を全て奪い取ったまではよかった。問題は、その親族の中に【大当たり】が存在したことにより過激派の中で一目置かれ、逃げ出す事ができなくなってしまったことだ。

 高館にとって宗教とは金策だった。既に十分な貯蓄を得た今、狂人と化け物に付き合って人間狩りをするなどバカバカしい。

 

(……ん?虫か?)

 

 小さな黒い何かが目をチラつく。一瞬だけ見えた影は、ご立派な能書きを垂れる二人の方に消えた気がした。

 

「「主の声が聞こえた」」

 

「は?」

 

 ぐりんと二人の顔が同時にこちらを向く。表情を無くし、ゆらりと立ち上がった二人が高館の体を取り押さえる。限界を超え引き出された筋力が抵抗を許さず、高館は為すすべなく床に仰向けに拘束された。

 逆さになった彼の視界、部屋の入口にいつの間にか見覚えの無い一人の少年が立っていた。

 

「こんばんは。11年ぶりだね、()()()()

 

「叔父? 私はお前なんか知らない! 勝手に家に……いや! こいつらをどうにかしろ!」

 

「安心してよ、覚えてるとか期待してないから。こっちで勝手に進めるから、頑張って耐えてよ」

 

 何の感慨も無いように呟き、歩いて近づくとしゃがみこんで彼の頭に()()()と手を沈みこませた。

 

「なっガッあがっがアア”ア”ア”ア”ぁーーーーー!!!!」

 

「痛いだろう。お前に売られて死んだ両親の苦しみ、11年呪われた俺の恨み、長い時を共に過ごし最期は天使に食われた彼らの仇、ショタオジに地獄そのものの苦痛を味わわされた八つ当たり!!!!」

 

 魂に直接指が突き込まれ、爪がベルゼブブのシジルを刻み込む。

 

「おめでとう! お前が、僕がこれから積み上げる、糞どもの死体の山の第一号だッ!」

 

 力尽くで肉体から引き摺り出された魂が、ありったけの呪詛(【ムドダイン】)を叩き込まれ地獄に送られた。

 残された叔父の死体に指を差し、片足を上げて肘を曲げる。

 

「身辺整理ヨシッ! じゃー残った用事を済ませよう。【召喚】【魔獣グリフォン】*2、修行で採れた血肉を用意しーの、【眷属作成】!」

 

 右腕10本分の血肉を叔父の死体に乗せ、それらと合わせ封魔管から呼び出したグリフォンを素体に新たな眷属を作成する。

 古式ゆかしい五芒星から現れたのは、デビチルの者として待望のパートナー。

 

「よろしく! よろしく!」

 

「ああ、よろしくな! 叔父がもう6人いたらコンプできたのに……やっぱりメシアンは糞だな!」

 

 あとは脳にけんぞくぅ!を埋め込まれ永続マリンカリンに陥った*3メシアン過激派おじさん二人を家の前で地元霊能組織に売り渡して終わりであった。

 

 

 

 

☆【シキガミNG】自分の仲魔を自慢するスレPart〇【下位互換と言わないで】

 

325:脳缶

★魔獣<ベール(グリフォン)>  Lv5/20 N-N

スキル:【はばたき】【バウンスクロー】【ソニックブーム】【ディア】【メディア】【会話】

耐性:【射撃弱点】【衝撃無効】【呪殺無効】【精神無効】

 

ワイをメシアンに売り飛ばした叔父の死体が良い素材になったで~

【最後の血族】【背教者】【裏切者】ボーナスで生贄の価値ドンや

 

326:名無しの転生者

交渉のコツとか話してたら異色の奴が来たな……

 

327:名無しの転生者

ミナミィネキのしょうかんとかで合成とかじゃなしに自分で邪教の館していくのか……

リアル邪教徒かな?

 

330:名無しの転生者

デビチルのベールやんけ!うらやま

クールとか欲しいんですけど!

 

333:名無しの転生者

ベエエエエエエエエル!

 

335:名無しの転生者

エーゴンニキも元気しとる

 

339:脳缶

>>330 【眷属作成】スキルで作った悪魔やから取引できん

呪殺無効と精神無効はワイの血肉の影響っぽいし、ぶっちゃけまだ可愛い以外はあんまりやな

ワイが強くなれば進化もさせれるだろうし、ワイ素材でレベルもまぁまぁ上がり安くなっとるからな 大切にするで

 

342:名無しの転生者

はえー 自分で作る分には自分の認識を反映できるからか>>デビチル版

悪魔合体の工夫で再現できんかな

 

344:名無しの転生者

デビチル作って、ミナミィネキにプレイしてもらえばワンチャン……?

 

348:名無しの転生者

アルネキにお願いしてガイアニにアニメデビチル作ってもらおうぜ!

 

 

 

 

*1
知識も環境も才能も無いのに、努力だけで地方の弱小異界を潰せるまで鍛え上げた偉人です

*2
女神転生ⅣよりLv3の個体

*3
なおパトラやガイアカレーで治る模様




副王「書留で身内の魂を送ってくるとか礼儀◎。誉れ高い」

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