取り敢えず刈り取るさんが始まるちょい前くらいを目安にしてます
「『異聞録学部』……」
つい溢れたその言葉に、鳴上さんが頷く。
「あぁ。この部活動の内容は二つ。一つはペルソナについての神話や都市伝説についての詳細をまとめたレポートを月一回提出すること」
そう言いながら鳴上さんが後ろの棚からファイルを取り出した。
差し出されたそれを受け取りぱらぱらと捲ってみると、ふとその手が止まる。
「アラミタマ……じゃなくて、四魂の記事」
およそ10ページのレポート用紙をさらさらと流し見する。
四つに分かたれた神の概念の内、荒ぶりや猛々しい様子を表し……
関連項目としてサキミタマやクシミタマ、ニギミタマがあり……
「神道」という信仰思想ではここに
「……どう?」
———いつの間にか夢中になって読んでいたらしく、鳴上さんが苦笑いを浮かべていた。
「っ……え、と……凄い細かく纏められてる。それもペルソナってだけではなくて、その元になった存在の事の方がほとんどだから、これは普通にレポートとして役立つものだと思うよ」
「良かった。それ有里さんが居なかった時に作ったやつだから、ちょっと拙いかもしれなかったけど」
「そんな事はないけどえこれほんとに一人でやったの?このクオリティを?」
普通にクオリティが高過ぎて一人で書き切ったとは信じられない。
「ありがとう。それで……もう一つの活動内容は、これ」
そうして有里さんと鳴上さんは、側に置いていた銃と……ギターケース?を持つ。
「ギターケース?なんで楽器……」
「いや、楽器じゃないよ。自分たちが元居た異界の経験が残ってるからか、銃の才能が自分たちだとまちまちでね」
「咄嗟の判断は、
そうして二人のケースから出てきたのは———
しかも、ただの刀剣じゃない。
見ただけで解る
「それ、は……良いの?持ってても」
「この学園都市って銃持ってないと服を着てないのと同じらしいけど」
「そうだったわここって普通に銃携帯してるんだった……」
銃刀法が機能しない都市だという事をすぐ忘れるのは、多分
とはいえ……
二人に気付かれないように、ごくりと唾を呑んだ。
「でも多分君も持ってるよ?今は見た感じ携帯してないから分からないけど」
「え、そうなの?それなら———」
鳴上さんに言われて、座ったままで自分の内側に在る「叛逆の意志」を表に引き出す。
ぶわっ、と自分の身が一瞬だけ青い炎に包まれて、それが晴れた時には既にあの見慣れた怪盗服になっていた。
……なってはいたのだが、元々長ズボンだったのがハイウェストショートパンツになってたりロングブーツにガーターが付いてたりと、完全に女性用としてリノベーションされている。
その状態でぐいっと両手首を捻るように翻せば、その手にはいつの間にか
「わ、前の装備そのままある!」
「手品みたいだね……それにしても、それが怪盗服?」
「あ、うん。身体能力に補正が掛かる……んだけど、この身体が元々フィジカル高いのもあってそんなに差はない感じ」
不躾にならない程度に服を見てくる二人に返しながら、前の世界で慣れてたナイフアクション(っぽいもの)をしてみる。
「短剣も服も真っ黒だね」
「そうだねー、色が変わってたりしなくて良かったよ」
ひょいひょいくるくるひゅるっとん、と滑らかな動きで短剣が踊る。
「うん、やっぱり女性の手だから柔らかくてやり易い」
「自前の銃も持ってるんだね、凄くゴツい見た目だ……」
「それもリボルバー?」
セーフティを掛けた極・万魔の銃に有里さんが反応する。
見た目はロマン武器っぽいけどちゃんと火力の出る銃だ。
「一応リボルバー……合体警報起きてる時にルシファーをアイテム化したら取れたんだよね」
「えごめんアイテム化ってどういうこと?」
「むしろ合体警報ってなに?」
……まさかのそこからだった。*1
「電気椅子でアイテム化、かぁ」
「確定事故って……それに処刑か……」
それと有里さんはなんか処刑というワードにしみじみとしていた。*2
そのままだから銃の扱いが巧かったんだね、とか近接武器ってどういう時に使ったの、とか話していると、不意に歴史準備室に近付く気配を察知する。
「———誰か来る」
「あ、多分会長かな」
「だと思う。さっき連絡してたよね?」
「え、それって良い……———のか。
警戒はしていた。
……だが、ワイルドの能力者が互いに感応し合う関係上、上もそれは容認しているのだとすぐに分かった。
「そうだね。だから———うん、頑張れ」
……だから、気を抜いていたのかもしれない。
「?頑張れってどう「怪盗だーー!!」ぃわ゜ァーーー!?」
突然後ろから首元を抱き締められてそう言われて、情けない叫び声を上げてしまった。
「会長、気になるのは分かりますけど雨宮さんが驚いてますよ」
「っあ、ごめんね!びっくりしたよね!」
「い、いや、大丈夫で———」
焦りを含んだ明るい声に応えながら振り返って———既視感に止まった。
座った自分と同程度の身長に、生徒会長という区別を持たせるためであろう
プラチナブロンドの髪はボブカットにされ、ぱっちり開いた金色の瞳は自分を捉えて離さない。
背中にSRを背負った彼女を見て、思わずぽつりと呟いた。
「……イゴール、の関係者?」
「正解!私はこのキヴォトスでワイルド達のサポートをする、ベルベットルームの住人兼生徒会長のアレテーだよ!」
「宜しくお願いします。俺……私?は雨宮蓮。見ての通り、ワイルド持ちで怪盗です」
その割にはかなりポジティブなタイプだな、と思いながら自分も自己紹介をする。
「あはは、自分の喋り易いやり方で良いよー?私も蓮ちゃんって呼ぶし」
「距離詰めるの早過ぎません?」
つい出てきたツッコミにあははー、と頭を掻く彼女から視線を外して、鳴上さん達をちらりと見る。
「はは……」*3
「……」*4
慣れろ、という事ですかそうですか。
「私の仕事……と言っても、皆の全書は全部埋まっちゃってるし、スキルカードも複製くらいならいくらでも出来ちゃうから……他の学区や私から異聞録学部に依頼を持ってくるくらいかな?あとはちゃんと生徒会長の仕事もしてるよ!」
「生徒会の人達は全員
私にもちょーだい、とテーブルの上にあったクッキーを一つ食べた彼女は、そのまま扉を後ろ手で開く。
「大体一学年に二人くらいは居るようにしてるから、何かあったら聞きにおいでね!それじゃ、私は仕事に戻るね〜」
「あ、はい」
「お疲れ様です」
「お疲れー」
終始元気なままだったアレテーを見送って、ふぅと一息付くと同時に怪盗服が解除された。
「なんか、ベルベットルームの住人にしては珍しいタイプだった……」
「エリザベスとはちょっと似てるかも。ノリの良さ的な方で」
「マーガレットは……クールなお姉様、という感じだから違うかも」
「うちは……カロリーヌが近そう?いやでも皆総じて方向性が違うからなぁ」
お互いに懐かしさの残る名前を挙げては、そこから色々な話に派生する。
その話が一区切りしたところで、改めて鳴上さんが口を開いた。
「さて……それじゃあ、そろそろ聞こうか。この『異聞録学部』に、入部してくれるかい?」
「———勿論」
さほど間を置くことなく出てきた言葉に、鳴上さんは満足したように頷いて手を差し出す。
その手を握った時、頭の中に懐かしい声が聞こえた。
▽ここまでの物語を記録しますか?
>はい
いいえ
ベルベットルーム枠、アレテーさんです。
この学校の生徒会長をしながら、ワイルド達のサポートをします。
なんとベルベットルームの人達にしては珍しい陽キャです。
今までの従者はクールな性格の中にお茶目な一面だったりが多々あったにしろ何がどうしてここまでちゃっきりーん☆な陽キャになってしまったのか。
珍獣みたいな扱いですがそれも正直やむなし……
イゴールもアレテーにはおじいちゃんしてるし、もう個性という事で()
こちらの「愚者」と刈り取るさんの「愚者」は似てるようで別物です。
向こうは新たな旅路の始まりとしての愚者であり、
こちらはコミュ上の絆の繋がりとしての愚者です。
ランクは無く、解放のみ。
他のアルカナの妄想が捗る捗る(wkwk)
いくらかエピソードを更新した後に、こちらでもリクエスト用活動報告を設置しようと思いますので主人公ズにさせたい事があったらそちらにお願いします。
刈り取るさんの方の話(完結済)↓
https://syosetu.org/novel/349213/
現地オリ生徒(覚醒者)とのストーリーが浮かんでしまいました。このストーリーについて意見をお聞きしたいです。
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見たい(本編同時空で)
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見たい(本編別時空、Ifストーリーで)
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見たい(全く別の作品として)
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見たくない