【宇宙から】ブルアカ✖️恩人三部作のクロスオーバー【キヴォトスへ】   作:財団先生

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アビドス、便利屋68編 間章

 いつものパトロールを終えた私は学校に戻っていた。今日は特に事件は起きず、平和であった。

 皆が眠っている教室へ帰ろうとすると、一つの人影が目に入る。

 

 D-0442「お疲れ様。少し話したいことがある。いいか?」

 

 その人影は無名と名乗った男であった。先生の知り合いらしいが、誰も何も教えてくれない謎の人物。

 無視をしてもいいが、正体不明の人物を放っておく訳にはいかない。

 

 ホシノ「いいよ」

 

 私は彼の誘いに応じ、着いていく。到着したのは校舎の屋上だった。

 

 ホシノ「どうしたの〜話があるってさ。おじさん眠いんだけど…」

 

 彼はベンチに腰掛けると、言葉を口にした。

 

 D-0442「少し、話…と言うよりかは質問があってな」

 

 ホシノ「質問?」

 

 D-0442「小鳥遊ホシノ。君はどうして学校に残ったんだ?」

 

 彼の口から出た疑問は、私にとっては想定外のことだった。戸惑っている私に構わず彼は話を続けた。

 

 D-0442「この高校にある借金があることも、その借金は昔の生徒会からのものであることも、直接は関係ない君たちが借金を返済していることも先生から聞いている」

 

 D-0442「君は唯一の三年生だ。逃げるという選択肢もあったはず。にも関わらずここにいる。どうしてだ?」

 

 ホシノ「……どうしておじさんの過去を知りたいのかな?」

 

 D-0442「君が…君が妹に似ていたから。放っておけなかった」

 

 ホシノ「妹さん?」

 

 D-0442「……俺には妹がいた。俺の両親は幼い頃に死んでしまってーーー」

 

 彼の人生は復讐者そのものだった。妹を殺されたことをきっかけに、妹を救えなかった後悔と、仇への憎悪を募らせたまま、ただ走り続けた。相手を騙し、堕とし、惨たらしく殺す。同情されるものの、肯定はされない人生。

 

 D-0442「最後の復讐を終えたあと、俺は警察に捕まり死刑囚になった。その後、捨て駒として財団に雇われたんだ。今は、鍵を壊す役割を担っている」

 

 ホシノ「……それは」

 

 そんな彼からは説明ができない何かを感じてしまった。その瞳には強い意志を感じた。

 

 ホシノ「……私はーーー」

 

 私は気づくと話し始めていた。堰を切ったように言葉が何故か流れてくる。ユメ先輩のこと、ユメ先輩の最期そして、後輩と出会い過ごした日々のこと。借金を返すために黒服と契約したこと、そして、テラー化してしまったことを。

 

 D-0442「なかなか悲惨な過去だな」

 

 ホシノ「……それはお互い様でしょう?」

 

 D-0442「ああ。だが、俺はお前が羨ましい。俺が過去を認めたのは手遅れになった後だった」

 

 ホシノ「…私もそうなっていたかもしれないね」

 

 D-0442「後輩達のお陰で踏みとどまることができたんだろう?」

 

 ホシノ「対策委員会のみんなには感謝してる」

 

 D-0442「そうか。……過去は変えられない。死者は戻らない。それでも歩み続けるしかない。一度でも銃から離れた弾丸が戻って来れないように」

 

 ホシノ「うん。私は過去も今も背負って前に向くって決めたの」

 

 D-0442「俺は救われないし逃げられない。人を殺した俺は妹の笑顔すら血に塗られている。そんな俺みたいにはなるなよ?」

 

 ホシノ「忠告、感謝するよ」

 

 D-0442「ホシノ。Morituri te salutant」

 

 ホシノ「何それ?」

 

 D-0442「祈りの言葉さ」

 

 そう言うと彼は屋上から帰っていく。その背中を見ながら呟いた。

 

 ホシノ「……Morituri te salutantか。どんな意味の言葉なのかな……」

 

 その呟きは夜空に消えていった。

 

 

 

 貸された部屋に戻ろうとしていたら、声をかけられてしまう。

 

 “そんなに妹に似ていたのか?”

 

 相手は、先生であった。

 

 D-0442「聞いていたのか?」

 

 “二人が屋上に上がっていくのを見たからね。心配したからこっそりと”

 

 D-0442「心配性だねぇ」

 

 “でも、まさかホシノが本音で話すとは思っていなかったよ。少し嫉妬してしまうね”

 

 D-0442「本音で話していないわけじゃない。ただ、先生の前では弱い姿を見せたくないんだろう。あんたのこと、とても信頼しているんだろうなってのは見ていたら分かるさ」

 

 “そうだと嬉しいね”

 

 D-0442「あの子を見ていると、妹を、『夢』のことを思い出す。血に塗れて笑顔さえ見えなくなった俺だか、それでも思い出してしまう」

 

 “妹さんのこと、私にも教えてほしい”

 

 D-0442「ああ。先生にも聞いてほしい。妹のことを……」

 

 

 

【日常回】

『例えるのなら』

 D-14134「便利屋68…彼女達はまるで一輪の薔薇のようだ」

 

 “薔薇かい?”

 

 D-14134「アルは一輪の花。相手を惹きつける魅力がある」

 

 “彼女はカリスマ性があるからね”

 

 D-14134「ハルカは棘。アルを守るための牙」

 

 “彼女は前線を張ってるからね”

 

 D-14134「ムツキは、茎だな。花の近くにいて支えてる。少し別の場所に茎を伸ばすのが致命的だがな」

 

 “悪戯はほどほどにしてほしいものだ”

 

 D-14134「そしてカヨコ。あの子は根っこだ。常に冷静になって周りを見て、判断している。仲間の暴走も止めてるしな」

 

 “縁の下の力持ちってやつかな”

 

 D-14134「彼女達は情熱的な赤の薔薇だろうな」

 

 “私的には不可能を可能にする青い薔薇のイメージだけどね”

 

『憧れ』

 アル「あなたはまさにアウトローね!」

 

 D-14134「そんな着飾った言葉は俺にゃ似合わねぇ。俺は落ちぶれた間抜けさ」

 

 アル「そうかしら?よく似合うと思うわよ?」

 

 D-14134「そうか。なら今は託されたものがあるから…かもしれんな。だが、アウトローというなら、俺よりも先生の方が合うんじゃないか?」

 

 アル「先生?」

 

 D-14134「財団の人間なら、何だってやるはずだ。捨て駒にされた奴がいるだろ?」

 

 アル「先生は今まで酷いことした事ないわよ?」

 

 D-14134「……本当に財団の人間か?」




タイトル: SCP-1983 - 先の無い扉
原語版タイトル: SCP-1983 - Doorway to Nowhere
訳者: Porsche466
原語版作者: DrEverettMann
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-1983
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-1983

タイトル: SCP-213-JP - 監獄行きのクライスラー
作者: grejum
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-213-jp

タイトル: Silver Bullet
作者: kyougoku08
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/silver-bullet
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