【宇宙から】ブルアカ✖️恩人三部作のクロスオーバー【キヴォトスへ】 作:財団先生
特異現象捜査部部室。そこでヒマリはエイミと二人でとある人物を待っていた。
ブライト「待たせたかな?」
ヒマリ「ええ。2時間ほど遅刻しております。この超天才清楚系病弱美少女ハッカーを待たせるとはどういうつもりでしょう?」
ブライト「ふははは。すまないな。研究に夢中だったのだよ。しかし、君がかの『全知』か。その名に相応しい才色兼備の人物のようだ」
ヒマリ「!貴方は見る目がありますね。先生なんて“うわっ、博士達と同類かよ…”なんて呟いてましたから」
ブライト「そいつはひどい!我々はこんなにも真面目であると言うのに!」
エイミ「二人とも。そろそろ本題にしてほしい」
話が盛り上がっていた二人だったが、エイミの言葉に止められてしまう。
ヒマリ「ええ、そうですね。本題に参りましょう。貴方達の組織、『SCP財団』とは一体何でしょうか?」
ブライト「おや?知っているのかね?ハッキングでもしたかな?」
ヒマリ「ええ。先生の携帯を。貴方に連絡できたのもそのおかげです」
ブライト「超天才清楚系病弱美少女ハッカーと携帯の画面に出た時は驚いたものだよ。……さて、財団について知りたいと?先生は知られたく無いようだが?」
ヒマリ「ええ、その通りです。しかし私は特異現象捜査部。科学的に証明しがたい事象を追求・研究する部活です。あなた方のお話を聞けば研究に使えるかもと思いまして」
ブライト「なるほど。同じ研究者のよしみだ。教えさせてもらおう」
ヒマリ「ええ。お願いします」
ブライト「我々が働いているSCP財団はSCPまたはSCiPと呼ぶ自然法則に反するような異常な存在、場所、物、現象を確保、収容、保護する組織だ。これらSCPは、一般人の目に触れれば大混乱が避けられないだろう危険なものから、管理すればどうとでもなるもの、管理しなければ世界が滅亡しかねないものまで…いろいろ存在する。それらを『特別収容プロトコル』を作成しそれを用いて管理をしている」
ヒマリ「やはり、先生のお話から推測した通りでした」
ブライト「SCPにはオブジェクトクラスという大きく分けて三つの分類がある。管理すれば別段危険もないSafe、管理はできるがその際にある程度の危険が伴うEuclid、管理も大変だし管理できなかったら最期のKeterだ。さて、問題。ここにエデン条約で使われた『ヘイロー破壊爆弾』があるとしよう。これのオブジェクトクラスは?」
エイミ「Keterじゃ無いの?」
ブライト「不正解。正解は……」
ヒマリ「Safeですね?」
ブライト「流石だ。そう。オブジェクトクラスの決定方法は主に収容難易度だ。『ヘイロー破壊爆弾』は起動させなければいいのでSafe。分かりやすく例えるのなら
・箱に入れて鍵をかけ適切な手順で収容し、「何も起こらない」ならばSafe。
・箱に入れて鍵をかけ、「中身が予測不能」ならばEuclid。
・箱に入れるのが難しく、また鍵をかけても「容易に抜け出す」ならばKeter。
となる」
ヒマリ「前提知識はそこまでで良いでしょう。そろそろSCPについて本格的に教えてもらいたいですね」
ブライト「ふむ。なら我々が初めて収容に成功したSCPについて紹介しよう。SCP-173、オブジェクトクラス『Euclid』だ」
ヒマリ「予測不可能のオブジェクトですか…」
ブライト「特別収容プロトコルについての解説だ。SCP-173は常に施錠されたコンテナに保管されている。職員がSCP-173のコンテナに入室しなければならない場合は、必ず3人以上で入室し、入室後にはドアは施錠しなければならない。職員がコンテナから全員退室し再び施錠するまで、常に入室した職員のうち2人はSCP-173を注視し続ける必要がある」
ヒマリ「注視中は何らかのアクションを起こすことが出来ないということですね」
エイミ「『だるまさんが転んだ』みたい」
ブライト「説明だ。SCP-173は1993年にサイト-19へ収容されているが、SCP-173の起源は未だ不明だ。SCP-173はコンクリートと鉄筋で構成されており、クライロン社製のスプレーを吹き付けられた痕跡が確認されている。SCP-173は生きていて、極めて敵対的とされている。
ただ、SCP-173は直視されている間は動くことができないので、SCP-173から視線を逸らさないようにする必要がある。また、コンテナに入室する職員は互いに瞬きをする前に警告するよう指示させる必要がある。
SCP-173は頸部の圧断や絞殺といった方法で攻撃を行うとされ、SCP-173が攻撃を始めた場合、職員はクラス4の危険物収容プロトコルに従うことになっている。ヒマリ、鋭いな。さすが全知だ」
ヒマリ「ありがとうございます。…少し疑問があります。これまでの説明から察するに、中に入る理由があると思うのですが?」
ブライト「その通り。コンテナの内には床の赤褐色の物質は排泄物と血液の混合物がある。これらの物質の起源は不明だが、SCP-173が排出していると考えられており、そのせいで職員はコンテナを定期的に隔週で清掃する必要がある」
ヒマリ「確かに汚いですし清掃が必要ですね」
エイミ「自動掃除機を使うのはダメなの?」
ブライト「残念なことにコンテナに誰も入室していない間、コンテナの中から石を擦る音がすることを職員が報告している。そしてこれが正常な状態とみなされていている」
ヒマリ「動いているということなら、自動掃除機は壊される可能性が高いですね」
ブライト「基本的にはこんな感じだな。まとめると、このSCPは誰も見ていない状況時で活性化し、近くにいる人間の首をへし折ってくる」
ヒマリ「しかも原因不明と……不気味ですね」
ブライト「SCPだからな」
“そうだね。だからそんな危険なものを生徒に教えるわけにはいかないよね?”
一瞬、時間が止まったかのように動かなくなった。しばらく静寂が流れたが、破ったのは先生だった。
“まだ、イナミちゃんだったからよかったけど例の鳥みたいなSCiPを紹介していたら犬神家の刑{1}だったよ”
ブライト「おっと……ヒマリ!用事ができた!さらば!」
そう言うと、ブライトは煙幕を使い逃走した。
“チッあの首飾り野郎逃げやがったな……。ヒマリ”
ヒマリ「はい!」
先生の声色は怒りに満ちていた。そのせいか、いつものヒマリではありえない返事をしてしまう。
“ハッキリ言ってSCiPによっては生徒の成長にあまりよろしく無いと思っている。……それでも話を聞きたいなら私が厳選して話すよ。だからあの野郎に聞かないでくれ。SCiPよりも害悪なんだよあいつ”
ヒマリ「わ、わかりました。これからは先生に聞こうと思います」
“そうしてほしい。あの野郎、ナギサにSCP-587-jpを話しやがったせいであの子ヒフミに抱きついて泣いてしまってるんだ。私でも躊躇して話さなかったのに!”
先生は、どうやらブライト博士に対してかなり怒り浸透のようだった。
【後日談】
『二つ名』
ブライト「しかし『全知』という二つ名は素晴らしいな。他にも『ビックシスター』や『冷酷な算術使い』など羨ましいものだ」
“黙れ『財団一の問題児』”
ブライト「クレフは『現実改変者絶対殺すマン』だったし、コンドラキは『ちょおちょおたちの王』だし、まともな二つ名じゃ無いだろ?」
“全員、的を射てるだろ”
『雇用』
ブライト「調月リオ……是非とも財団にほしい人材だ」
“潰れると思うからやめてほしい”
ブライト「どうしてだ?彼女は合理主義なのだろう?ならば業務に忠実に決まっている」
“いや、あの子普通に優しいよ?アリスの件でよく分かった。そもそもアリスのことを見極めようとしたり、会いに来たり、私を説得しようとしてるから。ぶっちゃけ財団だったら問答無用でアリスを収容してたし、GOCなら即破壊!だし…”
ブライト「似非合理主義者かよ」
“お前らに人の心が無いだけだろ”
『財団の鱗片』
ヒマリ「そう言えば、先生はどうして『ヘイロー破壊爆弾』を持っていたのですか?」
“いざとなったらアリスと相打ちになったでもトドメを刺すためだな。最後の手段として持っていた”
ブライト「常に最悪を想定し、対策をしておくことは財団では当然だな」
ヒマリ「そうですか……その最悪にならなくて心底安心しました」
“私もだよ。アリスには生徒として色々と学んで欲しいからね”
Footnotes
1. 上半身を地面に埋めます。犬神家の一族という小説から着想をえていて、逆立ち足とも言うようです。
タイトル: SCP-173 - 彫刻 - オリジナル
原語版タイトル: SCP-173 - The Sculpture - The Original
訳者: Dr Devan
原語版作者: Moto42
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-173
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-173
SCP-587-JP - 死体に非ず
作者: locker
http://scp-jp.wikidot.com/scp-587-jp