【宇宙から】ブルアカ✖️恩人三部作のクロスオーバー【キヴォトスへ】   作:財団先生

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???編

 救護騎士団からの連絡を受けて私はトリニティへやってきた。どうやら緊急の用事らしい。

 と言うのも詳しく聞かされておらず、すぐに来てと言われたのだ。

 トリニティ内の指定された病院へ足を踏み入れると、声をかけられる。

 

 セリナ「お待ちしていました。先生」

 

 “セリナ、緊急の用事って?”

 

 少しの不安と共に彼女へ声をかける。

 

 セリナ「実はトリニティ郊外で意識不明の生徒がいまして、病院に運びました。見たことのない服装をしておりまして。どこの生徒なのか分からず先生に連絡をした次第です」

 

 ここは数千もの学園がある学園都市だ。彼女達が知らない学校があってもおかしくはない。

 

 “それで、その生徒は?”

 

 セリナ「ご案内します」

 

 セリナに案内されやってきたのは病院の一室だった。

 

 セリナ「失礼します。!目が覚めたのですね?」

 

 彼女のそばに駆け寄ったセリナは、ベッドの横にあるナースコールを押した。しばらくして医者と看護師がやってきて彼女を診断していた。

 診断が終わり、医者と看護師が出て行った後、私達は彼女に向き合う。

 

 セリナ「初めまして。私の名前はセリナといいます。よろしくお願いします。そしてこちらがーーー」

 

 “初めまして。私は先生をしている(先生)だ。よろしくね”

 

 彼女は私の名前に驚いた表情をした。そして私に質問をしてきた。

 

 ???「センセイ 君は エスシーピー財団を 知ってるカ?」

 

 セリナ「そのえすしーぴー?とは何のことでしょう?」

 

 “……君は何者だい?どうしてその名を知っている?”

 

 私は彼女に警戒した口調で言った。私は前職の職場の名前など一度も口にしたことがない。それなのになぜ知っているのだ。

 

 ???「私ヲ 忘レタノカ?」

 

 私の言葉に戸惑ったように彼女は言った。しばらく考え込んだ後、ハッとした表情をした。

 

 ???「忘レテタ 君は 私ヲ 見タコトガナカッタナ」

 

 ???「デハ 改メテ 自己紹介ダ」

 

 ???「ハジメマシテ。イヤ 久しぶりと 言うべきカナ? センセイ?」

 

 ???「覚エテイルカ? ゼメルア ッテ名前ヲ」

 

 “その名前は……”

 

 聞き覚えのある名前に私は驚き涙を流していた。どうしてここにいるのか、作戦は成功したのか、言いたいことは沢山ある。だけど、今は彼女との再会を喜びたい。 

 

 “…そうか!そうか…ようやく会えたんだなゼメルア…”

 

 しばらく病室から一人の男の泣き声が聞こえていた。

 その後…彼女はトリニティに編入した。今は補習授業部に所属し、この世界のことを楽しんで学んでいるようだ。

 

 ・・・

『(先生)は死にました』

 

 一つの通信を確認した私はその言葉を理解するのに時間がかかってしまった。自分に初めてできた地球の友達。その彼の訃報の知らせであった。つい先程まで宇宙船内は大忙しだった。ネイルードを引き摺り下ろし、ようやく暇ができた日のことだった。

 自分の地球でできた初めての友達の死を知ったのは最後に通信してから二週間が経っていた。

 

 ゼメルア「センセイ ガ 死ンダ!? ソンナバカナ!? 二週間前ニハ 元気だったんだゾ!?」

 

 私が彼の死をようやく理解した時、椅子から立ち上がり大きな声を出してしまった。周りにいた船員達も驚いて動きを止めていた。

 どうして!?なぜ!?頭の中でそのことだけがぐるぐると回っていた。

 どうにかして落ち着こうと椅子に座った時、ふと気づく。通信に知らないファイルがくっついていると。私は意を決してそのファイルを開く。

 それは初めて見る人型の姿をした生物の動画だった。その動画を恐る恐る再生する。

 

 “この動画を見ているのならおそらく私は死んでいる。約束を守れなくてすまないゼメルア”

 

 “死ぬ前にキミに伝えたいことがあったんだ。だからこの動画を後輩に頼んでいた。私が死んだならこの動画を君に送ってほしいと”

 

 “本当にすまないと思っている。君との約束を守ることができなかった。私にはこのやり方しか出来なかったんだ”

 

 “私と友達になってくれてありがとう。君とのやり取りはとても楽しかった”

 

 “私は死んでしまったけど、君には長生きしてほしい。君の友達としてのお願いだ”

 

 “もし、生まれ変わったら次もまた友達になろう”

 

 それは友達からの最後のメッセージ。

 

「バカヤロウ…カッテニ 死ヌンシャネェヨ」

 

 溢れ出す涙を止める手段が今の私にはなかった。

 

 

【後日談】MKクラスシナリオ発生後の一幕

 

 ハナコ「ゼメルアさんって先生が言っていた人ですよね?」

 

 “ああ。どうやらそうらしい”

 

 ハナコ「じゃあ、彼女にコレ見せてもよろしいでしょうか?」

 

 彼女が持っていたのは一枚のプリントそこには『きっとどこかで、そしてどこかに、』と書いていた。

 

 “それは?”

 

 ハナコ「例のサイトで見つけたんです。読んでみますね?『私の母親は幼い頃、一人の消防士に命を救われたらしい。その消防士はーーー』」

 

 “ちょっ!やめてくれ!!”

 

 ハナコ「いえいえ、やめませんよ?だってほらここ、ここに書いてある『「見ていてくれ、ゼメルア」』これを教えてあげないといけないじゃないですか」

 

 “やめてくれぇー!!”

 

 先生は顔を隠しながら逃走した。




SCP-998-jp(外宇宙通信電波)
by grejum
http://scp-jp.wikidot.com/scp-998-jp

SCP-998-jp(外宇宙通信電波)のtale
きっとどこかで、そしてどこかに、
by toki_amo
http://scp-jp.wikidot.com/998-jp-tale
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