日本国召喚 国際協力機構 異世界を往く   作:アニキ イン ザ スペース

22 / 35
第二十一話 くっころ女騎士は実在した!?

中央歴1639年(西暦2015年) 4月25日 早朝 ロウリア王国 北部沿岸から北へ約25km、深度20mの海中

 

 

この異世界の海は、なだらかで遥か遠くまで見渡せる水平線を除けば、紺碧に輝く水面が果てし無く続く地球の海と変わらぬ光景が広がっている。

 

多くの魚達が回遊する海の中を一隻の黒くて巨大な鉄の鯨が、音も無くゆっくりとした速度で航行していた……。

 

そうりゅう型潜水艦 2番艦 うんりゅう

 

後に12隻建造されるそうりゅう型の2番艦で在る彼女は一昨日、ロデニウス大陸の北部沿岸域を哨戒中にロウリア王国の大船団を捕捉し司令部に報告後、東進を続ける大船団の追跡を密かに開始した。

 

『うんりゅう』は昼はスターリングエンジンを使用したAIP(非大気依存推進)システムを使用し、夜はシュノーケルを上げてディーゼルエンジンを起動させる事で水面からその姿を現す事無く時速6ノットの速度で大船団の追跡を行う……。

一見、水中を魚達と共に優雅に航行しているかの様に見える『うんりゅう』だが、海図すら無い未知の海域の航行を余儀なくされる隊員達は緊張の(おもむ)きでこの追跡を続けていた。

 

「艦長! 現在の海底までの深度、187m。」

 

隊員より深度測定器による測定の報告を聞いた『うんりゅう』の艦長である、宮畑 修也 二佐は軽く安堵(あんど)の息を漏らす。

 

静粛性を最重要視したそうりゅう型は自ら音波を発して周囲を探査するアクティブソナーは搭載しておらず、普段は事前に準備された海図を照らし合わせ、深度を推測しながら航行している。

その為、海図どころか周辺の地図すら存在しない異世界の海の中を航行するのは常に座礁の危険が有る以上、定期的に深度測定器を使用して水深に変化が無いか測定する必要が有った。

 

(この深さなら座礁する様な心配は無いな……おっと、そろそろ時間か!)

 

宮畑二佐は時計を見ながらそう呟くと、指令所の部下達に指示を出す。

 

「周囲を確認する、潜望鏡上げ!」

 

宮畑二佐が指示を出すと指令所の天井からモーター音と共に非貫通式(ひかんつうしき)の潜望鏡が上がっていく音が聞こえてくる……海面から僅かに顔を出した潜望鏡はぐるりと周囲を一周すると、誰にも気付かれる事無く再び海中へと潜り『うんりゅう』の艦橋へと収容された。

 

「しかし、凄い数だな……。」

 

「船が七分で、海が三分……なんてモノじゃ無いですよ、コレは!?」

 

司令所の中央に設置された大型モニターには、先ほど潜望鏡で撮影された映像が映し出されており、そこには海を埋め尽くさんばかりの無数のロウリア船団の姿が有った。

 

「艦長、ロウリアの船団は『コグ』と呼ばれている大航海時代以前に使われていた帆船に類似した船と、帆とオールを併用した『ガレー船』に似た船で構成されています……おそらく、前者は兵員輸送用で後者は戦闘用かと思われます、まぁ武装と言っても見たところ弩砲(どほう)や投石器がメインで、大砲の類は搭載していません。」

 

同じくモニターを見ていた水雷長がその様に話すと、さっきまで海図盤に向かって電卓を叩いていた航海長がメモを手にしながら宮畑二佐に報告を行う。

 

「計測した所、ロウリア船団の速度は時速6ノットと変わりは有りません! ただ、このまま何の障害も無く航行すれば、4日以内にマイハークに到着します。」

 

「うむ……4400隻の大船団、そして10万を超える軍勢が海からクワ・トイネへ押し寄せて来るのか……コレを阻止しないと大変な事になるぞ!」

 

航海長の報告を聞いた宮畑二佐と水雷長はモニターに映る船団の数の余りの多さにため息を付く……。

 

「しかし、あの数の多さでは魚雷を全弾使っても……焼け石どころか足止めにすらなりませんよ!」

 

「流石に木造の船を沈めるのに魚雷は使いたくないな……ともあれ船団の撃退はマイハークに到着した第三護衛群が担当する事になる、本艦はこのまま船団の追跡を継続する。」

 

水雷長の言葉に宮畑二佐がその様に答える……すると艦外から「キュイ!キュイ!」と言う甲高い音が僅かながらに聞こえて来て、指令所の横で聴音作業をしていた隊員が悲鳴を上げる。

 

「うわっ……何だよ、アイツらまた来たのか!?」

 

突然の音に驚いた聴音手が慌ててヘッドフォンを頭から外しながら悪態を付く! それを見た宮畑二佐と司令所の隊員達は「あぁ……またか!」と言う表情で聴音手を見つめた。

 

潜航している『うんりゅう』の周りを何処からかやって来たイルカに似た無数の海洋生物が取り囲んでおり、地球のイルカと同じ様に好奇心旺盛なこの生き物が発する音波が『うんりゅう』の側面アレイ・ソナーに当たると、思いも寄らぬ騒音となり聴音作業を妨害してしまうので有る。

 

「コイツら、吸音タイルに音を当てて変化しているのを楽しんでいる見たいです……これじゃ聴音出来ませんよ!?」

 

聴音手は呆れ顔でその様に言うと、宮畑二佐を始め他の隊員達も苦笑いをする……。

 

異世界の海に生きる生物達が戯れる中、『うんりゅう』は静かに潜航しながら大船団の追跡を続け、その情報を逐次、マイハークに入港した第三護衛群へと報告を行った……。

 

そして翌日、護衛艦『いずも』を旗艦とする8隻の第三護衛群は、シャークン海将率いる4400隻もの大船団を迎え撃ち、1400隻もの敵船を撃沈、撤退に追い込んだ事でロウリア王国のクワ・トイネ侵攻の野望を打ち砕いた。

戦後日本で始めての大規模戦闘で有り、後に『ロデニウス沖大海戦』と呼ばれるこの大海戦の報は異世界国家へと広がり『日本』と言う未知の国の名を知らしめるので有った……。

 

 

同日 夕刻 クワ・トイネ公国 城塞都市エジェイ

 

日没を迎え、夕陽に照らされた城壁が大きな影を落とし始めると、エジェイの街に魔法を使った街灯が灯り始め、街は何時もと同じ夜を迎えた。

『北の森』から戻って来た山内と田崎は、西門をくぐり抜け乗っていた馬から降りると手綱を引きながらエジェイの街へと歩いて行く……。

 

「良く頑張ってくれた! 済まなかったな、行きよりも荷物が重くなって。」

 

労いの言葉を掛けた馬達の鞍には『北の森』に潜伏する偵察隊と連絡を行う為の長距離無線機とその電源で有る小型発電機、そしてその燃料で有るガソリン缶が積まれており、今後はクワ・トイネ軍から魔導通信機を借りる事無く独自に通信が可能となった。

 

「では、屋敷に戻ったら早速……!? 山内三佐、周囲に武装した兵士が多数……囲まれています!!」

 

「おう! その様だな……。」

 

異変に気付いた田崎がそう言うと、山内は目だけを動かして周囲を確認する……すると人混みの中から数十人の武装したクワ・トイネ兵が現れ、山内達の周囲を取り囲んだ。

 

「おやおや!? 俺達の帰りのお出迎え……って訳では無い様だな!」

 

山内がそう呟くと、兵士達の中から銀山羊騎士団の紋章の鎧を見に纏った女性が現れ、2人の前に立ち塞がると、睨むような表情で名乗りを上げる。

 

「我は銀山羊騎士団、フミスキ隊の騎士トウミ! 貴様が二ホン国の武官、ヤマウチだな!!」

 

「ああ……自分が日本国陸上自衛隊、防衛駐在官の山内三佐だ! 騎士様が兵士を連れて俺達の帰りの出迎えとは、随分と歓迎されている……って事かな!?」

 

「黙れっ! 貴様がロウリア騎兵の一群を打ち倒したなどと嘘の話を広めた醜行(しゅうこう)、クワ・トイネの騎士として看過(かんか)出来ぬぞ!!」

 

「はぁ……? 何の事だ!?」

 

「フンッ! 嘘を()いて武勲(ぶくん)偽称(ぎしょう)するなぞ、貴様には武人の誇りと言うモノは無いのかぁ!!」

 

女騎士のトウミがそう言うと腰に下げていた剣を抜き、剣先を山内に向ける。

 

「貴様が雇った冒険者を使って酒場で法螺話(ほらばなし)を広めていたのは既に調べが付いている……おいっ!」

 

トウミはそう言いながら横を向くと、そこには巨漢の兵士に襟首(えりくび)(つか)まれ持ち上げられたチチ―ナの姿が在り、酒を飲んでいるのか、ほろ酔いの表情で山内達に話しかける。

 

「ヤマウチごめ~ん! 酒場でつい、この前の事を話したら女騎士さまに聞かれちゃったにゃ~!!」

 

山内は酒に酔ったチチ―ナのへらへらとした言葉を聞いて呆れるも、この世界では貴族の筈の騎士が街の酒場に出入りするのか……等と思いながら、自身に剣を突き付けたトウミに対し平然とした態度で問いかける。

 

「ほう……ならば、この冒険者が嘘は言っていないと言ったらどうする!?」

 

「なんだとっ!」

 

「嘘じゃないにゃ~! ヤマウチ達は本当に『奇妙(きみょう)(つつ)』でロウリアの騎兵を次々と倒したんだにゃ~!!」

 

「ええぃ! 冒険者風情(ぼうけんしゃふぜい)が、まだ嘘を吐くのか!!」

 

トウミは酔ったチチーナの舌足(したた)らずな喋り方に(いら)ついていたのか、声を上げて怒鳴(どな)りつける! 山内はそれを見て内心笑いながらも、彼女に問いかけを行う。

 

「ところで騎士様……相手に剣を向けているならば、貴方もそれなりの覚悟は出来ているって事ですかな!?」

 

「何だと!?」

 

トウミがそう言った瞬間、山内は目に見えないほどの素早さで自身の右手を蛇の様に彼女の剣に(から)ませ(ちゅう)に弾き飛ばす!

 

(えっ!?)

 

一瞬の出来事にトウミは声を上げる間も無く、剣を弾かれた勢いで地面に尻もちを付いてしまう。

トウミの手から離れた剣はくるくると回りながら宙を舞い、落ちて来たところを山内はタイミング良く剣の持ち手を掴み取った。

 

手力陽流活人拳(てじからようりゅうかつじんけん) 秘奥義! 白刃巻(しらはま)()げ!! さて……もう一度お聴きしますが、お覚悟は出来ていますかな……?』

 

今度は山内が奪い取ったトウミの剣先を彼女に向ける……それを見た彼女の部下の兵士達は次々と剣を抜き、取り囲んだ包囲を狭めるべくジリジリと詰め寄って来た。

 

「やめろ! 者共、剣を降ろせ!! コレは私とこの男との問題だ、手を出すでは無い!!!」

 

尻もちをついた状態で奪われた自身の剣を目先に向けられると言う騎士に取っては屈辱的(くつじょくてき)な状況の中、それでも彼女は部下達に手を出さない様に指示を出した……。

 

流石に外交官で有る防衛駐在官に手を出すのはマズいと思ったか……? 山内がその様に思っていると、彼を睨んでいたトウミが覚悟の赴きでこう答える……。

 

「くっ……剣を奪われた挙げ句、こんな無様な事になろうとは……。 私も騎士で在る以上、覚悟は出来ている……殺すのなら……殺せ……。」

 

トウミの言葉を聞いた山内と田崎は驚きと高揚が入り混じった表情で互いの顔を見合わせる、そして一言一句(いちごんいっく)同じ言葉を心の中で大きく叫ぶ!

 

((くっころ女騎士! 実在したのかぁ!!))

 

「フッ……本当にこう言うのかよ……ハッハッハッハッ……!」

 

彼女の言葉を聞いた山内は(こら)え切れず笑い出すと、プライドの高いトウミは彼に対し怒りの声を上げる!

 

「貴様! 何が可笑(おか)しい!!」

 

「フフッ……これは失礼した! アンタの言葉がコチラの予想以上のモノだったからね……。」

 

山内はそう言いながら、右耳に着けているインコムのスイッチを押し、田崎に小声で伝える。

 

「田崎……隣にいる兵士の兜を奪って、こちらに向かって高く放り投げろ!」

 

「!?……了解!」

 

山内の指示に田崎も小声で答えると、彼の隣にいる新兵と思われる若い兵士が被っている鉄製の兜を素早く奪い取り、そのまま宙へと高く放り投げた……。

 

「あっ!?」

 

「えっ……!?」

 

取り囲む兵士達の目線が宙を舞う兜に向けられると、山内は剣を左手に持ち替え、手の空いた右手でホルスターから拳銃を取り出す。

 

『パンッ! パンッ!!』

 

山内は手にしたソーコムMk23ピストルで、兜が宙に止まった瞬間を狙って2発の弾を発射する。

街中に響く轟音と共に放たれた弾は2発共に兜に命中し、大きく弾かれて田崎が居る近くへと落ちてくる……。

 

田崎は何も言わずに兜を拾うと、今度はトウミの足下に放り投げた……途中、古参の兵士が彼の行動を止めようとしたが、田崎の右手にも山内と同じ物が握られている事に気付くと、驚きながら後退りする。

 

「こ・これは……!?」

 

トウミは足下に転がる兜を見て、驚きの余り大きく目を見開く! 弓矢の直撃を受けても弾く筈の鉄製の兜に4つの穴が空いており、その内の2つは兜を大きく破損させる程の貫通跡だった……。

 

「もう参戦を決めたから、これ以上隠す必要は無いよな……そう、コレが俺達の力だ!」

 

山内はそう言いながらピストルをホルスターに仕舞い、今度はマントで隠れた背中からM4カービンを取り出すと、横に居た田崎もサプレッサーを装着したM4カービンを取り出し、兵士達に見せ付ける様に掲げた。

 

「にゃ〜っ!! ソレだにゃ、ロウリア兵を皆殺しにした『奇妙な筒』だにゃ!!」

 

チチーナがそう叫ぶと、周りを囲っていた兵士達は山内と田崎が掲げる銃を見て、次々と驚きの声を上げる。

 

「あれは……まさか『魔導銃(まどうじゅう)』なのか!?」

 

「馬鹿なっ! 列強でも上位国じゃ無いと手にする事すら出来ない武器だぞっ!!」

 

「もしかしたら、魔獣使いの冒険者が言っていたのは本当の事なのか……!?」

 

驚く兵士達の様子を見た山内は、ハッタリが上手く行った事にほくそ笑みながらも、右手に持つM4カービンをトウミに見せつける。

 

「『魔導銃』が何か知らないが、コイツはさっき撃った奴よりも何倍も強力だぜ! 何なら、コイツも試して見るかい……!?」

 

山内の言った言葉にトウミは激しく動揺する、山内が手にする黒く歪な形をしたソレは、話しに聞いた列強の『魔導銃』とは少し形が異なるが、それでもドワーフの名工を持ってしても同じ物は作れないと思わせる程の緻密かつ精巧な造りの物で有る事は一目見ただけで理解できた……もし、これが言葉通り鉄兜を撃ち抜いた単筒(たんづつ)よりも強力な武器であれば、着ている鎧など身体ごと簡単に撃ち抜かれてしまうだろう……。

トウミはこの武器が自分達に向けられる事を考えると、ただ恐怖するしかなかった……。

 

「止めてくれ……もういい、分かった……。」

 

トウミが弱々しく答えるのを聞いた山内は、左手に持っていた剣をしゃがみ込んだままの彼女に返すとM4カービンを背中に戻し、馬の手綱を手に取りながら彼女に向かい話し掛ける。

 

「外交官たる友好国の武官に剣を向けるのは遺憾だが、此方も大人げ無い対応をしてしまった……まぁ、今回はお互い様と言う事で、無かった事にしてくれ!」

 

山内はそう言うと、田崎と共に馬を連れて歩き始める……途中、巨漢の兵士に掴まれたままのチチ―ナの襟首を掴むと、巨漢の兵士はムッとした表情を変えぬままチチ―ナから手を放し、山内に引き渡した。

 

取り囲んでいた兵士達は恐る恐る道を開け、山内達は何事も無かったかの様に通り過ぎて行く。

ようやく立ち上がる事が出来たトウミは剣を鞘に戻し、足下に転がっている壊れた鉄兜を手に取ると、してやられたと言う屈辱感と、力の差を見せつけられた恐怖で身体を震わせながら、歩き去って行く山内の姿を見つめていた……。

 

 

「にゃ~っ! ヤマウチ、降ろしてにゃ!!」

 

襟首を山内に掴まれ持ち上げられたままのチチーナがじたばたと手足を振り回す!

山内は襟首を掴んだ後ろからでも暴れるたびに大きく揺れる胸を見て「本当デケェなぁ……。」と思いながら、まだ酒が抜けていないチチーナに向かって話しだす。

 

「チチーナ……コッチはお前さんのやらかしで、いい迷惑を被ったんだ! チョイとお詫びが必要じゃ無いのかい!?」

 

山内は強面の表情のままニヤリと笑うと、さっきまで真っ赤だったチチーナの顔が真っ青になる!

 

「にゃーっ! アタシ、薄い枕絵(まくらえ)見たいな事、されちゃうの! されちゃうのっ!?」

 

チチーナの言葉に、こっちの世界でも似た様な言葉が有るのかよ……と思いながらも、山内は言葉を返す。

 

「残念だが後々、問題になりそうな事は御法度(ごはっと)なんでな! 今回は酒場での飲み食いの代金を全部受け持つ事で手打ちにしてやる! 田崎、悪いが俺達は先に行くから、馬達と荷物を頼む……場所は例の酒場だ!!」

 

「『踊る白馬亭』ですね、了解しました! チチーナ! 今日はゴチになりやす!!」

 

田崎はそう言うと2頭の馬達の手綱を引き、足早に宿泊している屋敷へと向かって行った。

 

「そんな〜、タザキ待つにゃ〜!!」

 

爽やかな笑顔を残して去って行く田崎の姿を涙目で見つめるチチーナに追い打ちを掛けるが如く、いつの間にか山内の横に居た野伏のヘラがニンマリとした表情で話し掛ける。

 

「話しは聞かせて(もら)った! 今日はチチーナの(おご)りで酒が美味い!!」

 

「にゃ〜っ! ヘラ姉まで!!!」

 

見た目以上に大酒飲みなヘラが加わった事ですっかり酔いが()めてしまったのか、チチーナは大声を上げて慌てふためく!

 

「よ〜し! 行くぞ者共、いざ『踊る白馬亭』へ! 今日はチチーナの奢りで飲み明かすぞっ!!」

 

「もう、許してにゃ〜っ!!」

 

襟首を掴まれ持ち上げられたチチーナが叫ぶ中、山内とヘラは笑いながら酒場への道を歩いて行く……そして長い夜が過ぎ、閉店を迎えた酒場には満足いくまで飲み食いを行った意気揚々な3人と、支払った飲み代の金額に魂が抜けたかの様に呆然となっているチチ―ナの姿が有った……。

 

続く




ようやく、第21話が投稿出来ました。
色々しょうもない理由で筆がどうしても遅くなってしまいますけど、何とか最終回まで話を持って行きたいです!
今回はファンタジーなんだから『くっころ女騎士』を話に入れないと、2点減点の上に12000円の反則金を支払わなきゃいけないので、面倒くさいと言いながらも喜んで書いていました!
(しかし、女騎士らしい話し方をさせると、どうしても難しい言葉が多くなってルビ振らないといけないのでメンドクセェ……。)
次回は、ロデニウス沖で発生した大海戦海戦の結果を固唾を呑みながら聞くJICA職員とナエノデンエン村の人々の姿がメインとなります。


用語

手力陽流活人拳

情報部別班のエージェントで在る、山内が『中野陸軍学校』の出身で有る彼の祖父「山内 太一郎」から学んだ格闘術。
記録に残る、日本最古の格闘術の一つで有ると言われている。

日本神話の神、手力男命を祀る古代力士の神事の型が起源とされ、歴代の継承者が時代に合わせて様々な徒手格闘術を取り入れた末に現在の形になったと言われ、その武術の特性から戦時中、中野陸軍学校の特別科目に取り入れられたとも伝えられている。
この武術は『武器を持った相手への対処』と『一対集団戦』に特化しており、相手を打ち倒すよりも窮地に立たされた時にどう切り抜けるかを重きを置いている。
この事から究極の活人拳とも呼ばれており、その技には刃物を持った相手の腕を折ってそのまま持っている刃物を相手に突き返す(骨砕返し)や相手の後ろに素早く回り込み凶器や銃撃への肉壁にする(人盾回し)、経絡を突いて相手の指の動きを止めて銃の引き金を引けなくする(握り止め)等が有り、中でも秘奥義の一つ(白刃巻き上げ)は両刃の剣であっても自身が着ている服の袖が相手の剣の刃で切れる事無く剣を奪い取る事が必須となる高難易度の技で有る。

明民書房 「神話から辿る日本の古武術」より抜粋 ―
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。