ドリフターズに迷い込むもの   作:四国の探索人

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代官屋敷制圧

代屋敷で、代官は苛立ちを隠せずに声を荒げた。「なぜ、討伐軍からの連絡が来ない!定時連絡も途絶えたままだ!やはりただの村の放棄ではなかったようだな。」

 

秘書は心配そうに大官に尋ねた。「代官様、それより兵士達の大半を送ってしまってもよろしかったので?」

 

代官は冷たく応じた。「構わん。帝国は戦争続きで疲弊している。そんな中、異種族が反乱でも起こしたら厄介だ。ここはなるべく反乱の芽を摘み、いくつかの村には見せしめになってもらわねばな。」

 

「エルフが来てもいざとなれば、女どもを数人磔にしておけばよろしいでしょう。」秘書が慎重に提案する。

 

その時、屋敷の物見が息を切らせ戻ってきて、討伐軍の帰還を報告した。代官は一気に明るい声になった。「お、帰ってきたか!私も行こう。」

 

代官屋敷の扉前では、信長が仕掛けた計略が動き出そうとしていた。「我々は各村を巡察中であり代官様に途中報告しに参りました。門を開けられよ。」

 

屋敷からは、討伐軍が殺られるわけがないと思っていた兵士たちが、帰ってきたという安心感から迷うことなく門を開き向かい入れる。

 

屋敷の兵士Aは少し不自然な行進に気づく。「なんか行進がおかしくないか、あの兵士なんか丸太持ってるし。」

 

「まあ、任務の後だから疲れているんだろ。丸太は知らないけど。」兵士Bが気にせず答える。

 

開門しつも、信長を始め討伐軍の鎧兜を着たエルフや豊久、ユウスケ一行は焦る気持ちを押し隠しながらゆっくりと行進していた。「笑顔を絶やすなよ。ユウスケ、丸太の準備しておけよ。」信長が小声で指示を出す。

 

そしてついに、信長達が門を通り過ぎ代官の前に辿り着く。信長が代官と話す間、ユウスケは目立たぬように丸太を門に挟み、逃げ道を確保する。

 

「どうであった?反乱か?というか後ろの兵士は何故丸太で門を開門したま固定しようとしておる?」代官が不審に思いながら問いかける。

 

信長は静かに微笑んで答える。「それはですね、代官様。外のエルフ達を中に引き入れる為です。」

 

「何を言っている?お前、顔を見せよ!」驚きを隠せずに代官が声を荒げた。

 

信長は肩の力を抜き、「やれやれ、全員もう脱いでいいぞ!」と呼びかけ、エルフや豊久達は次々と鎧兜を脱ぎ始めた。

 

「動きにくて暑か!」豊久が声を紛らわしながら鎧を外す。

 

「なっ!お前らエルフ!に、ドリフ!討伐軍はどうした?」代官は狼狽える。

 

信長はゆっくりと報告する。「報告致します代官様。討伐軍は尽く討死致しました。ついでにこの屋敷も貰います。」その宣言と共に、エルフたちは一斉に周囲の兵士たちに攻撃を開始した。

 

兵士Aは目の前の展開に驚き、「なっ!あいつらエルフか!」

 

「外からもエルフがいるぞ!早く門を閉じろ!」兵士Bが急いで叫ぶ。

 

「丸太のせいで閉まらない、、、。」兵士Aの声が響く。

 

「こうなったら仕ない。俺たちも出ていって戦うぞ!」兵士Bが兵を鼓舞するが、その時にはすでにエルフたちの猛攻が始まっていた。

 

一方、豊久は代官を力強く押さえつけ、問い詰める。「捕らえているエルフのおなごどもはどこぞ?」

 

「塔じゃ!塔の中にいる。」代官は憤りと恐怖に満ちた声で答えた。

 

豊久は代官を見下ろしながら決意を込めて微笑む。「なるほど、よか。すぐに部屋を調べる。首を洗って待ってろ。」

 

屋敷内では、信長が冷静に状況分析を続け、エルフたちと共に屋敷の内外を制圧していた。彼の指揮のもと、エルフたちは手際よく動き、兵士たちを次々と取り押さえた。

 

「急げ!時間は有限だ!」信長はエルフたちに指示を飛ばし、屋敷の全域を制圧するための拠点を確立するよう促した。

 

屋敷の一部はすでにエルフたちの手に渡り、これまでの抑圧から抜け出した仲間たちが声を合わせ、歓喜と希望を共有していた。この瞬間、ただ単に屋敷を奪還すること以上に、エルフたちは新しい未来への一歩を踏み出すことになっていた。

 

「いまだ、塔に向かえ!」豊久は戦闘の合間に叫び、代官の言う塔へと向かう。

 

ユウスケもその声に応え、エルフたちと共にさっそうと塔へ向かった。そこに囚われている仲間たちを救い出すために。

 

「皆、気を抜くな!これからが本番だぞ!」信長は改めて気を引き締めた声を放ち、全員が一丸となって動き出した。

 

代官屋敷はまさにエルフたちが完全に掌握しようとしていた。エルフたちの心に息づくのは新しい自由の風であり、彼らは決してそれを手放すつもりはなかった。

 

そして、彼らの闘いが次の局面を迎える中、それぞれの心はこれから先の戦必ずある勝利を信じて邁進していくのであった。

 

 塔中を制圧していく中、ある兵士が刀を捨て投降した。その瞬間、シャラが激しい怒りを表情に浮かべて言った。「今まで俺たちにした仕打ちを忘れたか!」

 

シャラはその敵兵士を斬り捨てるべく刃を振り下ろそうとしたが、直後に豊久に止められた。「剣を捨ておる。殺すな。降り首は恥じゃ!」

 

「でも豊久さん!俺たちは…」シャラは戸惑い、敵への憎しみが渦巻いている心情を吐露する。

 

「恥じゃ!」豊久はその言葉に力を込め、目を鋭くした。彼は正義を貫く戦士の姿を保ち続ける覚悟を決めていた。

 

彼はさらに塔の先へと進み、エルフの女性たちが捕らえられている部屋に辿り着く。扉を開くと、目に飛び込んできた光景は彼の心を揺るがせるものだった。エルフたちが、屋敷の兵士たちによって弄ばれている様子が見えた。

 

彼女たちは動けないように首に鎖を繋がれており、その姿は屈辱にまみれていた。豊久は胸が潰れる思いでその光景を見つめ、直後に険しい表情を浮かべた。

 

「おいが間違ってた。コイツラは人でない。クズじゃ!撫で斬りぞ根切りぞ!この城の兵士どもは皆殺しじゃ!」豊久は怒りと悲しみの感情を言葉に表し、その場の敵兵士に向かって突進する。

 

彼は次々と兵士たちを鉄拳で制裁し、その怒りを武器に変えていく。殴られた兵士たちは恐れおのき、反撃する間もなく豊久の力強い一撃が彼らを無力化した。

 

 同じ頃、代官の部屋に鎮座する信長の元へオルミーヌを案内したユウスケが辿り着いた。

 

信長「お、来たか。地図だの書類だの全部運ぶぞ。走り書きもすべてだ。」

 

オルミーヌ「本当に屋敷を落としてしまうとは、、」

 

信長「ところでこれ誰だ?でっけえ絵だな。」

 

オルミーヌ「この絵はオルテを作った国父ですよ。

60年前に突然現れたかと思えば人々を扇動して天才的な演説と人心掌握術にて首都に行進。

貴族の離反もありそのまオルテを建国。直後に自殺したそうです。

ドリフともエンズとも言われていますが、知っていますか、この人?」

 

信長「知らん!この髭がムカつく!」

 

2人の会話を見ていたユウスケが口を開く「アドルフ・ヒトラー、ドイツの指導者でありユダヤ人を弾圧して世界に戦争を仕掛けた人物です。」

 

オルミーヌ「ユウスケさん、ご存知でしたか。」

 

ユウスケ「え、僕の時代の70年ほど前の人物です。よく考えればオルテはドイツと同じような雰囲気の帝国同士でしたね。

彼の行動を考えればエンズとも判断できるが、異種族を排斥し人族を一致団結させ強い国を作った点ではドリフと言えるかもしれませんね。その帝国も今や末期のようですが。」

 

オルミーヌ「ちょっと後で教えてください。」

 

ユウスケ「いいですけど、早めに硫黄と綿と硫酸を用意してください。綿は代官が着ていた服に使われているようなので。硫酸はよく山にある液体で、近づいただけで死んでしまうヤバいやつです。」

 

オルミーヌ「お金は?」

 

ユウスケ「代官の金庫のお金で。」

 

信長「足りない分はオルテをぶんどってやるからさっさともってこい。」

 

オルミーヌ「信長さん以外に無茶言ってくる人が増えたよ、トホホ。」

 

ユウスケ(ナチス・ドイツが相手になるなら、もしかしたら1940年代の武器も首都にはあるかもしれない。それに対抗させるには少しでも爆薬を作らなくては。)

 

3人がそんな会話をする中、エルフたちが入ってくる。

 

エルフ「信長さん、豊久さんが敵兵たちをナデギリかネキリにするって。」

 

信長「何やってんだ!あのバカ!走るぞお前ら!」

 

オルミーヌ&ユウスケ「はっはい!」

 

信長(何やってんだ豊久。こいつらは美形なんだからそりゃ敵兵は犯すだろ。お前は当主なんだからそんなのやっちゃいけねえ、俺がやる。)

 

信長が急ぐ中、広場では敵兵が壁際に立たされ、エルフたちは弓を構えて豊久の指示を待つ。

 

豊久「おまえら、最後の言葉くらいは聞いてやるぞ。」

 

兵士A「お前ら、こんなことしてただで済むと思うなよ!」

 

エルフ「豊久さん!もういいだろ!射させてくれ!」

 

豊久「遺言は聞いたぞ、もういいぞ。ころ、、、」

 

豊久がそう言いかける途中、信長が後ろから思いっきり殴る。

 

信長「ふー、間に合った。エルフどもよ!殺せい!今まで女どもをなぶっておいて武器を捨てただけで許されるか!」

 

「お前らはエルフを絶滅させる気だろ?なら文句はあるまいな!死ねぃ!死んて薬になれ!」

 

兵士B「やめろ!止めてくれ!」

 

エルフ「うるさい!今更命乞いするな!」

 

オルテ事務官「待て、私は派遣されてきたばかりで何もしてない!」

 

信長「放てぃ!」

 

オルテ事務官「僕は誓って女としたことない童貞だぁー!!」

 

兵士たちが絶叫を上げる中、エルフたちの弓は放たれ、皆死んでゆく。

 

弓が射られた後、オルテ事務官が1人残っていた。

 

与一「1人残ってますが。」

 

ユウスケ「いつの間に、、」

 

エルフ「あそこまでやってないと言っているんだ。無実だろ。あそこの男に乱暴された者は?」

 

エルフは女性たちに問いかけるが、誰も反応する者はいない。

 

エルフの幼子は小さな声で「その人、何もできないけど、食べ物をくれた。」と言う。

 

それを聞いてか、エルフたちはその男を許した。その隣では目覚めたのか、豊久が起き上がる。

 

豊久「ムッ!」

 

信長「起きたか。本気でやったのだが、薩摩人は頑丈だの。いい光景だろ?俺は何度も見ているが、素晴らしい光景だと思うガキには早い。」

 

信長がそういう中、豊久は殴りかかった。

 

豊久「おいがそんなこと知るか!」

 

後日、オルミーヌが言った。「お師匠様。あいつらやりました。

あれから、エルフの村々に代官館襲撃と国が欲しくば加われと呼びかける紙を配りました。

さらに、エルフの誇りを掻き立て、オルテがいかに限界かの資料を添付しておきました。

今、こちらには続々とエルフの戦士たちが集まっています。」

 

安倍晴明が応じた。「そうか、よくやった。我らも時間はかるが、そちらに向かう。」

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