ドリフターズに迷い込むもの   作:四国の探索人

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首都防衛戦 初めての銃火と土方

信長は緊張感を感じながら「オルミーヌ、聞こえるか。水晶玉の会話を中継しろ!」と指示を飛ばします。

 

信長たちは各自兵士を伴い布陣し、オルミーヌと数人のエルフは相互連絡のために会議室に集まっています。

 

ユウスケが心配そうに聞きます。「僕も会議室でなくて良かったんですか?」

 

信長は軽く首を振り、「まあ、エンズが知らない戦法使ってきた時用だ。」と答えます。

 

銃兵の視線の先には、少しずつコボルトの槍兵が現れ始めます。

 

「来たか...そのま来いよ。鉄砲衆、弾込めぃ!」と信長が指示を出します。

 

コボルト兵たちはこちらの存在に気付いたのか、距離を詰めるために走り始めます。

 

信長が言葉を続けます。「構えよ。この世界初めての銃火よ。お前たちはその先頭に立ち、これから何億の銃が続く。お前たちはその歴史に立っている。」

 

信長の言葉が響く中、敵兵は足を止めずこちらに迫ってきます。

 

「まだだ、まだ撃つなよ。」信長は冷静に指示を出し続けます。

 

ユウスケは焦りを見せて、「まだですか?」と確認しますが、信長は「まだだ、、、」と返します。

 

兵士たちは近づく敵兵に対し、自分たちが何もしないことに恐怖を感じ始めます。

 

「よし、放てぃ!」信長が叫ぶと、兵士たちは待ちかねたように引き金に手をかけ、次々と火縄を放ちます。

 

ドッン!と銃声が轟き、黒色火薬の煙と共に放たれた鉛玉は敵を捉え、防具をものともせず命を奪い、体を貫きます。

 

敵の一列目、二列目は崩壊し、後続の兵士も動揺して足を止めます。

 

信長は心に思います。「(鉄砲の衝撃力、初めて見る砲煙砲火、その威力未だに大なり。)」

 

「オルミーヌ、与一に合図を!」と信長は続けて指示します。

 

オルミーヌは迅速に応えます。「はい、与一さん!」

 

与一は驚きながらも、「凄いなあれ。こうしちゃいられない。どんどん撃って。目標は敵中段。」と指示を出し、エルフたちと共にコボルト兵に矢の雨を降らせます。

 

その間に、銃兵たちは時間をかけて装填を終え、第二射目を放ちます。

 

信長は心中で考えます。「(銃の本質は恐怖。あの銃声と煙が上がれば誰か死ぬ。それを分からせる。そして、それが分かればもう前へは進めぬ。)」

 

 銃兵が二射目を放ち、敵兵が前進をためらう中、待機していたドワーフたちがその隙を突いて我が功名をと突撃していきます。

 

ドワーフたちは長年の恨みを晴らすかの如く突撃し、大いに暴れます。これにより、コボルト兵たちは混乱し、前衛は壊滅的な打撃を受けます。

 

その頃、コボルト指揮官の土方歳三は前衛の状況を察し、冷静に次の策を伝えます。「前衛を捨てる。一旦兵を下げ、バラバラに散会。都市の小道をゆき議事堂に集結。あのドワーフ達は俺がやる。」

 

サン・ジェルマンは楽観的に、「敵の後詰がいない、これ勝ったんジャナイ?」と笑顔を見せますが、信長は「おかしいな、引き際が良すぎる。」と警戒を解きません。

 

その時、水晶玉から与一の報告が入ります。「ノブさん。大変だ。敵兵が少数に別れ街に火を付けている。」

 

信長は素早く対応を考えます。「対応が早いな。敵は銃を知ってるのか。」

 

ユウスケは思案し、予想を述べます。「ジャンヌの時代ではない。もっと先の年代のエンズ、ラスプーチンか?」

 

サン・ジェルマンは否定し、「いや、あいつはそんな指揮能力ないわよ。」と口を挟みます。

 

信長は納得し、新たな可能性を考えます。「だとしたら新たなエンズが指揮しているわけか。」

 

新たな敵兵の動きが見られる中、豊久の部隊の前には堂々とした態度で土方歳三が歩いてきます。

 

豊久は冷静にドワーフたちに指示します。「ドワーフら。お主らは一度戻れ。あれはおいがやる。」

 

土方は豊久を見据え、「島津十字、その家紋忘れることない、、。」と敵意をあらわにします。

 

豊久は挑発せずに尋ねます。「おまん、何者ぞ?」

 

土方は誇らし気に名乗ります。「新選組、土方歳三。」

 

豊久はそれを受け、「こちら、島津豊久。お主、日ノ本の武士じゃな。」と自らの名を名乗ります。

 

土方は鋭い視線を向け、「貴様がその家紋をつけているだけで斬る理由になる。」と言います。

 

豊久は微笑を浮かべ、「偉い恨まれているの。我が家は心当たりが多くての。見た所主の姿は時代が違うようじゃ!子孫が何かやらかしたかの?」と問いかけます。

 

土方は迷いなく、「死ね島津!」と刀を抜き放ちます。

 

この緊迫した対峙が繰り広げられる中、二人の剣士はその腕前を互いに試すこととなります。

 

 信長は状況を整理し、不利な要素を感じ取ります。「不味いな、別れてくるとは。鉄砲衆は纏まって初めて意味があるからな。こちらも別れて対応しようにも練度不足で、指揮できるのもワシとユウスケのみ。全員で潰して回っていたら、城下が全て焼かれてしまう。」

 

その時、ハンニバルが何かに気づきます。「あれじゃの。一粒ずつ木苺食べるのは手間だの。おい、エルフ、持ってるの全部寄こせ。」とエルフの少年の手から木苺をすべて受け取りますが、勢いよく口に入れすぎて吐き出してしまいます。

 

サン・ジェルマンは呆れて、「何しとんじゃじい!」と声を上げます。

 

しかし、ハンニバルは気にせず言い返します。「黙れ!まとめて食べるとうまいんじゃ!」

 

このやり取りを見た信長は何かを思いつき、与一に連絡を取ります。「おい与一!敵にきまった動きはあるか?」

 

与一は迅速に答えます。「一見めちゃくちゃに見えたり迂回したりしてますが、多分そこの本営に向かってますよ。あと、豊さんが敵ドリフと一人で戦ってます。」

 

信長は考えを整理し、「であるか。幸いにも敵はまだこの国を盗るのを諦めておらんな。であるならまだ何とかなる。ユウスケ、お前は豊久のところへ行って加勢してやれ。他に向かわせられる奴がおらん。」と指示します。

 

ユウスケは素早く返事をします。「あい。」と、その場を後にして豊久のもとへ向かいます。

 

この策が功を奏し、信長たちは敵の計略に対応しようと新たな局面に挑みます。

 

 サン・ジェルマンは信長の言葉を聞いて、何か違和感を覚えます。「待って、エンズは何故国を奪おうとしているの?エンズが滅ぼすんじゃなくて?一体黒王は何をしようとしてるのかしら。あの北壁が気になるわ。私の知ってる人だといいけど。」と考えます。

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