豊久と土方歳三の戦いは続いています。辺りの霧が一層濃くなり、その中から人型の煙が新選組の姿を取って現れます。
豊久は驚きながらも、「お前も妙な術を使うのだな。」と冷静に構えを取ります。しかし、豊久が剣を振るっても、煙の志士たちは一時的に消えるだけですぐに復活してしまいます。
「なんぞ、コイツら死なん!」と豊久は焦りつも奮闘し、一太刀ごとに煙の志士たちに斬られていきます。それでも豊久は戦いを続け、一度建物の中に身を隠します。
土方は呟きます。「逃げるのか。」しかし、彼の思いも束の間、建物の上階から豊久が飛び出し、土方に斬りかります。土方は何とか抜刀し、豊久の攻撃を防ぎます。
豊久は感心しながら、「ほう、煙に全部やらせるのかと思うたが、ようやく抜いたの。」と挑発します。土方は再び煙の志士を呼び出そうとしますが、豊久は再度建物の中へ戻ります。
土方が警戒を強める中、建物からまた何かが飛び出してきます。土方はそれを斬り払いますが、それは単なる食器でした。
不審に思いながらも次々と飛んでくる皿を斬っていると、今度はスープ入りの食器が飛んできて、斬りつけた際にスープが飛び散り、土方の服を汚します。
土方「島津が、、」
豊久はスープをかけてやったことで満足した表情を浮かべていますが、土方は依然として不機嫌な表情を崩しません。
土方は冷徹に言います。「刀でなく物を投げるとは、士道はないのか。」
豊久は全く動じず、「ここは合戦ぞ。首の、取り合いにルールなぞない。使える手は使わんと相手に申し訳なか。」と応えます。その言葉には、戦場における柔軟さと実戦が求められるという信念が込められています。
土方はそれを聞いてさらに厳しい口調で短く、「殺す。」と返します。
その時、ユウスケと、オリジナル銃の製作を手伝ったドワーフが銃を構えながら現場に到着します。
ユウスケは心配そうに「あい豊久さん。傷だらけですが大丈夫ですか?」と声をかけます。
豊久は笑みを浮かべて「おう、ユウスケか。この男、土方言うらしいが煙の侍を作って攻撃する。気をつけろ。」とアドバイスをします。
ユウスケは心の中で驚きを隠せません。「(土方?新選組のか。土方歳三まで闇堕ちしてるのかよ。)」
土方は新たに登場したユウスケたちに視線を向け、「新手か。その火縄、ただの火縄ではないな。」と鋭く見抜きます。
ユウスケは余裕を見せるように言います。「分かるなら大人しく捕まってくれると助かりますね。」彼は4連発火縄を構え、隣ではドワーフがショットガンのような銃をしっかりと構えています。
同じ頃信長は、コボルト兵の対策を練るべく策を講じます。
「こちらの有利は指揮官が多く、柔軟に対応できることだ。向こうの黒王の軍は、指揮官が1人しかおらず、その指示通り律儀に動いているようだ」と信長は説明します。
信長「馬鹿め。敵指揮官、お前が相手しているのはただの総大将だ。」
彼の言葉にサン・ジェルマンが戸惑いを表します。「ちょっと何言ってるか分からないわよ。」
信長は準備が整ったか確認し、「さて準備は出来たか?」と指示を続けます。
オルミーヌは準備ができたことを報告しつ、「出来ましたけど、酷いことを思いつきますね。」と信長の大胆な策に半ば呆れながらも従います。
信長は意を決して、「よし、アイツらを全部この建物に入れ。儂らは外の建物で待つぞ。各々配置につけ」と命令し、計画を実行に移します。
信長たちが去った後、コボルト兵が議事堂に侵入し、占領します。彼らはなぜ信長たちが誰もいないのかを不思議に思いながらも、用心深く捜索を始めます。しかし、空き部屋に置かれた火薬樽の存在には気付いていません。
与一が議事堂に火矢を放つと、その矢は見事に火薬樽に引火し、激しい爆発を引き起こします。瞬く間に火の手が上がり、議事堂は燃え始め、コボルト兵たちの驚愕と混乱を引き起こします。
中にいるコボルト兵たちは急いで窓や出口に向かおうと殺到しますが、彼らの前に立ちはだかるのはオルミーヌが作り出した石壁です。この壁は頑強で、彼らの逃げ道を完全に奪ってしまいます。コボルトたちは焦り、椅子や槍を用いて石壁を破壊しようと必死に攻撃を続けます。
「出られない!壊せ、早く!」と仲間同士で叫び合いながら、彼らは次々と壁を叩きつけます。石壁にヒビが入り始めると、彼らの希望も少しずつ膨らむものの、その直後、信長の銃兵たちが位置につき、銃を発砲します。
石壁の隙間から浴びせられる銃撃音と弾丸が飛び出し、コボルト兵たちはさらに混乱に陥ります。「後ろだ!撃たれるぞ!」と叫びながら、攻撃する手を緩めることなく、必死に壁を叩き続けますが、恐怖と焦りから動きが滞ります。
炎の熱にあたる体、耳に響く銃声、仲間たちが倒れていく様子。その場の浸透する絶望感に、コボルト兵たちの心は萎えていきます。彼らの表情は恐れに満ち、目の前の煙や火の手が彼らを絶望的に包み込む中で、逃げられない現実に直面します。
火の中から叫び声が上がり、窓から飛び出す者、石壁に突進する者、混乱全開のコボルト兵たち。しかし、彼らの努力は無駄に思え、次々と新たな弾丸が仲間を襲い、出口は遠のく一方です。
倒れゆくコボルトを見ながら、ひとりの兵士が呟きます。「こんな簡単に殺せるのか、、」その声は恐怖と疑念を交えたものでした。
それを聞いた信長は、淡々とした口調で応じます。「敵を囲んで建物に火を付けるのは気分いいなぁ。光秀、さぞ楽しかったんだろうな。」彼の表情には、勝利の確信と冷静さが漂っています。
その頃、燃え盛る議事堂を見つめていた土方は、コボルト兵が次々と倒れゆく様子を悟ります。彼は心中に渦巻く怒りを抑えきれず、ユウスケに向かって言葉を投げかけます。「信や与一はおいが大将と言うたが、おいはそんなこと思ったことなか。おいは所詮功名餓鬼よ。叔父上のようにはなれん。だが信長は違う。おいが時間を稼げば信が潮目を変えてくれる。」
土方はその言葉に激昂します。「貴様、、」
豊久は冷静に反論し、「俺ら兵子が死んでも島津の家はそれを糧に事をなす。ここでおいが死んでもそれを糧に信はなんとかしてくれる。」と申し述べます。
土方は一瞬黙り込むも、すぐにその怒りを爆発させます。「てめえ、、、てめぇら島津のそれが俺達を殺した!!」彼はユウスケ達のことを無視し、煙の志士を召喚します。
ユウスケとドワーフは豊久の名を叫び、「豊!」と声を揃えます。
豊久は彼らの決意を受け入れ、叫びます。「構わん!おいごと撃て!」
その瞬間、ユウスケとドワーフは銃を構え、煙の志士へと発砲します。豊久は彼らを信じ、その場から動かず、二人の銃弾が自身に少し当たりながらも志士を消し去っていく様子を見守ります。
土方は心の中で苛立ちながら呟きます。「なんだあの薩摩人はアホウか?」
激しい攻防の中、豊久は刀を思いっきり振り下ろしますが、土方に反撃され、刀を折られてしまいます。しかし、豊久は刀を失ったにも関わらず、飛び膝蹴りを繰り出し、土方と格闘戦に突入します。
殴り合う二人の姿は熾烈そのもの。しかし、そんな中、土方の背後に突然黒王からの連絡が入ります。
「土方退け。」その声は冷静で静かでした。
土方は反発し、「まだ負けてない」と叫びます。
黒王はそれに続けて言います。「そうだ負けてない、勝ちだ。だがこれ以上は勝てぬ。」その言葉は、戦局の厳しさを伝える冷酷な現実を映し出していました。
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