シャイロックは周囲に目を配りながら尋ねた。「それで、サン・ジェルマン。そこから覗いている2人は誰だ?」
サン・ジェルマンは少し誇らしげに答えた。「ドリフよ。織田信長に那須与一。他にもハンニバルおじいちゃんや大将の島津豊久もいるわ。」
シャイロックは眉をひそめ、「それにユウスケと君か。オルテはずるい。ドリフが続々と流れ着くなんて、まるで何かの意思を感じる。」と返す。
信長は険しい表情で言った。「とどのつまり、俺らが負けたら終わりよ。だから助けろ。食べさせあやかし金をあげて、疲れ果てたこの国を全力で癒せ。」
シャイロックは考えながら言った。「我々もただで援助するのはつまらない。一緒に商売をしないか?」
サン・ジェルマンは警戒しつ、「あんた、何をする気よ。」と問いかける。
シャイロックは笑みを浮かべて提案する。「エルフがいるだろ、美しき種だ。劇場にてその娘たちに可愛い制服を着せて、売り子をさせよう。飛ぶように売れるぞ!」
信長は思案しながら、「、、、ありだな。」と頷く。
サン・ジェルマンは驚いて、「ダメに決まってんだろ、そんなの!」と反論する。
与一は興味を示しながら言った。「エルフの男衆に金持ちマダムの相手をさせる、、、ありですね。」
その場には一瞬の沈黙が流れ、シャラが心配そうに叫ぶ。「ヤメテクレー!」
サン・ジェルマンは心の中で考える。「信長に支配人をさせ、与一きゅんに給仕をさせる。ありわね。私、ヴェルリナ二丁目に小さなお店を開くの。常連さん達が通う小さなお店、、、」
信長は冗談めかして呼びかけた。「戻ってこい、オカマ!俺たちが悪かった。」彼の言葉に緊張がほぐれ、場の雰囲気が少し和らいだ。
シャイロックは考えをまとめ、「ここら辺で切り上げた方が良さそうだな。ユウスケ、行き給え。短い間だったが、有益な情報を得られた。鉛玉はこちらで用意しよう。」と言った。
信長は頷き、少しがっかりしながらも言った。「銃のカードは切れなかったが、新たな供給先ができたから、よしとするか。」
サン・ジェルマンは不満を漏らす。「私、ユウスケに石鹸工事を奪われ、損じゃないの、、、」
アレスタは微笑みながら言った。「お兄様、優しいのね。」
サン・ジェルマンは思い出したように口を開く。「ユウスケ、そういえば貴方がいない間に、石鹸製造で取れる副産物ができたわよ。アレスタとフラメルがニトログリセリンの混合比を調べてくれてるわよ。」
ユウスケは目を輝かせ、「これでニトログリセリンの量産が出来る。」と期待を語る。
しかし信長は厳しい顔で続けた。「それがだな、ユウスケ。晴明から連絡があったが、そろそろ黒王が動き出すらしい。時間はないから急げよ。」
ユウスケは内心焦りを感じる。「マジか、、ニトログリセリンは間に合っても弾丸の製造が間に合うか怪しいな。」
アレスタは心配そうに言った。「急ぎたい気持ちは分かるけど、流石に新しい弾薬工場なんて間に合わないわ。ダイナマイトで我慢することね。アンタも諦めてオカマになる?」
アレスタは励ますつもりでユウスケに口紅を渡す。ユウスケはそれを見て考え込む。
信長は困惑しつもユウスケに言った。「ユウスケ、そっちに堕ちるなよ。せめて負けてからにしてくれ。」
ユウスケは真剣な表情で尋ねた。「サン・ジェルマン、口紅はどの程度生産されてる?」
サン・ジェルマンは驚いて答えた。「何よ。興味あるの?国父にお願いして50年前からあるから、口紅はオルテ全土にあるわよ。」
ユウスケ「フラメル、口紅の長さは?」
フラメル「アンタの時代で言うなら縦51mm横6.5mmよ。」
ユウスケは狡猾な笑みを浮かべて信長に耳打ちする。「信長さん、耳を。」
信長は興味を示し、「なんだユウスケ。」
ユウスケは続けた。「口紅の中身を抜けば、弾薬の外装になります。そうすれば、火薬と雷管を大量に用意すれば、キッドが持ってたガトリングの弾を作れて、戦は変わります。銃兵全ては無理でも、サン・ジェルマンのBL軍団に持たせる数は揃うかと。」
信長は力強く指示を出す。「集めろ。」
サン・ジェルマンは驚いて尋ねる。「どうしたの?」
信長は冷静に答える。「オルテ全土の口紅を集めて、中身を捨てさせろ!!」
サン・ジェルマンは慌て叫んだ。「やめて!私のお化粧品がー!」彼女の叫び声は、場の緊張感を少し和らげるものの、計画は着実に進み始めていた。
かくして、オルテ全土から避難民を中心に口紅の回収作業が急ピッチで進められた。各地の人々は、口紅を持ち寄るよう命じられ、様々な種類や色合いの口紅が集まっていく。サン・ジェルマンは自分のコレクションを見つめ、副産物がこのような形で使われるとは夢にも思わなかった。
ユウスケは集まった口紅を前に、急ぎの弾薬製造に取り掛かる。口紅の長さと弾薬の長さが近いため、適切な調整を施すことで、彼は短時間で独自の弾薬を作り出せるという計画を立てた。彼は素早く口紅の中身を取り出し、火薬や雷管といった資材と組み合わせて、弾薬の外装を形成する作業に没頭した。
その間、信長やサン・ジェルマンは周囲の状況を見守り、時折ユウスケの進捗を確認しに来る。信長は「この計画が成功すれば、黒王に対抗できる大きな武器になるぞ。」と、期待を込めた言葉を口にする。
ユウスケは着々と作業を進め、「間に合うかどうか不安だけど、これを完成させれば戦局が変わるかもしれない。」と自分に言い聞かせる。
日が沈む頃、彼は最初の弾薬を完成させ、周囲の反応を待った。サン・ジェルマンは興味深そうにその弾薬を見つめ、「まさか、こんな形で口紅が役立つなんて思わなかったわ。ユウスケ、戦争終わったら殴らせなさい。」と呟く。
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