ドリフたちが必死になって作り上げた陣地を見て光秀は、冷静に伝令に指示を出した。
光秀は毅然とした声で命じる。「大鎧を着た巨人を盾に敵陣を突き崩せ。コボルトやオークは後続し、助長せよ。」
続けて、光秀はさらに詳細に指示した。「竜騎兵の火炎は一度しか使えぬ故、陣地の概要が分かるまで待たれよ。」
最後に、光秀は他のエンズに対しても重要な情報を伝えた。「他のエンズには各々思うまにされよと伝えよ。」
伝令は光秀の指示を受け、各兵士に命令を素早く伝えた。伝令を聞いた兵士たちは即座に行動に移り、その指示に従った。
巨人がゆっくりと重い足を挙げ、自陣から敵陣へと一歩一歩進み始める。その巨大な姿は周囲の士気を高め、続いてコボルトやオークたちが後に続いた。戦の幕が開けた。
戦場には緊張感が漂い、敵陣が迫ってくる。兵士たちの心は高揚し、恐れを乗り越える意志が満ちていた。光秀の指揮する戦略が成功すれば、決定的な勝利が待っている。
巨人が前進するにつれ、敵兵の間から道が開かれ、光秀はその光景を見守りながら、指揮を執っていた。「一気に攻め崩せ!後ろの者たちも続けろ!」と声を張り上げる。
シャラは、動き始める竜や巨人、お伽話にしか出てこない存在が自分たちを攻撃しようと近づいてくるのを見つめていた。彼女の額には汗が流れ、緊張が身体を包み込む。周囲のエルフたちは興奮と恐怖の入り混じった声を上げ、「あれは本当に竜だ!」「巨人が来るぞ!」と騒ぎ始めた。
「本当にあれに勝てるのか…?」と不安の声も聞こえ、エルフたちの表情には恐れが色濃く表れていた。彼らにとって、これまで聴いた伝説の生き物が目の前に現れるというのは信じがたい出来事であり、身震いをするほどの恐怖もある。
シャラは心を落ち着けようと深呼吸をし、周りの混乱を必死に押し殺そうとしていた。「冷静になれ、私たちは決してひとりではない。連携を取れば、彼らにも対抗できるはずだ!」と自身に言い聞かせた。
兵士たちが騒ぐ中、豊久たちドリフは冷静に敵を見定めていた。
豊久は笑いながら言った。「あんな大きいのに鎧なんか着とる。まるでおもちゃみたいじゃ。」
与一は真剣な表情で、「あのテカリは鉄ではないですね。」と観察した。
信長は考え込みつ、「多分青銅だろう。」と推測を述べた。
ユウスケは冷静さを保ちながら、「青銅ならマウスで撃破できますが、できても数体だけですよ。しかし、豊久さん。こんな状況で笑いますか?」と問いかけた。
豊久は満面の笑みを浮かべ、「こがいなもん笑うしかなか。笑うて死なずは生まれ変われぬというど。」と答えた。その言葉には、どこか深い覚悟が感じられた。
「また一緒に戦えればえの。」と豊久は続けた。
信長は一瞬驚き、眉をひそめた。「まるで最後みたいな言い草じゃねえか。縁起でもねえ。」
豊久は肩をすくめ、笑って言い返す。「やれることはやった!とおいは思う。」
信長はツッコミを入れ、「主に俺がな!お前寝てただけだろ!」と指摘した。
豊久は、少し真面目な表情になり、「負ける気などなか、じゃっどん負けたら御免。」と答えた。
ユウスケはその言葉を受けて、「じゃあ、僕は戦車にご武運を!」と元気づけるように言った。
与一は温かい声で、「ユウスケどのもお気を付けて。」と真摯に注意を払った。
そのやり取りの中で、戦の緊張感は一瞬和らぎ、仲間たちの絆を感じさせる瞬間があった。戦場に立つ準備を整えながら、彼らはそれぞれの位置についた。これから待っている戦いに向けて、全力を尽くす覚悟を新たにしたのだった。
ドリフたちは各々の布陣に向かい、戦闘の準備と命を下す。
信長は鋭い目で周囲を確認し、声を張り上げた。「火縄兵達!命があるまで壕から出るなよ!絶対に出るな!顔も出すな!」
兵士たちは静かに堅い表情で聞き、ゆっくりと迫る敵の進軍を注視していた。しっかりと、今頼れる火縄を握り締め、敵の足音を聞き取りながら覚悟を決めた。
信長は適切なタイミングを見計らい、兵士たちに合図を送る。心の中で、状況を冷静に分析しながら待機していた。
信長の声が響く。「全軍、構えい!!」
命令を受けた兵士たちが一斉に動き、火縄銃を構えた。火縄の有効射程に入ると、巨人らは目の前と思えるほどに近づいてきた。壕から顔を出し、銃をかまえる銃兵たちの心臓は鳴り響き、緊張感が高まった。
巨人の影が迫る中、信長は十分な距離を確認しながら冷静に命令を出す。彼らの目が潜在的な死の危機を捉えているが、同時に勝利への期待も持っていた。
「よし、狙え!」と信長は心の中で呟き、最大の注意を持ってその瞬間を待った。巨人たちが一歩一歩進むにつれて、緊迫した静寂が戦場を支配する。
そして、信長の声が響いた。「撃て!」
一斉に火縄銃から放たれる銃声と煙が、戦場の緊張感を一層高めていく。戦いの幕が開いた瞬間、彼らは共に運命を懸けてかる覚悟を決めた。
3000人からなる火縄兵は、信長の命令と共に最初の斉射を行った。
その火力は凄まじく、コボルトやオークの1列目は元の形が分からぬほどに身体の一部が吹き飛ばされた。悲鳴と混乱が戦場を覆い、一瞬のうちに敵陣に大きな損失を与えた。
しかし、多くの巨人に放たれた鉛玉は、わずかに後ろに倒れそうになるだけで弾かれ、彼らの頑丈な体躯には通用しなかった。
信長はその光景を見て、少し考え込む。「青銅ゆえと思うたが、貫けんか。ユウスケ!やれ!」と、水晶玉を持ってユウスケに連絡を取った。
ユウスケは素早く主砲の狙いを定め、戦車の周りにいる三八式歩兵銃を持つ兵士100人にも命を送った。「狙い、左翼に接近している巨人。戦車の後に続けて撃て。」
言われた通り、ユウスケは主砲を放ち、銃兵たちも続けて狙いを定め撃った。主砲は巨人の右足に命中し、膝から下が吹き飛ばされていた。巨人は倒れ痛みの余り膝をつくようにして倒れた。その瞬間、三八式の高い命中力を誇る銃弾が巨人の目を捉えた。
巨人は耐えられない恐怖に直面し、片足を失いながら背を向け、地を這うようにしてコボルト兵らを構わずに後陣へと逃げ出していた。
その様子を見て、盾が逃げ出したことにより、混乱したコボルト兵たちは動揺し、信長の火縄やエルフの弓矢などを無防備に受ける状況となった。彼らの攻撃は急激に効果を発揮し、相手の士気を大きく削いでいる。
信長は勝利の兆しを感じ、喜びの声を上げた。「よし!無事に一体やったな!」その言葉に士気が高まる中、彼は火縄兵たちに「釣瓶撃ちに射て!」と命じた。
ユウスケたちが巨人を一体後退させたとはいえ、敵の兵は依然として多く、こちらに攻め寄せてきていた。
光秀は冷静に状況を分析し、「鉄砲だけではない、、あれは大筒か?よくもまあ大きな的といえ命中させるものだ。」とつぶやいた。
黒王は光秀の不安を払うように言った。「安心しろ光秀。あれはそう何発も連続して撃てる者ではない。被害は出るが、続けさせよ。」
光秀は頷き、「仰せのまに。」と答えた。そして、彼は仲間たちに指示を出した。「巨人は変わらず土塁に取りつき、敵陣の橋頭堡を確保せよ!」
信長は状況を考慮し、「火縄では貫けぬ故、先ずは周りから狩るかの。」と提案した。彼は手を上げて合図し、火縄兵たちにコボルトやオークを狙わせた。
巨人が盾になろうとも、全てをカバーできるわけではない。その隙間を突き、信長は火縄兵たちに次々とコボルトやオークを狙撃するよう命じた。ターゲットにされる敵兵たちは驚愕し、混乱の中で次々と倒れていった。
伝令が急いで光秀のもとに駆け寄った。「光秀様、火縄兵が狙いを変え、コボルト兵らに多くの死傷者が出ています。」
光秀は少し考え込み、表情を厳しくした。「信長め。大筒でしか巨人をやれぬと理解して狙いを変えたか。コボルトらは一度下げよ。巨人の進軍を待て!」
光秀の命により、コボルト兵たちは後退し、巨人だけが残った。とはいえ、火縄では青銅の鎧を貫くのは難しい状況であり、ユウスケたちも一体ひとつずつ巨人に被害を与えるものの、進軍を抑えるには至らなかった。巨人たちは土塁に取り付こうとしていた。
信長は焦燥感を隠せずに叫んだ。「間に合わぬか、下がれ後退しろ!一の壕、二の壕は捨てる!想定内じゃ!」
その時、安倍晴明が静かに口を開いた。「それでは奴らを懐に入れてしまう。」
信長はその言葉に頷き、「そうだ、懐に入れてしまえ。さすれば」と続けた。彼は更なる戦略を考え始め、すぐに動き出す準備を整えた。
このドリフ世界の関ヶ原から原作と少しずつ変わります。
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