ユウスケは、ジャンヌを見て勇気を奮い立たせ、目の前の黒王に立ち向かう決意を固めた。彼と銃兵たちは、ジャンヌの姿に勇気を得て、一斉に銃を構え、黒王に向かって発砲した。銃声が響き渡るが、黒王には命中するも、彼は全くダメージを受ける様子がなかった。
「ちょこまか五月蝿い。」黒王は不快感を示しつ、ユウスケたちに手を向け、握り潰そうとする。しかし、その瞬間、ジャンヌが黒王とユウスケの間に炎の壁を作り出した。
「私がいるのを忘れたか、黒王!!」ジャンヌは高らかに宣言する。
黒王は一瞬驚き、だがすぐに冷静さを取り戻して言った。「あまり気は進まぬが、仕方あるまい。」彼はジャンヌの方へと再び向き直る。
黒王が手をかざすと、彼女は炎の壁を次々と生成し、自身を視認させないようにする。ジャンヌの頭の中では、黒王が距離をとって巨人の回復を行っていることが思い浮かぶ。「振れられなくとも、視認されただけで能力を使えるのなら攻撃される可能性がある。」彼女は警戒を強めた。
ジャンヌが生み出した炎が黒王の力によって消されるたびに、彼女は新たな炎の壁を生み出し、黒王との距離を詰めていく。その姿は、彼女の不屈の意志を物語っていた。
ユウスケは、その光景を見つめながら希望を深めていった。「ジャンヌが確実に距離を詰めている。これなら、勝利が見えてくるかもしれない…」
ジャンヌは全力を振り絞り、剣を振りかぶって黒王に向かって降ろす。「黒王!覚悟!!」炎を纏った彼女の剣が黒王に振り下ろされ、彼を倒したかに思えた。しかし、黒王は持っていた杖で見事に剣を防いだ。
「何?剣を木の杖で防いだ?」ジャンヌは驚愕する。
黒王は冷酷な笑みを浮かべ、「残念だよ、ジャンヌ。」と言いながら、彼女の腕を掴んだ。
「不味い。」ユウスケは心の中で警戒を強めた。その瞬間、黒王はジャンヌの腕に噛みついた。
「一体何を?ああっ!!」ジャンヌは最初は何が起きたのか理解できなかったが、体が異様な熱に包まれ、叫び声が上がった。しばらく噛みつかれた後、彼女は力なく床に投げ捨てられた。
ユウスケは遠目で見守りながら、心配そうに。「遠目だが、ジャンヌはまだ呼吸しているようだ。黒王は一体何を…」
黒王は笑い始め、「これが新しい能力か。」とつぶやき、近くにあった石を拾い上げて投げる。すると、石が落ちた跡をなぞるように炎が出現した。
「それっ、ジャンヌの能力。」ユウスケは思わず声を上げる。
「キリストの能力は強すぎて持たない時がある。この能力なら自由に使えそうだ。」黒王は新たな力に感心しきっていた。
その隙を突いて、ユウスケは手元から煙幕を投げた。「煙幕?」
黒王はそれに警戒を強めるが、煙が立ち込める中、何も攻撃が来ない。
やがて、煙が晴れると、周囲にはユウスケと彼の仲間たちの姿は消えていた。
「逃げたか。」黒王は冷徹に言い放つ。その表情には、挑戦者たちへの興味が薄れ始める兆しも見えた。
ユウスケたちは急いでジャンヌを回収し、黒王から逃げ出した。
「現状では黒王に敵わん。逃げるしかない。」ユウスケは決断を下す。
銃兵の一人が心配そうに言った。「でもここは敵本陣、逃げ場なんてないですよ?」
ジャンヌは力を振り絞り、指示を出す。「そこの岩裏に伝令用の馬が繋いである。それを使え。そして、北に行け。あっちはたまに補給所があるだけで兵は少ない。」
その言葉を聞いて、ユウスケは彼女を振り返り、「目が覚めたか。早いな。」と感心した。
「不覚を取った。どうやら能力はもう使えないらしい。」ジャンヌは痛々しそうな表情で応じる。
ユウスケはジャンヌが教えてくれた馬の元へと急ぎ、仲間たちも続いた。馬を取り囲むようにして、迅速に準備を整える。脱出の計画が整った後、ユウスケは馬鞍をしっかりと掴みながら、「行くぞ、みんな!」と声をかけた。
ジャンヌ「黒王の正体がユダだから結果として助けたが、本来なら君を殺しに行く所だった。見捨ててもいいんだぞ。」
ユウスケ「命を2回も助けられたんだ。ここで見捨てたら罰が当たる。」
彼らは馬に乗り込み、北へと逃げ出した。信長らが待つ南へ行くことが望ましかったが、敵に挟まれた戦場では、その選択肢は失われていた。北へ進むしかなかった。
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