廃城にいるミルズたちのもとに、信長から伝書鳩での報告が届いた。
「連絡!ミルズさん!サルサデカダンのノブ達から!」エルフの一人が声を上げる。
「どうなった?」とミルズは焦るように尋ねた。
「ドリフターズ軍敗北!!サルサデカダンが抜かれた!!」エルフの言葉に、ミルズたちは大きな落胆を見せた。ドリフターズならと期待していた分、その衝撃は大きかった。
「負けた、、のか。」とミルズは呆然と呟く。
その場にいる後方本部は混乱に陥り、次々と各自が状況を予測し、これからの危険について語り始めた。「首都がヤバい」などの声が飛び交う。
「まずは伝書鳩を読もう。ノブが送ったんだろ?続きがあるはずだ。」とミルズが促すと、
「はっはい!え~と、我が軍被害大なり。豊とユウスケ不明。我が軍廃城に退却中。」とエルフが読み上げた。
「ドリフが2人も死んだ?」とエルフAが驚く声を出しながらも、
「待て。まずはみんなこの文から読み取れるとこを言っていって。」とミルズが冷静を保つ。
エルフAが言う。「えーと豊さんとユウスケ不明としか書かれてないので他は生きてる。送ったノブさんも生きてる。」
エルフBは、「被害大なり。なら全滅はしてなさそう。」と続け、
エルフCが分析する。「我が軍と書いてるからバラバラに逃げてる訳でもなさそう。」
「豊さんとユウスケは死んでるかどうかは分からない。」とエルフAが補足し、
「ノブさんはオルテ首都じゃなくてこっちに来てる。」とエルフBが状況を説明した。
「纏めます。ドリフ軍はサルサデカダンにて敗北。しかし全軍壊滅とかではない。ドリフは豊さんとユウスケが不明。後は無事。黒王軍の動向は不明。」とミルズが全体をまとめる。
ミルズ補佐が推測を述べる。「首都じゃなくて廃城に来るということは籠城する気じゃ。」
「いいね。なら必要な者は何になる?」とミルズが問う。
「食い物に武器、、」とエルフAが答え始めた。
ミルズたちは、籠城に必要な物資を整理し、それらに優先順位をつける。
「できるだけ最大効率でここに集約しよう。僕らはここで計算尺と地図と台帳で戦うしかない。」と、ミルズは戦略を述べた。
ミルズらは敗戦の報を受けて、できる限り早急に籠城の準備を進めることを決意した。
雨の中、信長は与一たちと共に敗残兵をまとめて廃城へ向かっていた。「雨か。弱り目に祟り目だな。雨は敗勢を狙い撃ちにする。」と信長は呟く、雨が兵士たちの心を蝕むことを感じながら。
「与一、落伍者が多く出ています。」与一が報告すると、「だろうな。」と信長は即座に応じた。
「それと、、ここは死地です。これほどの格好の獲物あの人が逃すはずありません。」と与一が不安を滲ませながら言う。
信長は興味を示す。「あの人?」
すると、まるでそれを待っていたかのように源義経が姿を現した。「あはぁ!俺だよ。与一!よく分かってるなぁ!」
信長は疑わしげにその人物を観察し、「あのヤバそうな奴は?」と尋ねる。
「源義経。私の元の御大将。」与一が答えた。
信長は驚く。「あれがか。」
「きっと始めから待っていたんです。私たちが最初から負けることを見越して!」と与一は読み取った情報を言い、
ハンニバルは続ける。「いい筋しとるの。」
義経が問いかける。「別れの言葉は終わった?雨の中待ちくたびれたし。うん、よし、じゃあ。死のうか。」
信長は状況を理解し、「クソッタレが。」と舌打ちをする。(どう考えても無理だ。1日戦い抜いた後に雨の中を不眠で歩かせてる。士気もなんもねえよ)
「私がやります。」と与一は決意を固め、義経の前に出る。
「よう与一。殺ろうか。殺ろうや。」義経は不敵に笑みを浮かべ、刀に手をかける。
しかし、次の瞬間、与一は両手を地面について土下座した。義経は驚きと嘲りを交えた目で与一を見下ろし、頭を踏みつけながら言う。
「なんだこれは?このザマは与一?よせよ?射てと命じられたら女子供人夫問わず撃ち抜いた与一は何処に行ったんだ?」
義経はさらに言葉を続ける。「俺が命乞いされて許すような奴だったか?」
場には緊張が走る。その状況に、周囲の者たちは息を飲み、与一の行動が何を意味するのかを見守っていた。義経の言葉が冷たく響く中、与一の選択に周囲の視線は集中する。これから何が起こるのか、彼らには予想もつかなかった。
信長は心の中で自問自答する。何もできない状況だが、与一に望みをかけるしかないと考えていた。「義経は何を考えている?怒っているのか?それとも与一の態度に揺さぶりをかけているのか?」信長はそう考え、一歩間違えれば死が待っている状況を感じながらも、決断した。
信長は義経に向かって口を開く。「だから兄貴に負けたんじゃないのか。」
義経が興味を示して反応する。「なんだお前。」
信長は続ける。「源義経か。確かに戦の申し子だろうよ。敗軍予想して退路を読み、士気の崩壊点で待ち構えてる時点でそうだろうな。」
そして信長は指摘する。「だがなあ。戦の強いだけの人間にはあんまり人が付いて来ないんだわ。」
信長は更に論を展開する。「戦が終わり、人間滅ぼしてお前みたいなの生かしておくわけないだろ。与一は試している。あのころのままなのか。ここでも同じことを繰り返すのか。」
義経は信長の言葉に興味を持ち、「そうなのか与一?」と問いかける。
与一は正直に答える。「そんな器用じゃないです。本当の命乞いでした。」
だが与一は続ける。「でも、見逃した方が面白いですよ。義経様、変わったほうが面白いですよ。」
義経は半信半疑で問い掛ける。「その方が面白いから。そんな理由で裏切る奴いる?」
与一は静かに言い切る。「います。一人だけ知っています。」
与一の言葉は重く、そしてその場にいる者たちに意外と大きな粒度で響いた。信長の介入によって、義経の心に一瞬の疑念と考慮の余地が生まれる。
義経は信じられないという表情で与一に問いかける。「俺が死んでエンズになってそんなのどうでもよくなってるとか思わねぇの?」
与一は毅然と答える。「あなたが奥州藤原なんかで死ぬわけないでしょ。」
「よく分かってんじゃねえか。」義経の眼差しが変わる。彼は腹を決め、面白い方向に乗り代わる準備が整った。
義経はケンタウロスの軍団に黒王を裏切る提案を持ちかけたが、周囲の者たちはそれを拒否した。
信長が懸念を示す。「あの馬人間、こっちに義経もろとも襲ってくるとかないよな?」
与一は苦笑しながら答える。「多分。向こうも楽しかったんじゃないですかね。あの人に憑いていけばそうなる。終わったようですよ。」
義経は信長の方に歩み寄る。「全員帰るとよ。」
与一は同意する。「でしょうね。」
ハンニバルが口を挟む。「そりゃいきなり矛を逆さにもできんだろ。」
義経がハンニバルを見つめ、「誰コイツ?」と尋ねる。
与一が軽く紹介する。「キイチゴじいちゃん。」
ハンニバルは信長に向き直り、「お前気に入った。ノブよ。ワシはコイツと行く。」と言い放つ。
「ボウズ、黒王の帝国をズタズタにしよう。楽しいぞ。」ハンニバルは意気込む。
「俺が言うのもなんだが、このジイヤバいぞ。」と義経はつぶやく。
与一は冗談交じりに言う。「お似合いじゃないですか。」
ハンニバルは信長に向かって、「ノブよこれからどうする?」と尋ねる。
信長は現実的に答える。「どうもこうも、もう廃城に籠城するしかねえよ。」
「そうじゃよな。でも籠城は城外に城を助けるための野戦軍がない限り負ける。」とハンニバルが冷静に指摘する。
義経はさらに付け加える。「攻城者は外の野戦軍を始末しない限り落城させることは出来ない。」
ハンニバルは義経に向かって言う。「ボウズ、お前に足りない者をやるよ。ワシの脳みそ使って悪いことしよや。」
信長は決断を促され、ゆっくり頷く。「そうか、なら俺達は廃城へ。」
明日も投稿するよ。次回、アナスタシア重要回。
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