ドリフターズに迷い込むもの   作:四国の探索人

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アナスタシア・ニコラエヴナの過去

ラスプーチンは冷静さを保ちながら、アナスタシアに向かって告げる。「ジャンヌは黒王様を裏切り逃亡しました。だが能力は奪っておきましたので気にせずとも大丈夫です。皇女様。」

 

アナスタシアは、内心の疑念を抱えたま返す。「分かったわ。次会ったら殺しておく。」しかし、彼女の心の中ではラスプーチンへの不信感が騒いでいた。(嘘ね。ラスプーチン。あなたのことを今まで信じた私がバカだった。)

 

「コボルト兵。少し花を摘んでくるわ。他のエンズらには適当に誤魔化しておいて。」アナスタシアは指示を出す。

 

「分かりました。」コボルトは素直に応じ、彼女の指示を受け入れた。

 

アナスタシアは一人、馬を駆け出す。彼女の心には疑念と決意が入り混じっていた。

 

数時間後、アナスタシアの陣所にラスプーチンが訪れる。「そこのコボルト兵。皇女様は?」

 

コボルトは答える。「トイレです。」

 

ラスプーチンは内心で不安を感じる。(連絡札の反応がない。おかしいな。)急いでトイレの扉を蹴破ると、中に誰もいないことを確認する。「、、逃げ出したか皇女様。」

 

彼はすぐに札で黒王に緊急連絡を入れる。「黒王様。申し訳ありません。皇女様が逃げました。」

 

黒王の冷たい声が返ってくる。「、、、探せ。」

 

ラスプーチンは大声で指示を下す。「ケンタウロス兵!皇女が裏切った!!見つけて捕らえろ!」

 

命令に従い、ケンタウロス兵たちは急いで動き出し、アナスタシアを追跡し始める。彼らの足取りは迅速で、周囲の森や平原を駆け巡り、皇女を見つけ出そうとする。アナスタシアは果たしてこの危機から逃れられるのか、そして何が待ち受けているのか、全ては運命の行く先に委ねられた。

 

 

 

 休憩中のジャンヌはふと耳を澄ませ、「ん?」と反応する。

 

ユウスケが心配そうに声をかける。「どうしたジャンヌ?雨降ってるが寝ないと体に悪いぞ。」

 

ジャンヌは真剣な表情で答える。「神の意志が聞こえた。」

 

ユウスケは首を傾げ、「何を言って。」と尋ねる。

 

ジャンヌは目を輝かせて言う。「神が行けと告げている!!」

 

彼女はそのま単騎で駆け出す。ユウスケは驚きつも続ける。「おいジャンヌ!銃兵!準備出来たものは数名付いてこい!」

 

ユウスケも急いでジャンヌを追いかける。

 

逃亡から数日後、アナスタシアは必死にケンタウロスに追われていた。「胸が苦しい、、、。昨日の友に襲われるのも辛いわね。慣れてるけど。」彼女は自身の能力を駆使して難所を突破し、逃げ続けていたものの、先回りしていたケンタウロスに打ちひしがれて囲まれてしまう。

 

その時、ケンタウロスの持っていた連絡札にラスプーチンが現れ、「皇女様。逃げられたら困りますよ。」と冷たく告げる。

 

アナスタシアは不敵に返す。「私が逃げる理由知ってて聞いてるわよね。」

 

ラスプーチンは苦笑しながら言う。「いやはや。隠す必要がなくなったからか私も嘘が下手になったな。どこで分かりました?」

 

アナスタシアは毅然とした声で言う。「ジャンヌよ。あの子が神を裏切るわけないでしょ。」

 

ラスプーチンは一瞬言葉を失うが、「それだと根拠に欠けるし元々あなたは黒王様の正体は気にしてないでしょう。他には?」と口を引き結ぶ。

 

アナスタシアは続ける。「貴方よ。サルサデカダンで公子の部下を操ったと聞いて納得いったわ。黒王に褒められて隠すのを忘れていたようね。」

 

ラスプーチンは微笑みを浮かべ、「それで?」と挑発的に問う。

 

アナスタシアは冷静に言う。「言ったほうがいい?アレクセイと父、ニコライ2世を操ったでしょ。」

 

ラスプーチンはニヤッと笑い、少し悪戯っぽく言う。「あっ、バレましたかw。」

 

 アナスタシアは強い声で叫ぶ。「反省の心があるなら今からでも死になさい!!」

 

ラスプーチンは冷淡に笑い返す。「反省?詐欺師で色恋男にそれ言います?残念ながら黒王様でないので今は能力奪えないんですよね。大人しく捕まって下さい。」

 

その言葉が響く中、周囲でケンタウロスたちがアナスタシアに近づいてきた。

 

アナスタシア「不味い、この数は体力が持たないかも」

 

 アナスタシアに危険が迫る中急ぎ森を駆ける女騎士はギリギリにして間に合った。ジャンヌは茂みから飛び出し声を張る。。「死ね!腐れ外道ども!」彼女はケンタウロスに飛び乗り、後ろから腹を複数回刺す。

 

痛みに耐えられず、ケンタウロスは暴れ回るが、ジャンヌはその動きを利用するかのように乗りこなし、次々と他のケンタウロスを斬り殺していった。

 

遅れてユウスケと銃兵たちも到着し、ケンタウロスたちを銃撃し始める。

 

ラスプーチンは驚いた様子で言った。「ジャンヌにドリフ。生きていましたか。連れ帰れないなら仕方ない!殺せ!」

 

残ったケンタウロスたちはアナスタシアに向かって突進してくる。ジャンヌも何体かは首を跳ねるが、3体ほどがすり抜けていく。

 

「不味い!」とジャンヌが叫ぶ。

 

アナスタシアの心には絶望が広がる。(終わりなのね。最期まで酷い人生だったわ。)

 

銃兵たちによって2体のケンタウロスは撃ち抜かれるが、最後の1体が槍を構え、アナスタシアに迫る。

 

「リロード間に合わない、、。」と銃兵が焦る。

 

ユウスケは悩みながら言う。「俺もリロードは間に合わないがせめて剣でやるか。」彼はアナスタシアの前に立ち、久しぶりに使うアラムの剣を構える。

 

しかし、ケンタウロスの槍はその間合いで有利だ。

 

「忘れてたけど間合い的に向こうが有利やん!今さら逃げるのもカッコ悪い、、。」そう思っていると、アナスタシアが「邪魔、のいて」と言いながらユウスケの肩を掴む。

 

「1体だけなら問題ない。」とアナスタシアが言い、ケンタウロスを前にしながら力強くその手を前に突き出す。彼女は瞬時にケンタウロスを凍らせた。

 

ラスプーチンは驚愕し、「全滅か!」と叫ぶが、すぐに冷静さを取り戻し、連絡札の通信を切った。彼はその場から逃げ去る。

 

アナスタシアは息を整えながら、ジャンヌらを見渡して命が繋がったのに安堵する。

 

 アナスタシアは安堵の表情でジャンヌを見つめ、「ジャンヌ、来てくれたのね。」と声をかける。

 

ジャンヌは少し不安顔で返事をする。「見つかってよかった。しかし、何故こんな事に?」

 

アナスタシアは決意を込めて言う。「ラスプーチンが家族を狂わせた元凶だったのよ。ユウスケ、皇帝一家の最期について知ってるでしょ?」

 

ユウスケは頷く。

 

アナスタシアは続きを話し始める。「ラスプーチンは史実では父、ニコライ2世の息子、アレクセイを不思議な力で治して皇帝一家に気に入られた、とある。」

 

「しかし、本当は違う。ラスプーチンは死にかけのアレクセイを能力で操り、あたかも回復したように見せかけた。皇帝一家は私含め皆回復したと喜んだわ。」

 

「だけど、ラスプーチンは次第に国政にまで介入するようになる。父はそれを警戒して暗殺者を送ったわ。その暗殺が成功したかと思ったけど、実際はただの身代わりの傀儡だったようね。父はそのうち身を隠したラスプーチンに操られ、時代と逆行した政策を行い、貴族や国民から反乱を買い、皇帝の座から降ろされる。」

 

アナスタシアは少し涙ぐみながら続ける。「その後、私たち一家はソビエトに捕らえられる。処刑が決まった日、ラスプーチンに操られていた父とアレクセイは、少しでも逃げてどうにかして生き延びようと'"殺すなら何でもしていいから娘のアナスタシア"からにしてくれと言い出したわ。」

 

「勿論、父がそんなこと言うわけないのは分かってたけど、あの時はまさかラスプーチンが生きてるなんて思わなかったから分からなかったわ。私と姉さんたちは兵士の慰み者にされ、銃剣で殺される運命にあった。父とアレクセイは逃げられるかと思ったけど、兵士たちに例外なく処刑されたわ。」

 

 「この世界に来た時、家族を恨み全てを憎んだ私はエンズだったけど、ラスプーチンの本性に気付いて目覚めたわ。」その言葉には悲しみと怒りが込められていた。アナスタシアは続く運命を阻むため、力を振り絞る覚悟を決める。

 

 アナスタシアは深い決意を持って、ジャンヌとユウスケに向かい話す。「お願い、協力するからあのクソッタレゴキブリ野郎のラスプーチンを殺して。」

 

ジャンヌはその言葉を受けて目を輝かせ、力強く頷く。「もちろん、アナスタシア。私たちの手で必ずやつを殺そう。」

 

ユウスケも思いを共にする。「知的なふりしてやることやってんだなアイツ。ラスプーチンはただの狂人じゃない。協力して、必ずやつを討ち果たそう。」

 

アナスタシアは二人の反応に微笑み、心強さを感じる。「ありがとう、二人とも。」

 

三人は再び集まり、一連の事件の全容を理解し、共闘の方法を考え始める。戦いの準備を整える中、アナスタシアの心には希望が宿っていた。彼女たちは自身の運命を切り拓くため、過去の悲劇を乗り越え、新たな未来を築く決意を固めたのだった。




ジルドレ「女性のトイレ蹴破るなんてラスプーチンお前も変態じゃないか、、、。」

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