与一は興奮気味に叫ぶ。「もう少しだ!もう廃城に着くぞ!」
ドリフ軍は不眠不休の行軍の末、ようやく廃城へたどり着いた。信長は廃城を見上げて不安を抱いていた。「廃城、、普請が必要として昼夜眠らずの突貫工事。何人過労死させればいいのなか。」
そんな不安の中、先に到着していたエルフが急いで信長のもとに戻ってきた。「ノブさん。ヤバい!廃城が凄いことになってる!」
信長は混乱しつ尋ねる。「どうした?廃城が安土城にでもなってたか?」
エルフは慌て言う。「いいから来て!」
信長はエルフに引っ張られ、廃城へと向かう。「あのドーテーが敗戦の報告を聞いてから頑張ったとして、せいぜいハリボテが精一杯のはず。それだけでもいいんだが…うお!なんだこりゃ!!!」
信長が目にしたのは、予想外の壮大な城だった。廃城に着いたはずなのに、そこには見事な城がそびえ立っていた。
「これが廃城?規模だけなら安土城よりも大きいぞ。」と信長は驚きを隠せない。
与一が続けて言う。「少なくとも私の時代にはなかった規模ですね。」
皆が驚いている中、ミルズが急いで信長たちの元へ駆け寄ってくる。「ノブさん!与一さん!」
「一体何をした?ドワーフを動員してもここまでの状態にはならないはずだが」と信長が問いかける。
ミルズは急いで説明する。「それがですね。この廃城はただの廃墟ではなく、至る所に仕掛けがありました。ちょうどあそこでドワーフがやってますが…」
信長が振り向くと、ドワーフたちが仕掛けを作動させ、堀が瞬時にできあがる光景が目に入る。
「この城を建てた奴、日の本の人間だな。それも俺たちに近い。」と信長は直感する。
ミルズは続ける。「それから至る所に誇示するかのように建てた人物名が、私は読めないですが。」
信長がその名を認識する。「織田信秀·島津家久…親父!!マジカヨ。こっちまで来てたか!」
「城はギリギリまで普請していて、後は避難民を家族や職業ごとに分類、物資もあらゆる者を掻き集め、銃だけでなく人まで作れる城にしています。」とミルズは詳しく説明した。
「ミルズ。期待以上だ。俺はもうお前をドーテーとは呼ばねえ。」信長は彼に感謝と敬意を表す。
「信長さん。あのミルズさんヤバいですよ。初めは殺されるからやってたのかもしれませんが、今ではクソも飯と眠る時以外マジで仕事しかしてないです。」エルフが告げる。
「女達も初めは軽蔑の目で見てましたが、今ではもう凄すぎて近寄れない目をしてます。」とエルフBが付け加える。
与一が観察しながら言う。「彼は元々大した地位ではなかったですが、オルテの戦争が続いててもいいところまで行ってそうですね。」
信長は一言決意を込めて叫ぶ。「全軍廃城へ入れ!休めるぞ!」
ドリフ軍は一斉に廃城へと進み始め、安堵の雰囲気が広がる中、彼らは新たな計画と戦略を立てる準備を整えていった。信長の脳裏には、次なる戦いへの意気込みが満ち溢れていた。
信長らが城に立ち入ると、待ち受けていたのはサン・ジェルマンだった。
「帰ってきたようね。」彼女は微笑みながら言った。
「おう。負けたぞ。」信長は即座に答えた。
サン・ジェルマンは眉をひそめ、「で豊久もユウスケもいないわけ?」と尋ねる。
「おう。」信長は頷く。
サン・ジェルマンはため息をつきながら言った。「2人とも死んだのなら私もそろそろ御暇しましょうかね。」
「領地に戻るんですか?」ミルズが興味を示す。
「バカねぇ。黒王が今ヴェルリナを占領しに行ってるのよ?私の領土なんてすぐにズタズタよ。」サン・ジェルマンは冷静に答えた。「私のお暇はね。この国からもっと遠くという話よ。」
信長は眉をひそめ、「逃げるのか?」と問いかける。
「そうよ。何度も見てきた。国境はただの線。民衆はただの数。興亡はただの明滅。」サン・ジェルマンは冷淡に言う。「私は壊れかけたものは好きだけど、壊れたものには興味ないの。」
信長は不満げに返す。「なんだよ。そこが醍醐味じゃないか。」
「え?」サン・ジェルマンは意外そうに聞き返す。
「人生かけて積み上げたものが目の前でドンガラと崩れ落ちる。もちろん怒りはあったが俺はなぁ、笑ってたんだよ。」信長は明るく言った。「燃える寺と水色の桔梗を見ながら。あれはキマるぜ。」
サン・ジェルマンは顔をしかめて、「嫌よ!」と叫ぶ。
「一回やってみろって。本能寺キメたらもう他のものではキマらなくなるぞ?」と信長は促す。
「イヤー!」サン・ジェルマンは嫌がりながらも笑っている。
信長は続ける。「確かに俺らはサルサデカダンにて負けて壊れかけた。だが壊れておらんし壊れかけてなどおらん。」
サン・ジェルマンは少し驚きつ、「何よ。負けた後なのにそんな渋い雰囲気出しちゃって嫌いじゃないけど。」と微笑む。彼女の心にも、信長の言葉が響いているようだった。戦いの後、それぞれの道を選ぶものたちの思いが交錯する中、信長はまだ自身の未来を信じていた。
信長はサン・ジェルマンを見つめながら、続けて言った。「それになオカマ。豊久とユウスケどちらも死んでおらん。行方不明じゃ。」
サン・ジェルマンは少し皮肉を込めて言う。「何よ。最後は敵に突っ込んで行ったんでしょ?死んだようなものじゃない。」
信長は頭を振りながら反論する。「もし死んだのなら、ラスプーチンが死体をバラバラにしておっ広げそうなもんだけどな。」
「一里あるわね。」サン・ジェルマンは少し考え込みながら答える。
信長は続けた。「それに黒王軍の動きが鈍くなっている。アイツらは損害を出ているとはいえ、勝ってる筈だ。なのにまともな追撃が来ていない。証拠に落伍兵らが遅れてだがついて来ておる。戦場で何かあった証拠よ。」
サン・ジェルマンは彼の言葉に興味を抱いて尋ねる。「まさか2人の生存を信じているの?」
信長はしばしの間黙り込み、そして「分からん。分からんが、アイツらが何かをやり遂げてくれたとは確かよ。」と熱い思いを込めて答えた。
信長の言葉には、仲間を信じる気持ちと、彼らが持つ力に対する強い確信が宿っていた。サン・ジェルマンはその熱意に少し影響を受け、「あなたって本当にしぶといわね。」と言いながらも心の中で彼を応援する決意を新たにしていた。
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