エルフの村は、その日も薄曇りの空の下、静かに過ごしていた。突然、オルテ帝国の指揮官アラムが兵士を率いて村にやってきたとき、その静けさは破られる。
村長は驚きつも穏やかな顔を保ち、「これはアラム様、何用で来られたのですか?」と問いかけた。村長の頭には、まだ税の納期が来ていないことぐらいしか思い当たる節がなかった。
アラムは冷たく微笑み、「村長、なぜ来たと思う?」と返した。
村長は少し慌てながら、「はて、思い当たる節は…税を納めるのはまだ先のはず」と答えたが、アラムの表情は険しく変わらなかった。
「思い出せないなら、思い出させよう。おい。」アラムが命じると、兵士が一人村民の老人に近づき、何の前触れもなく槍をその胸に突き刺した。老人は驚愕し、血を吐きながら地面に崩れ落ち、その目には未だに何が起きたのか理解できない様子が浮かんでいた。
「まだ思い出さぬか?」とアラムは冷酷に村長を見下ろす。
「思い出しました、思い出しました。アラム様」と村長は慌て言葉を紡いだが、アラムの冷酷さは揺らがないままだった。「遅い、おい後5人程始末せよ。」
村長は涙ながらに懇願した。「村の子供が森に入りドリフターズを助けたのです。子供がしたことです。どうか慈悲を」
しかしアラムは聞き入れず、「エルフが森に入ること、弓を作ること、ドリフターズに関わること、その全てが大きな罪だ。」と淡々とした口調で言い放った。
「子供がしたことです、どうか。」村長は繰り返すが、アラムの瞳には冷徹さが宿り続ける。「子どもだから見逃せと?本当にあつかましいなエルフは。」彼は村長をあしらうように言い放ち、無情にも兵士たちは村民を次々に殺していった。
その時、村長の子供が怒りに満ちた声で叫んだ。「ふざけるな!」勇敢にもその場に割って入り、「森に入らなければ薪も手に入らん。木ノ実の採集もできない。したことない農業をさせられ女達は連れて行かれる。俺達エルフに死ねと言うのか?」
「そうだ。恨むなら戦に負けた親や兄を恨め。貴様ら亜人種は生きてはいけない。」とアラムは無慈悲に断言し、村長の命を奪った。彼の冷酷な指先は続いて、次なる犠牲者を指名するように動いた。
「さて、半分までは殺していいと言われている。どこまでやろうか。」その言葉に村は恐怖で凍りついた。
「やめろ!やるなら俺をやれ。」と村長の子供が叫ぶが、アラムは冷淡に笑い、「お前はまだだ。若い身体だからこれからも帝国のために農奴として働いてくれ。ただ、お前の弟達はダメだ。張本人だからな。今頃我が部下たちに追われ殺されているだろう。」と告げた。
エルフの村は圧倒的な絶望感に包まれ、彼らの運命は無情な未来の暗闇に飲み込まれていった。しかし、その絶望の中でもわずかな希望を彼らは胸に秘めたまいる。それは、村を救うために現れるであろう何者かへの期待だった。
次回、妖怪首置いてけ
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