ドリフターズに迷い込むもの   作:四国の探索人

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信長vs光秀

 

光秀は本丸跡に降り立ち、信長たちが地下陣地に入ったのを察知します。

 

「この地下陣地なら大量の火縄銃を並べることもできまい。罠はあるだろうが……コボルト兵、ついて来い」と光秀は指示を出し、地下陣地内へと進みます。

 

一方、信長と与一が光秀の動向を見守っています。

 

「その光秀という人、武力はそこまでならわざわざ逃げなくてもよかったんじゃないですか?」と与一が尋ねます。

 

「確かに光秀は人より優れておるが、数人を同時に相手取れば呆気なく殺されるはずよ。しかし、アイツはわざわざ直接来た」と信長は語ります。

 

「余程の自信があるのか、ただの執念か」と与一は推測します。

 

「アイツなら討ち取れる確証があるのだろうよ。だからわざわざ来た。まあ、最初は伏兵にて探りを入れよう」と信長は策略を練ります。

 

光秀らは洞窟を進む中、幾度かエルフの伏兵が弓を構え射撃してきます。その度にコボルトは傷を負いますが、見つかったエルフは討ち取られます。

 

「クソッ、また1人やられた。やはり俺がやるしかないか」とシャラは岩陰から姿を表し、弓を構えます。

 

「あの服装、ノブや豊と同じ。あいつがエンズか」とシャラは弓矢を放ちます。

 

放たれた弓は光秀に向かいますが、軌道が変わり壁に当たります。

 

「そこか。信長でないが全員追うぞ」と光秀は指示を出します。

 

コボルトらが走ってくる中、シャラは諦めて逃げ出します。「なんでだよ!当たる軌道だったろ、あの距離なら外す訳がない」とシャラは呟きます。数人のコボルトはクロスボウを放ちますが、シャラは軌道を読み上手く交わします。

 

「逃げるのだけは上手いな」と光秀は評しますが、

 

「ホンノージ!ホンノージ!」とシャラが叫ぶのを聞き、「追うぞ、信長と会っている可能性がある」と光秀はシャラを追うことにします。

 

シャラは少し広い空間に光秀を誘導するも、頭を掴まれます。「よく逃げたものよ」と光秀は呟きます。しかし、空間をよく見るとそこには20名程度の火縄兵が潜んでいました。

 

「金柑頭!久しぶりだな!まんまと来てくれて驚いておるぞ、息子の敵だ、そのまま死ねぃ!」と信長が叫びます。

 

コボルト兵らは鉛玉に倒れる中、光秀は立ち続けます。「軌道が変わった?おい与一」と信長が疑問を投げかけると、与一は返事をする前に弓を放ちますが、光秀に当たらずにそれていきます。

 

「うえさま、お久しゅうございます」と光秀が挨拶します。

 

「何故死なぬ?」と信長は不思議がります。

 

「執念という奴にございましょうな。私はあなたをこの手で殺すためだけにこの世界に来た。そこで得た能力は上様以外の攻撃を干渉しないものでした」と光秀は説明します。

 

「やっぱお前もエンズなのな」と信長は納得します。

 

「このシャラなるエルフが惜しければ今すぐ私と戦ってください」と光秀は挑発します。

 

「ノブ止めろ!お前が死ねば負ける」とシャラが叫びますが、

 

「よく喋る犬よ」と光秀はシャラの頭を刀の柄で殴ります。

 

「光秀俺に人質なんて効くと思うか、吾第六天魔王であるぞ」

 

 「そうでしたな、貴方は部下のことなど何も思わぬうつけ者。そうして私の母も見殺しにした」と光秀は怒りをぶつけます。

 

「戦国の世で正当に取引して相手がはいそうですか、なんて言ってくれると思ってんのかボケ」と信長は応じます。

 

「将軍家が滅亡したのも、長宗我部が攻められたのも、お主の母が亡くなったのも。全部お前が悪い、相手を中途半端に信用したからよ。今度は黒王か?次は何を失うんだろうな」と信長は続けます。

 

「黙れ黙れ黙れ!」と光秀は怒りを露わにします。

 

「俺は向こうの世界で何度も叱ってやったよな。この金柑頭!何度も敵に騙されおって!ってな。能無しが騙されないように助けてやった結果が本能寺とか、お前まじ頭沸いてるだろ」と信長はさらに言葉を重ねます。

 

「貴様は私から全てを奪った!必ずこの手で排除してやる!」光秀はシャラを解放し、信長に向かいます。

 

何人かが光秀に攻撃を加えますが、攻撃は当たりません。

 

「やってやるよ!金柑頭!信忠の敵!」と信長が叫び、2人は火縄銃を置き、刀を抜き鍔迫り合いをします。

 

「懐かしいな。お前と直接やれるなんて相撲大会以来か?」と信長が思い出を語ります。

 

「そんな事もありましたな!」と光秀が応じます。

 

2人は何度か刀を交わすも、信長の方が不利に見えます。

 

「上様、坊主に射撃された時の傷がまだ癒えぬようで」と光秀が言います。

 

「うるせぇ!この傷さえなければお前なんてとうに終わってんだよ。グヌヌ」と信長は苦しみます。

 

「なあ、聞かせろよ。俺の事は憎いだろうが人間の事はそこまで憎いか?」と問いかける信長に、光秀は冷静に答えます。

 

「こちらが誠意を示し交渉を重ねても戦国の諸将は皆金だ御家だと本心から従う者はいなかった」と光秀が語ります。

 

「なんだ、分かってるじゃねえか。それが人よ。駒でなく意思を持つ。故に強引な方法でも導いてやる必要がある」と信長は諭します。

 

いつしか信長の方に力が入り、徐々に光秀は押されていきます。

 

「確かに俺はお前の家族や親戚を見放したかもしれない。だが、俺に対抗しなかった奴は最後まで助けてやってただろ。お前みたいな疑うことを知らない出来損ないでも」と信長は言葉を続けます。

 

「私は……私は……」と光秀は呟きますが、次第に刀に力が入らなくなり、遂には信長が力を入れるだけで勝てる状況に追い込まれます。

 

「お主は本能寺にて息子を討ち、この世界で何度も俺の命を狙いに来た。息子の元で先に謝ってやれバカ野郎」と信長が最後に言い、光秀を斬ります。

 

「上様、申し訳ありませぬ」と光秀は悔やみながら塩と化しました。

 

「やりましたね」と与一が声をかけます。

 

「ああ……。息子の敵を討てたのは嬉しいが、アイツは誰かに唆され続けた人生だったと思ってな」と信長は呟きます。




次回、廃城籠城戦の終結

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