ドリフターズに迷い込むもの   作:四国の探索人

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血に塗られた攻撃

ラスプーチンを食べた黒王は、高らかに笑い出した。

 

「誰かを助けるつもりが、なぜいつも救えないのか?」

 

「罪を犯した者に、誰かを救えるはずがない!燃えろ!」と、ジャンヌは毅然とした声で言い放った。彼女は黒王に向かって炎を浴びせた。

 

「ジャンヌ、能力が戻ったのか?」信長は驚きながら問いかける。

 

「奴の首を一度跳ねたときに、血を浴びて力を取り戻したのだ。」

 

「だが、どうやら殺しきれてはいないようだ。影が動いちょる。」豊久は黒王の姿を捉え続けていた。

 

黒王は燃え盛る炎の中を悠々と歩み寄ってくる。

 

「幾ら燃やそうと、肉体を傷つけられようと、私はもはや止まることはない。ラスプーチンの能力を手に入れた今、私の身体は強制的に動かされるのだ。」

 

「厄介な相手だな。」信長は不安を抱きつ呟いた。

 

「これならどうだ、"凍結"!」ユウスケと晴明が黒王に立ち向かう。

 

黒王の身体は徐々に凍結されていくが、彼は何事もなかったかのように再び動き出した。

 

「無駄だ、私を凍らせることなどできぬ。今の私は、冷気すらも無に帰す存在なのだ。」

 

 信長が周囲を見渡し、重苦しい空気の中に身を置きながら口を開いた。

 

「そっちは生きていたのか、ラスプーチンが黒王に喰われたぞ。」

 

ジャンヌは心配そうな表情を浮かべ、目を細めた。

 

「アナスタシアはどうなった?」

 

ユウスケはため息をつき、重い口を開く。

 

「重傷です。最後に彼女から能力だけ譲り受けました。」

 

信長は頭を抱え、内心の苛立ちを隠しきれない。

 

「こちらもトヨがな。自分で黒王ごと手榴弾を使って、今はそこで寝ておる。」

 

豊久「ちょっと身体が動かんだけじゃ!」

 

晴明は驚愕の表情を浮かべ、息を呑む。

 

「黒王の前でですか!」

 

ユウスケは前を向き、耳を傾けた。

 

「やはり、黒王に攻撃は効いていないのか?」

 

ジャンヌの瞳が鋭く光り、決意を込めて口を開く。

 

「一応、回復されているが、ようやく活路を見つけた。キリストの血を継いだ私の血を纏わせれば、多分効果があるはずだ。」

 

彼女は自らの血を拭いた布を持ち、ユウスケたちに渡した。

 

信長が腕を組み、真剣な表情を作る。

 

「問題は、トヨとジャンヌが負傷していて、誰もあの奴に近づける者がいないということだ。」

 

ユウスケは少し戸惑いながら答えた。

 

「手がないわけではないが…。」

 

ジャンヌの声が響く。

 

「なんだ、言え!!」

 

ユウスケは耳打ちをし、ジャンヌはその後ろに立つ仲間たちを見渡した。

 

ジャンヌが目を輝かせる。

 

「それで奴を道連れにできるなら、やってみる価値がある。」

 

信長は眉をひそめ、不安を抱えたま尋ねる。

 

「おい、どうするつもりなんだ?」

 

ユウスケは覚悟を決め、毅然とした声を出した。

 

「ヤケクソの突撃で行くしかない。」

 

晴明は深い溜息をつきながら言った。

 

「他に選択肢があればよかったのですが…。」

 

 信長、ユウスケ、ジャンヌ、晴明は険しい表情を浮かべ、黒王へと向かって走り出した。心臓が高鳴る中、彼らはそれぞれの役割を果たす覚悟を決めていた。

 

黒王は冷笑を浮かべ、杖を上に掲げた。

 

「奇跡"再生"」

 

黒王の杖が急速に成長し、再度槍のように長く突き出ていく。彼の冷たい視線が、獲物を狙う爪のように光る。

 

「これが来る!」

 

信長が叫ぶ。彼は俊敏に動き、仲間たちに警告を発する。

 

「あれは直線しか伸びない、避けろ!」

 

全員が横に避け、必死で回避する。間一髪、杖が彼らの位置を捉えることはなかった。

 

しかし、黒王はすぐに次の行動に出た。

 

「能力"操作"」

 

彼の杖は、直線に伸びるかと思いきや、ラスプーチンから奪った能力によって直角に曲がり、回避した晴明を狙った。

 

晴明が次なる術を唱えようとしたその瞬間、冷たい鋼が彼の肩を貫通した。

 

「符術、、、」

 

狙われた晴明は必死に術の使用を試みるが、間に合わず、痛みに顔を歪める。

 

黒王は不敵に言った。

 

「心臓を狙ったつもりだったが、反らしたか。」

 

彼は杖を一度元の長さに戻し、再度成長させる。その杖が再び信長の方向に伸びていく。

 

信長は火縄銃を構え、狙いを定める。しかし、細い的に弾は外れてしまった。

 

「チッ!当たれよ。」

 

杖が信長を捉えるかと思われた瞬間、晴明が身体を乗り出し、攻撃を引き受けた。

 

「黒王!これ以上ドリフを殺らせはしない!」

 

晴明の勇敢な行動は、決意の力強さを物語っていた。しかし、彼の身体を貫いた攻撃により、彼は苦しみながらも確固たる意志を示す。

 

晴明は口から血を吐き出し、表情には痛みが浮かぶ。

 

(臓器がやられたな、もう長くはないだろう。)

 

晴明は残りの命を悟る

 

「すまぬ、、、」

 

信長は失った仲間の姿を見て、胸が締め付けられる思いを抱きながら走る。

 

 ジャンヌは決意に満ちた眼差しで黒王に迫り、大振りで剣を振るった。彼女の剣が空気を切り裂く音が響く。

 

黒王は冷静に後ろに下がり、その攻撃を避けた。

 

「血塗られた剣は杖で受けたくないのでな。」

 

ジャンヌは微笑みながら言った。

 

「避けると思ったよ。」

 

その瞬間、ユウスケがジャンヌの後ろに立ち、彼女の背中に向け銃を構える。

 

「構うな!やれ!」とジャンヌが叫ぶ。

 

ユウスケは引き金を引き、ジャンヌの身体越しに黒王を狙った。

 

黒王は心の中で葛藤する。

 

(ジャンヌの血を纏った弾丸、、、私でさえ受けたらどうなるか分からない。杖で受ければ、能力の源である杖が破壊される、身体で受け再生すればいいのか…)

 

黒王は決断を下し、弾丸をその身で受けることにした。彼は無抵抗のま立ち尽くし、弾丸が近づいてくる。

 

シュッという音と共に、弾丸が黒王の足に命中する。狙いが甘く、急所を外れたが、黒王の足から血が流れ出た。

 

黒王は驚愕する。

 

(回復せねば)

 

彼は回復のため、手を延ばすが、その身体が再生することはなかった。黒王の表情が歪む。

 

「再生しない?杖は伸びるのに、、、やはりキリストの血か。」

 

不安と怒りが交錯する黒王の目が、さらに冷たく光る。彼の計算が狂ったことを感じ、心に急激な変化を呼び起こしていた。再生が阻まれることで、彼は無敵だった頃の自信を失いつつあった。

 




次回、最終回

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