ジェネリック藍染が生き足掻く話   作:榛眞

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蛇足を書きすぎて一番書きたいところが後回しになる。
というわけで次回に続きます。

感想欄にて、作者が考えていたことを的確に当てている人がいてめちゃくちゃ驚きました。
他の方々のアイディアも素晴らしいので、今後どこかで活用したいと考えていたり……とにかく、ありがとうございます!
ここすきや、一言評価も見てます。……スクショとって見返したりして(小声)

追記
文を直していたら文字数が4500を越えまして……流石に多すぎるなと(個人的には)思ったので、後半の実家の描写を削りました。次回に回します。




アルコールハラスメントは絶対にいけないという事を知っているね?

 

 今日の夜は護廷十三隊の隊長格と飲み会です!

 既に胃が痛い。(現在昼)

 

 まあ話を聞く限り、京楽隊長が息抜き程度に始めた飲み会で、適当に参加者を募って勝手に開いてるやつらしいんだけど。

 でもさぁやっぱ京楽隊長って人脈あるから、結構参加者がいるんだよね。

 

 四番隊から、卯ノ花隊長と勇音副隊長。

 六番隊から、朽木隊長。

 八番隊から、京楽隊長。

 十番隊から、志波隊長と松本副隊長。

 十三隊から、浮竹隊長と俺。

 

 ……改めて名前を並べるとあれだな、錚々たるメンツ過ぎて俺が浮いてる。ヤバイ、マジで胃が痛くなってきた。

 

 お誘いを受けた俺は、参加者の名前を聞いた時点で「副隊長代理が参加するのは……」と遠回しに断ったんだけど、浮竹隊長に「そう言うと思って京楽に先に聞いておいた。気にするなと言っていたぞ! 大丈夫だ!!」なんて満面の笑みで言われてしまい、流し流されてこうなった。

 

 海燕も巻き込もうとしたんだけれど、「都との約束があるからムリ」ってすげなく断られた。

 

 きぃーーーっお熱いですねェ! 畜生、一生イチャイチャしてろ!!

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「長々と話すのも面倒だしねえ、さっさと始めちゃおうか。それじゃあ皆、かんぱ~い!」

「「「「乾杯!」」」」

 

 京楽隊長のゆる~い掛け声と共に始まった飲み会。

 わいわいガヤガヤ、人の熱気と喧騒がごちゃまぜになって座敷の雰囲気が良い感じになってる。

 この空気、前世の飲み会を思い出すわ。

 

 俺自身、飲み会は嫌いじゃない。むしろ好きだ。

 あまり話した事のない人も、酒が入れば話せるようになるし、いつもはお堅いあの人も酔っぱらってしまえば案外面白い。飲みニケーションってヤツかな。令和の時代じゃ忌避されていたけどね。

 

 そんな過去に想いを馳せつつ、俺は浮竹隊長に断りを入れて、席を立った。

 

 さてと、飲み会恒例のアレをやりますか……

 

 うおおおおお! 唸れ俺の飲みニケーション力! 

 

 

 京楽隊長、お酌失礼します。

 すみませんね~こんな厳つい男がお酌だなんて……でも俺で我慢してください。あ、そうそう。ここの支払い京楽隊長持ちなんですよね? 何から何まですみません、御馳走様です。

 

「いや~良いよ良いよ。本当は山爺も呼ぶつもりだったんだけどね、用事があるからって断られちゃってさ。山爺が居たらここの支払いを任せられたのになぁ~」

 

 ニヤリと意味ありげな笑みを浮かべながら、悪戯っぽく悪どい事を言う京楽隊長。うわーこの人のこういうところ、たまらなく好き。

 そんなこんなで、酒の勢いも手伝って和やかに談笑する最中、京楽隊長は突如として、俺の興味を掻き立てるインパクトのある言葉をポロリと溢した。

 

「あー、そっか。秀朝くんは()()()()()()を見たこと無いのか。アチャー残念だね」

 

 総隊長の腹踊り!? あの鍛え上げられた肉体で腹踊りを!?

 目を見開いて驚愕する俺に、京楽隊長は含み笑いを漏らしながら続けた。

 

「山爺はお酒が回ると、酔った勢いで半裸になって踊り出すんだよ。あの威厳ある姿からは想像もつかないだろ?」

 

 はえ~……ちょっと、いや、かなり見たい。

 もっと詳しく話を聞きたかったが、次の人へとお酌をする義務が俺を呼んでいた。俺は名残惜しく思いながらも、京楽隊長に丁寧に断りを入れて席を立った。

 

 

 卯ノ花隊長、お酌失礼します。本当に卯ノ花隊長にはいつもお世話になっておりまして……おかげさまで包帯も取れました! 本当にありがとうございます。いや~しかし、卯ノ花隊長の回道はスゴいなぁ! 尊敬しちゃうなぁ!

 

「ふふっ煽てたって何も出ませんよ」

 

 上品に口許に手を当てそう微笑む卯ノ花隊長は、普段よりも機嫌が良さそうに見える。

 

 やだなぁ、お世辞じゃなくて本心ですよぅ! そういえば、卯ノ花隊長は何を飲まれるんですか? 

 

「お酒ですか? これですね」

 

 そう尋ねて見せて貰った瓶のラベルには、越後武士と書かれていた。……これ、アルコール度数46%、日本酒のリキュールと呼ばれているお酒では? えっこれをストレートで? コ、コワ……

 

 ちょっと(かなり)引いた俺は、微笑む酒豪から目を逸らしつつ、隣に居た勇音副隊長に声を掛ける。

 

 いっ、勇音副隊長もありがとうございます! 包帯を替えてくれたのも、術後の経過を見てくれたのも本当に助かりました! 

 

「いっいえそんな! あたしなんて大したことは……!」

 

 頬を染めながら、両手を顔の前でブンブンと振る勇音副隊長。またまた~そんな謙遜しないで下さいよ。勇音副隊長が処方してくれた化膿止めの薬に俺がどれだけ助けられたか……

 

 ……え? 「なんで名前呼びなんだ」って? 十一番隊の一件以来交流を持つようになってね、妹と混ざるだろうから下の名前呼びで良いよって言われたんだ。言葉に甘えて勇音副隊長って呼んでる。

 いや~下の名前呼びってちょっと照れるよね~。……童貞丸出し? どどど童貞ちゃうわ!

 

 俺達二人のやり取りを見ながら、ニコニコと微笑む卯ノ花隊長。

 ……気のせいかな、なんかさっきよりも肌艶良くないですか? えっ、若人の恋愛模様は見ていて楽しい? ……何の話だ? 

 

 変に楽しそうな様子を見せる卯ノ花隊長と、真っ赤に顔を染めながら「ちが、違いますよ!」と謎の弁明をしてくる勇音副隊長達を訝しみながら、俺はまた次の人へと酌を注ぎに行った。

 

 

 お久しぶりです朽木隊長、お酌に来ました! いや~最近は互いに忙しいですね。ご飯に行く時間もまともに取れず……

 しかし、朽木隊長が参加しているのは意外でしたよ。こういう集まりは苦手なものだとばかり……でも、知り合いがいてホッとしました! 

 

「うむ」

 

 そういえばつい最近、瀞霊廷に新しい料亭が出来たんですよ。昨日試しに行ってみたんですが、中々美味しくて……朽木隊長のお口に合うかは分かりませんが、予定が合った日に一緒に行きませんか? 

 

「うむ」

 

 わーい! やったー!

 

 ……飲みの場でも、いつも通りうむしか言わないんすね。口下手極まれりだなオイ。

 ちょっぴり頬をひきつらせながら、俺は朽木隊長の席を後にした。

 

 

 志波隊長、お酌失礼します。え? 下の名前で良い? じゃあ、お言葉に甘えて……一心隊長と話したのは海燕の披露宴以来ですかね。今更ですが隊長就任おめでとうございます。隊首会の時に伝えられたら良かったんですが……

 

「ああ、ご丁寧にドウモ! 隊首会の時は三番隊の隊長さんに声を掛けられたからだろ? 気にしなくて良いぜ。てか、俺こそ長らくアンタに礼を言えずにスマンかった。改めて、俺の甥のコト、色々ありがとうな」

 

 深々と頭を下げられて、そうお礼を言われる。んん~身に覚えがない。……都さんの事かな? 

 あの時は無我夢中であまり良く覚えてないんですけど……まあ、ありがたく受け取っておきますね。

 

「ハハッ! ……話には聞いてたが本当に鈍いんだなアンタ」

 

 軽快に笑いながらそう言う一心隊長。

 鈍い……? 何が? 

 

 首をかしげている俺を見て、更にガハハと笑う一心隊長。その合間に柔らかい何かが入り込んで来る。

 ──松本副隊長だ。グェーッ何がとは言わんが圧がスゴい! 首もげそう!! 

 

「可城丸副隊長って、ギンと仲良いですよね~。いつも何話してるんですか?」

 

 何とか遠退こうと足掻く俺に、松本副隊長は不思議そうに尋ねてくる。

 え? ギンとの会話? えーと、隊長の事とか、日常の事とか、趣味の事とかですかね……? 

 

「へぇ……」

 

 それだけ呟いた後、黙る松本副隊長。……もしかして、ジェラシー? ふ~ん、へぇ~……

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 揺れる視界に気持ち悪さを覚えながら、後始末をしていく俺。わりとキツイ。さっさと帰って寝たい。

 そうして床に散らばった酒瓶を拾い上げている中、脱ぎ捨てられた死覇装を見つける。 は?

 バッと目線を上げて、周りを見渡す。

 

 左側には大の字で寝る松本副隊長。……衣服が乱れすぎてて目に毒なんですけど、取りあえず俺の上着掛けとくか。……これ後でギンに知られたら殺されるかも。

 そんな松本副隊長に顔面を蹴られながら、爆睡しているのは一心隊長。全裸で寝転がっている。……ってこれアンタのかよ! つうか鼻に割り箸突っ込んで寝てるし……何してたんだこの人。 

 

 呆れながら、俺は拾った死覇装を上に掛けてやる。風邪引いても知らね。そこまで酔い潰れたアンタが悪い。

 

 半目のまま視線を奥にやると、酒瓶を抱えて寝る京楽隊長の上でケタケタと笑いながら一升瓶を呷る浮竹隊長が見えた。

 ……数分前まで渋い雰囲気醸し出しながら、二人でお酒飲んでたじゃん。何があった?

 

 駄々を捏ねる浮竹隊長から何とか酒瓶を取り上げて、強制的に横にさせる。この人、自分が身体弱いってこと分かってるのかな?

 

 そろりと視線を横に向けると、朽木隊長が座ったままずっとお酒を飲んでいた。

 この惨劇の中、そんな真顔で飲み続けるなんて流石ッスね……ん? よく見たら顔真っ赤じゃね? ウワー! すみませーん! 水お願いします!! 

 

 届いた水を飲ませて、朽木隊長をゆっくりと横にさせる。この人いつからあの状態だったんだ……? 

 

 酔いとは別に痛む頭を押さえながら辺りを見回す。襖の前で勇音副隊長が座布団を枕にしてスウスウと寝息を立てているのが見えた。うーん、平和。この惨劇の中、ここだけがオアシス。

 

 勇音副隊長の姿に癒されたまま、雑巾を握りしめてテーブルを拭き、食べ残しを片付けていく。そうしてふと右横を向いた時、卯ノ花隊長がすぐそばに立っていることに気が付いた。え、いつの間に? 

 気配の無さにゾッとしながらも、恐る恐る声を掛けてみる。

 

 卯ノ花隊長……? あの、どうなさったんですか? 

 

 卯ノ花隊長は俺の問い掛けに何も答えず、ただ無言でニコニコと笑みを浮かべている。

 ……顔色もいつも通りだし、素面なんだよね? マジで何? ……え、何で酒瓶持ってるんですか? え、待って。待ってそれ越後武士ですよね? アルコール度数46%ですよね!? ちょっ顎掴まないで……うわ、スゴい力だ! ムリムリムリムリ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!! だれかたすけゴボボボ……

 

 

 

 

 

 朝、目を覚ました俺は四番隊の救護所の天井を見上げていた。(いつもの)

 急性アルコール中毒でぶち込まれたらしい。ガハハ、頭が痛い。気持ち悪い。死にそう……

 あの時、俺の断末魔で目を覚ました勇音副隊長が、急いで四番隊に連絡を取ってくれたらしく、俺は間一髪で一命を取り留めた。勇音副隊長は命の恩人だね。

 

 卯ノ花隊長には謝られた、それはもう深々と謝られた。

 いや、まあ、酔いの場なんで大丈夫ッスよ、ハイ……と答えたけれど、医療従事者に殺されるところだったのか俺。

 

 痛む頭を押さえながら、枕元に立て掛けられた相即不離に、ぼそりと話し掛ける。

 

(相即不離……この二日酔いを千切れたりする? マジで死にそうなんだけど……)

 

【酒への執着心を千切るのは可能だろうけど、アルコールの副作用は、千切れないかな……】

 

 嗚呼、無情。

 

 

 

 

 






浮竹「白哉も来るか?」
白哉「行かぬ。」
浮竹「む、そうか。……可城丸も参加するんだがなぁ」
白哉「……」(無言で参加に◯をつける)
浮竹「^^」

斬魄刀異聞篇を書くにあたり、アンケートというより質問があります。本エピソードは破面篇の途中で挟まれたアニメオリジナルですが、私の執筆技量ではそのような高度な構成は難しいと感じています。そこで、尸魂界篇の後、破面篇の後、あるいは物語完結後の番外編として書く案を考えているのですが、読者の皆様としてはどのタイミングが最適だと思われますか? ぜひご意見をお聞かせいただけると幸いです。

  • 尸魂界篇後
  • 破面篇後
  • 本編終了後
  • 斬魄刀異聞篇を書かない
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