ジェネリック藍染が生き足掻く話   作:榛眞

2 / 46


ぶっちゃけ続きを書くつもりは無かったけれど、思ったよりも反響があったから続きを書いてしまった作者のつけあがりを許してくれるね?




五大貴族に関わったらろくでもないことになると知っているね?

 

 真央霊術院へ入学しました(入学後約一年経過)。

 

 ん? 「展開が早い」……?

 いやいや、じゃあ逆に聞きたいんだけどさ。

 俺がマンマとねんねしてパッパとないないしている幼少期と、一人孤独にお勉強と体力作りに励む少年期という十数年間分のお話を皆は聞きたいの?

 そんなつまらない話は聞きたくないよね~! 俺も言いたくない。じゃ、巻きでいこう。

 

 

 

 

 必死こいて勉強して体力付けて、日進月歩と努力したおかげで特進学級である一組に入ることは出来たのだが、クラスメイトの殆どが貴族貴族貴族……と、一般人の俺には肩身が狭いのなんのって。

 

 原作じゃここまで極端じゃなかったハズ……と訝しんでいたが、周りの話を聞いていく内にその原因が分かってきた。

 どうやら、霊術院の入試時期が十分に告知されていなかったり、そもそも試験会場に辿り着けなかったりと、流魂街出身の者には敷居が高いらしい。特に数字の大きい治安最悪の地区だと、そこから脱出すること自体がほぼ不可能なんだとか。

 

 敷居が高いと言うより、単純に真央霊術院と瀞霊廷側の不手際が原因では……? ルッキャ達が入学する頃には、そこら辺ある程度改善されてるのかな。

 

 俺は流魂街出身だが、瀞霊廷内で働く両親のコネですんなりと入学できた。やっぱ持つべきはものは良縁だな! ……真央霊術院を紹介して貰っただけで、入試自体は受けたよ。……ズルはしてないからね? ホントだよ?

 

 

 

 

 

~閑話休題~

 

 成績については、クラスメイト計二十名の中で、大体三~五位をキープしている。そこそこに優秀だろう?努力してますから。

 

 原作の可城丸秀朝だって、三席から二十席の間で六席に座していたし。彼、尸魂界的に見ればエリートなんだよ。まあ、主要キャラに比べたら雑魚の弱々なんだろうけどさ……

 

 ただ、可城丸秀朝の場合、相手が悪かったとしか思えない。

 ぽっと出の脇役キャラが、作中屈指の無法チートキャラを相手に取れなんて土台無理な話だろ? ぶっちゃけハッシュポテト君の引き立て役だ。いや引き立て役にもなってないか……言ってて悲しくなってきた。

 とにかく、真央霊術院で優秀な成績を修めた程度の実力じゃ、このインフレ世界では生き残れないのだ。つまり日進月歩と精進有るのみってワケ。……改めて俺の境遇が可哀想過ぎるな。

 

 

 そんなことより、俺が今一番ビビってるのが同室の同期についてだ。

 真央霊術院の生徒は寮暮らしをするんだけど、部屋の種類が四人部屋と二人部屋あって、俺は運良く二人部屋になった。で、その人の顔を見てビックリ。

 

 ルームメイト、()()()()だった。

 そう。後の十三番隊副隊長で、ルッキャに心を託したあの()()()()だ。

 はえ~志波海燕って可城丸秀朝と同期だったんスか。へー……*1

 

 

 ……五大貴族の末裔を一介の生徒と相部屋にさせんなよ!!

 

 

 まあ、緊張で固まりながらもなんとか挨拶をして(テンパって変なこと言ったかも)、なんやかんやあってつるむようになった。

 ただ、同室のよしみってやつなのか、授業のペアが海燕と固定化されてね。いや、あぶれるよりかはペアがいた方が良いんだろうけどさぁ。

 これじゃ比較対象が上すぎるんだよ。……志波海燕ってマジで規格外に強くってね。

 

 原作でも言われていただろう? 流魂街出身の身で真央霊術院の入試に1回目で合格。その時点で霊力は護廷十三隊の副官補佐クラス……で、その後は六年あるカリキュラムを二年で卒業、五年で副隊長まで登りつめたってね。つまり海燕は、作中でも上位のチートなワケだ。

 

 ちょっとは強くなれたかなと調子に乗ったら、海燕の実力に鼻をぶち折られるという日々の繰り返し。自尊心なくなるわこんなの。転生者じゃなければ耐えられなかったぞ。

 

 毎度毎度「今日こそぶち転がすぞオラァ! 何回も負けてられっか俺だって男ですからね!! オラァ! ッッッイッタ!! 少しは手加減しろや! 青アザいつまで経っても治らねぇんだけど!」って気持ちで相手してるよ。

 

 「負けてるじゃん」って? うるせぇな!気持ちでは負けてねぇから!!

 

 

 ……まあ、むしろありがたいなとは思っている。

 俺は死なないために、生き残るために、強くならなければならない。海燕との稽古は、公式天才と何度も戦える絶好の機会。この状況を利用しない手はあるまいよ!……もう少し手加減してほしいなとは思いますけどね。

 

 

 そうそう、その海燕とペアを組んで、現世で実習をしたよ。当たり前だけどまだビルも建ってないし、コンクリートも敷かれていなかった。刀でチャンバラしている血気盛んな時代でしたわ。

 令和の時代を知っている身としては、妙に寂しく思えて、ぶっちゃけ涙が出そうになるほど前世が恋しくなった。ホームシックだな~。

 

 え? 「虚は出現しなかったのか」……?

 いやいや。原作のあれはヨン様の実験のせいで起こった事で、滅多にそんなハプニングは起こらないから。何の問題もなく実習を終えました。

 つまんないとか言うなよ、こっちは命懸かってんだぞ。

 

 

 

 

 そんなわけで一年を過ごしていた折、ついに海燕に飛び級の話が来た。俺は原作通りの展開に少しホッとしていたんだが、当の本人である海燕が、何故か渋面をして、俺に相談を持ち掛けてきた。

 

 曰く、「俺なんかが飛び級の話を受けても良いのか」と。

 

 いや、良いに決まってるだろ。受けろよ。だってお前、今のクラスメイトじゃ相手にならないくらい強いじゃん。ん?何々?

 

 ──「進級したら俺と友達じゃなくなる」……?

 ……そもそも俺とお前って友達だったっけ? ウソウソ冗談、冗談だって。つーか、そんなこと気にしてたのかよお前。別にクラスが変わったところで俺達の関係が変わるわけじゃないだろ。……俺だってお前のことは親友だと思ってるし。

 

 「親友とは言ってない」……ってお前、そこは流せよ。

 

 とにかく、これで進級への懸念はなくなったな。さっさと真央霊術院を卒業して死神になっちまえよ。……え、「秀朝(オマエ)も飛び級してないとおかしい。先生に直談判してくる」……?

 は? 何言ってんだお前、そんなことできるわけな……いや、五大貴族のお前が言ったらマジでなっちまうかも……って、何だそのしたり顔、オイやめろ、行くな海燕!

 

 

 

 

海燕ェエ"ェエエェェン"ン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

・・

・・・

・・・・

・・・・・

 

 

 

 

 

 Side 志波海燕

 

 あン? 昔の秀朝……?

 へえ、オメーでも自分の師匠の事はやっぱ気になンのか。良いぜ、教えてやるよ。

 

 

 俺の家はな、今は没落しちまってるけど、昔は五大貴族なんてご立派な地位を貰ってて……まあ、オマエなら知ってると思うけどな。

 

 霊術院じゃ、その五大貴族様の権力にあやかりたい奴だけが、次々と俺にすり寄ってきたんだ。ただ、大半の連中は俺を見てビビッちまって、ちっとも近寄ってこなかった。今考えれば、俺自身が相手に近寄る努力をしてなかったって分かンだけど……俺もガキだったからな~。妙に澄ましちまって、仕方ねえと諦めてたんだ。

 

 でも、そんな中で秀朝だけは違った。

 

 アイツと俺は霊術院の同期で、しかも寮が同室だったんだよ。

 ……「貴族なら、個室を用意されなかったのか」って? ……あー、そういやそんなこと言われたな。霊術院の教師に「一人部屋をご用意しますよ」なんて。

 いや、変に特別扱いされるのは嫌だったからな。フツーに断ったよ。

 

 俺が来る前よりも先に秀朝は荷解きをしてて、もう半分は終わらせてたンかな。まあ、アイツの荷物が少なかったってのもあるんだろうが……現世じゃ"みにまりすと"って言うんだったか。

 

 とにかく、俺が入室した瞬間、秀朝はピタリと動きを止めて俺の顔をじっと凝視してきたんだ。こう言っちゃなんだが、その様子を見てガッカリしたよ。

「ああ、コイツも周りの奴等と同じなんだろうな」って俺はその時点で諦めたんだ。でもな……ハハッ! いや、スマンスマン、思い出し笑いだ。はー、今でも覚えてるぜアイツの第一声。

 

「初めまして、これから宜しくね。……ところで君、下まつ毛長いよね。それって君の家族全員がそうなの?」だぞ?

 

 別に鼻にかけるつもりは無かったけどよ、初対面、しかも五大貴族の俺に向かって言う最初の言葉がそれかって驚いたわ。驚いたっつうか、絶句したよ。

 

 

 まあ、そんなわけで、秀朝とよくつるむようになって、授業のペアも実習の班もアイツと組んで……ん?

 秀朝の授業の様子?スゲー真面目だったよ。つうか必死だった。

 オマエも知ってる通り、秀朝って根性あるだろ? 俺に負けても何度も何度も食って掛かってくんの。

 まだ死神でもねぇ、霊術院の生徒がそんな鬼気迫る表情で試合するのかよってちょっと引いたわ。今思い返せば、院生時代は、ずっとアイツと打ち稽古してたかもなあ。

 

 あーそれ、秀朝にも言われたわ。「僕ばかりと稽古をするより、他の者とも稽古をした方が良いんじゃないか?」って。ンなこと言ったって、近寄ってくるの秀朝しか居ねえし、俺とマトモに打ち合えるのも秀朝しか居ねえし……つうか、何でか知らねぇけど、一度俺と稽古をした奴は、その後から俺の相手を断るんだよ。……何でだろうな?

 

 でもまあ、秀朝がつなぎ役になってくれたおかげで、数ヵ月後には他にも友人ができたし、俺自身も、周りに馴染むための努力を少しずつ始めることができたんだ。

 

 俺は一年で飛び級したんだけどよ……本来なら寮も学年ごとに変わるらしいんだが、無理言って秀朝と同室のままにして貰ったわ。懐かしいな……アイツは苦笑いしてたケド。

 

 

 ああ。俺にとっての初めての親友はアイツだよ。これだけは絶対譲れねえ。……ハハッ! 師匠の知らない一面を知ってる俺に嫉妬かぁ~?照れんなよ。分かるぜその気持ちはさ。

 

 まあでも良いじゃねえか。オマエはアイツの、秀朝の一番弟子なんだからよ。なあ()()

 

 

 

 

 

*1
そんな事実はひとつもないと、読者の皆はもう知っているね?(捏造設定)






公式のQ&Aで可城丸秀朝の情報が一つでも出れば、全てが崩れ去る小説だと言うことを分かってくれるね?

斬魄刀異聞篇を書くにあたり、アンケートというより質問があります。本エピソードは破面篇の途中で挟まれたアニメオリジナルですが、私の執筆技量ではそのような高度な構成は難しいと感じています。そこで、尸魂界篇の後、破面篇の後、あるいは物語完結後の番外編として書く案を考えているのですが、読者の皆様としてはどのタイミングが最適だと思われますか? ぜひご意見をお聞かせいただけると幸いです。

  • 尸魂界篇後
  • 破面篇後
  • 本編終了後
  • 斬魄刀異聞篇を書かない
  • 他に何かご意見があれば活動報告の方へ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。