早くヨン様に私天していただきたいんですが、まだコ↑コ↓
眼鏡の有無で大分印象が変わることは知っているね?
こんにちは〜、静かな十三番隊の執務室、穏やかな日差しのヌクモリティに包まれながら、ひとり黙々と書類仕事に勤しんでる俺くんです。
……「ついにハブられ始めたかクソボッチ」って?
ざけんな、この分厚い報告書ファイルでブッ飛ばすぞ。
浮竹隊長はルキアの為に四方八方へと駆け回り、それが祟ってか体調を崩して寝込んでしまった。清音と仙太郎はその看病をしている。
他の席官たちは、罪に問われたルキアの減刑嘆願書を作成中。
そして海燕は、ルキアの判決挽回に繋がる書簡を探すため、急遽休暇を取り実家に帰省した。元五大貴族だし、そういう巻物が秘蔵されていたりするんだろう、多分。
そんな経緯で俺はワンオペ業務に勤しんでるってワケ。決してハブられているわけでも、いじめられているわけでもない。
この状況は皆で役割を分担した結果だ。……ちょっと俺に負担が偏っているような気がしなくもないが、まあ、もう慣れたもんである。
常日頃から書類をこまめに処理しているから、そこまで焦るような量じゃないし、俺ひとりでも全然平気だもん! ……悪い、やっぱ(ワンオペは)辛えわ
とにかく、あと必要なのは浮竹隊長の承認印だけ。それを得れば、他の隊に回して、この山のような書類処理にも一段落がつく。
長時間のデスクワークで肩がガチガチに凝り固まったので、少し休憩しようと、お茶を淹れていたその時──
「西方郛外区に歪面反応! 三号から八号域に警戒令! 繰り返す!」
突如、侵入者の存在を告げる、けたたましい警報音が鳴り響いた。
……湯が沸き上がったこのタイミングで? ナイスなんだかバッドなんだかわかんねぇな。……お湯がもったいないから、湯飲みに注いで煮沸消毒しとこう。
小さな湯気が立ち上る中、相即不離を腰に佩き、急いで(?)職務室を飛び出した俺の目に映ったのは、廊下で慌ただしく動き回る十三番隊の隊士たちの姿。そんな彼らを宥めながら、副隊長代理として指示を出す。
……この警報って、チャンイチ達が兕丹坊に接触したってことだよね?
【ああ。いよいよ、主人公達が尸魂界に来たみたいだね】
ですよね~!
うわー、尸魂界篇ついに始まっちゃうのかぁ……
結局、その後は何も起こらず、西方の警備を中心に配置を変更しただけで、日常的な業務をいつも通りこなしていくことに。
陽が傾くころ、漸く、三番隊隊長の市丸ギンが旅禍を門の外へと弾き出したという知らせを地獄蝶から伝えられた。
地獄蝶に角砂糖を与えながら、原作の知識を呼び起こす。
原作通りであれば、明日には一護たちが志波邸に到着し、市丸ギンの行動を糾弾するための隊首会が開かれることになるだろう。
……未だにどう動こうか決めてないんだよなあ。どうしよう、マジで。
更木隊長とチャンイチの闘いを阻止しようと考えたものの、正直なところ、チャンイチの成長にはこの経験が必要な気もする。同時に、死の間際に俺がギリギリで割り込むのもリスクが大きすぎて、実行しようとは思えなかった。
あの二人の闘いの間に挟まったら、どう考えたって真っ先に俺が死ぬだろ。
そうなると、無難なのはやはり、更木隊長と遭遇する前にチャンイチをなんとか回収することだ。そうして、俺が彼の面倒を見るしかない……待てよ?
チャンイチと更木隊長が絡まなければ、更木隊長達が織姫に協力する意味がなくなるんじゃ……あれ、諸々詰む?
ウワー! ダメだわかんらん! もうノリと勢いに任せて後はお祈りするしかない!!
助けて霊王様~!!
《おー秀朝。お前さ、今から俺ん家これる?》
夜も更けた頃、突然鳴り響く伝令神機。モゾモゾと布団から手を出し画面を確認すると、表示されていた名前はカイエン。
「また何かやらかしたのだろうか」とため息をつきながら通話に応じると、海燕はお気楽な声でそんなことを抜かしやがった。
はあ? いや、もう寝るつもり……《来れるよな。んじゃ待ってるから。なるべく早くこいよ~!》あっ、アイツ通話切りやがった! ふ、ふざけ~!!
胃をムカムカさせながら、半分寝惚け眼で死覇装に着替え、そのまま外に駆け出した。月明かりだけが頼りの暗い夜道を走っていると、ふと視界に違和感を覚える。
うわ、眼鏡、枕元に置いてきたままだった。……まあいいか、今更戻るのも面倒だし。
「おー、早かったな秀朝! まあ上がれよ」
瀞霊廷内を瞬歩で駆け抜け、流魂街を駆け抜け、ようやくたどり着いた志波邸。
息を切らしながら玄関をノックすると、朗らかな笑顔を浮かべた海燕に出迎えられた。早かったなって……焦らせたのお前じゃん?!
じとっとした目線を送りながら海燕の後をついていく俺。
そして通された居間の光景に、俺は思わず絶句した。
「んじゃ、コイツらのこと紹介するな。ルキアを助けにはるばる現世から来た旅禍一行だ! 因みにコイツは俺の親戚」
綺麗な毛並みをしている黒猫。
胡桃色のロングヘアの美少女。
眼鏡。
大柄で浅黒い肌の少年……少年?
四人の少年少女+猫一匹達の中、萱草色の少年を指差しながら、軽々しい口調で言う海燕。
…………
アイエエエ!? クロサキ=イッコウ!? クロサキ=イッコウナンデ!?
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・
「お前はいつもそうだ……お前はいつも俺を巻き込む……」
「ハハハ、一蓮托生だよ秀朝クン」
「(名状しがたい顔)」
額を押さえながら天井を仰ぐ男の肩に、にやりと笑いながら腕を回す志波海燕。
コントのようなやり取りを続ける二人に、黒崎一護たち一行は困惑と警戒の入り混じった表情を向けた。
赤みがかった茶髪に、黒い耳飾りが特徴的な男。一護と同じ死覇装を纏う彼の姿は、これから乗り込もうとしている瀞霊廷内を守護する組織、護廷十三隊に所属する死神であることを表している。
つまり、ルキアを奪還しに瀞霊廷へと乗り込む一護たちにとって「敵」となる存在だ。
一人は抜刀し、一人は弓を構え、一人は手のひらを向け、一人は拳を構える。それぞれが戦闘態勢に入り、警戒心を剥き出しにする中、一護は声を荒らげて海燕を糾弾した。
「──どういう事だよ海燕さん……! アンタ、ルキアを助けるために協力するって言ったじゃねぇか! なのに何で
「俺たちを裏切ったのか!?」と、再度問い掛ける。
元々、死神という存在に懐疑心を抱いていた一護。心の中に押し込めていた疑念が溢れ、彼の思考はぐるぐると歪んでいく。
そんな一護の言葉に反応した秀朝と呼ばれる男は、眉をひそめ、隣に立つ海燕に冷ややかな視線を向けた。
「……海燕、お前もしかして、彼らに何も説明していないのか?」
「いや、協力者を呼ぶって、……ああ、死神とは言ってねぇな」
「お前……」
「協力者……?」
予想外の言葉に、一護たちの間で戸惑いの声が上がる。
海燕が「一枚噛ませたい奴が居る」と言っていたのは確かだが、それがこの死神なのだろうか?
一行は目の前の男を観察しながら、その真意を探ろうと逡巡する。
部屋の空気が緊張で張り詰める中、その静寂を破ったのは、夜一の放った言葉だった。
「む……秀朝? ッ貴様、可城丸か!」
「ええ、お久しぶりです。夜一隊ちょ……夜一さん」
男はゆっくりと膝をつき、夜一と目線を合わせると、柔らかな微笑みを浮かべながら、その問い掛けに恭しく答えた。
その答えに、黄金の瞳を大きく見開かせ、尻尾をピンと立てる夜一。
「おお、やはり! 大分雰囲気が変わったのう、すぐには気がつかなんだ。……その胡散臭い顔は変わっておらぬようだが」
「あれから随分と時が経ちましたからね……。待ってください、胡散臭い顔ってなんですか? そんなことを思っていたんですか? 百年前から? ちょっと、何で目を逸らすんです?」
懐かしさに目を細めた夜一は、男の膝を前足でテシテシと叩く。
照れが混じった表情で苦笑いを浮かべていた男は、「胡散臭い顔」という言葉に動揺した様子を見せて、夜一の小さな体躯を揺さぶりだした。
旧知の仲のように振る舞う一匹と一人を目の当たりにした黒崎一行は、戸惑いを隠せない。
先ほどまで向けていた敵意は霧散したものの、完全に警戒を解くことができず、なんとも中途半端な態勢で佇む彼ら。
そんな疑惑の視線に気が付いたのか、夜一を持ち上げた男はハッとした様な表情を浮かべると、慌てたように、丁寧な口調で自己紹介をし始めた。
「ああっ、挨拶が遅れて済まない。僕は護廷十三隊十三番隊所属の可城丸秀朝。ここにいる男の同期で、ルキアの上司でもある」
「ム……」
「朽木さんの上司……?」
「カジョウマル? どこかで聞いたような──」
「……」
こうして、なんとも締まらないグダグダな雰囲気の中、原作主人公である黒崎一護と、可城丸秀朝は初対面を果たしたのであった。
主人公のガバのせいで、チャンイチ達が原作よりも早く志波邸に着いてます(いつもの)
次回
チャンイチ、座学を受ける
チャンイチ×鬼道=志波邸崩壊
藍染惣右介 死す
斬魄刀異聞篇を書くにあたり、アンケートというより質問があります。本エピソードは破面篇の途中で挟まれたアニメオリジナルですが、私の執筆技量ではそのような高度な構成は難しいと感じています。そこで、尸魂界篇の後、破面篇の後、あるいは物語完結後の番外編として書く案を考えているのですが、読者の皆様としてはどのタイミングが最適だと思われますか? ぜひご意見をお聞かせいただけると幸いです。
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尸魂界篇後
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破面篇後
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本編終了後
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斬魄刀異聞篇を書かない
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他に何かご意見があれば活動報告の方へ