主人公「えっ!? 今からでも入れる保険があるんですか!?」
本当はギン視点のを入れたかったのに書き進めてたら6000字とかになって流石に分けた──済まぬ。
⚠挿し絵あり
最近、朽木隊長と良く食事をするようになった。
きっかけは多分、先々月くらいに起こった事件だ。
──件の事件が起こった朝。支度を終え、隊舎へ向かおうと玄関に手をかけたが、なぜか扉は開かなかった。何度押しても、全力で体当たりしても、びくともしない。
かなり焦ったよ。始業時間に余裕があったとはいえ、出勤時間前にこんな目に遭うとは思わなくてね…… 焦り過ぎて扉に破道の三十一「赤火砲」をブッパするところだった。寸前で「ここ寮だ!」って我に返ったから良かったけど。
「赤火砲はおかしい」……? うるせぇ! お前らだって朝に家の鍵が見つからなかったら焦るだろうが、それと一緒だよ!!
──とにかく、焦る気持ちを落ち着かせた俺は、扉が壊れたというより、前に何かが置かれているのではないかと考えた。そうして窓から外に出て、自分の部屋の前を覗きに行った。
……ビビった、それはもうビビったよ。
俺の部屋の前に、大量の荷物が置かれていた。
扉を押さえているとかそういうレベルじゃない。もはや廊下を塞ぐ勢いの大量の荷物だった。ほぼ要塞だよね。
もしかしてまだ夢を見ているんじゃないかと頬をつねったりしたけれど、残念ながら現実だった。
俺は絶句しながら、ちょうど目線辺りの荷物に貼られていた張り紙を剥ぎ取って、書かれた文字を急いで読んだ。そこには熨斗紙で「祝 御退院 可城丸秀朝殿」とだけ書かれていて……思わずその場に崩れ落ちて、脇目も振らずに叫んだよ。
「これ全部
放置したら不味いじゃん。ぜんぶ俺の責任になるじゃん。
結局、その日は浮竹隊長に事情を説明して、十三番隊の隊士達と一緒に贈り物の撤去作業をした。良かったよ、前日に書類仕事を終わらせといて……
贈り物の内容は洗剤と石鹸にタオル、その他にもお菓子や果物が入ってた。しかもぜ~んぶ最高級品。総額いくらすんだろうと戦々恐々しつつ、ある程度片付けた。
撤去した大量の贈り物は、送り主には申し訳ないが、作業を手伝ってくれた人たちに分けた。余らせたり、腐らせたりするのももったいないし。
──で、諸々が落ち着いた後に海燕と浮竹隊長とで話し合ったわけ。
「これ贈ってきたの誰だろう?」って。
残念ながら熨斗には差出人名が書かれてなかったので、情報が何にもなしの手詰まり状態。これは未解決事件になってしまうのか……? と悩んでいた俺の視界に、奇妙な物が入った。
贈り物の山に潜む、波打つ輪郭が特徴的な緑色の物体。
そう、『わかめ大使』のぬいぐるみだ。 ……俺は全てを察した。
送り主、朽木白哉だコレ。
意味わかんねぇよ。俺たち接点ほぼないじゃん、どうしてこんなことしたの?! すごく混乱して、三人で頭抱えたよね。
兎に角。直接感謝を伝えるため、朽木隊長に会うことを決意した俺は、浮竹隊長に頼みアポとって貰ってから、六番隊の門を叩いたのだ。勿論、菓子折り持ってね。わりと高級品を買ったつもりだけど、朽木隊長にとってはう○い棒みたいな感じかな……
そうして、わりとすんなり朽木隊長に会うことが出来た俺は、「贈り物有り難うございます。沢山あったので十三番隊の皆とわけました!」って伝えてさっさと切り上げようとしたんだ。そしたら朽木隊長、また何か渡してこようとするの。
断固拒否する俺に、朽木隊長は静かにこう告げた。
「世話になった」
俺、貴方の事、世話した覚え無いんですけど!?
意味が分からなくて動揺したけれど、もしかしたらルキアの事を言ってるのか……? と思って質問したら、やっぱりそうだった。言葉足らずが過ぎる。
ルキアが世話になったって、俺より海燕の方が面倒見てると思うんですけど……え、「ルキアを慰めた」……? ああ、アレか。え、見てたんすか? ……何処から? いや、立ち直ったのはルキア自身の力で、俺は別に……
そんな問答をしている最中に、突然、桜紋朽木總通証を渡された。 原作のチャンイチがお年玉に貰ったやつね。いや何でだよ!?
勿論、丁重にお断りした。でも朽木隊長が「朽木家の面子を潰す気か?」みたいな脅しの言葉をかけてきてさぁ……
泣く泣く、折衷案として「朽木隊長がおすすめする店で奢ってください!」と伝えて終いにしたんだ。
そしたらそれ以来、一緒に飯食いに行く仲になったんだよね。何でさ……!
毎回、高級料理店に連れていかれるのは流石に申し訳ないからと断ったんだけどさ、そうしたら朽木家の本家でご飯をご馳走になって死ぬかと思った。俺みたいな凡人が入っちゃダメでしょココ……
まあ、そんな感じで紆余曲折ありながらなんやかんやと朽木隊長と友人? 関係になった。会話の話題はほぼルキアについてだけど。このシスコンが……!!
眼鏡を手に入れた。
……「何で今さら眼鏡」って?
メタスタシアの一件で視力が若干落ちたんだよね。
頭を強く打ち付けたせいじゃないかって卯ノ花隊長に言われた。
まあ特に困る程じゃないし放置してたんだけど、席官になってから書類仕事を山のように任されるようになりまして……その為に六番隊副隊長の銀銀次郎さんに作って貰ったんだ。めちゃくちゃ文字が見やすい~助かる~。
まあ、可城丸秀朝って言えば眼鏡、ピアス、ネックレス、数珠、刺青だからね。ピアスは原作で彼が身に付けていたデザインのが見つからなくて放置してるし、そもそも、俺は耳に穴を開けていないんだけど。刺青に至っては、傷が完治してないから彫れないし……
うーん、何か俺、中途半端だな……ジェネリック可城丸だね。
そんなこんなで、眼鏡を掛けた自分の姿を確認したんだけど……俺、やっぱりヨン様に似てるわ。
いや、パーツひとつひとつは似ていないんだけれど、全体的な雰囲気が似ていると言うか……
それとも、あれか? 「可城丸秀朝はジェネリック藍染」っていう刷り込みがあるせいで、そう思うだけなんかな。うーん……若干、ザエルアポロにも似てる気がs
ていうかこれ、俺がヨン様に憧れて寄せたみたいに周りに思われない? ヨン様シンパだと勘違いされたら厄介なんだけど。……コンタクトにしようかな。
そんな事を考えながら、鏡の前でウンウンと唸っていたら、たまたま通り掛かった海燕に「……藍染隊長か?」って言われた。
そうか 俺が藍染惣右介に視えているか。
隊首会ナウ★
重すぎる空気、すげェ威圧感。茶化してないとやってられない。
「何で会議に出てるのか」って? 俺が副隊長代理だからだよ。一応、立場的には副隊長と同列(?)に見なされるらしいから、こうして他の副隊長達と同じように浮竹隊長の後ろで息を潜めて立っています。俺は忍、俺は木の葉の里の忍*1、俺はサイレントキリング*2……
議題は虚の出現箇所の目安とか、それによる巡回箇所の変更とか。へ~十三番隊の管轄に虚の出現が増えてるんだ。後で隊士を配置し直さないと……まあ、そんな感じで脳内に話を書き留めておく。
「──十三番隊に、志波海燕の代わりとして可城丸秀朝が副隊長代理として据えられた。可城丸、挨拶を頼む」
そうして粛々と進められて行く会議の最中、突如として総隊長直々に話を振られた。
おい、こんなの聞いてないぞ! 浮竹隊長これどういうこと……サムズアップしてる!?
いまだ状況が掴めず混乱している俺の背を、朗らかな笑みを浮かべた浮竹隊長がぐいぐいと押し出す。そうして、つんのめりながら隊長格の前へ出た俺に、無数の視線が突き刺さる。……イヤーッ! 怖い! 帰りたい!
──しかし、不本意とはいえ副隊長代理に任命された以上、ここで引くわけにはいかない。嫌々、本当に嫌々ながら覚悟を決めた俺は、震える足腰を奮い立たせ、やけくそ気味に自己紹介をした。
「
声が裏返ることのないよう、全力で気を遣った俺のキラッキラな自己紹介に、各隊長達は、拍手をしたり、元気よく「よろしくね~」と言ったり、鼻で笑ったり、無反応だったり、興味を示さなかったり……と、様々な反応を返してくる。
う~んこの反応の差。組織としてそれで良いと思ってんのか? せめて拍手くらいは全員しろよ、新人いびりだろこれ。
まあそんなこんなで俺が恥をかきつつ、みんな解散! ってことになったんだんだけど……突然あの市丸ギンに呼び止められ、「友達になろ♪」(意訳)と言われた。
……これヨン様の探りだろ!?
なんで、なんで!? 俺なんかした!? 助けて、助けて海燕!(居ない) 助けて相即不離!!(置いてきた) 助けて隊長!!
「隊長さん、ちょっとだけお宅の三席さんを借りてもええですか?」
「良いぞ!」
拍手した人→一、四、五、六、七、九
よろしくと言った人→八、十
鼻をならした人→二
無反応の人→三
興味ない人→十一、十二
斬魄刀異聞篇を書くにあたり、アンケートというより質問があります。本エピソードは破面篇の途中で挟まれたアニメオリジナルですが、私の執筆技量ではそのような高度な構成は難しいと感じています。そこで、尸魂界篇の後、破面篇の後、あるいは物語完結後の番外編として書く案を考えているのですが、読者の皆様としてはどのタイミングが最適だと思われますか? ぜひご意見をお聞かせいただけると幸いです。
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尸魂界篇後
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破面篇後
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本編終了後
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斬魄刀異聞篇を書かない
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他に何かご意見があれば活動報告の方へ