【完結】ヤンデレ気味のゲキカゼに愛されるやつ   作:LEIKUN0227

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第47話 カゼヒキ

 

 

 

─────

 

また次の日、ヒポクリトさんがやって来た。

 

カゼヒキ「こんにちはヒポクリトさん…ゴホッ」

 

ヒポクリト「おう、来たぞカゼヒキ、そしてゲキヤクちゃん」

 

ゲキヤク「ヒポクリトー!」

 

ヒポクリト「うぉっと、軽いなゲキヤクちゃん!」

 

ゲキヤクお姉ちゃんがヒポクリトさんに飛び付いた、

そんなゲキヤクお姉ちゃんを軽々と受け止めて

降ろしたヒポクリトさんの早業に僕は目を奪われる。

 

ゲキヤク「今日は何しに来たの!?」

 

ヒポクリト「今日は飯持ってきたから一緒に食べようと思ってな、一緒に食べようぜ。」

 

ゲキヤク「ご飯!?」

 

ご飯という単語に反応してゲキヤクお姉ちゃんがぴょんぴょんと跳ねている。

 

カゼヒキ「ありがとう…ございます…!」

 

ヒポクリトさんはご飯を持ってきてくれたみたいで、

さっきまで持ってなかった大きめのビニール袋が宙に浮いていた。

 

ヒポクリト「ほいほいほいっと」

 

ビニール袋の中から3つの菓子パンの袋が飛び出して僕とゲキヤクお姉ちゃん、そしてヒポクリトさんの目の前で止まったのを見て、僕達はその浮いている菓子パンを手に取る。

 

ヒポクリト「食べようぜ。」

 

ゲキヤク「うん!」

 

カゼヒキ「うん…!」

 

誰かと一緒に食べるパンは美味しくて、

僕は笑顔になった。

 

─────

 

ヒポクリト「〜〜♪」

 

カゼヒキ「〜…〜♪──〜♪」

 

掠れた声でヒポクリトさんの歌を一緒に歌う、

途切れ途切れで音程も合っていないけれど、

ヒポクリトさんは怒ったりせずに、

僕にヒポクリトさんの歌を教えてくれた。

 

カゼヒキ「〜─♪…ひゃっ!?」

 

ヒポクリト「少し休め、氷だ。」

 

首元に何か冷えた物を当てられて高い声が喉から飛び出る、

見れば、宙に浮かされている棒状の氷が首に当たったみたい、

ヒポクリトさんが当ててくれたみたい。

 

カゼヒキ「これも能力なんですか…?」

 

ヒポクリト「おうよ、"氷を生み出す"能力だ、この位のサイズなら無限に出せるぜ」

 

カゼヒキ「今思ったんですけど…」

 

ヒポクリト「なんだ?」

 

カゼヒキ「一体幾つ能力あるんですか…?」

 

ヒポクリト「幾つ…幾つかぁ…今やった"氷を生み出す能力"とか"物体の浮遊能力"に"物の収納能力"、"服を綺麗にする能力"、"再付与能力"、"代わりに請け負う、請け負わせる能力"とか…まぁ色々あってな、自分ですら何個持ってるのかわっかんねぇ。」

 

ヒポリクト「まぁせいぜい20個とかそこらへんだな。」

 

─────

 

また次の日にもヒポクリトさんがやって来た。

 

ヒポクリト「おおーい!カゼヒキ!」

 

カゼヒキ「ゴホッ...ヴ...ケ"ホ"ッ...あぁ…ヒポクリトさん、こんにちは。」

 

ヒポクリトさんに応対しようと立ち上がったけど、

今日は体調が何時もより悪くて、

フラフラしながらの応対になっちゃった。

 

ヒポクリト「…仕方ねぇか

 

カゼヒキ「?」

 

ヒポクリトさんが小さく呟いたけど聞き取れなかった。

 

ヒポクリト「…なぁカゼヒキ、"激戦区"って知ってるか?」

 

カゼヒキ「?知らない…です」

 

ヒポクリト「激戦区っつうのはな、ここから数百キロ以上離れた町でな、その激戦区では昼夜問わずに、結構な確率で自分の命を狙う異形とかが蔓延る危険な町だ、俺でも余裕で死ねるレベルさ。」

 

カゼヒキ「そう、なんだ」

 

ヒポクリト「そんな危険な街なんだが、何故だが迷い込んだり、入り込んだりする人達が後を絶えねぇーみてぇなんだよ。」

 

ヒポクリト「明日位にソイツらいっちょ救ってみよっかなって考えてるんだ、だから明日と明後日の間、もしかしたら…会えねぇかもしれねぇわ」

 

カゼヒキ「そう…なんだ…寂しくなるね」

 

ヒポクリト「だからその間の箸休めと、俺から少し早い誕生日プレゼントをくれてやる。」

 

ヒポクリトさんが僕の頭を優しく撫でてくる、

皮膚はボロボロだけど、しっかりしてて僕よりも冷えた手。

 

カゼヒキ「…ふぁ…?」

 

ふと、頭に何かが入ってくる不思議な感覚、

不思議に思っていた僕にヒポクリトさんが説明してくれた。

 

ヒポクリト「俺の能力をお前に託すぜ、"物を出し入れする魔法"をな.」

 

カゼヒキ「物を出し入れ…この前見せてくれたあの能力?」

 

ヒポクリト「あぁそうさ、物なら何でも入っちゃうぜ」

 

ヒポクリトさんから、僕は物を出し入れする"異空間収納能力"を貰った。

 

ヒポクリト「それと、カゼヒキ何か気分良いと感じないか?」

 

カゼヒキ「え?…そういえば…さっきまでしんどかったけど…今は体が軽いや…」

 

ヒポクリトさんに言われて僕は気がつく、

さっきまで動くのがしんどくて、咳が出てたのに、

今じゃすっかり引いていて、体も軽かった。

 

ヒポクリト「俺ちゃん、カゼヒキから風邪を飛んでけーってしたんだよ。」

 

カゼヒキ「それも能力なの?」

 

ヒポクリト「ゴホッ!ゲホッ!おっとすまんすまん、ちょいとむせ…ゲホッ…むせたな、話を戻そう、これも能力さ。」

 

この時はそういう能力なんだと、

僕は思ってた、

けど本当は違ってたんだ。

 

ヒポクリト「物を出し入れする能力、有効に活用してくれよな、カゼヒキ」

 

カゼヒキ「うん!ありがとうございます…!ヒポクリトさん!」

 

ヒポクリト「あぁゲホッ。おっと、そろそろ激戦区に行ってくるか、また明明後日位にまた会おうぜ、カゼヒキ。」

 

カゼヒキ「うん!」

 

本当はそんな都合が良い能力なんて使ってなかった、

ヒポクリトさんは僕の風邪を"代わりに請け負ってくれた"んだ、

僕は孤児院に入ってからようやく後悔をした。

 

ヒポクリトさんは本当に激戦区に行ったんだ、

死について僕は理解してなかった、

激戦区を知らなかった、

危険な場所ってはっきり理解出来なかった、

止めればよかった、

僕はヒポクリトさんが死なずに明明後日に来てくれて、

またお話してくれるって思ってた。

 

けど、明明後日になっても、1週間経っても、

ヒポクリトさんは来なかった、来てくれなかった。

 

1週間と3日後に孤児院の施設長と名乗った人とヒポクリトさんと同じ服を着た別の人が僕達の住処に訪れてきた。

僕とゲキヤクお姉ちゃんは、

その人達に連れられて孤児院に入れられた、

ヒポクリトさんと同じ服を着た男の人が涙を流しながら、

よく分かってなかった僕とゲキヤクに教えてくれた事。

 

「ヒポクリトは"遺言"でお前達を守ってくれと言ったんだ…だから、君達を絶対に守る…今は"亡き"親友ヒポクリトに誓ってッ!」

 

 

 

 

登場したキャラクターについての解説は…

  • してくれ、してください。
  • 知らないので詳しく
  • 保留
  • 有名キャラはいい
  • マイナーキャラの説明は欲しい
  • ぶっちゃけ要らない
  • 要らない
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