夏油、灰原と再会のハグをして、直哉はおかゆにありつく。
「米の炊き方は復旧したんやで? 肝心の米が復旧しとらんけど。品種改良でよりペースト(魚の餌)に相応しい物に改善しとったから、今更炊くのにいい米となるとなぁ。畜産もほぼほぼ全滅やし……んー美味しい♡」
「ふぅん?」
「羂索が過去の術師を呪具に変えとってな。大量に受肉させたんやけど……大多数が500年以上前の術師やったから、食事に発狂してるんや」
「なるほど」
「で、羂索、呪術界は大体支配して、今、残党がりしてる所なんやけど」
「ザントウガリ」
「悟くん邪魔やから追放ついでに取引材料にって」
「直哉はそれでいいの?」
直哉はするりと着物を脱ぐ。すると、肌に刻印がされていた。
「あー。逆らうと死ぬやつだね、それ。負けてんじゃん」
「せやからそう言うとるやろ。最後の晩餐、自分もまともな料理ってやつ食べてみたい」
「おかゆよりもっといいもんあんだろ……。オラもっと食え」
流石に哀れに思ったのか、おかわりをよそってやる。
「レトルトと、農作物の種、後、悟くんの脅迫材料として傑くんの手紙を取ってこいって」
「悟を脅す材料なんて用意できるはずないじゃないか」
「せやから最後の晩餐や」
「う……」
「まあ、大丈夫って伝えるくらいならいいんじゃない? 要求飲めないってほどじゃないよね。それにこっちに追放されたら一緒にいられるじゃん」
「っていうかそっちの悟はどうしてるんだよ」
「こっちの傑くんの助けを得て逃亡しとる。絆の術式使えんようになると食べ物の輸入できなくなるし、絆の術式は自分らの世界の希望や。せやから羂索は殺されへん」
「あー。わかった。じゃあ、レトルトと農作物の種、それに幾らかの物資を……僕、硝子、七海、伊地知で買い取るよ。本人が嫌がったらダメね。後、直哉にやったような呪印や縛りもなし! 傑。手紙書いてあげて」
「いいんですか、五条さん」
「残党狩りのフェーズじゃあね。仕方ないかなって。こっちも助かるし」
「助かるわ」
そういうことで、食糧と引き換えに順次術師が出荷されて来る事となったのだった。
直哉は、交渉を終えて帰っていった。
さて、夏油だが、百鬼夜行を起こした人間の平行世界人と言うのもあって複雑に見られていたが、その実力と食事の様子のギャップから受け入れられていった。
食事の度に食中毒への恐れからプルプルして、その後、美味しさの為にプルプルして、しかも食事量が子犬並みでハグを求めてくるかわいい生物とか愛すしかない。
1ヶ月もすれば、胃も心も慣れて普通の物を食べられるようになり、笑顔で食事を頬張るようになるのだった。これには五条と七海もニッコリである。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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