転生ミレニアム生徒がエデン条約編を生き残れない話   作:実力と発想が見合わない人

8 / 15
さぁ、進め・・・命ある限り。


ゴリアテ

◇トリニティ市街地

 

 

『久しぶりだな。』

 

 

トビシの前に落ちてきた一つのコンテナ。

縦長のカプセルのようにも見えるそれは、これから使うトビシの最高傑作の兵器だ。

 

 

『よっこいしょ。』

 

 

コンテナに着いたレバーを引くと、外装が弾けて中の装甲スーツが姿を現す。

 

XS‐1 goliath  通称、ゴリアテ

装着型のパワードスーツ。全身を覆いつくす装甲と右腕に装備された大口径のチェーンガンや高火力のロケット砲、そして左肩のマルチロック式のS.W.A.R.Mミサイル。小回りは効かないが、圧倒的な防御力と火力で敵を蹴散らす人型戦車の様な事が出来る兵器だ。

さらにパワードスーツであるため、左腕を失った状態でもスーツ自体のアームにより両手を使う事が出来る。今のトビシにちょうどいい装備でもある。

 

トビシは開いた背面からゴリアテを装着する。設定した機械音声より今の状態や残弾、周辺の敵まで知る事が出来る。

 

 

『さてと、先生たちのお所に行かないとな。』

 

 

 

3メートルを超える首なしの鋼鉄の巨人が、今動き出した。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

◇トリニティ・古聖堂周辺

 

 

 

”ハスミ、ツルギのカバーを!ツルギはあまり前に出過ぎないように!”

 

 

トリニティの古聖堂。そこでは先生の指揮する正義実現委員会の面々と、幽霊の様な存在・・・ユスティナ聖徒会のミメシスが熾烈な攻防戦を繰り広げていた。

突如起こった二つの爆発はどちらも遠く離れた場所で起こった為、正義実現委員会の戦力は大した被害も無く戦闘を行う事が出来た。

 

 

「先生!後方から接近するロボットが!気を付けてください!。」

 

”ッ!こんな時に・・・アロナ、識別信号はどう!?”

 

「反応・・・ミレニアムサイエンススクール・エンジニア部です!」

 

”ミレニアム?・・・ウタハ達?どうしてだろう。”

 

 

突然、シッテムの箱(アロナ)から発せられた接近警告。その正体はミレニアム製のロボットのようだ。援軍の可能性が高く、高い技術を使ったものなら、今はどのようなものでも大助かりだ。

・・・しかし、どう考えてもおかしい。この襲撃が起きてから時間はそう立っていない。ミレニアムに情報が行き、なおかつ援軍を出すにしては早すぎるのだ。そもそもの話、ミレニアムにとってトリニティとゲヘナの条約なんて、わざわざ首を突っ込むほどの事ではないはずだ。

 

 

”鬼が出るか、蛇が出るか・・・”

 

「もうすぐ見えるはずです!先生、気を付けてください‼」

 

 

先生のいる場所からはるか後方で立ち上る黒煙。その向こうから姿を現したのは全身を装甲で覆われた着ぐるみの様なロボットだった。

 

 

”・・・おーい!聞こえる!?もし、これを操縦している人が居たら、誰なのか答えてほしい。”

 

 

ロボットに向けて話しかける先生。友好的なミレニアムとは言っても、この状況でいきなり現れた不自然なものを、確認もせずに放置することはできなかった。

すると、ロボットの前方の部分・・・ちょうど人の頭の高さの装甲が一部開いた。

 

 

『よう!先生。ミレニアム・セミナーの徹戒トビシだ。火力支援はいかがかな?』

 

”トビシ!?”

 

 

そこから顔を出したのは、ミレニアムのセミナー所属のトビシだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

煙を超えた先で見つけた先生は、俺の顔を見た瞬間、嬉しそうな表情と共にどこか納得したような様子だった。

 

 

”そっか、そういえばトビシはミレニアムから代表で来てたんだっけ?”

 

『ああ、その通りだ。まさかこんなことに巻き込まれるとは思わなかったがな。』

 

”そのパワードスーツみたいなのは?用意してたの?”

 

『いや、これは常にどこでも呼び出せる私の便利な装備品だ。まさか今使うとは思ってなかったがな。』

 

 

先生と合流することができた俺。しかし、状況はとてもいい物では無かった。

 

 

”あの幽霊みたいなの、アリウスって所のみたい。”

 

『戦況は持ってはいるが・・・ジリ貧か。』

 

 

やはり、巡航ミサイルの一撃が無い為か、戦力はそろっており、戦況は比較的安定している。

だが、無限に涌き続けるミメシス相手ではいずれ弾薬が尽きるだろう。

今とれる最善策、それは―――――

 

 

『とりあえずは先生、あんたの安全が先だ。』

 

”・・・え?”

 

『体が脆く、なおかつ重要人物であるあんたは何よりも優先して守るべきだと思う。』

 

”でも、他の子たちを置いては・・・”

 

『あいつらはそう簡単にはやられんよ。それにあんたが要れば、ゲヘナとトリニティが協力することもできるはずだ。俺はそう信じている。』

 

”・・・わかったよ。じゃあ、まずは退路を確保しないとね。”

 

 

先生がシッテムの箱を操作し始めた時、正義実現委員会の戦線に穴が開いた。

隙間を縫うようにアリウス生徒とミメシスが踊り出る。目標は先生の様だ。

 

 

『チッ!・・・俺が抑える。先生は指揮と退路のあぶり出しを!』

 

”任せて!”

 

 

トビシは右腕のチェーンガンを展開、すぐさま射撃を開始する。

 

 

ドンドンドンドンドンドン!

 

 

一定のリズムを刻み放たれる弾丸は恐ろしいほどの精度で敵を貫き無力化する。

敵の密集した場所にはロケット弾を、遠くの敵にはミサイルを撃ち込む。

先生に向かう弾丸は、自身を盾として扱いその装甲で防ぐ。

 

まさに人間戦車。やがて持ち直した正義実現委員会によってこちらに来るミメシスの数は減っていった。これならしばらくは持ちそうだ。

 

 

『よし、こっちは大丈夫そうだぞ、先生。』

 

”うん、私も今退路を決めたから。他のみんなにも伝えるね。”

 

『ああ、わかった。だが、あんたが最優先だ。』

 

”わかったよ・・・じゃあ、行こう。”

 

 

走り始める先生。その後ろを俺は重量感のある足音を鳴らしながら着いて行く。

殿は正義実現委員会のツルギやハスミがやってくれるため、俺は前の敵にだけ注意すればいい。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

しばらく走り続けていると、大きな広場に着いた。周辺は瓦礫が多く、そこまで人もいない・・・いや、逆にいなさすぎだ。

正実の奴らは途中で敵を引き付けたりしてくれたが、おかげで先生の護衛は俺一人となってしまった。今、敵に来られると、守り切れる自信はない。

 

 

『先生・・・待ち伏せの危険がある。』

 

 

先生を下げさせて前に出る。

 

 

『さぁ、出てこい!いるのは分かっているぞ‼』

 

 

センサーに反応のある場所にロケットを撃ち込む。

すると、その近くから一人・・・・いや、4人の人影が出てくる。

 

 

「・・・お前が徹戒トビシだな?」

 

 

帽子をかぶったマスクのアリウス生徒・・・錠前サオリで間違いないだろう。

そうなると彼女たちこそが――――

 

 

『アリウススクワッド・・・・』

 

 

非常にマズイ。今、4人いっぺんに来られると先生を守り切れない。

しかし、先生をほったらかしにして戦うことも、一人で逃がすこともできない。

万事休す、そう考えた時だった。

 

 

「久しぶりね、トビシ。」

 

 

スクワッドに向けて放たれる紫の弾幕。

そして私の前に降り立つ小柄な悪魔―――

 

 

『待ってたぜぇ・・・ヒナ。』

 

「えぇ、待たせたわね。」

 

現状を打開できるポテンシャルを持った援軍・・・風紀委員長、空崎ヒナだ。

 




今回はここまでです。


最後だいぶ投げやりだけど、眠気と戦いながら書いたから許してちょ☆

それではまた次回・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。