誰がマジカルゴリラじゃい!   作:社畜だったきなこ餅

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ちなみに凄くどうでも良い話ですが

シューティングスター:某なのは系
ガールズプリンセス:MS少女的なヒロイン系チーム
フラワーカレン:おジャ魔女ドレ●とかプリキュ●系

大体こんなイメージです。


15話 魔法少女達のお茶会

 

 

今日も今日とて平和な某県桜塚市、その中の高級住宅地の中にあるお屋敷の一室。

 

煌びやかでないにしろ上品な調度品に囲まれた部屋の中には、何人もの少女達がお茶会に興じていた。

 

 

「皆様にはお手数おかけして、本当に申し訳ありませんわ~」

 

「だから気にしないでいいって言っているのに、麗はほんと真面目ねえ」

 

 

麗が心から申し訳なさそうに謝罪する様子に、長い髪の毛をサイドテールにしてまとめている一見小学校高学年女子にしか見えない寸法の少女が、苦笑いしながら紅茶を啜る。

 

 

「しゅ、シューティングスターさんの言う通りですマジカルウララさん!むしろこういう時こそ恩返しさせてください!」

 

「花蓮さんの言う通りです、むしろ私や妹達はやっと恩返しできると思っているぐらいなんですからね?」

 

 

シューティングスターと呼ばれた少女の言葉に追随するように、彼女と同じぐらいの背丈とあどけない顔立ちをしている少女は元気いっぱいに麗を慰めると、その隣に座っている麗のようななんちゃってお嬢様とは比肩できない程高貴な雰囲気を漂わせている女性がたおやかに微笑む。

 

 

「こら花蓮ちゃん、変身してないときに魔法少女名呼ぶのはマナー違反でしょ?」

 

「あう、ごめんなさいシュー……昴さん」

 

 

魔法少女としてのマナーを後輩に教えつつ、見た目からは想像できない程のベテラン感を醸し出しながら花蓮と呼ばれた少女に、魔法少女シューティングスター……星空 昴(ほしぞら すばる)は軽い口調で窘める。

 

 

「私は偽名を名乗る形になるから、そのマナーは落ち着かないが……無用な混乱を引き起こすのもよろしくはない」

 

「ゼフィーさんは魔法の国からお越しになられましたものね」

 

 

優雅な仕草でカップをソーサーへ戻し口を開いたのは、ガールズプリンセスと呼ばれる魔法少女達のリーダーことゼフィランサス、偽装変身している時の名前をゼフィーと言う少女が苦笑いしながら述べると、麗はお皿に奇麗に並べられたクッキーを手に取りもそもそ齧りながらぼんやりと呟く。

 

そう、この場にいる少女達は皆魔法少女であり……現在負傷の影響で戦いをお休みしている、マジカルウララの救援としてやってきているのだ。

 

小学生高学年の時に魔法少女となり、大学生になった今も第一線で戦い続けている魔法少女シューティングスター。

お花の国からやってきた妖精マスコットの頼みを引き受け、お花と優しさのパワーで人々を守っているプリティフラワーのまとめ役、フラワーカレン。

魔法の国から人間世界を悪の手から守る為、姉妹と共にやってきたガールズプリンセスのリーダーことゼフィランサス。

そしてパワーと暴力と破壊力のゴリラフォースで悪を全て薙ぎ倒す魔法少女、マジカルゴリラ……じゃなくてマジカルウララ。

 

魔法少女マニアが見たら感動のあまりカメラで写真を撮り続けるマシーンになりそうな光景が、そこには広がっていた。

 

彼女達は多かれ少なかれマジカルウララである麗と交流があり、今回の麗の負傷による戦線離脱を聞いて応援に駆けつけてくれたのである。

 

しかしここ最近は怪人の動きもおとなしいため、折角だしという事でこうやってお茶会を開く事になった。

 

 

「そう言えば花蓮ちゃん、学校の宿題とかは大丈夫?」

 

「はい!でもこれから夏休みに入るんですけど、宿題が憂鬱で……」

 

「大丈夫よ、最後の三日間ぐらいでまとめて片付ければセーフだから」

 

「あのー昴さん、真っ当な小学生女子にダメな大人の見本を見せるのはやめてくださいまし」

 

 

しかし彼女達も普段は花も恥じらう青春を送る乙女達。

集まって作戦会議とかそういう事は二の次で、和気藹々とおしゃべりに興じる。

 

その中で見た目は幼いが実年齢は最年長な昴がダメ人間な事を言い放つが、割と学業は真面目な麗が眉間を手で押さえつつツッコミを入れる。

 

 

「昴さんも大学生なんですし、単位とか大変なんじゃないですの?」

 

「そうでもないわ、大事な科目単位さえしっかりとれば後は何とでもなるしね。問題は合コンよ……!」

 

「合コン、大人の雰囲気がします!」

 

「花蓮、その大人の気配はダメな方向の気配だと私は思う」

 

 

ダメな大人の見本のようなアドバイスから、話題は昴が通う大学生活へと移っていく。

何せこの場にいるのは女子高生、ないし女子小学生だ……大学生が送るキャンパスライフと言う単語に興味津々なのも無理はない。

 

 

「合コンに私が行くたびに皆凄く複雑そうな顔するの失礼だと思わない?この前なんて生中頼もうとしたら店員に年齢確認されたし、免許証出しても三度見されたのよ?」

 

「いや、店員さんの動きは真っ当だとわたくしは思いますわ」

 

「なんでよ!?」

 

 

重ね重ねの説明になるが、魔法少女シューティングスターこと昴は現役女子小学生の隣に並ぶと同級生と言われても違和感のない顔立ちと寸法をしている。

 

そんな未成年にしか思えない女性が生中を頼んだ場合、仮に身分証明証を提出したとしても酒が提供されるかどうかは怪しいと言わざるを得ない。

 

 

「花蓮ちゃんも酷いと思うよね?!」

 

「え、ええーっと……」

 

「そこ、幼気な女子小学生を巻き込むのはおやめなさい」

 

 

どう見ても未成年だろお前は、と言わんばかりの麗の発言に対して納得いかないとばかりに話題についていけずオロオロしていた花蓮に対し意見を求める昴。

 

一方意見を求められた花蓮は途方に暮れると、ちらちらと麗に対し助けを求める視線を送り……助けを求められた麗は頼りになる先輩魔法少女のダメな姿に溜息を吐きながら、醜態を窘めるのであった。

 

しかしそこに、ずっと沈黙を保っていたゼフィーがそう言えば思い出したと言わんばかりに、昴へ対して質問をぶつける。

 

 

「そう言えばスバル、この前出来たという彼氏とは上手くいっているのか?」

 

「ぐふぅっ」

 

「昴さん!?」

 

「ぜ、ゼフィーさん!言って良い事と悪い事がありますわ!」

 

「わ、私が悪いのか……?」

 

 

お茶会の最中、ふと疑問が浮かんだゼフィーがそんなことを昴へ問い掛ければ昴は吐血したと錯覚するような呻き声を上げ、テーブルに突っ伏す。

 

突然の事態についていけない花蓮は慌てふためきながら昴へ駆け寄り、麗は人の心無いのかと言わんばかりにゼフィーを責めると、ゼフィーは釈然としない表情を浮かべていた。

 

何せ自分が大怪獣との戦いで重傷を負い入院している間頻繁にお見舞いに来ていたのだが、そのたびに彼氏の惚気を聞かされていたのだ。

だというのに最近その話題が一切出てこないので、あれからどうなったのか気になっただけなのである。

 

決して破局したのだろうなと思いつつ、惚気話をひたすら聞かされた意趣返しをしたわけではないのだ。

 

 

「う、うぅぅ……花蓮ちゃん、気障なセリフを吐くイケメンには気を付けるの……!」

 

「わ、わかりました!よくわかってないけど!」

 

「素直ですわねぇ」

 

 

最近昴以上に拗らせた喪女こと、頼りになるマスコットのコンコンの醜態を見た麗はこの手の話題は世間にあふれているのだなぁ、などと思いながら紅茶を啜る。

 

ちなみにコンコンは現在結婚式の招待状を送ってきた親友の結婚式に出かけ、ロンロンも久しぶりの休暇という事で豊臣埋蔵金発掘をする為にお出かけしている。

 

 

「しかし不思議だと思わないか?私達が応援に来たばかりの頃は頻繁に怪人が出てきていたが、最近はその気配が全くない」

 

「そうですわねぇ、コンコン達もたまに出現を察知するのですけどその直後に反応が消えるって不思議がっていましたわ」

 

「怪人さん達も夏休みの準備しているのでしょうか……」

 

 

ショコラクッキーを口に放り込み、紅茶で喉を潤したゼフィーが最近訪れている平和について不思議そうに語る。

その話題に対し、自身も不思議に思っていた麗は同意を示し花蓮もまた見当がつかないと言った言葉を述べる。

 

 

「試しに反応があったところにゼフィーと一緒に何回か足を運んだけど、戦いの痕跡はあれども目撃者も何もないのよねー」

 

「あ、復活しましたわ」

 

 

テーブルに突っ伏していた昴が、のろのろとお皿へ手を伸ばしてクッキーを手に取り口に咥えながら現場検証した時の情報を語る。

 

 

「行儀が良くないぞ、昴」

 

「いいじゃん、女の子だけなんだし」

 

「そう言うモノじゃないだろうに、まったく」

 

 

はしたない昴の仕草にゼフィーが苦言を述べていると、部屋の扉がノックされ麗が入室を許可するとカートにティーポットや追加のお菓子を乗せた執事が入室してくる。

 

 

「お嬢様方、お茶とお菓子のお代わりをお持ちしました」

 

「うーん、相変わらず渋いわね爺やさん」

 

「ほっほっほ、ありがとうございます」

 

 

最近は年上のナイスミドルどころか初老男性でもいいやと思い始めている昴が爺やに粉をかけるのを横目に、ゼフィーは何やら難しい顔をして考え込んでいる。

 

その様子に麗が不思議がっている間に執事は手早く仕事を終えると、一礼をして退室していったのだがその扉からゼフィーはしばらく目を離さなかった。

 

 

「執事さんがどうかしたのですか?ゼフィーさん」

 

「ん?ああ、すまない……」

 

「もしかしてゼフィーも執事さんの魅力に気付いた感じ?」

 

「いやそうじゃないが……」

 

「またまたー、堅物なゼフィーが男の人気にするのレアじゃん!」

 

「話を聞いてくれないか……?」

 

 

ゼフィーの様子に揶揄う様子で昴は話しかけ、何か言おうとしたが言葉を止めたゼフィーから意地でも聞き出そうとする。

 

そんな先輩二人の様子に花蓮はオロオロしつつ、お茶会のホストである麗に二人を止めた方が良いんじゃないかと意見を仰ごうとするが、何やら執事が退室して言った扉を眺めて考え込んでいる麗に不思議そうな表情を浮かべた。

 

 

「麗さん、どうしたんですか?」

 

「いえ、ちょっと爺やが体調悪そうにしてるように見えたのですわ。今日は早めにお仕事切り上げてもらうべきかしら」

 

「凄いです麗さん、執事さんの事良く見ているんですね!」

 

「当然ですわ!だってわたくしの爺やですもの!」

 

 

花蓮の言葉にえっへんと豊かな胸を張りながら満面の笑みを麗は浮かべ、優雅っぽい仕草で紅茶を啜る。

 

 

「まぁでもまずは……」

 

 

花蓮が視線を向けている、不毛な口げんかを始めたゼフィーと昴に麗も視線を向ける。

 

 

「まずはお二人の不毛な争いを止めるべきですわね」

 

 

麗は小さく呟きつつ、爺やに休むよう伝える前にまずは昴とゼフィーを止める事から始めるのであった。

 

 

 

 

 

「いやぁ、危ないところでしたなぁ」

 

 

厨房にカートを戻した執事が、危機一髪とばかりに呟く。

彼の手の中には、傷だらけのおもちゃのようなバックルが握られていた。

 

 

「もはや長時間まともに戦えぬこの体、されどもお嬢様が復帰するまでの間。ひと時の安らぎを得るまでのつなぎくらいにはなって見せましょうとも」

 

 

誰に聞かせるでもない、己に言い聞かせるかのように執事は決意の籠った視線と共にバックルを撫でると懐へ仕舞いこみ、激痛に苛まれている体を気取られないようにしながら歩き始めるのであった。

 

 

 

 





【マスコット達による解説劇場~魔法少女の恋愛について~】
「コンコンと」
「ロンロンの」
「「マスコット解説劇場―」」
 
「今回で13回目を迎えた解説劇場なのであるが、マジでこの解説やるのであるか?」
「儂も不本意じゃ、何が悲しゅうて婚活失敗仲間の結婚式出た直後にこんな解説せにゃならんのじゃ」
「我輩に言われても困るのである」

「そんでまぁ解説の本題に入るわけであるが、コンさん今までの経験的に魔法少女の恋愛ってどんなもんだったのであるか?」
「そうじゃのう、魔法少女をやっとる間に恋愛関係を構築した魔法少女もいないわけではないが、その数は決して多くもないのう」
「魔法少女は割と忙しいであるからなー、日常と魔法少女業を両立した上で恋人を作る余裕なんてほとんどないという事であるか?」
「おおむねその通りじゃのう」

「ちなみに魔法少女が恋人を作ってお付き合いしたとして、それを我輩らマスコットが禁止するような法律は特にないのである。恋愛関係については個々の自由判断ってやつであるなー」
「このご時世、その辺りを外野がとやかく言うと色々うるさいからのう」
「世知辛いのである」

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