アルバイトスタッフの電脳日常   作:ヴィルヘルム星の大魔王

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【登場するホロメン】
・儒烏風亭らでん
・大神ミオ
・白上フブキ
・白銀ノエル
・宝鐘マリン
・ラプラス・ダークネス
・鷹嶺ルイ

※誤字修正いたしました。ご指摘ありがとうございます。




ホロライブの章
和服でどうでしょう?


 

電脳界。仮想空間とされていた電脳空間が現実世界となった異界。

 そして、主な舞台は、電脳界にある電脳日本の首都東京区内にあるホロシティ。

 ここでは、COVER所属のホロライブ所属のホロメンを中心に奇想天外な騒動を巻き起こしている。

 これは、カバーに所属する一人のアルバイトスタッフを中心とした愉快な日常の一幕である。

 

 

 

 

 

 

 

 ホロライブの事務所の隅っこで俺は、椅子に座って頭を悩ませていた。

 

 (ふ〜む、どうするべきか)

 

 俺は、パソコンと睨めっこしては、目を瞑り、またパソコンと睨めっこしては、目を瞑る作業を繰り返している。俺がこのような状態にあるのには、深い理由がある。

 

 む?自己紹介が遅れたな。俺の名前は、六道理央。

 気軽に〈六道さん〉とでも呼んでくれ。一応、この小説の主人公である。年齢は、二十代前半だ。

 

 肩書は、ホロライブの古参アルバイトスタッフだが、俺自身もVtuberとして配信活動とVtuber事務所の社長、他の事務所でアルバイトスタッフを兼務している。

 まぁ、今はそんなことどうでもいいか。

 俺は何に対して悩んでいるのか?知りたいって?

 

 今日、10月29日は和服の日。

 昔、とある和服販売会社が和服の素晴らしさを多くの人々に認知してもらう為に、日本記念日協会へ記念日登録した日であり、1(いい)0(わ)2(ふ)9(く)と読むらしい。

 

 和服の日だから何か特別な企画をしたいな〜と考えているのだ。俺は記念日があるとワクワクするタイプの人間なのでね。

 

 「何か良いアイデアはないかな」

 

 「あ、六道さん。何か考え中ですか?」

 

 俺がアレコレ考えていると、デスクワークの後ろから声を掛けられた。振り向くと、白の開襟ブラウスと黄緑色のニットカーディガンが特徴的な女性がいた。

 

 「のどかさん、お疲れ様です。」

 

 

 彼女は、春先のどか。ホロライブの正社員でホロライブスタッフの頼りになる人だ。のどかさんは、真面目な性格であり、少しおっちょこちょいなところがある。小動物みたいで可愛い。

 

 (のどかさんに相談してみるか)

 

 一人で考えるよりも、複数人で考えればさらなるアイデアが思い浮かぶもの。俺はのどかさんに相談した。相談内容を話すと、のどかさんの頭上に電球が光ったのが見えた。

 

 「和服をホロメンの皆さんに着てもらって、ミニゲームをするのはどうですか?」

 

 のどかさんのその言葉に俺の脳内に電流が走った。

 

 「なになに?二人とも何の話をしてるんですか?」

 

 「待ってよフブキ」

 

 俺とのどかさんが話していると、声が聞こえた。

 そこにいるのは、ホロメンのひとりであるゲーマーの白ネコの獣人の白上フブキとオカン気質な狼の獣人大神ミオである。

 

 「ネコじゃなくて、狐じゃい!」

 

 俺の心の声である地の文にツッコミを入れる白上フブキ。此奴、出来る!?

 

 「もう…コンコンきーつね!六道さん、のどかちゃん」 

 

 「ウチだよ。大神ミオだよ〜」

  

 フブキとミオに企画内容を話す。

 

 「やりたいやりたーい」

 

 「久々に和服もありかも」

 

 フブキとミオの賛同を得た俺は社長室へと廊下を歩く。そして、社長室の前まで着き、扉を3回ノックする。

 

 「はい」

 

 「yagooさん。六道です」

 

 「どうぞ、お入りください」

 

 「失礼します」

 

 社長の許可をもらい、ドアノブを回して社長室に入る。そこには、ホロライブを率いるカバーの創設者yagooがいた。

 

 「どうしました?私に何用ですか?」

 

 「はい、実は斯々然々…」

 

 「まるまるうまうま。なるほど、面白そうですね。その企画、許可しますよ」

 

 企画が通ったことに、内心嬉しくなり頭を下げる。

 

 「ありがとうございます。yagooさん」

 

 「いいですよ。頑張ってくださいね」

 

 「その…企画について、更にご相談があるのですが」

 

 「何でしょう?」

 

 俺が相談内容について話すとyagooは目を見開いた。

 

 そして、現在。ホロシティから離れた片田舎にあるロケ地近くで配信準備が行われていた。数分後、準備が整った為、配信が開始される。

 

 「皆さん、こんばんは。ホロライブスタッフの春先のどかです!今日、10月29日は和服の日ということで、和服姿でお送りいたします!」

 

 

 コメント:『のどかちゃんこんばんは〜』

 

 コメント:『のどかちゃんかわいい』

 

 コメント:『へえ〜、今日は和服の日って記念日なんだ』

 

 コメント:『和服ktkr』

 

 

 

 「そして、今日は特別配信ということで!特別ゲストもいますよ!」

 

【コメント欄】

 

 コメント:『特別ゲスト?』

 

 コメント:『誰だろう??』

 

 コメント:『和服配信は神回確定』

 

 コメント欄は中々の賑わいを見せている。

 

 

 「まずは、ホロメンの皆さん。こちらへどうぞ〜」

 

 のどかさんの合図によって、和服を着たホロメンが登場する。

 

 

 「こんまっする〜。ホロライブ3期生の白銀ノエルです。」

 

 コメント:『団長キター!』

 

 コメント:『こんまっする〜!』

 

 コメント:『団長かわいい〜』

 

 

 

 「皆、ありがとうね〜」

 

 ノエルが跳び跳ねながら手を振ると、コメント欄が更に賑わいを見せた。

 

 「さて、続いては〜?」

 

 「Ahoy!同じくホロライブ3期生。宝鐘マリン海賊団船長の宝鐘マリンだぞ☆」

 

 マリンは、和服姿で身体をくねらせる。その姿を見たコメント欄は

 

 コメント:「Ahoy!船長!』

 

 コメント:『マリン船長和服姿もお綺麗です!』

 

 コメント:「Ahoy!ババア船長!』

 

 

 

 突飛なコメントに、俺は声を押し殺して笑う。

 

 「おい誰だ。船長のことババアってコメントしたやつ!マリンは!ピチピチの17歳です〜!」

 

 マリンは、キレ顔をしながらファンからのコメントを訂正する。のどかさんは淡々とMCを務めている。

 

 「さてさて、続いてはこの2人!」

 

 「こんこんきーつね。ふわふわしっぽの五芒星!あなたの心の一番星 !ホロライブゲーマーズの白上フブキです」

 

 「ウチウチ、ウチだよー。大神ミオだよ〜」

 

 

 コメント:『こんきつね〜』

 

 コメント:『ネコの白上フブキだ』

 

 コメント:『ミオしゃ〜』

 

 コメント:『ミオしゃもフブちゃんもかわいい』

 

 

 

 「ネコじゃなくて狐じゃい!」

 

 「どうどう。フブキ落ち着いて」

 

 フブキは、あるコメントにプンプンと怒り、ミオが慰める。続いて、らでんが前に進み、自己紹介を行う。

 

 

 「ReGROSSでは賑やかし・ネタ枠担当、儒烏風亭一門は前座見習い、儒烏風亭rrrrrらでんでございます!」

 

 

 コメント:『らでんちゃ〜ん』

 

 あおくゆ:『らでんちゃん、頑張れ』

 

 コメント:『あおくゆ!?』

 

 コメント:『あおくゆもよう見とる』

 

 らでんの後にラプラスとルイといろはが自己紹介に出る。

 

 

 「刮目せよ!吾輩はholoX総帥のラプラス・ダークネスだ!」

 

  

 「皆さん待っ鷹ね?こんルイルイ。holoX幹部の鷹嶺ルイだかね」

 

 

 「皆殿!ござる〜!holoXの用心棒。風真いろはでござる〜」

 

 コメント:『 YMD!YMD!』

 

 コメント:『ルイ姉〜』

 

 コメント:『ござる〜ござる〜』

 

 

 そして、俺の番となり、俺は琵琶を弾きながら、歩みを進める。

 

 〈 今か今かと     闇夜に潜む黒影 

  彷徨う荒魂を狙い狩り 一つ二つ三つ       

  月下を彷徨う     黄泉の番人

     判決、地獄行き       〉

 

 琵琶法師の台詞に合わせて、琵琶を弾き鳴らす。

 琵琶の音色が異様な雰囲気を醸し出す。その雰囲気にコメント欄は困惑する。

 

 コメント:『この琵琶は!?まさか』

 

 コメント:『誰だ?』

 

 コメント:『何で琵琶法師?』

 

 そして、カメラの前に姿を現す。Vtuber

 

 「現世を彷徨うタマシイ達よ。我、参陣! 

 今宵も宴を始めようぞ!こんばんは!皆の衆!

 アグナルス所属バーチャライマーの六辻獄也だ!以後よろしく」

 

 コメント:『六辻獄也!?』

 

 コメント:『棟梁!』

 

 コメント:『誰?この男?』

 

 

 コメント欄の反応は少し困惑しているな。まぁ、女子だらけのホロメンに男がいるのだ。仕方あるまい。

 

 

 「今日の企画内容は、六辻獄也さんからの持ち込み企画!《ドキドキ!お屋敷宝探し!》」

 

 『ドキドキ!お屋敷お宝探し?』

 

 企画内容にホロメンの皆は不思議がる。

 

 

 「ここからは、俺が代わりに説明する。」

 

 俺はのどかさんからマイクを受け取り、進行を進める。

 

 「これから皆さんには、各チームごとに別れ、屋敷のどこかにある黄金のyagoo像を探してもらいます。道中、罠やお題がありますので、それを突破してもらいます。目印は光っている襖です。ただし、お題に失敗した場合、脱落となります。」

 

 「黄金の!」

 

 「…yagoo像?」

 

 

 そして、チーム分けはクジで行われ、以下の4チームに分かれた。

 

 〈ノエル&マリン〉〈フブキ&ミオ〉

 〈らでん&いろは〉〈ラプラス&ルイ〉

 

 「それでは、よーい」

 

 俺は、法螺貝を構え、ブオォォー!と法螺貝を鳴らし、スタートの合図を出す。法螺貝の合図により、ホロメン達は一斉に入り口へと進んでいく。

  

 俺は、仕掛け人側であるので、のどかさんと一緒にモニタリングルームへと移動する。ホロメンの様子をモニターからモニタリングするのだ。

 

 ここからは、俺の実況をお供に動画をたのしんでくれ。

 

 

 〈ノエル&マリンチームの場合〉

 

 

 ノエルとマリンは、薄暗い廊下を懐中電灯の灯りを頼りに進んでいた。

 

 「少し気味が悪いな」

 

 「団長平気だよ〜」

 

 ノエル・マリンチームは、早速、近くの白い襖を開ける。

 入った和室の真ん中には、大量の牛丼と1枚の紙が置いてあった。

 

 「牛丼だ〜!」

 

 ノエルは、目を輝かせ、よだれを垂らしながら、牛丼の山に駆け寄る。

 

 マリンは、ノエルの様子に苦笑いしながら、紙を拾い、紙に書かれた内容を読む。

 

 「ん〜?何々?〈ようこそ、大喰いの間へ。

 ここでは、牛丼30杯分を一皿にした牛丼地獄盛りを制限時間15分以内に完食せよ。もし、制限時間内に完食出来なかった場合は、罰ゲームを受けなければならない〉。まじか、ノエル大丈…夫?」

 

 「ん〜?」

 

 マリンは、ノエルの方を見ると、ノエルは地獄盛り牛丼を物凄い勢いで咀嚼している。

 もはや、牛丼を食べているのではなく、飲み物のように飲み込んでいるのだ。

 

 「・・・」

 

 マリンは、その光景に固まり動かなかった。

 

 「ぷはぁ〜。ご馳走様でした」

 

 ノエルは、丁寧に手を合わせて、完食した。

 すると、お題達成の音楽が流れた。

 

 「あ、え?お題クリア?」

 

 〈ノエル&マリンチーム!クリア!〉

 

 この一連の流れにコメント欄は

 

 

 コメント:『団長ヤベェ!』

 

 コメント:『牛丼を飲んでた?飲んでたよな?』

 

 コメント:『ピンクの悪魔かな?』

 

 

  これには、俺とのどかさんも予想外だった。

 

 「ノエルさん・マリンさんチーム。お題達成」

 

 「まじか。まじかよ。マジですか。もう…お粗末様でしたとしか言えない」

 

 自信作の地獄盛り牛丼を完食されて、俺は軽くショックを受けた。

 

 

 

 

 一方、〈フブキ&ミオチームの場合〉

 

 フブキとミオは、赤と灰色の襖の部屋に入る。

 そこには、ファミコンとテレビと紙が置いてあった。

 

 「見て見て、ミオちゃん」

 

 「なんだろう?何々?〈ようこそ。ここは忍耐の間。この部屋では、指定のゲームをクリアしてもらう。但し、残機は10のみである〉だって、フブキ」

 

 「ふっふっふ!ゲームはゲーマーズの十八番!

 来い!お題のファミコンゲームよ!」

 

 フブキは、テレビの電源を押して、ファミコンのスイッチをオンにする。陽気なBGMと共にタイトルと画面が表示され、フブキとミオは石のように固まった。

 この部屋でフブキ・ミオが挑戦するゲームのタイトル…それは…!

 

 

 

 〈た◯しの挑戦状〉である。

 

 

 コメント:『・・・は?』

 

 コメント:『た◯しの挑戦状!?』

 

 コメント:『ク◯ゲーじゃねえかwww』

 

 

 コメント欄も〈た◯しの挑戦状〉の登場に混沌と化している。

 

 フブキとミオは、ハイライトのない目で黙々とゲームを進める。

 

 結果はこうなった。

 

 

 【フブキがゲームを進めた結果】

 

 1回目:コンティニュー屋のオヤジを殴ることを選択。GAME OVER

 

 2回目:道端のヤクザと警官に殴られて、GAME OVER

 

 3回目:飛行機のチケットを入手。飛行中に謎の空中爆発でGAME OVER

 

 4回目:奥さんと離婚せずに南の島に行き、奥さんに見つかりGAME OVER

 

 5回目:会社に退職届を出せずに、会社を辞表。

 GAME OVER

 

 【ミオがゲームを進めた結果】

 

 6回目:バーの爺さんとバトル。ボコボコにされてGAME OVER

 

 7回目:飛行機に乗り、着陸する島を通り過ぎ、山に激突。GAME OVER

 

 8回目:原住民族に命乞い。気に入られて永住。

 GAME OVER

 

 9回目:宝の地図を入手後、爺さんとのバトルを無視。宝の地図を横取りされ、56されてGAME OVER

 

 10回目:パスワードを間違えて、コンティニュー屋のオヤジに殴られ、GAME OVER

 

 フブキとミオは、お題を達成できずに真っ白になっていた。

 

 俺は、フブキとミオのいる【忍耐の間】に移動する。フブキとミオは、襖の開く音に驚くと、ビクッと尻尾を逆立てるが、俺だと分かると安堵し、飛びついてくる。俺は、2人の頭を撫でて慰めながら、2人に残酷な結果を告げる。

 

 「二人共、お題失敗なので、誠に残念ですが、脱落です。」

 

 「「も、もうこんなゲームはやだ〜」」

 

 フブキとミオは、涙目になり、脱落者室に移動する。

 

 〈フブキ&ミオチーム脱落〉

 

 

 コメント:『かわいそうはかわいい』

 

 コメント:『初見でクリアは不可能よ』

 

 コメント:『フブミオのお題、一番のハズレやんwww』

 

 コメント:『涙目のフブミオてぇてぇ』

 

 

 

 一方、〈らでん&いろはの場合〉

 

 「いろは先輩、この部屋はどうですか?」

 

 「うぅ〜気味が悪いでござる〜」

 

 いろはとらでんは、赤い襖の部屋に入り、赤い襖を閉める。

 しかし、そこには何もなかった。

 

 「此処には何もないみたいですね〜」

 

 「他の部屋を探すでござるな」

 

 部屋を出ようとした。その時、

 

 「…してくれ」

 

 「らでん殿、何か言ったでござるか?」

 

 「いえ、何も言ってないですよ?」

 

 「上から聞こえるでござるな」

 

 らでんといろはは、声がする上を向くと

 

 「傘を大事にしてくれー!」

 

 「きゃあああ!?」

 

 「か、唐傘お化け〜!?」

 

 傘の妖怪として有名な唐傘お化けの驚かしにより、

 いろはとらでんは気絶。

 よって、〈いろは&らでんチー厶〉は脱落した。

 

 

 コメント:『え?唐傘お化け?』

 

 コメント:『マジで?本物?』

 

 コメント:『いや、どう考えても偽物だろ』

 

 俺とのどかさんは、〈いろは&らでんチーム〉の脱落について、コメントする。

 

 「まさか、ここで〈いろは&らでんチーム〉。気絶により脱落」

 

 「獄也さん。あの唐傘お化け凄かったですね。造り込みがリアルで本物みたいです!」

 

 「・・・」

 

 俺は、のどかさんのコメントに目を逸らす。

 

 「あれ?獄也さん?アレは造り物ですよね?返事をしてください!」

 

 のどかさんは、涙目で俺の肩を揺らしながら、唐傘お化けについて問いかける。

 

 

 のどかさん、世の中には知らない方が良いこともあるのですよ?

 

 

 コメント:『棟梁、目を逸らさないでー!』

 

 コメント:『怖っ!鳥肌立った!』

 

 コメント:『え?あの反応ガチじゃね?』

 

 コメント欄は、またもや困惑するコメントが続いていた。

 

 〈いろは&らでんチーム脱落〉

 

 

 

 

 

 一方、〈ラプラス&ルイチームの場合〉

 

 「吾輩が入れば、こんなお題ちょちょいのちょいよ!」

 

 「ラプ。油断しないで」

 

 ラプラスとルイは、紫の襖の部屋を開ける。そこには、2つの穴に円の切り込みがある壁とその近くに紙が貼られていた。

 

 「ふむふむ、なるほどね~。〈この部屋は開きの間。穴に合う道具が部屋の中にある。それを探して開けろ〉。ラプ、アイテムを探すよ」

 

 「吾輩に任せろ!」

 

 ルイとラプラスは、部屋中を隈無く探し、専用の鍵を見つけたみたいだ。

 

 「行くよ。せーの!」

 

 「「ふぎぎぎ!」」

 

 しかし、力が足りないのか、少ししか動かなかった。

 

 その時、バキッ!と割れたような音を二人の耳は聞き逃さなかった。

 

 「「ああー!?折れてるー!」」

 

 鍵が真っ二つに折れてしまったのだ。

 

 「ヤバいヤバい!どうする幹部!」

 

 「落ち着いて、少し待って」

 

 ルイは、目を閉じて、青い瞳からオレンジ色で鷹のような瞳に変わる。鷹嶺ルイが持つ特殊能力ホーク・アイである。その効果は、鷹嶺ルイの集中力を極限にまで高めるのだ。

 

 「ホーク・アイモードか!いけ!幹部!」

 

 ホーク・アイモードの鷹嶺ルイが導き出した答えは

 

 「あれ?幹部?」

 

 ラプラスを抱えながら、ラプラスのアイデンティティであるツノを穴に差し込むことである。

 

 「ちょ、待て幹部!」

 

 ガコン!と穴にラプラスのツノがピッタリ差し込まれた。ルイは、ラプラスを捻じらないように回していく。

 

 「待って待ってツノ折れる!吾輩のツノが折れる!」

 

 ガシャンと扉が開いたと同時にポキっと折れる音が鳴った。

 

 「あ、開いたよラプ。行こう」

 

 「え、待って。吾輩のツノ折れてないよね?ねえ?」

 

 「…さあ、行くよラプ」

 

 「答えてくれ幹部ー!」

 

 ラプラスは涙目になりながら、ルイを追いかけた。

 

 〈ラプラス&ルイチーム!クリア!〉

 

 

 コメント:『ラプ様ツノ折れたwww』

 

 コメント:『草』

 

 コメント:『ラプ様、ドンマイ』

 

 「ラプラス&ルイチーム!少しアクシデント?があったものの無事クリア!ラプラスのツノ大丈夫か?」  

 

 「あはは…。あ!今、2チームが金色の襖前に集まっています!」

 

 

 〈ラプラス&ルイチーム〉と〈ノエル&マリンチーム〉が金色の襖の前で鉢合わせする。

 

 「悪いけど、黄金のyagoo像は団長達が貰うよ」

 

 「私達が入手しますよ。先輩方?」

 

 「船長は負ける気がありませんよー」

 

 「吾輩達が勝つ!」

 

 両者が襖を開けると、中央にある台座に黄金のyagoo像があった。yagoo象とマリン達の距離は600m離れている。

 

 [最終試練!yagooをダッシュ!]

 

 俺は、スタートの合図のアナウンスを担当する。

 

 《四人とも、位置について、よーい!》

 

 「遠いけど行くしか無いか!」

 

 《スタート!》

 

 「おりゃ!おケツアタック!」

 

 「ぶへ!?」

 

 スタートと同時にラプラスは、マリンの尻攻撃により転倒。マリンは、意気揚々として、歩くとカチッと床にあるボタンを踏む。すると、罠である大量の帯がマリンを狙い、

 

 「あぁ〜ん!和服姿のマリンを帯クルクルしないで〜!センシティブになっちゃう〜!」

 

 帯は、マリンの帯をクルクル回したあと、更にマリンを束縛する。

 

 「ちょっと〜!和服がはだけちゃう〜マリンのお色気シーンが全国に〜!」

 

 マリンは、帯のせいで変な興奮状態になっているが、ノエルとルイの2人は無視して進む。

 

 やがて、二人は歩きから走りに変わり、ルイに至っては鷹翼で飛び始めた。

 

 「あ〜!ルイ姉待てー!おりゃー!」 

 

 ノエルは、ルイに追いつくためにダッシュで走るが

 

 「あ…」

 

 躓いて、空中で前転しながらルイに近づいた。

 

 「え?嘘でしょ」

 

 空中回転したノエルと飛行中のルイがぶつかり、2人してグルグル回る。そして、壁に激突して、 2人は目を回して気絶した。

 マリン船長は、帯によって行動不能!ノエルとルイは、目を回して気絶!黄金のyagoo像は一体誰がゲットするんだー!

 

 

 

 

 

 

 「おりゃーゲットー」

 

 ツノが折れた状態のラプラスが歩いて、黄金のyagoo像を入手した。

 

 俺たちは席から立ち上がり、勝者チームを宣言した。

  

 「ラプラス&ルイチームの勝利ー!」

 

 「お二人共、おめでとうございます!」 

 

 俺とのどかは、四人を迎えに屋敷内に向かい、四人を連れて外に出る。そして、全員が集まり、締めに入る。

 

 「悔しかったー」

 

 「ウチ、次こそは勝ちたい!」

 

 「私はぶつかったけど、ラプのおかげだよ」

 

 「吾輩楽しかったぞ!ところでツノが折れたんだが」

 

 「お化けは懲り懲りです」

 

 「お化けは嫌でござる〜」

 

 「団長すごい楽しかった〜」

 

 「船長、物凄い疲れたわ」

 

 のどかさんは、マイクを片手に配信終了の挨拶を伝える。

  

 「さて、今回の〈ドキドキ!お屋敷お宝探し〉いかがだったでしょうか?面白いなと思ったらグッドボタンなどの高評価お願いします。それでは皆さん」

 

 「おつコンでした」

 「おつみぉーん」

 「おつルイルイ」

 「出航ー!」

 「さようならでん」

 「来る時に備えよ!」

 「おやすみでござる〜」

 

 参加者のホロメン達は画面外に消え、俺とのどかさんが残った。

  

 

 「ここまでのご視聴おつヨミ!ということで!」

 

 「「お疲れ様でした!」」

 

 配信が終了して、俺は六辻獄也としての姿から六道理央に変わる。

 

 「ふぅ〜。……!?」

 

 複数の殺気を感じて、後ろを振り返ると

 

 「「「「「「・・・・」」」」」」

 

 ミオ、フブキ、らでん、いろは、ラプラスの5人が目を赤く光らせながら、こちらを睨んでいる。

  

 「ご…5人とも、どうしたんでせうか?怖い顔しては折角の可愛い顔が台無しですよ〜?」

 

 「理央さん。一発殴らせてください」

 

 「理央さん。流石の白上も堪忍袋の緒が切れましたよ〜?」

 

 「理央殿、チャキ丸の錆にするでござるよ?」

 

 「理央さん。鬼殺しを飲みましょうよ〜?酔いつぶれるまで飲ませますよ?」

 

 「吾輩の折れたツノ!どうしてくれるんだ!」

 

 俺は、不穏な空気を感じて、無言で高速で逃げる。

 

 『待てー!』

 

 「やっぱこうなるんか〜!?」

 

  

 その後、俺は捕まり、5人からボコられ、脱落したホロメンからお仕置きとして秋の期間限定デザートをホロメン全員分奢らされたのは言うまでもない。

 

 




バーチャライマー・・・アグナルス事務所所属メンバーを指す言葉。バーチャルライバー+ストリーマーの造語。
アロディ→アグナルスに変更

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