今回のお話は、少し短め。
12月12日の朝のホロライブ事務所。
人型の黒い影がホロライブ事務所の休憩室にて、ガサゴソと何かを仕組んでいた。
「フッフッフ、仕込みは完了だ。」
その黒い人影は、何かを机に置くと、懐から折畳式の携帯電話を取り出し、筆の形に変形させたあと、空中に『移』の文字を書き、何処かにワープ移動を行い、去った。
黒い影が去った後、コツコツコツと休憩室に近付く音が廊下から聴こえてくる。
「こんちゃーす!⋯⋯あれ?誰も居ない?さっき、誰か居た筈なんだけどな」
音の正体は、ホロライブのholoXのリーダーで仲間から総帥と呼ばれているラプラス・ダークネスだった。
ラプラスは、事務所の休憩室に入るが、室内には誰もいなかった。
「ん?なんだコレ?筆?」
そこには、何の変哲もない中筆と『ご自由にお使い下さい』と書かれた大量の紙が休憩室のテーブルに置いてあった。気になったラプラスは、暇つぶしに紙に文字を書いて遊ぶことにした。
「暇だし、何か書こうかな。紙、紙っと!あれ?墨がないな?はぁ、何も書けない⋯え?書けるぞ?」
墨がなかった為、書くのを諦めようとしたラプラスだが、紙に途中まで書いていた文字に墨が付いていた。よく見れば、筆先に墨が付いているが、垂れ落ちる様子は無い。
「この筆、墨を使わなくても書けるとか魔法かよ!」
ラプラスは、紙を一枚取り出し、好きな文字を書き出した。
「吾輩は〜字が上手い〜♪よし、出来た!」
ラプラスは、『烏』という漢字を書いた。すると、紙に書いた文字が光り出し、いつもラプラスの頭にいるカラスが飛び出してきた。
手品のような光景にラプラスは、口をあんぐりと開けながら茫然としていた。そんな様子を気にしていないカラスは、カー!と一鳴きした後、窓から空へと羽ばたいていった。
異様な光景を見送ったラプラスは、窓と筆を二度見する。
その時、休憩室の扉がガチャリと開いた。
「こんあずき〜あれ?」
次に入ってきたのは、ホロライブ0期生のAZKi。右手にマイク、左手に地図。アナタのハートをゼロゲッサーが挨拶の美少女。高い歌唱力でファンを魅了するホロライブの清楚枠の一人。特技は、提示された場所をジオゲッサーで瞬時に特定するゼロゲッサー。意外とドSな性格であり、鞭に変形するマイクで反省しないファンの開拓者をお仕置きする。
「おはよう。何してるのラプちゃん?」
後ろからひょっこりと顔を出すAZKi。ラプラスは、AZKiの存在に気付き、挨拶をした。
「あ!AZKiさん。おはようございます」
「ラプ殿、何しているでござるか?」
「ぽぇ〜眠い〜」
「おっ!いろはにクロヱ!」
AZKiに続いて、寝ぼけ眼を擦りながら歩いているクロヱをいろはが肩で支えながら入室してきた。
ラプラスは、三人に先程まで実施していた事を説明をした。
「この筆凄いんだ!墨が必要無くても文字が書ける!さらに書いた文字が具現化する面白い筆なんすわ!あれ、増えてる?」
テーブルを見ると、筆が人数分増えていた。
「(え、怖っ!?ま、いいか)
丁度、人数分あるから皆で遊ぼ!」
各々は、筆を持って紙に書き始めた。
「あれ?平仮名書いたのに何も出ない?」
「漢字を書けば出るぞ。さっき試した」
「おりゃおりゃおりゃー!書けた!」
「字、汚なっ!?」
「ひっど!?」
クロヱの字の汚さに思わず毒を吐くラプラス。クロヱは、涙目である。
いろはは、ラプラスとクロヱのやり取りを横目に、恐る恐る筆で文字を紙に書き記した。
「試しに『波』っと。うわっぷ!」
いろはは、紙に『波』と文字を記した。文字が光り、紙面から水が具現化。大量の水がいろはに被り、びしょ濡れになった。
「い、いろはちゃん」
「わーお。Sexy」
いろはは、二人の台詞から何事と戸惑いながら下を見ると、自身のインナーが露わに濡れ透けていた。
「きょわああああああ!!?」
「ミントグリーン⋯流石だ」
「は、恥ずかしいでござるー!!」
ござるは、透けている部分を手で隠しながら、更衣室に直行した。
「おは余ー!余だぞ!」
休憩室の扉が勢い良く開き、百鬼あやめが豪快に入室してきた。右手には、押すと口と目が動き、音が鳴る舞妓さんの顔を模した玩具を持っている。
『チクショー!』
「この玩具、もう飽きた余。さっき、いろはちゃんが走っていたけど。みんな、何してるの?余もやりたい!」
☆鬼娘説明中☆
「ほえ〜〜。この筆に書いた文字が何にでも具現化するんだ。面白そうだ余!」
あやめは、筆を受け取り、紙に文字を書く。
「余は、お習字が得意だぞ!
先ずは、適当に思いついた『牛』!」
紙に『牛』の字を書くと、牛が具現化された。牛は暴れ出し、休憩室の扉から脱走した。
「まぁ、いいや!次は、『米』!」
次に『米』という字を書くと、炊飯器が出てきた。開閉ボタンを押すと、炊きたてのお米が入っていた。
「⋯⋯これ、チート過ぎないか余?」
あやめは、筆の能力の凄さに呟いた。突然、部屋にジュージューと焼いた音が響き、香ばしい匂いが部屋中に充満した。匂いと音が聴こえる方を見ると、白銀ノエルと不知火フレアが焼肉をしていた。ノエルは、大盛りご飯の上に肉を乗せながら、ガツガツと頬張り。フレアは、肉を焼きながら、ノエルが食べている姿を見て微笑みながら、肉を食べていた。
「ノエルちゃん、フレアちゃん。そのお肉はどうしたの?」
AZKiが尋ねると、ノエルはリスのように頰を膨らませながら話し出した。
「ふがふご!」「ノエル、焦らなくていいから」
フレアの助言に落ち着いたノエルは、白米を飲み込む。
「えっとね。団長達が休憩室に向かっていた途中に前から突然、牛が突進してきたから。角を掴んで投げて無力化したの」
「それをアタシが捌いたってわけ」
「あ、フレア。もうすぐ集合時間だよ」
「やばっ!そろそろ行かなきゃ!」
「「じゃあね〜」」
ノエルとフレアは、収録現場に向かっていった。入れ違いで風間いろはが入ってきた。
「ふぅ〜替えの服を持ってきて正解だったでござるな。スンスン⋯誰か焼肉食べていたでござるか?」
「「「あはは」」」
三人は、苦笑いするしかなかった。
いろはが更衣室から戻り、四人は次々と文字を書き続けた。
・『羊』
「わためは悪くないよね〜?ういビーム!」
「コラー!ういビーム撃つな!」
「うわー!?」
登場して早々、暴走したわためは、ういビームを連呼するが、しぐれうい本人に注意された。
・『蟹』
「あてぃしガニ!⋯ほえ?何でホロライブ事務所に?あ、皆久しぶり。お、お邪魔しました〜!」
ホロライブを卒業した湊あくあがカニのポーズをしながら登場。人見知りが発動して、照れ隠ししながら逃げた。
ちなみに、異論は受け付けていないので、ご理解頂きたい。
「ナレーションは、誰に向けて言ってんだよ」
・『虎』
『虎』という字が光り、虎獣人の美女が出てきた。
「どうも、虎金妃笑虎です。今回が初登場です。それだけです」
・『星』、『桜』
「すいちゃんは〜今日もかわいい〜☆」
「すいちゃんは〜今日も小さ〜い」
「は?」
「逃げるにぇ〜」
すいせいへの禁句を言ったみこちは、ブチ切れたすいせいと追いかけっこしながら、去っていった。窓をぶち壊して。
「むむむ〜書くのもそろそろ飽きてきた余。そうだ!」
飽き始めたあやめは、紙に『刀』と書いた。文字が光り出し、立派な刀が具現化された。それを口に銜えた。
「ふぁっふぁっふぁ!ひよ!ほれがよのあふぁらひいはたな!(ハッハッハ!見よ!これが余の新しい刀!)」
具現化させた刀の柄を口に咥えながら、自身の愛刀の大太刀・妖刀『羅刹』と太刀・鬼神刀『阿修羅』を抜刀し、両手に構えながら三刀流を披露したあやめにいろはも負けじと『刀』を書き、刀を具現化させた。
「向こうは三刀流で、こちらは一刀流!っく!勝ち目が無いでござる」
「いや、背中の刀も使えば良くね?」
「あ、そうでござるな」
ラプラスの指摘によって、背中に背負っていたチャキ丸を抜刀。二刀流に構えたいろはは、あやめと対峙して、真剣勝負を始めた。
「いざ、」「尋常に」
「勝負!」「勝負でござる!」
剣戟が始まると事務所内の備品や物が次々と斬られていく。ラプラスとクロヱは、斬撃を避け、ソファーの裏に隠れ、剣戟を見ていた。
「あわわ!うわっ!ギャー!吾輩の角が!?」
次いでにラプラスの角も斬られた。
「ラプラスの角切られてて草」
事務所内がどんどん荒れていく様にAZKiは、紙に力強く筆を走らせた。そして、紙を全員に見せる様に掲げた。
「喧嘩は、やめなさい!」
AZKIは、『爆』と書いた紙を見せる。紙が少しずつ光り輝きだした事で、あやめといろはも剣戟を止め、その後の展開に嫌な予感を感じたラプラスとクロヱは顔を青褪めた。
「「「あ。」」」
刹那、ドカン!と事務所が大爆発。爆発の威力によって事務所が崩壊し、辺り一面が更地になった。事務所内にいたホロメン達は瓦礫に寄り掛かったり、瓦礫の上でくの字の体勢で気絶状態になり、惨状と化していた。
まだ意識が残っていたアフロ髪のラプラスは、ヨロヨロと立ち上がりながら空に向かって吠えた。
「爆発オチなんてサイテーだ!」
「アホーアホー」
先程まで羽ばたいていたカラスは、近くの倒れていた標識の上に留まる。叫んでいたラプラスと周囲の光景を見て、只々、鳴いていた。
〈おまけ〉
YAGOO「六道君に、のちほどお話があります」
六道「ふぁっ!?」
清水寺で発表された今年の漢字は『金』でしたね。
皆さんの今年を漢字で表すとどんな漢字になりますか?是非、教えてください。
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