僕はフランドール   作:覚め

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複数形だから、ミーズ?
そもそもミーに複数形なんてあるのか?


ネームド・ミー

「さて」

 

名前を決めることとなった我々スリーフランドールズは、アイドルユニットを…と思ったが。同じ顔が3人は流石に無理だよ。僕が提唱したやり方でいけば、ラフとドンとルーの三つができるんだよな。もちろん僕がボスみたいなものだからドン。首領のドンで。

 

「そこで筋を通すんだ」

 

「じゃあ私ラフ」

 

「ルー!?冗談じゃない!」

 

「分かった…じゃあ、留卯ね」

 

「ルーと変わらないでしょ!?」

 

とにかく。あだ名で良いのは僕の脳みそだから望めない。役割で決めるのは無理。じゃあフランドールを分けて…になるよね。名前決定!うんうん。僕としても満足な名前だ。さてさて、後はフランドールズを元に戻したいんだけど。どうやったら戻るの?

 

「…さあ?」

 

「さあ、って」

 

「ちなみにだけどさ。私達は本体であるドンから離れすぎると、自我が芽生えるからね」

 

「自我?今は?」

 

「自我っていうよりも、役割としての本能かしら」

 

「好戦的な僕が離れすぎると?」

 

「周りを破壊しまくる」

 

…一生一緒!良いね!?とまあ。僕としても僕が暴れられるのは困る。あと戻り方がわからないのも困る。目一杯困るのは、このまま戻らずに好戦的な僕が自我を離れずとも確立させたら…いかんいかん、それはダメだ。早く戻さないと。パチュリーに頼めば、3年くらいで教えてくれそうだけどなぁ。

 

「というか、貴女たちは僕が作った生命体ってこと?」

 

「そうね。そうなる」

 

「完全自律には少し遠いけど、みたいな。」

 

「…それって、もしかしなくてもすごい?」

 

「ま、偉業にはなる」

 

なんともすごいことを。僕は本当に偉業を達成したのか。なんか、こう、呆気なさを感じる。意外と新記録とか達成してもこんな感覚なのかな?僕はそういうの前世でも達成したことないし。咲夜にでも…いや、生まれつきはダメだ。紅魔館の中にちょうど良い体験した奴いないねぇ。ま、仕方ないか。そもそも人じゃないし。

 

「パチュリー、お願い!」

 

「…嫌よ」

 

「なんで!?」

 

「封印か殺処分のどっちかになるから。フランドールは手強いわ〜」

 

「ええ…」

 

さて。となれば…八雲紫…いや、美鈴かな。気を整えたら戻るかもしれない。そしたらどうにか。うーん、どうもならないか。気がそもそも違うって言ってたもんなぁ。じゃあ…そういえば、鏡の僕に触発されて出てきたんだっけ。じゃあ、本人たちの意思で戻れるんじゃない?

 

「そうねぇ…よいしょ」

 

「乗っからないで」

 

「お尻から戻るのね」

 

「脱がさないで」

 

「…お、おお?」

 

頭と頭をくっつけたら、僕が僕を吸い取っているような構図になった。その後、ちゃんと全てを吸い取り僕の中に戻った。はずである。多分、おそらく。もう一人の僕もちゃんと吸って元通り。フランドール悪魔化計画は終焉を告げた。良し、これから出てきてもちゃんとしまっておしまい、が出来るね。

 

「はぁー。何やってんだよ僕は」

 

「フランドール様!」

 

「咲夜じゃない。どうしたの」

 

「ふ、フランドール様が3人に増えたと聞きまして」

 

「ああ、もう一人に戻ったわ」

 

「な、なんと…その、3人もいたら、一人私のそばにいてくれないか、と」

 

「あ、それ無理。他の僕は暴れるよ」

 

「残念です」

 

「ざ、残念なの…?」

 

何が残念かはわからないけど。僕でよければ、何分かくらいは良いよと言った。すると僕は担がれて連れ去られてしまった。揺れがダイレクトに伝わるかと思えば、美鈴から体幹でも鍛えられたのか、僕は一切揺れてない。タッタッと軽快な音と共に、景色が変わっていく。つーか咲夜の部屋に放り込まれた。

 

「フランドール様、少し…」

 

「な、何?」

 

「ご一緒にお昼寝でも」

 

「数分って、言ったよね?」

 

「良いではないですか。従者にご褒美を与えてもバチはないですよ」

 

「何言ってんの。バチはなくても、僕は主人じゃないし」

 

「そんな、私はレミリアお嬢様よりもフランドール様が主人にふさわしいと思います!」

 

そもそも主人はじゃんけんで決まったことだし。そもそも僕は主人が向いてない人なんだよな。管理とか無理だし。その点は姉さんの仕事。姉さんはそこらへん考えられる吸血鬼でしょ。あとパチュリーがいれば知識も足りるはずだし。美鈴はそもそも管理する必要があるのか?

 

「寝るのは良いけど。僕はこの服で寝たくないなぁ」

 

「寝衣はこちらに」

 

「…ねえ」

 

「なんでしょうか。私も既に着替えていますが」

 

「僕の部屋、物色したの?」

 

「いえ。一緒に寝たいなぁと常々思っていたので。こっそりサイズを」

 

「キモいよ、ぶっちゃけ」

 

「んなっ」

 

なんで、どんな生活してればそんな、『なぜそんなことを思われてるかもわからない顔』が出来るのさ。おかしい、おかしいよ。姉さんか美鈴が育て方を間違えたな。いや、そしたらその二人のどちらかがこんなことをするということに…咲夜の素がこれだった…見せ物小屋時代の癖…

 

「さあ、寝ましょう」

 

「はいはい」

 

「…」

 

「そんなに早く黙っちゃうの?」

 

「私はこれだけで十分幸せですから」

 

…ごめん。本当に何言ってるかわからないんだけど、咲夜の知りたくないところ、結構知ったかも。美鈴の教育…姉さんの教育…どっちに原因が…?そもそも、妖怪が人間を教育する時点色々とおかしい話ではあるか。あー、心当たりが多すぎてわからない。

 

「…ぐぅ」

 

「あれ、もう寝た」

 

うーん。熱水に浸した小さいタオルで…目元を隠す。これで多少は疲れが取れるだろうか。

 

「化粧とか、ないよね?」




咲夜「ナチュラルです」
フランドール「なちゅらる?ノーメイク?かな」
レミリア「人並みにはするわ」
美鈴「そんな暇はないです」
パチュリー「…知らない」
そんな感じの紅魔館。
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