終焉の大乱闘 〜ファイターたちの戦い〜   作:ホミキ

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やっと新シリーズ書けました。
今回は亜空の使者や灯火の星の様に各スマブラシリーズにストーリーがあったらというコンセプトで書いてみました。
ただ本家の設定を改変したりオリジナル設定がございますのでご了承ください(ファイター達が本人だったりです)
今回は本当のホントにエタらないことを約束しますので是非感想ください。
よろしくお願いします。


戦士の帰還 大乱闘スマッシュブラザーズ
マリオブラザーズ


白く、巨大な右手がそこにあった。

巨大で、手だけの不思議な生物。五本の指をわずかに開き、まるで呼吸するかのように微かな動きを繰り返していた。

 

その名は、マスターハンド。

 

虚空には、複数のモニターが浮かんでいる。

それぞれの画面には、十二人の人物が映し出されていた。

場所も姿も異なる彼らだが、すべて同じ“視線”に捉えられていた。

 

目を引くほど巨大な黄金の玉座が鎮座していた。

モニターの淡い光に照らされた薄暗い広間には、一定の間隔で緻密なペルシャ模様が施されている。

壁や床に刻まれたそれらの文様は、装飾として空間全体に統一感を与えていた。

 

静寂を破るように、剣と鞘が擦れ合うガシャガシャという音が響いた。

一人の兵士が広間に足を踏み入れ、白い巨大な右手の前で、すぐさま膝をつく。

 

兵士「マスター、計画通り、光の民たちに大会の日時と場所を広めてまいりました」

 

その言葉に応えるように、巨大な右手がゆっくりと動く。

白い手袋に包まれた指先が、兵士へ向けて静かに差し向けられた。

 

マスターハンド「ご苦労だった。民たちはどんな反応だったか?」

 

問いかけに、兵士は顔を上げ、笑顔で答える。

 

兵士「はい。皆、マスターの催し物を心待ちにしています。

待ちきれないとの声も多くいただきました」

 

表情こそない。

だが、その様子は、どこか満足そうにも見えた。

 

マスターハンド「そうか。民たちが幸福であることは、私にとっても何よりの喜びだ」

 

少しの沈黙ののち、兵士はためらうように口を開く。

 

兵士「マスター……少々疑問なのですが。

戦士(ファイター)たちへの招待状は……?」

 

マスターハンド「心配するな。すぐに用意する」

 

右手が、ゆっくりと玉座の方へ向けられ、軽く指を鳴らす。

その瞬間、黄金の玉座の上に、長方形の光が次々と浮かび上がった。

光は形を変え、それぞれが招待状の姿を取る。

 

次の瞬間――

招待状たちは、一斉にどこかへと消え去った。

 

マスターハンド「さて……始めるとしようか」

 

一拍の間を置き、低く、確信に満ちた声が広間に響く。

 

マスターハンド「――大乱闘スマッシュブラザーズを……」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ピピピッ、ピピピッ!目覚まし時計が鳴り響く音が、静かな朝の空気を切り裂いた。瞼が重く、まだ目を開けることができないマリオは、音のする方へと手を伸ばした。角ばった物体に触れ、手探りで上部の突起を押し込むと、けたたましい音が静寂へと溶けていった。

 

両腕を天井へと高く突き上げ、大きなあくびをしながら目を開ける。窓から差し込む朝日が、赤茶色の髪と太い口ひげを優しく照らしていた。習慣通り、マリオはゆっくりと洗面所へ向かった。歯を磨き、くしで髪を整えた後、クローゼットの前に立つ。そこには、幾つもの同じ衣装が掛けられている。赤いシャツ、青いオーバーオール、白い手袋。そして自身のイニシャルである「M」が書かれた赤い帽子。毎日同じ服を着ることを、誰かに笑われたこともあるが、それは彼のトレードマークであり、誇りだった。

 

身支度を整え、玄関に向かう途中、マリオは廊下の写真に目を留めた。弟のルイージと一緒に撮った「マリオブラザーズ」の開店記念写真。二人とも希望に満ち溢れた笑顔を浮かべている。深いため息が自然と漏れる。ルイージが旅に出てから、この写真を見る度に複雑な感情が胸をよぎる。

 

そんな感情を振り切るように、マリオは頭を軽く左右に振った。

そして、声高らかに叫んだ。

 

マリオ「Here We Go!」

 

いつもの掛け声で自分を奮い立たせると、マリオは颯爽と表へ飛び出した。

 

配管工事店「マリオブラザーズ」の、新しい一日の始まりだ。

 

 

 

 

 

ブルックリンの街並みは、マリオが学生時代を過ごした頃とさほど変わっていない。大学ではゴルフやテニスなどのスポーツで活躍し、その身体能力は今でも仕事に活きている。設備会社に就職した当初は、規則に縛られた仕事に窮屈さを感じていた。上司との確執もあり、思い切って独立を決意。弟のルイージと二人三脚で「マリオブラザーズ」を立ち上げたのだ。

 

マリオ「はい、修理完了です!これで水漏れの心配はありませんよ」

 

最後の仕事を終えたマリオは、老婦人に笑顔で告げた。

 

老婦人「ありがとう、マリオさん。あなたたち兄弟の評判は本当だわ」

 

そう言われ、マリオは一瞬だけ言葉に詰まる。

複雑な気持ちを胸の奥に押し込み、穏やかな笑顔で礼を述べた。

 

確かに、ルイージがいなくなる前は、兄弟で共に仕事をこなしていた。

今は一人だが、看板の「ブラザーズ」を変える気はない。

それは単なる商号以上の、大切な絆の証だからだ。

 

帰り道、マリオは普通の配管工とは少し違う経路を選ぶ。近くのマンホールを開け、慣れた手つきで中に入り込む。下水道の中を進むと、やがて大量の入り組んだパイプが並ぶ空間に出る。一般人なら近寄れない危険区域だが、マリオにとってはお馴染みの景色だ。

深く続くパイプの間を、まるでアスリートのように軽々と飛び移っていく。

 

歩みを進めると、ひときわ大きな緑の土管が姿を現した。

マリオは一瞬のためらいもなく、その中へ飛び込む。

 

強い吸引力に身を任せ、虹色に輝く空間を通り抜けた先には、見慣れたはずの別世界が広がっていた。

キノコの形をした家々が立ち並び、愛らしいキノコの住人たちが行き交う不思議な国――キノコ王国だ。

 

マリオとルイージがこのキノコ王国に住むようになったのは、ある仕事の帰り道でのことだった。

一仕事終え下水路を移動していると、突如として見知らぬ土管に吸い込まれてしまったのだ。

気が付けば、ピーチ姫が治めるこの異世界に迷い込んでいた。

そして運命のいたずらか、まさにその時、大魔王クッパによって姫が誘拐される場面に遭遇。正義感の強い兄弟は、迷うことなく救出に向かった。

 

数々の困難を乗り越え、ついにクッパを倒してピーチ姫を救い出した功績により、兄弟はキノコ王国の英雄となった。お礼として、ブルックリンへ通じるワープ土管の近くに豪華な家を与えられ、以来、二つの世界を行き来する生活が始まった。おかげで仕事の移動時間も大幅に短縮され、ルイージは便利この上ないと喜んでいた。

 

自宅に戻ったマリオは、シャワーを浴びて着替えると、すぐにベッドに身を投げ出した。疲れた身体が柔らかなマットレスに沈み込んでいく。目を閉じると、すぐに意識が遠のいていった。

 

夢の中で、マリオは記憶の渦へと飲み込まれていく。

 

煮えたぎる溶岩の海の上に架かる一本の橋。

その先には、ピーチ姫を捕らえたクッパが立ちはだかっていた。

正面からでは勝てない――マリオとルイージは、直感的にそれを悟っていた。

 

クッパが大きく跳躍した、その一瞬。

背後に据えられた巨大な斧に、ルイージが気づく。

兄弟は同時に走り出し、斧を振り下ろす。

次の瞬間、橋は崩れ落ち、咆哮とともにクッパの巨体が溶岩の闇へと消えていった。

 

だが、勝利の余韻に浸る間もなく、世界は歪み始める。

恐怖と不安に包まれ、マリオが身を固めた瞬間、景色は一変した。

 

目の前には、弟と共に駆け抜けた冒険の数々が次々と映し出されている。

サラサランドでの戦い、ヨースター島での出来事、マリオランドの危機、

カジオー軍団との戦い、そして絵画の世界でのピーチ姫救出劇――。

 

 

次々と流れる記憶の中で、マリオは違和感を覚えた。ヨースター島での冒険以降、ルイージの姿が徐々に薄れていっているのだ。そういえば、その頃から弟の様子は少しおかしかった。いつもの陽気な性格とは裏腹に、何かを考え込むような表情を見せることが増えていた。そして、マリオランドから戻った夜、あの置き手紙が残されていたのだ。

 

「旅に出る」――たったそれだけの言葉に、どれほど心を乱されたことか。すぐに電話かけたが、ルイージは意外にも明るく応答した。

 

ルイージ「修行の旅さ!心配しないで、危なくなったらすぐ戻るから」

 

その言葉に少しずつ安心していったものの、今でも胸の奥に引っかかる何かが残っている。自分のせいで弟が旅立つことになったのではないか――その思いが、マリオの心を締め付ける。

 

胸の奥に走る苦しさに耐えきれず、マリオははっと目を覚ました。

背中は寝汗で湿り、呼吸だけがやけに大きく聞こえる。

夢だと分かっていても、漠然とした不安は消えてくれなかった。

 

枕元のスマートフォンに手を伸ばし、無意識のままルイージの番号を表示させる。

だが、通話ボタンを押すことはできない。

何を話せばいいのか分からず、言葉は胸の内で立ち止まったままだ。

 

マリオは、ただ光る画面を見つめ続けていた。

 

その時、コンコンコンっと玄関から音が聞こえた。突然の訪問に驚きながらも、マリオは玄関へ向かった。ドアノブに手をかけ、ゆっくりと開けると――。

 

ルイージ「やぁ!元気にしてたかい、兄さん!」

 

マリオ「え……ルイージ?」

 

大きなカバンを背負い、自身のイニシャルの「L」が刺繍された緑の帽子、紺色のオーバーオール、そして白い手袋。間違いなく、弟のルイージだった。しかし、どこか違う。その姿勢や眼差しに、以前には見られなかった確かな自信が宿っていた。しかしー

 

ルイージ「ただいま、兄さん!」

 

電話で聞いていた明るい声は、少しも変わっていなかった。その屈託のない笑顔を見た瞬間、マリオの心に残っていた不安が嘘のように消え去った。

 

言葉では言い表せない感情が込み上げ、二人は強く抱き合った。再会を喜ぶ兄弟の姿を、キノコ王国の空が優しく見守っていた。




マリオとルイージの性格は映画を元にしてます。

キャラクター紹介
マリオ
任天堂を代表するキャラクターで、世界的に有名なヒゲの配管工。赤い帽子と青いオーバーオールがトレードマークで、いつもピーチ姫をクッパから助けるために冒険を繰り広げる。基本的な戦闘スタイルはジャンプとファイアボール。どんな状況でも前向きで、勇敢な性格。スポーツ、カート、RPG、パーティゲームなど、あらゆるゲームに登場し、幅広い活躍を見せている。



マリオの冒険履歴
ドンキーコング→ドンキーコングJr.→ドンキーコングGB→スーパーマリオブラザーズ→スーパーマリオブラザーズ3→マリオランド→スーパーマリオワールド→マリオランド2→マリオRPG→スーパーマリオ64


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