終焉の大乱闘 〜ファイターたちの戦い〜   作:ホミキ

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この物語は群像劇です!
今回はネスに視点当てます!


オネットの少年

チームメイト「ネスー!」

 

歓声が渦巻くスタジアムは、煮え立つような熱気に包まれていた。

大会決勝戦、ツーアウト満塁。カウントは2ストライク2ボール。スコアは4対3。

次の一球で、すべてが決まる。

 

マウンドの投手が、汗を一筋流しながらネスを見据えていた。

 

ネス(来るぞ…)

 

緊張で震える手を、ネスはバットに強く巻き付けた。

 

投手は大きく腕を振りかぶると、踏み込む勢いに乗せて白球を投げ込んだ。

放たれた白球が、空気を切り裂いて迫ってきた。

ストレート、真っすぐの速球。

 

その瞬間、ネスの全身に不思議な力が込み上げ、バットを握る両手から淡い青い光があふれ出した。

光がバットへと伝わり、先端まで包み込むと、ネスは力いっぱい振り抜いた。

 

かーん!

 

甲高い打球音が、スタジアムに響き渡った。

打球は大きな弧を描きながら、ぐんぐんと飛距離を伸ばしていった。

スタジアムの外野フェンスを越え、夕暮れの空へと消えていった。

 

実況「ホームラン!逆転サヨナラホームランだ!」

 

歓声が轟く中、ネスはベースを一つずつ踏みながら、今の出来事が信じられないような顔で空を見上げていた。

チームメイトたちが、ベンチから飛び出し、本塁へと殺到する。

 

チームメイト「やったぞネス!優勝だ!」

 

チームメイト「野球少年の憧れを体現しちまったな!」

 

歓喜の渦の中で、ネスは照れくさそうに頭を掻いた。

 

ネス「みんなのおかげだよ…」

 

仲間の一人が満面の笑みでネスの肩に腕を回し、弾んだ声で呼びかけた。

 

チームメイト「今日の打ち上げ、絶対来いよ!」

 

興奮冷めやらぬチームメイトたちに、ネスは申し訳なさそうに首を振る。

 

ネス「ごめん、今日は家族と約束してて…」

 

残念がる仲間たちに謝りながら、ネスはシャワーを浴び、私服に着替えてスタジアムを後にした。

 

外は既に日が落ち、肌寒い風が吹いていた。

頬をなでる冷たさに肩をすくめたものの、不思議とその風を嫌だとは感じなかった。

 

ネス(なんだろう、この感覚…寒いはずなのに、心がポカポカする)

 

ネスはその風に懐かしさを感じていた。

 

やがて脳裏に浮かんだのは、夕暮れの公園で、自分よりも一回りも二回りも大きな体を揺らしながらバットを振る、太った少年のポーキー姿だった。

 

ネス(そうだ…昔はポーキーと、日が暮れるまで野球して遊んでたんだ)

 

けれど、家が隣同士だった幼なじみは今や行方知れずになっており、あの頃のように一緒に遊ぶことはできなかった。

 

懐かしさに温まっていた胸に寂しさが広がり、ネスはうつむきかけたが、はっとして頭を振った。

 

ネス(優勝したってのに…なに落ち込んでるんだ僕は…!この後家族に祝ってもらうのにこんなんじゃダメだろ!)

 

ネスは腰に両手を当て、自分に言い聞かせるように一つ大きくうなずいた。気持ちを切り替え、再び歩き出そうとしたその時、悲鳴が響いた。

 

女の子「きゃああああ!」

 

顔を上げると、小さな女の子が巨大なトラックに轢かれそうになっていた。

周囲の大人たちが「危ない!」と声を上げる中、思わず口元を覆う者や、迫るトラックに目を見開いて立ち尽くす者もいた。

もはやどうあがいても助けられない、誰もがそう思った瞬間、ネスは咄嗟に手のひらを女の子に向け叫んだ。

 

ネス「PKシールドα(アルファ)!」

 

次の瞬間、透明な球体が女の子を包み込み、そこへトラックが激突した。

球体には傷一つつかず、トラックの車体が轟音とともに大きくひしゃげ、積まれていた無数の封筒が宙を舞った。

 

女の子は無事だった。何が起きたのか分からない様子で、駆け寄ってきた母親に抱きしめられていた。

エアバッグに守られた運転手も無傷で車内から出てくると、母娘に向かって何度も頭を下げた。

ネスがほっと胸をなで下ろし、安堵の息をついたところで、携帯が震えた。

 

画面を確認すると、妹のトレーシーからの着信だった。

ネスは近くの街路時計を見上げ、思わず目を見開いた。家族とのお祝いの時間を、もう数分過ぎていた。

 

ネスはすぐさま口を開いた

 

ネス「テレポートβ(ベータ)!!」

 

そう呟いた瞬間、視界がぐるぐると回転し始めた。

周囲の景色が横に引き延ばされ、幾重もの線となって流れていった。やがて回転がゆっくりと収まり、視界が定まった時には、自宅の前に立っていた。

 

玄関のドアを開けると、豪華な食事を囲んで待っている家族がいた。

 

ネス「ただいま!遅くなってごめん!」

 

ママ「全然いいのよ、それより今日はよく頑張ったわね。ほら、大好きなハンバーグ、いっぱい作っておいたわよ」

 

テーブルの上には、大好物のハンバーグが何個も並んでいた。

 

ネスが興奮したまま席に座ろうとすると、ママが声をかけた。

 

ママ「こら、先に手を洗わなきゃでしょ?」

 

そうとがめられると、ネスは「あっ」と手を止め、照れくさそうに笑った。

 

ネス「そうだった!洗ってくる!」

 

ネスはドタドタと足音を立てながら、洗面所へ駆けていった。

 

家族の声が響く家の中で、ネスは平和な日常を噛み締めていた。

しかし、この穏やかな夜が新たな物語の始まりになることを、まだ知る由もなかった。




ネスの性格は小説版を元にしてます。

キャラクター紹介

ネス
『MOTHER2』の主人公で、アメリカ風の町「オネット」に住む少年。野球帽とストライプのTシャツがトレードマーク。バットやヨーヨーを武器にしながら戦い、強力な超能力「PSI」を駆使する。特に「PKキアイ」は敵に大きなダメージを与える強力な技で、仲間たちと共にギーグという存在に立ち向かう。言葉数は少ないが、強い意志を持ち、仲間と協力して世界を救うために旅をする。


ネス冒険履歴
MOTHER2


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