砂漠の妖精 作:某なにがし
――――――ルーシィ宅
「ちょっとナツ!2階には上がっちゃダメなはずでしょ!?」
「勝手に取ってきたんだ・・・オイラが」
「泥棒ネコ――!」
「とりあえず初めてのS級だから1番安い仕事にしたんだ
それでも700万Jだぞ」
「駄目よ!あたしたちにはS級に行く資格はないのよ!」
「これが成功したら、じっちゃんも認めてくれるだろ」
「ホント・・・自分のギルドのルールくらい守りなさいよね
あたしは行かないから2人でどーぞ」
「島を救ってほしいって仕事らしいよ」
「行ってみよーぜ」
「島?」
「呪われた悪魔の島・・・ガルナ島」
「呪!?・・・絶対行かない!」
「魚あげても?」
「うれしくないし!!!」
「ちぇっ、じゃあ帰るか」
ナツたちは部屋から帰っていった
部屋を片付けようとすると
「あれ――――!?紙置きっぱなし!?あたしが盗んだみたいじゃない!
・・・・ん、700万J+金の鍵!うそ!黄道十二門の鍵?!
ナツ、ハッピー待ってええぇぇ!!」
現金なルーシィであった
―――――――翌朝のフェアリーテイル
「たいへ―――――――ん!!!
マスター!2階の依頼書が1枚無くなっています!」
「「「「「!!!!!!!!」」」」
ミラが報告したことにマスターを含めて全員がざわつきだした。
「おう、それなら昨日の夜、猫がちぎっていくのを見たぞ
・・・・羽の生えた・・・な」
「・・・ハッピーか」
「ハッピー!!!」
「つーことはナツたちも一緒か!」「何を考えている!」「S級に行っちまったのか」
ガアラとミラ、それに続き他のメンバーも考えられる事実を口にする
「これは重大なルール違反だ。じじい!奴らは帰り次第、破門・・・だよな」
「マスター それは待っていただきたい」
「「「!!!!????」」」
ガアラが声を上げ、みんなの視線が集まる。
「ミラ、すまないが消えた依頼書は何だ?」
「・・・呪いの島 ガルナ島の依頼よ」
「・・・なるほど、悪魔の島とよばれる島か
合点がいった」
「なんじゃ、ガアラ?」
「その依頼 オレが付き添いでナツたちに同行しよう」
「はっ!なに言ってやがるガアラ!あいつらが規則を破ったことに変わりはねぇ!
まぁ、実力もねえのにS級に行ったから帰ってこれるかわかんねぇけどな!!」
「いや、島に着く前に俺がナツたちと合流すれば問題ないはずだ
ギルドのルールにもS級が1人でもいればS級クエストが受けられるはずだが?」
「・・・・・」
ラクサスが沈黙し、みんなも話の行方を見守る
「マスター、この中だと俺が一番対応力があると思うが・・・」
「よかろう、ガルナ島の依頼を達成してこい!」
「ああ」
「待ってくれ」
ガアラがすぐに向かおうとするがグレイが待ったをかける
「どうしたグレイ?」
「S級に行ける機会なんてそうねえんだ。俺も連れて行ってくれ!ガアラ」
「・・・(チラリ)」
マスターに目を向けるが特に反応もないのでいいのだろうと判断する
「わかった、グレイ 一緒に行こう」
「っしゃ!さすがガアラだぜ!話が分かる!」
グレイもS級には興味があったらしく大いに喜ぶ
二人はナツたちに追いつくべく砂で移動した
―――――――ナツ一行 ハルジオン
「うわーなつかしいわね!」
「・・・そんな懐かしくねぇだろ」
「いい?まずはガルナ島へ行ける船を探すわよ!」
「船!? 無理無理!泳ぐだろ!」
「・・・そっちのが無理に決まってんでしょ・・・」
そして船を探すルーシィたちだが――――――全滅
「は――――どうしよう」
「だから泳ぐっての」
二人が会話しているときに不意に――――
(ポン)「見ーつけた」「見つけたぞ、お前たち」
「「「!!!!!!」」」
振り返るとそこにはグレイとガアラがいた
「グレイ!!ガアラ!!」
「なんでここに!?」
「ガアラがお前ら三人をかばってクエストを受けたから、その付き添いだ」
「クエストを受けたってどういうこと?」
「本来ならルールを破ったお前らは破門にされても文句は言えねえ」
「そ、そんな」
「んなもん依頼達成すればいいんだよ!そうすりゃじっちゃんにも認めてもらえるし!」
「その博打が失敗したら目も当てられんぞ ナツ」
「だから、お前らの代わりにガアラが正式に依頼を受けてくれたんだよ」
「「「!!」」」
「・・・・ってどういうこと、ガアラ?」
「ルーシィが知らないのも無理はない
S級クエストは確かにマスターから認められた者でないと受けられない
だが、常に一人で依頼を受けるわけでもない
S級が依頼を受けてチームを組む場合、ほかはS級である必要はない・・・そして
俺はS級だ」
「え・・・・てことは・・・・!!!!」
「もしかして!」
「俺たちS級にマジで行けんのか!!!!」
「そういうこった ガアラに感謝しろよ三人とも」
「なんでお前が偉そうなんだよ!ガアラが助けてくれたんだろ!」
「うっせーな オレは正式にガアラに頼んでS級の同行を許可してもらったんだよ!
お前みたいなルール破りと一緒にすんな!」
「なんだと!」
「二人ともやめないか」 サアァァァァ
二人とも砂で拘束され距離を離された
「よかった・・・まだあたしフェアリーテイルをクビにならなくて済むのね!」
ルーシィはガアラという救世主に涙を流していた
そんなやり取りが終わると近くにいた船の船長が話しかけてきた
「あんたら、魔導士だったのか!」
「?・・・そうだが」
「ま、まさかガルナ島へは呪いを解くために?」
「ああ、依頼を受注した者だ」
「おうよ」
「い、一応」
「ああ」
上からガアラ、ナツ、ルーシィ、グレイの順に肯定する
「乗りなさい」
「いいのか?」
「ああ、俺が案内しよう」
―――――――船に乗り込んだ一行
ガアラ、ナツ、グレイ、ルーシィ、ハッピーと船長が船でガルナ島を目指す
ガアラが船長に疑問に思ったことを問いかける
「すまないが、船長 なぜ急に船を出してくれたのだ」
「オレの名はポポ かつてあの島の人間だった
・・・そして逃げ出した・・・あの忌まわしき呪いの島を」
「その呪いとは?」
「・・・禍は君たちにもふりかかる あの島へ行くということはそういうことだ。
本当に君たちに島の呪いが解けるかね?
・・・・・(バサっ)この悪魔の呪いを」
ポポの腕から悪魔の腕らしきものが姿を現す
それを見てもガアラは冷静だった
「当然だ フェアリーテイルの名に懸けて必ず達成してみせよう
その呪いとやらを」
「おお!」
「そうね!頑張らなくっちゃ!」
「そうだな」
「あい!」
ガアラが宣言すると他の皆も笑みを浮かべた
――――――――ガルナ島 近海
「見えてきた・・・あれがガルナ島だ」
ポポがガルナ島を指さす
みんなもガルナ島の雰囲気を体感する
「ねぇ・・・おじさん・・・!?いない!」
「「「!?」」」
ルーシィがポポのほうを振り返るといなくなっていた
「いない?落ちたか」
「オイラ見てくる(バシャン)・・・・・・(ザバァ)いないよ!」
「うっぷ・・・なんだこの音」
ゴゴゴゴオオオオオオオォォォォォォ
「大波!!!」
「くっ!離脱するぞ!全員俺につかまれ!」
ガアラの呼びかけに全員がガアラにつかまる
「風遁・八重疾風(ふうとんやえはやて)!!!!」
ガアラが風遁で球体を作り、みんなを包むように囲んだ
「サンキュー ガアラ!」
「いや、まだだ!このままじゃ飲まれるぞ」
ナツが感謝するのもつかの間、グレイが不吉なことをいう
「みな、この中にいれば大丈夫だ・・・踏ん張れ!」
――――――――そういって一度は大波に風遁ごと飲まれるが、浜辺付近に浮上した
ガルナ島の浜辺
「ここがガルナ島か・・・みな大丈夫か?」
「うーん・・・着いたのか!ガルナ島」
「運よく流されたみたいね」
「ひでぇ目にあったぜ・・・でどうするガアラ」
「ここには1つだけ村があり、今回の依頼主はそこの村長らしい
まずはそこを目指そう」
「「「「おう!/ええ!!/あい!」」」
ガアラ以外初めてのS級だからか元気がいい よいことだ
―――――――村の入り口前
ガアラたちは村の入り口らしきところに着いたはいいが、KEEP OUTと書かれている
ガアラが最初に声を掛ける
「すまない、フェアリーテイルのものだが誰かいないか!」
すると村の入り口にある見張り台のようなところから人影が見える
「何者だ」
「フェアリーテイルだ 依頼を受けに来た!」
「フェアリーテイル・・・・ちょっと待て、確認する」
「・・・ま、まさか、依頼を受けたって連絡行ってないのかしら」
「ルーシィ、気にしすぎだ こういった村は情報が伝わりきるまで時間がかかるものだ」
ガアラが不安がっているルーシィに声を掛ける
「よし・・・確かに今しがた依頼を受注したという連絡が入っていた
全員・・・紋章を見せてくれ」
ガアラたちが紋章がある部分を見せる
ズズズズズ 門が開く
「よし・・・入りなさい・・・村長を呼んでこよう」
―――――――村の広場
「よくぞ来てくださった
魔導士の方々、ワシは村長のモカと申します
さっそくですがこれを見ていただきたい 皆、布を取りなさい」
バサ!
村の人々がローブを脱ぐ
そこには船で見たポポと同じように悪魔の部位が村人それぞれに見られた
「・・・なるほど、これが呪いと言われるものか」
「だがよぉ、何をもって呪いと言ってるんだ?流行病の可能性はないのか?」
グレイが村長に聞く
「幾多の医者に聞いたが、このような病気は無いとのことです
・・・そして、これは月の魔力が関係しているそうなのです」
「月の魔力?」
ルーシィが聞き返す
「はい
元々、この島は古代からの月の光を蓄積し、島全体が月のように輝く美しい島でした
しかし、何年か前に月の光が紫色に変わり始めたのです」
「紫?そんな月見たことねーぞ」
ナツが驚いたことのように言う
村長が続ける
「外から来た人は皆、そう言うのです
しかし、月が変化してからワシらの体も変化した
これは月の魔力呪いなのです」
そういうと紫色の月が雲の隙間から姿を現した
これにはガアラも驚いた
「あれが、紫色の月か」
「ぐ・・・!」
「うううぅ!」
村人が月が現れた瞬間に次々と苦しみ始めた
「どうしちゃったの!?」
ドン!!!!
「驚かせて申し訳ない 月が出ている間はワシらは悪魔の姿になってしまうのです
これを呪いと言わずに何といえばいいのでしょうか?」
「ひっく・・・ひっく」
「うう・・・・・」
村人が泣いている姿にガアラたちは黙ってしまう
「朝になれば姿は戻ります
この中には戻れずに魔物と化してしまう者もおります
そういったものは殺すことに決めたのです」
「もとに戻るかもしんねえのにか!?」
ナツが受け入れられないように村長に怒鳴る
「よせ、ナツ!村の人々も好きでやっているわけではない」
「その通りでございます。だから私も悪魔になった息子を殺しました。」
村長が息子と思われる写真を見せる
「「「「「・・・・・・!!!!!」」」」」
「それって!」
バっ
ガアラがルーシィを手で制す
「・・・待て 調査してから伝える 今は黙っておこう」
「ガアラ・・・・」
「さぞ高名な魔導士の方々とお見受けします
どうか、島を救ってください このままでは全員が・・・悪魔に・・心を奪われて」
「そんなことにはならねえぇ!」
ナツが悲しむ村の人々に宣言する
「私たちの呪いを解く方法は1つ・・・・月を破壊してください」
「「「「え!!!!」」」」
「・・・・月の破壊か」
その日は依頼の詳細を聞き、お開きとなった