砂漠の妖精   作:某なにがし

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砂と封印と不審者

 

 

「よし、では調査に行くか」

 

ガアラたちは島の調査をするべく、朝から出かける用意をしていた

 

―――――――ガルナ島 森の中

 

「しかし、月を破壊する方法ってあるのか ガアラ?」

 

「確かに月の破壊は無理難題だな だが、俺の予想では月そのものは関係ないと考えている」

 

「関係ないってことは、何が関係してるんだ?」

 

グレイはあまりの無理難題さに思考が放棄気味になっている

 

「グレイ、お前もS級に着いてきたんだ 考えることも重要だ」

 

「・・・わかったよ」

 

グレイはなんだかんだ物分かりがいい

 

 

ガサガサガサ

 

話をしていると森の木々が急に激しく鳴る

 

 

―――――そこにいたのはデッカいネズミであった

 

 

「「「「「・・・・・・・・・?」」」」」

 

「チュウ」

 

「ネズミーーーー!」

 

「でっか」

 

スウゥゥゥ

 

「何か吐き出すきだ!気を付けろ!」

 

サアアァァァァ

 

「やらせん」

 

「ガアラ!」

 

ガアラがネズミの口元を砂で包む

 

「よし、では逃げるぞ」

 

「なんでだよ!」

 

「むやみに殺していては自然が壊れるからな」

 

「なるほど」

 

「あ、見て!あそこに建物がある あそこに入りましょう」

 

 

―――――――遺跡内部

 

「ボロボロのようだな」

 

「見ろよ 月みてえな紋章があるぞ」

 

「この島は月の島って呼ばれてたって言ってたしな」

 

「お前たち、あまり動きすぎない方がいい 感知したところ真下に空洞が・・・」

 

ベコン!!!

 

「もっと早く言ってよ―――――!!!!」

 

「なんて根性のねえ床だ!」

 

「床に根性なんてあるか!」

 

「すまないみんな言うのが遅れた・・・・砂漠浮遊(さばくふゆう)」

 

ガアラが冷静に全員分の砂を用意し、受け止めた

 

「・・・・このまま降りてみよう」

 

「おしっ!」

 

「うわーほんとに冒険みたくなってきたわね」

 

「面白くなってきやがった」

 

「・・・・・・・」

 

「ハッピー、あんた骨は食い物じゃないわよ・・・」

 

ハッピーだけ遺跡で拾った骨を口に入れて詰まらせていた・・・哀れ

 

 

――――――――遺跡 地下

 

砂で降りてきたガアラたち

 

「ここが最下層のようだな」

 

「秘密の洞窟だー!せっかくだから探検しようぜー!」

 

「おい、これ以上暴れんなよ!」

 

ナツは探検に興味を示し、グレイは巻き添えは御免とばかりに注意する

 

「おお~なんかガアラが使う砂みてぇなのがあるぞ!」

 

「・・・・な、なんだよこれ!」

 

ナツとグレイの前には砂で作られた巨大なピラミッドが現れた

ガアラはそれに触れてみる

 

「・・・(ペタッ)これは」

 

『おいおい、懐かしい封印じゃねえか』

 

「ああ・・・これは面倒になりそうだ」

 

ガアラは守鶴と会話して、これが何を封印しているか即座に理解した

 

「なにか分かったのか、ガアラ?」

 

グレイがガアラの表情を見て聞いてくる

 

「グレイ・・・・皆聞いてくれ・・・これはデリオラという悪魔を封じている俺の砂だ」

 

「デリオラ?」

 

「デリオラだと!」

 

「デリオラって何なの?」

 

「デリオラ・・・厄災の悪魔と言われていたゼレフ書の悪魔だ」

 

「ゼレフ書の悪魔!」

 

「確か、ララバイもゼレフ書の悪魔って言われてけど・・・」

 

「ルーシィの言うとおりだ・・・・!?誰か来た!隠れろ!」

 

ガアラが言うと全員で隠れた。すると二人組で小さい男と犬のコスプレをしたような男が来た

 

「声がしたのはこのあたりか」

 

「おおーん」

 

「お前、月の雫(ムーンドリップ)浴びてね?耳が生えてるし」

 

「浴びてねえよ!」

 

「ムーンドリップ?呪いの名前かしら?」

 

「・・・またひとり来たぞ」

 

「トウカさん、トビーさん、悲しいことですわ

 アンジェリカが何者かの手によっていたぶられました」

 

「ネズミだろ!」

 

犬が女にツッコミを入れた

 

「アンジェリカはネズミではなく、闇をかける狩人なのです・・・・そして愛」

 

「強烈にイタいやつが出てきたわね」

 

ルーシィが速攻で女をイタイ女扱い

 

「あいつらはこの島の人間じゃねぇな 匂いが違う」

 

「お前の鼻は便利だなナツ」

 

滅竜魔導士の鼻の良さはこういう判断の時に便利だと思ったガアラであった。

 

 

「侵入者か」

 

「もうすぐ月の光が集まります 零帝様の耳に入る前に駆逐いたしましょう

・・・・そして愛」

 

「だな」

 

3人が去っていった

 

そしてガアラたちも隠れるのをやめる

 

「しかし、なぜこの封印がここにあるのか・・・・」

 

「これってガアラが封印したんでしょ?デリオラってやつを」

 

「そういえばそうだ、続きを教えてくれ」

 

「・・・・・・」

 

グレイの顔色が優れないが仕方がない。

 

「分かった この中にいるのはゼレフ書の悪魔 名をデリオラ

 10年前にイスバン地方を荒らしていた悪魔だ

 それを俺が評議院の依頼で討伐し封印した

 そして、その時にグレイとグレイの師匠ウルに会ったんだ」

 

「「「!!!????」」」

 

グレイの過去を知らないナツたち3人が驚いた

 

「グレイの過去は本人に聞いてくれ

 だが、この封印を解こうとしている奴らがいるようだ

 そして、それがこの島の呪いと関係があるのだろう」

 

「・・・そうね、でも封印って解けるの?」

 

「そうだな・・・・『オレ様の封印が解けるわけねえだろ!』・・・解ける可能性はない。

 だが、やつらが何を行っているのかは調査する必要がある」

 

「だったら簡単だ あいつらを追えばいい」

 

「許可できん」

 

「なんでだよ!ガアラ!」

 

「さっきの奴らは月の光について話していた

 ・・・つまり夜に何かが起こると考えられる だから夜まで待つ」

 

「待つ!?まだ昼だぞ!無理無理!ヒマ死ぬ!」

 

 

――――――数時間後

 

「ぐが―――――」

 

ナツ、爆睡

 

「こいつって本能のままに生きているのね」

 

ナツの寝る速さにルーシィはあきれる。

 

「グレイ」

 

「・・・なんだよガアラ」

 

「デリオラはお前の傷だろうが、もう死んでいる あまり気を張りすぎるなよ」

 

「ああ」

 

グレイの過去は聞いたことがないが、デリオラを討伐したガアラにはデリオラが親の仇かそれに近いものであるということはすぐに分かった。

だからこそ、踏み込んではならない。

 

 

――――――――夜になった

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

「・・・・これが月の光の使い道か」

 

ガアラは遺跡の景色の変化に納得していた

月の光は封印の砂に当たっていた

 

「紫の光?!」

 

「月の光が砂に当たってる!」

 

ナツたちも今の音で起きたらしい

 

「上に向かうぞ!」

 

「おう!」

 

「燃えてきた!」

 

――――――――遺跡の屋上

 

そこには儀式を行う集団がおり、月の光が集まっていた

 

「どうやら月の光は奴らの仕業らしい。

 そして、あれがムーンドリップか」

 

『そういや、聞いたことがあるな 月の光には魔法を解除できる力があるってよ』

 

「なるほど、奴らの狙いがはっきりしたな」

 

ガアラたちが隠れていると新たな奴らが来た

 

「悲しいことですわ、零帝様

 昼に侵入者がいたようなのですが取り逃がしてしまいました

こんな私には愛は語れませんね」

 

「侵入者・・・」

 

「!?」

 

「あいつが零帝か!?」

 

「変な仮面付けちゃって・・・」

 

グレイは零帝の何かを気付き、ルーシィは仮面に難癖をつける

 

「砂の封印は解けそうか?」

 

「この調子だと、あと数日で」

 

「いよいよか できるだけ急げ ここにきて邪魔はされたくない

この島に村は一つ・・・消してこい」

 

「はっ」

 

「了解」

 

「おおーん」

 

「それは見過ごせんな」サアアァァァァ!!!

 

「「「「!!!!?????」」」」

 

「ちょッ!ガアラ!」

 

突然のガアラの登場に儀式をやっていた連中が驚き、ルーシィもガアラの乱入に驚く

 

「・・・・まじかよ、なんであいつが」

 

「グレイ?どうしたの」

 

「あいつは・・・零帝はオレの知り合いだ」

 

「え!?」

 

「ガアラが動いたってことはもうコソコソしなくていいんだよな!」

 

「ああ、ナツ、グレイ、ルーシィ、ハッピー戦闘開始だ」

 

ガアラは全員に指示し、自分も戦闘に入る

 

「(パシッ 地面に手をつく)獄砂埋葬(ごくさまいそう)!!!」

 

ガアラは視認できる範囲の敵の足元に流砂を発生させ、沈めていった

 

「なっ!」「これは!」「ああ、これが愛」「どう考えても沈んでんだろ!?」

 

パキッ!

 

流砂でほとんどの敵が沈んでいく中、零帝と呼ばれるものだけ氷をだし流砂を抜け出した

 

「氷ってグレイと同じ魔法!?」

 

「ガアラ、みんな!・・・こいつの相手オレがやる」

 

「大丈夫なのか?」

 

「ああ」

 

「わかった。」

 

ガアラが短く確認するとグレイに任せるように零帝から視線を切った

 

「では、残った奴らを一掃しよう・・・・砂縛柩(さばくきゅう)」

 

ガアラは足を沈めた敵に砂をまとわりつかせ拘束した

 

「これで貴様たちの生殺与奪は俺が握った

 目的を吐いてもらおうか」

 

「くッ・・・殺せ」

 

「あきらめんのはえーだろ!」

 

「・・・これも愛の定め」

 

「話にならん」 ギュゥゥ

 

「「「ぐッ・・・・・」」」

 

「再度、お前たちに問う あの零帝という奴の目的は何だ」

 

「そうよ、なんかグレイと知り合いみたいだけど」

 

「あい、あんなグレイ見たことないよ」

 

「・・・・零帝リオンはデリオラを封印からとき倒そうとしている」

 

「封印を解く!?そんなの危険すぎる!第一、村の被害だって!・・・」

 

「村は邪魔になるなら最初から消すつもりだった」

 

拘束した魔導士ユウカが白状する

 

「・・・そうか・・・残念だがリオンという奴の目的は果たせん」

 

「「「!!!!」」」

ユウカがガアラに問う 

 

「どういうことだ?」

 

「デリオラは確かに封印されているが、とうに死んでいるからだ」

 

「な、なんだと!」

 

「そんなウソ信じね~よ!」

 

「そんなのありえませんわ!」

 

「事実だ

誰が言ったかは知らんがデリオラを討伐した本人が言うのだから間違いない」

 

「本人なんてどこにいるってゆ~んだよ!」

犬面の男が吠える

 

「・・・・目の前だ」

 

「「「!!!!」」」

 

再度3人は驚く

 

「でもガアラ、なんでそのデリオラを倒したのに封印したの?」

 

「簡単だ、ルーシィ ゼレフ書の悪魔の遺体を悪用されぬようにだ」

 

「悪用?」

 

「ああ、この世界にはゼレフを信仰している集団がある

そういった奴らに渡らないように俺にしか解けない封印をしたんだ」

 

そういうと3人は意気消沈し、うな垂れていた。

こちらの戦闘意思は折れたようだ。

 

 

「さて、後は俺自身の後始末をしよう」(ブワッ)

 

ガアラは尾獣チャクラモードになりローブを身にまとう姿になった

 

「あれって、ララバイと戦った時の!」

 

「あれにリオンという者が固執しているのならば、地の果てに沈めよう」

 

『ヒャッハ―――!!!少しは気が紛らわせそうだ!』

 

守鶴とは考えもリンクしているからやりたいことが分かってもらえる

 

「守鶴、いくぞ『おうよ・・・・・

  ・・・・獄砂埋葬(ごくさまいそう)!!!』」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

 

ガアラの力により遺跡が沈み始める

 

「なにをしたのガアラ?」

 

「デリオラの封印砂を誰も取り出せない位置まで沈める」

 

「グレイは大丈夫なの!?」

 

「問題ない、俺の砂で位置は感知している」

 

「感知?」

 

「あい、ガアラは砂を使って人を識別したり、場所を把握することができるんだ!」

 

話しているうちに振動は止んだ

 

「これでデリオラは二度と浮上できない。人間が入れない位置まで沈めた」

 

 

―――――――グレイのほうも決着がついたようだな

リオンとグレイがボロボロになりながら歩いてくるのが分かる

何があったのかは聞かない。

 

 

――――――――――――――――敵、味方全員集合

 

「ではリオンとやら、ムーンドリップと呪いについて聞こう」

 

「そうよ、ムーンドリップのせいで村の人たちが大変なんだから!」

 

「オレは知らんぞ」

 

「それはどういうことだ?」

 

「そもそもムーンドリップの影響は考えにくい」

 

「理由は何だ?」

 

「簡単だ、ムーンドリップが呪いなら3年前から光を浴びていたオレたちも悪魔になっている」

 

「あっ!?そっか!」

 

「ああん!じゃあお前らが原因じゃねえのかよ!」

 

「庇うわけじゃねえんだが、リオンはウソをついてないと思う」

 

「そこのリオンの証言で解決方法はおおむね分かった

 月は破壊する必要はない。」

 

「どういうことガアラ!?」

 

「説明より実行するほうが早い 村に戻って依頼を終わらせる」

 

 

―――――――――村 広場

 

「おお、魔導士様 いつになったら月は破壊できるのですか!」

 

「落ちついてくれ 村長 今からそれを解決する」

 

「つってもよ ガアラはどうする気だ?」

 

「ガアラ、遺跡のほうがいいんじゃねぇか?ここより高いし」

 

「いや、ここで十分だ」

 

するとガアラは再び尾獣チャクラモードになり、月を見据える

 

「よし、では行くぞ・・・・風遁・無限砂塵大突破(ふうとんむげんさじんだいとっぱ)!」

 

魔力で形作られた守鶴から巨大な風遁の塊が出て、月に向かっていく

 

ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ  バキン!

 

紫の月がある空が・・・砕けた

 

「空が砕けた!」

 

「でも、元に戻ってねえぞ!」

 

「そんな・・・」

 

「問題ない これが村の人々の本当の姿だ

 おそらく、ムーンドリップの影響を受けたのは肉体ではなく記憶だ

 夜になると悪魔になるという誤った記憶のな」

 

「ていうことは・・・ま・・・まさか」

 

「そう、彼らは元から悪魔だということだ

 そうすれば、あのポポという者がいなくなったのもうなずける

 おそらく、外に出た影響で記憶が正しく戻ったのだろう」

 

「ま・・・まじかガアラ」

 

「ああ、まじだ」

 

グレイがめっちゃ驚愕している

ルーシィは膝から崩れた

ナツもびっくり

 

「推測だが、この島のみなは人に変化できる力があったのだろう

 そしてムーンドリップは悪魔にだけなんらかの障害を起こさせる

 それが今回は記憶混濁だったということだ。」

 

「まじか、オレ本当の悪魔なんて初めて見たぞ」

 

「島に着いた時から見てたけどね」

 

ナツが興奮し、ルーシィが突っ込む

 

「これでフェアリーテイルのS級クエストは達成だ」

 

「よしっ!これでじっちゃんも認めてくれんだろ!」

 

「あい!」

 

「やった!これで黄道十二門の鍵がもらえるわ!」

 

「リオンに勝ったし満足だ!」

 

こうしてガアラたちは依頼を達成し、マグノリアへ帰っていった。

 

後日談だが、帰りは砂で帰ろうとしたが、ガアラを追ってきたエルザが乗ってきた船で帰ったのであった。

 

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