砂漠の妖精   作:某なにがし

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砂と悪魔とテイクオーバー

 

俺はいまギルドボードの前にたたずんでいる。

なぜ、クエストにさっさと行かないかというと長期でギルドを空けたくないからだ。

エルザを迎えた日に一応だが独り立ちできる実力になるまで保護者という形になった。

だから悩んでいる。うーんどうしよう

 

「ガアラ!」

 

「ん?どうしたエルザ」

 

ギルドボードに立っていたらエルザに声を掛けられた。

 

「その・・よかったら一緒にクエストに行かないか?」

 

どうやらクエストの誘いのようだ。

 

「それは問題ない だが、長期間かかるクエストはできるだけ避けたい」

 

「なぜだ?」

 

「エルザは実力がついてきたがまだ子供だ できるだけ危険が少ないのが望ましい」

 

「なるほど、ならこれはどうだ」(ぺらっ)

 

「なんの依頼だ?」

 

えーなになに

--------------------------------------------

悪魔退治

 

内容:教会に住みついた悪魔の討伐

報酬:15万J

 

----------------------------------------------

 

「なるほど たしかにこれならある程度近い上に、日帰りで帰れるだろう」

 

「うむ、で、では行こう」

 

「少し待っていてくれ マスターに伝えてくる」

 

「マスター、少しいいだろうか」

 

「ん?ガアラ、どうかしたか」

 

「悪魔憑き退治の依頼に行ってくる。」

 

「あの依頼か?うーむ」

 

「どうかしたのか」

 

「いや、あの村は最近あまりいい噂を聞かないのでな 充分に気を付けるのじゃぞ」

 

「わかった エルザも連れていくが問題ないか?」

 

「エルザか?まぁお主がいるならもんだいないじゃろ」

 

「ではいってくる」

 

--------村に到着

 

「この村か」

 

「そのようだな しかし、嫌な雰囲気があるな」

 

めっちゃ辛気臭い。

どうしようかな とりあえず村長探すか。

すると人物がいたので話しかける。

 

「すまない 悪魔憑き退治の依頼できたフェアリーテイルの魔導士だ」

 

「おぉ・・・魔導士様ですかな」

 

「ああ、これが紋章だ」

 

「ん」

 

「たしかに間違いないようですな」

 

「では、さっそく仕事について確認させていただきたい」

 

「はっ、はい」

 

うーん、この我愛羅の目つきにビックリしてますな

まぁ関係ないけど

 

「依頼の内容によると教会に悪魔が住み着いたということだが、

 その悪魔は今はどうなっている?」

 

「・・・・・・・」

 

「?」

 

エルザも疑問な顔を浮かべている

 

「どうした なぜ何も言わない」

 

「じ、実はその悪魔はもういないのです」

 

「なに?では悪魔はどこかに行ってしまったのか?」

 

「いえ、そうではなく、この村に住んでいる少女が退治したのです。」

 

「ほう、少女といわれる歳で悪魔を退治するとはやるな」

 

状況の整理が必要だなと考えていると依頼主が声を荒げる。

 

「と、とんでもない!確かに悪魔はいなくなりましたが悪魔憑きになってしまったのです!!!」

 

「悪魔憑きだと?誰かが憑りつかれてしまっているのか?」

 

「そうなのです!ですから悪魔憑きを一刻も早く退治してくだされ!」

 

先ほどの話とマスターの言葉を合わせて考えると、この依頼主は信用できない。

 

「ガアラ、どうする?」

 

おっとエルザを不安にさせてしまったようだ

ここはクールに

 

「問題ない 誤差の範囲だ」

 

「おぉ、さすがだなガアラ!!!」

 

うーん華麗な回避 自画自賛したいね

 

「では受けていただけるのですね!!!」

 

「だが条件がある」

 

「条件?」

 

「こちらのやり方に一切口を出さないことだ」

 

「ガアラ?」

 

「なに、一応の保険だ」

 

「わ、わかりました。それでお願いします。」

 

「皆、魔導士様が悪魔憑きを退治してくださるぞ!!!」

 

「「「「おおおお」」」」」

 

「さあ、早く始末を」

「悪魔を亡き者に」

 

この陰湿な空気はエルザの教育にも悪い

そのため、気絶寸前位の迫力で一言

 

「・・・・・・黙っていろ・・・・・・」

 

『ぶっ殺されてぇのか、ああぁぁん!!!』

 

守鶴の圧も出てしまった

 

 

「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」」」」

 

静かになったな。巻き添えでエルザまで静かにさせてしまった。

これはフォローが必須だ。

 

「エルザ、すまない 大丈夫か?」

「あ、あぁ、しかしすごいなガアラ あれが殺気というものか」

「俺もまだまだだ」

 

しかし、ここまでの村を見て1つだけ聞きたいことができた。

 

「おい、村長 1つ聞きたいことがある」

 

「は、はいぃぃ、何でしょうか」

 

「村の悪魔を退治した少女はどこにいる?」

 

「・・・・・!!!!!」

 

「どいうことだ ガアラ?」

 

まだエルザには難しかったか

 

「村長はギルドに悪魔退治の依頼をだした だが、それが引っかかる

 なぜなら、悪魔を退治した少女がいるということは、悪魔憑きもその少女に退治してもらえばいい」

 

「!!!そういうことか おい!その少女はどこにいる!!!!」

 

「そ・・・それは」

 

どうやら後ろめたい隠し事があるのは確定だな

砂を周囲に浮かせて脅しをかけるか

 

(サアァァァァ)

「真実を話してもらおうか」(グッ)

 

村長の言い分をまとめると、悪魔は少女が倒したが、なぜか腕が悪魔のものに変化してしまったらしい。

それで村全体で村八分にしたということだ。

まったく恩を仇で返すとはこのことだな

 

「まったく虫唾が走る!!!!」

 

見ろ、エルザも激おこだぞ。しかもガチの。

俺もさすがに怒りが湧いた

だが・・・ここは冷静に

 

「落ち着け、エルザ」

 

「なぜ、そんなに落ち着いていられるのだ!!!」

 

「依頼を達成するためだ」

 

「なっ、まさか村人が言っていた少女を倒すのか!!!見損なったぞガアラ!!!」

 

エルザがめっちゃ睨んでくる

弁明せねば

 

「そうではない 俺も罪なき少女を討伐するなど御免被る

 だが、村人の証言だけでは詳しい原因もわからん

 だから冷静さが重要なのだ 冷静さを欠いた奴から死ぬからな」

 

「!・・そうか すまない 私は冷静ではなかった」

 

ほっ、落ち着いてくれてよかった

そして、ちょうど目的地の教会にも着いた

 

「ここが例の少女がいる場所か」

 

「そのようだな どうするガアラ」

 

「どうもこうもない 正面から行くまでだ エルザは後ろからついて来い」

 

「わかった」

 

まぁ、何があっても絶対防御があるから大丈夫でしょ

じゃ、対面と行こうか

俺は扉を開けて中を見る

 

 

 

教会の中の視点

 

「う、うぅぅ・・。ひっく」

 

「ね、姉ちゃん、大丈夫か・・・」

 

「ごめんな、リサーナ、エルフマン アタシの所為でこんなことになっちまって」

 

姉とよばれた人物は妹と弟に謝罪をしていた。

自分が良かれと思って行動したことの結果がこのよう辛い結果になるとは思っていなかった。

だから二人には謝罪しても罪悪感があふれてくる。

 

「違う!!!・・・絶対にお姉ちゃんは間違ってなんかない!!!!」

 

「そうだ、姉ちゃんの所為なんかじゃないよ!!」

 

大切な姉の申し訳なさそうな声と言葉に、妹と弟は声を上げて否定する

姉は二人にとって憧れなのだ。だから姉を恨んだことなど1度たりともない。

自分たちと村の人を守ろうとしただけなのだ。

なのにこの仕打ちはあんまりだ。

 

しかし姉の罪悪感は消えない

 

「いや、私が教会に近づかなければこんなことには・・・・・」

そういって自身がかぶっているローブをめくる

そこにあるのは自分が退治した悪魔の腕がある

 

これがこの姉弟が迫害されている理由だ

ようするに恐怖が村人を支配したのだ

 

だから昨日まで仲良くしてくれた人たちも手のひらを返すように迫害してきた。

 

「ちきしょう!・・・こんな腕なんてなければ!!!!・・・・・」

 

ギィィィ。

 

「!!!!????」

 

「だ、だれか入ってきた!!!???」

「ね、姉ちゃん!」

「くっ!」

 

おそらく、村の人間が我慢の限界で実力行使に切り替えたのだろう

だが、この腕になってからまともに動くこともできない。

 

「くぅっそ・・・・どうする」

 

タッタッタッタッ

 

暗がりから少しずつ人の姿が見える

 

「だ、誰だ!!!!」

 

「キミが悪魔を退治した少女か?」

「おい、ガアラ 暗いのだからあまり置いてくな!」

 

そこには目つきの悪い青年と自分と同じくらいの少女が立っていた。

 

-----------------------------------------------------------

 

中にいた少女たちに声を掛けたのだが固まって震えている。

どうしたものか 村八分の影響で、近づくもの全てが悪い奴に見えるのだろう。

刺激しないようにしなくてはな。

 

「すまないが少し「やめて!!!、ミラ姉は悪くない!!!悪くないんだ!!!」

 

「そうだ、姉ちゃんは村のみんなのために戦ったんだ!」

 

「リサーナ!エルフマン!よせっ!!!!」

 

立ちはだかる姉弟、リサーナとエルフマンに対して焦ったエルザが声を張る

 

「いや、お前たち!私たちは(スっ)ガアラ!」

 

身長差とこの我愛羅の見た目でパ二クったのだろう。この顔は真顔だと怖いからな。

なので、俺はゆっくりと姉弟の前に行き、同じ目線の高さにするためにかがむ

 

「家族を守る気持ちは素晴らしい そして、安心してくれ

俺は君たちの家族を傷つける気は一切ない

 キミたちを助けに来たんだ」

 

なるべくこの顔でも優しくできる表情を精一杯行う

 

「ほ、ほんと」

 

妹らしき人物が涙を浮かべながら聞いてくる

 

「あぁ、本当だ フェアリーテイルの紋章にかけてウソはつかないと誓おう」

 

すると我慢していたのが決壊したのかリサーナと呼ばれる人物から声と涙があふれる

 

「ミラ姉は悪ぐないんだ!なのに村のみんながミラ姉をいじめて、こ・・・こんなのヒドすぎるよ

 ・・・・う、うぅうぇぇえぇん・・・・」

 

俺はガラスを扱うかのように優しくリサーナを抱きしめる

 

「そうか、それはさぞ辛かっただろう

俺にはお前たちの苦しみをすべて理解することはできない

 だが、もう大丈夫だ 俺を信じてくれ」

 

するとリサーナは改めて言葉を紡いだ

 

「ほんとにミラ姉をいじめない?」

 

俺はリサーナを撫でて言う

 

「あぁ、絶対にいじめない そして救ってみせる」

 

―――――全員が落ち着いたところで――――――

 

「では改めて、フェアリーテイルの魔導士のガアラという

 こっちはエルザという よろしく頼む 悪魔の問題について解決しに来た」

 

そういうと姉弟たちの顔が若干曇る

 

「そんな顔をするな さっきも言っただろう 救ってみせると 

 そのためにはすまないが、村の人が言っていた悪魔に憑かれた部分というのを見せてもらえるか」

 

そう聞くと、姉弟たちは顔を見つめあっており、頷いた

 

「これが、その腕だ」

 

おそらく悪魔を退治したであろう張本人の少女ミラがローブをめくり見せてくれた。

エルザは悪魔を一部でも見るのが初めてなのか驚いていた

俺はデリオラと戦ったから驚かいない。むしろ可愛げがあるほうだ。

 

「こっこれは」

「なるほど これが悪魔の部分か」

 

たしかに見ると悪魔と言いたくなる気持ちもわからんでもない

だが、大したことはなさそうだな

 

「な、治せるのか?」

 

「当然だ!ガアラは強いからな!!!」

 

「なぜ、エルザが得意げな顔をする そもそもこれは悪魔が憑いているわけではない」

 

そういうと悪魔に憑かれたと思っているミラが驚いた顔をした。

 

「なっ!?どういうことだ!

悪魔を倒したとき確かに悪魔は私の中に入ってきたぞ!!!」

 

「だろうな・・・・」

 

「だろうなって・・・・どういうことだ」

 

「これは魔法の一種だ 名をテイクオーバーという

 悪魔が入ってきたのは、悪魔の魂に適性があったから吸収したと考えられる」

 

「テイクオーバー・・・・じゃあ悪魔に憑かれてるわけじゃないのか・・・・」

 

「あぁ、これの解決方法は2つある

 1つ目は、術者本人・・・この場合はミラお前だ 術者が吸収した魂を屈服させること

 2つ目が封印術や魔力を散らす技で魔法を消すことだ」

 

「そ、そんな方法があるならやってくれ!!!どっちでも構わない!!!」

 

ミラが懇願するようにお願いしてきた。

しかし封印術は楽だが、再び力を使った時に暴走する危険性があるからここは1でいこう

 

「承知した では屈服する方法でいこう」

 

「ガアラ、封印術で悪魔の力を封じるほうが早いのではないか?」

 

エルザが正しいことを言った。うーんその通り

 

「たしかに封印術はオレの十八番だ だが、それでは再びミラが悪魔の力を使うときに暴走の危険性がある その懸念は見過ごせない だから屈服させるやり方で行く。」

 

するとミラが不安そうに言う

 

「あ・・・あたしができるのか?」

 

それもそうだ。ここまで村人の憎悪にさらされてきて心が疲れ切っているだろう

だからこその俺だ

 

「問題ない 屈服は経験からして精神世界で行われる そこに俺も入って手伝う」

 

「他人の精神に入れるのか?」

 

「本人が受け入れているならば可能だ」

 

「どうすればいい!?」

 

「簡単だ 拳を俺と合わせろ」

 

スッ 

 

「わ・・わかった」

 

スッ

 

 コツン

 

「エルザ 精神世界に入っている間、俺たちは無防備になる

何かあれば、この姉弟たちを守ってやってくれ」

 

「わ、わかった 任せろ」

 

「頼りにしている」 目を閉じる

 

ピチョン

 

「ここはどこだ?」

 

「ここが精神世界だ」

 

霧がかかったような暗く、そして墓地があるような世界が広がっている

 

「が、ガアラ・・・!!!!!・な・・・なんだよ・・そのでかいタヌキは!!!!」

 

「あぁ、紹介しよう。オレの相棒の守鶴だ」

 

そういえば精神世界とか自分のしか入ったことないからみんな見たことないのか。

 

『よう、小娘、悪魔に憑かれてるらしいじゃねぇか。ウケるぜ。ヒャッハッハッハ』

 

守鶴のデカさと見た目に圧倒されているがミラジェーン言い返そうとしている

 

「あ・・・アタシは小娘じゃねぇ!ミラジェーン・ストラウスっていう名前があんだ。このタヌキ!!!」

 

『ほう、俺を見てそんな口が利けるなんて大したもんだ。クックック」

 

両者にらみ合いがはじっまたのでここでストップだな

 

「そこまでだ 守鶴、ミラ。いつ悪魔が襲いに来るかわからん 警戒しろ」

 

一応、危険な雰囲気はありますよ風に言うがミラにしか効かなかった。

守鶴はむしろ暇そうにしている

 

『けっ、なに芝居なんてしてやがる とっくに感知終わってるだろうが』

 

おっとどうやら守鶴には気づかれていたらしい

そう、俺はこの世界に来た瞬間から砂を展開して周りを感知していた

 

「なっ!・・ガアラは奴がいる場所がわかったのか!!??」

 

「俺は口より先に行動に移すからな

 どうやらお出ましのようだ」

 

そういった瞬間に見た目がまさしく悪魔のようなやつがこちらに来ていた

 

――――――――ギャあああぁああぁあぁああああ――――――――

 

「あ、あいつが私が退治した悪魔だ」

 

「そうか、ミラ下がっていろ 守鶴いくぞ!」

 

「お、おう」

『ヒャッハーーー!あんな小物さっさとぶち殺してやるよ!!!

ミラは数歩下がり、代わりに守鶴が俺の隣に並んだ

 

――――ぎゃぁぁぁあああああ――――

 

悪魔が巨大な魔力の塊を放ってきた

 

「お、おい。逃げたほうがいいんじゃねぇか!!??」

 

たしかにデカい攻撃だ、だが・・・・

 

「問題ない」

 

『ふん・・・」

 

ズッッッッバァァァァンン

土煙が盛大に舞う

 

「くっ・・・ガアラ!!!!」

 

「言ったはずだ 問題ないとな」

 

そこには砂を展開した無傷の俺と守鶴がいた

 

『残念だったな このクソ悪魔野郎 てめぇの攻撃は無意味だぜぇ

 オレ様のモットーは絶対防御だからなぁ』

 

「す、すげぇ。あの攻撃を無傷って・・・・」

 

「では、今度はこちらから行こう・・守鶴、頼む」

 

『け、しゃあねぇな 風遁 腹太鼓(はらだいこ) !!!」

 

守鶴が腹を叩くと口から巨大な空気の塊を吐き出す

 

―ーぎゃぁぁああああーーーーー

 

攻撃は通るようだな

だが空中に浮かんでるとなると大葬や送葬はあまり使えないな

スピードがある攻撃となるとあれだな

 

「守鶴、風遁を頼む 矛で決める」

 

『ほぉ、珍しいな 矛を出すなんて そんなレベルの相手か?あのクソ悪魔』

 

「いや、今回は時間が心配だからな」

 

『へっ、そうかよ』

 

「ああ、いくぞ

 (サァァァァァァァァ)右手に砂を集める

 

『風遁 腹太鼓!!!!』

  ・・・・最強絶対攻撃・守鶴の矛!!!!!!!」

 

右手に集めた槍を模した守鶴の矛が風遁によって加速していく

 

――ぎゃぁぁ―――― バサッ・・・・!

悪魔が生えている翼で身を守ろうとする

 

「無駄だ・・・お前ごとに止められる矛ではない・・終わりだ」

 

『光栄に思えよ、クソ悪魔 俺の矛を食らって死ねるんだからな

 ヒャーハッハッハー――!!!』

 

 

――ぎゃゃぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁ・・・・・

 

とうとう矛に貫かれ断末魔が消えた。

 

「す、すげぇ、これがガアラの実力・・・・」

 

「討伐完了 これでもうミラが力を使っても暴走は無いだろう

 守鶴も手伝ってくれてありがとう」

 

『まっ、今回は俺も少しは楽しめたぜ』

 

「ふっそうか

 ミラも大丈夫か?」

 

「あ・・あぁ、だいじょう・・ぶだ」

 

ふむ、ちょっと呆気に取られているようだな

 

「さぁ、帰ろう。皆のもとへ」スッ 手を差し出す

 

「!!!・・・あぁ!!!」ギュッ 握り返す

 

――――現実世界に帰還――――

 

ミラが目を覚ます

「ん・・・ぅん、ここは」

 

「ミラ姉――――――――!!!!」 ダキッ

 

「姉ちゃん!!!」

 

「り、リサーナ!エルフマン!!!・・・・」

 

「う、ひぐっ・・・ミラ姉、腕戻ったんだね!」

 

「え・・・」

 

リサーナに言われて視線を自分の腕に視線を落とすとそこには悪魔の腕ではなく、自分の腕になっていた

 

「あ・・・・・っああぁぁぁ!!!!!

 戻った!私の腕だ!!!!」

 

「ミラ姉――――――――!」

 

リサーナも自分のことのようにうれしいのか再度抱き着いた

 

「心配かけたな お前ら

 ・・・・ところでガアラたちは?」

 

「ああ、それならね少し離れたところで待っててくれてるよ!」

 

 

――――ミラより先に目が覚めたガアラたち

 

「ガアラ、おかえり」

「ああ、ただいま エルザ」

 

「それで悪魔はどうだった?」

 

「問題なく片付いた ミラもこれで悪魔に悩むことは無いだろう 

 それよりも今後のことだ あの姉弟たちをこの村に残すのは心配だ」

 

「ああ、それは私もガアラに賛成だ」

 

一度村八分に会っているあの姉弟を残すのは非常に危険と判断し、ある決断を決める

 

「では、あの姉弟たちをフェアリーテイルに迎えよう」

 

「ああ、また家族が増えていいな」

 

「ふっ、そうだな」

 

エルザもいい顔をするようになった。

 

 

視点終了

 

 

「ガアラ!」

 

ミラが目覚めたからか、こちらに3人で来た

 

「目が覚めたか。体に異常は無いか?」

 

「あぁ、もうばっちりだぜ」

 

「そうか。ではさっそくで申し訳ないが1つ俺から提案がある」

 

「提案?」

 

「あぁ、そうだ」

 

「お前たちはこのまま村に残っても迫害され続けるだろう

 人間の恐怖とはそうやすやすと消えないからな」

 

「「「!!!????」」」

 

「それでなんだが、俺たちのギルドに来ないか?」

 

「ギ、ギルド」

 

「あぁ、そうだ ミラは言わずもがなテイクオーバーに適性がある

 2人にも同じようにテイクオーバーの資質が眠っている可能性がある

 本当は時間をかけて答えを出してほしいが、あいにくと時間は無い」

 

「えっ・・・なんで!!!」

 

リサーナがいの一番に声を上げる

 

「村人が強硬手段にでそうだからだ」

 

「くっ・・・たしかにな」

 

もう少し押してみよう

 

「俺たちのギルド・フェアリーテイルはこの世で1番温かいギルドだ

 そして、仲間たちは家族であり支えあっている

 それにお前たちのように何かを抱えている者たちもいる

 だがら、必ずお前たちを受け入れ助けてくれる・・・・どうだ」

 

「・・・・わたし、行きたい!!!!」

「お・・お・・・・俺も!!!!」

「お、おい、お前ら!!!!」

「ミラ姉行こうよ!」

「・・・・・・」

 

ここにいても未来が明るくないことはミラも理解しているのだろう

 

「わかった アタシたちも連れて行ってくれ。

 フェアリーテイルに!!!!」

 

「ああ、俺たちフェアリーテイルはお前たちを歓迎しよう」

「あぁ!歓迎するぞ!」

 

 

よし、あとは村人の説得だけか

めんどくせーと思いながら外を目指す

 

------------------------------------------------------

外に出ると村人たちがいた

 

「魔導士様、悪魔憑きは退治できましたか」

 

「いや、悪魔に憑かれていたわけではない あれは魔法の一種だ」

 

「そんなわけありません!!!、あれは悪魔そのものです!!!」

 

「そ、そうだ!あれは悪魔だ」

 

 

             「そうよ、悪魔よ 退治してよ」

 

なんか周りの村人も喧しくなってきたな

何を言ってもムダそうなのでここはクールかつ冷静に・・・・

 

「あの姉弟はフェアリーテイルに入ることになった

 「あ、悪魔をギルドに入れるのですか!!」

 なに?(さすがに俺もイラっとした)

 ひとつ言っておこう あの姉弟はフェアリーテイルに入ると言っている

 それは家族になるということだ そして俺たちフェアリーテイルは家族に仇名す者を決して許さない。次に悪魔呼ばわりをしたら

 ・・・・・・・・・殺すぞ」

 

 

「「「「「「「!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」

 

「今回の報酬はなしでいい。これで話は終わりだ」

 

「あ・・・あの「(ギロッ!)・・なんだ?」・・・・い、いえ」

 

俺は視線を切って教会に戻った

 

――――――――――――――――――――

 

「では、ギルドに行くぞ 準備してくれ」

 

「わ、わかった」

 

 

――――――準備完了――――――

 

「よし、ではギルドに帰ろう」

 

「しかし、よかったのかガアラ 報酬を受け取らなくて」

 

「気にするな。エルザ あのような者たちから受け取るは嫌悪していたところだ」

 

「そうか、ならいいが」

 

うーんなんだか納得いかない様子ですね

 

「そんな顔をするな 今は新たな家族が増えたことを喜ぼう」

 

「なぁガアラ フェアリーテイルはどんなところなんだ」

 

すると後ろで砂に乗っているミラたちが話しかけてきた 

この質問の答えがどんなものかリサーナとエルフマンも気になるようだ

 

「そうだな 喧嘩が絶えず、しょっちゅう物が壊れるところだな」

 

「それだけだとやべぇところだな」

 

「そうだな これだけなら最悪の場所だろう だが心配するな

 フェアリーテイルはどんなやつだとしても家族として迎えてくれる温かい場所だ」

 

「そうか、そいつは楽しみだ!!!」

 

「楽しそ~~~!」

 

「う、うん!!」

 

ミラも言葉に続いてリサーナとエルフマンも笑顔になった

よかったよかった

 

 

――――――――フェアリーテイルに到着

 

「「「・・・・・」」」

 

三人ともギルドの大きさに度肝を抜かれているようだ。なんか新鮮

 

「心配するな お前たちと同じ年代もいる

 エルザもその一人だ」

 

「あらためて、よろしく頼む」 スっ

 

「あ、あぁ、こちらこそ」 グっと握る

 

「では、行こう」

 

――ギィィィ――――

 

扉を開けるといつもの喧騒と笑い声が四方八方に飛び交う光景を見た

やはりこの景色はいいなと思っていると俺にとって恒例のやつが来た

 

「ガアラ!勝負だ!火竜の・・・・(むぐっ)」バタバタ

 

ナツが恒例で突っ込んできたので砂で口元を拘束して空中にステイ

 

「すまないナツ。またあとでやろう」

 

うん。これぞ大人の対応力

 

「まーた相手にもしてもらえないのかよナツ」

「うるせぇぞグレイ 挑んだことも無いやつは黙ってろ!」

「なんだとこのクソ炎」

「やんのか冷え冷え野郎」

 

この喧嘩は無視である

マスターを探すといつものようにカウンターにいる

 

「3人ともマスターがいるから挨拶をしよう」

 

「おう」 ミラ

「うん」 リサーナ

「は、はい」エルフマン

 

マスターのところに行く

 

「マスター、新しく3人ギルドに入るのを希望する者を連れてきた」

 

「おお!そうか!そいつはめでたい!家族が増えることはいいことじゃ!!!」

 

「「「よろしくお願いします!!!」」」

 

「よいよい!楽にせい!ワシがこのギルドのマスター、マカロフ・ドレアーじゃ!

 よろしく頼むぞい!」

 

「マスター、ミラはテイクオーバーの使い手だ だがまだうまく扱えない

 制御するすべを教えてやってくれ」

 

「ほう?テイクオーバーとは珍しいのう 分かった 準備しておこう」

 

「ああ、頼む」

 

「ガアラ、あ、ありがとな」

 

「気にするな これからは仲間・・・家族なのだから」

 

「そ、そうか、家族か・・・」

 

照れくさそうにしてくれている

やはり、仲間や家族はこの年頃だと不可欠だな

 

「そして、こっちが妹のリサーナと弟のエルフマンだ」

 

「「よ、よろしくお願いします!!」」

 

「うむ、よろしく頼む」

 

ふーこれで一通りは済んだかな

 

「よし、ガアラ 宴じゃあ!」

 

「了解だマスター みな!注目してくれ!!!」

 

俺が声を張り上げてみんなの注目を集める。

その視線を確認してマスターがジョッキを持ち立ち上がる。

 

「ガキ共!今日新たに家族が増える!ミラとリサーナ、そしてエルフマンじゃ!

 これはめでたいことじゃ。つまりは・・・・

 

 「「「「「うたげだぁぁあああああああああああ」」」」」」

 

 そのとおぉぉりじゃ!!!!さわげぇい!!!」

 

マスターの一言でどんちゃん騒ぎ

ミラたち姉弟はポカーン

すると同じ経験をしたエルザがジョッキを持って近づく

 

「みな、お前たちを祝っているのだ だからお前たちも飲め」

 

「お、おう」 ミラ

「すごー―――い!!!」 リサーナ

「す、すげぇ」 エルフマン

 

「エルザも成長したな」

 

「ガアラ!子ども扱いするな」

 

「それはすまない では、俺たちも乾杯だ」

 

「うむ」 エルザ

「おう」 ミラ

「うん!」リサーナ

「はい!」エルフマン

 

先の未来も楽しみだ

 

 

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