砂漠の妖精 作:某なにがし
「なんでエルザみてーなバケモンがオレらの力を借りてぇんだよ!」
「知るかよ!つーか助けならオレとガアラで十分なんだよ」
「じゃあお前が行けよ!!オレは行きたくねぇ!!」
「じゃあ来るなよ!!後でエルザに殺されちまえ!!」
エルザが来ていない駅のホームで、ナツとグレイはずっと喧嘩を続けていた。
「落ち着け、二人とも 周りの迷惑になる
・・・そしてルーシィ、なぜキミもいるんだ?」
「あはははは・・・ミラさんに【確かにあの4人が組んだら素敵だと思うけど、仲がギクシャクしてるところが不安なのよね 特にナツとグレイが ガアラだけじゃ大変だと思うから...ルーシィ、一緒に行ってガアラを助けてあげて!】と頼まれまして」
「納得だ・・巻き込んですまないルーシィ」
「いえ・・・」
ガアラはルーシィに謝罪する。
そしてミラの言っている姿が鮮明にイメージできるガアラであった。
――――――――
「すまない、待たせたか?」
エルザがようやく来たが、その後ろには背丈以上に高い荷物の山が見えていた
「「荷物、多!!!」
「荷物が多いな・・・・」
エルザの荷物にガアラも少し引いた
「ん?君は昨日、フェアリー テイルにいたな」
「新人のルーシィだ 先日入ったばかりでな ミラに頼まれ依頼に同行するそうだ」
「ルーシィです、よろしくお願いします」
「私はエルザだ、よろしくな そうか、ギルドの連中が騒いでいたのは君のことか
傭兵ゴリラを倒したとか、なんとも頼もしいな 期待しているぞ」
「色々混ざってるし、しかもそれ、ナツとガアラですから・・・」
「今回の依頼は危険も多いと思うが、その活躍なら問題ないだろう」
だが聞いてもらえないルーシィであった
エルザ達が話していると、ナツはグレイとの喧嘩をやめ、真剣な表情でエルザに話しかける。
「何の用事か知らねぇけど、今回は条件付きでついていってやる」
「条件?」
「バ!バカ! エルザ!俺はエルザの為なら無償で働くぜ」
「ナツ、言ってみろ」
ナツは真面目な顔をして条件を言った。
「帰ったら俺と勝負しろ!もうあの時とは違うんだ」
「やっぱりか・・・」
「オ、オイ!はやまるな!死にてぇのか!!」
「確かにお前は成長した 私はいささか自信が無いがいいだろう勝負してやる」
「自信がねぇだと!?本気で来いよな!」
「わかっている だがお前は強いと、そう言いたかっただけだ」
「グレイ、お前も勝負するか?」
グレイは全力首を横に振り否定した
「ガアラはやらないか?久々に私の実力を見てもらいたい」
「そうだな、ナツの後にでもやらせてもらおう ナツとの勝負の時は俺が審判をしよう」
「そうか、ありがとう」
「おしっ!燃えてきた!!!」
ナツの顔がやる気に満ちあふれる
――――――――――――列車に乗る
「うっぷ・・・」
「情けねぇな、やる気出してすぐこれだよ」
ナツは乗り物にダウンし、グレイは指摘する
「まったくしょうがないやつだ ナツ、私のとなりに来い」
「あい」
ナツがフラフラと、エルザの隣に行くと
ドゴォ!
「グボォァ!」
エルザがナツの腹を殴って気絶させた。
「あいかわらず強引だな」
昔から知っているガアラは気にしないようにつぶやいた
ナツが移動したので、その席にグレイが移動ようにエルザが促し、それに従うグレイ
先ほどの光景に数名が、ただ黙っていることしかできなかった。
ここで動くのがガアラであった。
「ルーシィ、キミはまだナツと俺以外の魔法を見たことがなっかただろう
エルザ、交流のために教えてやってくれ」
「わかった、まずは改めてよろしくなルーシィ」
「は、はい よろしくお願いします。エルザさん」
「エルザでいい」
「ルーシィ、エルザの魔法は綺麗なんだよ 血がいっぱい出るんだ・・・相手の」
「それは綺麗なのかしら?」
「大したことはない 私はグレイの魔法のほうが綺麗だと思うぞ」
「そうか?」
そういってグレイは右手の拳を左掌に添えて魔力を込める。すると氷で出来たフェアリーテイルのマークが造形された。
「わぁっ!」
「氷の魔法さ」
「氷ってアンタ似合わないわね」
「ほっとけっての」
グレイが、少しだけふてくされる。
「あ!そっか 火と氷だからナツとグレイは仲が悪いのね」
「そうなのか?」
「ど、どうでもいいだろ?そんな事よりもそろそろ本題に入ろうぜエルザお前ほどのやつが俺達に力を借りたいなんて、一体何事なんだ」
グレイが急いで話題を変え、今回の本題をエルザから聞こうとする。
「そうだな、話しておこう」
「先の仕事の帰りだ、オニバスで魔導士が集まる酒場へ寄ったときに少々気になる連中がいてな」
――――――回想 酒場
「コラァ!酒遅せぇんだよさっさと持ってこいよぉ!ったくモタモタしやがって!!」
エルザの席の近くで血の気の荒い連中が、機嫌悪そうに酒を飲んでいた。
「ビアード、そうカッカすんなよ」
「これがイラつかずにいられるかってんだ!!
せっかく『呪歌ララバイ』の隠し場所を見つけたのにあの封印だ!んだよアレはよぉ!!!
まったく解けやしねぇ!!!」
エルザは、耳をすませながら連中の会話を聞き続ける。
「バカ!声がでけぇよ」
【くそぉ!】
「あの魔法の封印は人数がいれば解けるってもんじゃないよ、後は僕がやるから皆はギルドに戻っているといいよ」
―――――――列車内
「ララバイ?」
「子守唄・・・強力な魔法か何かかしら?」
「わからない、しかし封印という話を聞くとかなり強力な魔法と思われる・・・」
「話が見えてこねぇな・・・得体の知れねぇ魔法の封印を解こうとしている・・・
だがそれだけだ、何かの依頼って事も考えられる」
「そうだ、私も初めはそう思って気にかけていなかった・・・エリゴールと言う名を思い出すまではな」
「エリゴールか・・・たしか魔導士ギルドの鉄の森アイゼンヴァルドにいたエース
死神のエリゴール。暗殺系の依頼ばかりを行い続けた魔導士だったか?」
「死神!?」
「あぁ、本来暗殺依頼は評議会の以降で禁止されているが、奴は金を選んだ。
結果6年前にギルド連盟を追放...現在は闇ギルドのカテゴリーに分類されている」
「闇ギルドォ!?」
ルーシィは身の危険を感じたのか、冷や汗が止まらなかった。
「ルーシィ、汁出てるよ」
「ぶっとばすわよ、猫ちゃん?」
―――――プシュュュュ 目的の駅到着
ホームの駅をエルザたちは歩いていく
「ちょっと待って!追放って、処罰はされなかったの!?」
「されたさ 当時アイゼンヴァルドのマスターは逮捕されギルドは解散命令を出された。
だが闇ギルドはその大半が命令無視をするのが現状だ」
ルーシィにとっては同行したくなくなる話に、どんどんと弱気になっていく。
「・・・帰ろっかな」
ルーシィは、一気にやる気をなくした。
「不覚だった あの時エリゴールの名前に気がついていれば、全員血祭りにあげてやったものを・・・」
酒場でのことを思い出し、エルザが殺気立つ。
「だが、その場にいた連中だけならエルザ一人で何とかなったかもしれねぇが、ギルド一つまるごと相手になるとさすがにな」
グレイの言葉にエルザは頷いた。
「奴らはララバイという魔法を手に入れ何かを企んでいる
私はこの事を看過することはできないと判断した
・・・アイゼンヴァルドに乗り込むぞ」
「へっ、面白そうだな」
「来なきゃよかった・・・」
「ルーシィ、汁」
「汗よ!・・・ってちょっと待ってナツは?それにガアラも」
「なに!ガアラもだと?!」
「「「・・・・・・あっ!!!」」」
―――――――その頃の列車内
「ぐおぉぉぉ・・・うっぷ」
「大丈夫か、ナツ」
「だ・・ダメ」
「そうか、仕方ない 列車が出発しているから次の駅で降りるか」
ガアラとナツは列車の中にいた
みんなが先に降りる中、ガアラがナツを介抱していたら列車が出てしっまたのである
ガアラ流石!
するとガアラたちに一人の男が話しかけてくる
「お兄さん達、ここ空いてる?」
「ああ、空いているがうるさいと思うぞ」
「あらら お連れの人、辛そうだね そのマークはフェアリーテイル・・・
正規ギルドかぁ、羨ましいなぁ」
「?」
ガアラは男の独り言が聞こえて疑問を浮かべる
――――――――――再びエルザたちの駅ホーム
「なんということだ!話に夢中でナツとガアラを置いてきてしまった!
私の過失だ!とりあえず私を殴ってくれ!!」
「落ち着けって、エルザ 向こうにはガアラがいるんだし問題ねぇだろ」
「そういう訳だ!列車を止めてくれ!仲間のためだ!」
「どういう訳でしょうか?」
「まったく聞いちゃいねぇ」
エルザは身勝手な理由で、駅員を困らせる。
「フェアリーテイルでまともな人ってガアラ以外にいないの?」
「おい!オレはまともだろ!?」
「服を着てから言ってよ・・・」
「うおっ!いつの間に!」
「仲間のためだと言っているだろう!なぜ分かってくれない!」
「なんで分かってくれると思ったのよ」
「無茶苦茶言わんでください!降りそこねたお客様2人の為に列車を止められるわけないでしょう!」
ガシャン!
「「「「ガシャン?」」」」
駅員も含めて疑問の声を上げた
「あい!エルザ、これでいい?」
「よくやったハッピー!」
「なにしてんのぉ!」
「よし、ナツを追うぞ!!!」
――――――――――列車内
列車の中ではナツとガアラの二人がいまだに黒髪を後ろで束ねた男、カゲヤマに話しかけられている
「フェアリーテイルって言えばさ、ミラジェーン有名だよね
たまに雑誌に載ってるし綺麗だよね
あとさ、名前知らないけど新しく入った女の子が可愛いんだって知ってる?
正規ギルドはかわいい子も多いのか、少し分けてよ・・・なーんて、なっ!!」
ボスっ 砂で防ぐ
「・・・・・・」
「無視はひどいなぁ!闇ギルド差別だよ?」
「やはり闇ギルドか」
「!?ガ・・・ガアラ?」
「問題ない、ナツ 休んでいろ」
「あれ、やっぱり気づいてた?」
「当然だ あからさまにナツを狙おうとしている視線にもな」
「そっか~ でもそんな荷物抱えてオレに勝てんの?」
「なぜフェアリーテイルと知って俺たちを狙う?」
「ん?だって、フェアリーテイルってずいぶん目立ってるそうじゃないか
正規ギルドだからって幅きかせててムカツクんだよね
うちらがフェアリーテイルのこと何て呼んでるか知ってる?ハエだよハエ!」
「てめぇ!!!(ガタン!)・・・うっぷ」
ナツは列車のせいで酔いが止まらないため、立ってもすぐにうずくまってしまう
「ナツ、お前は休憩だと言ったはずだ ここは俺がやる」
「へぇ~、随分と舐めてくれるね じゃあ、やってやるよ!」
そういうと同時にカゲヤマの足元から影が伸び攻撃しようとしてくる
ボスっ!バスッ!ボスッ!
だが攻撃してもすべてガアラの砂に阻まれて一撃も届かない
「くっ!くそ!!なんで」
「どうした?貴様がハエと馬鹿にしたギルドの人間に一度も攻撃が届いてないぞ?」
「このハエどもがぁぁぁぁ!!!」
―――――キキィィィィィィ
「「「!?」」」
いきなり列車が止まる
カゲヤマは驚く声を上げる
「なんだよ!急停車か!?」
ゴロンゴロン
ガアラの足元に三つ目のドクロ頭が特徴の棒転がってくる
「これは?」
「見たな!」
「・・・さっきはよくもやってくれたな・・・お返しだぁ!!!」
いつの間にか復活していたナツにカゲヤマは殴り飛ばされていった
「てめぇら・・・」
――――先程の急停車は誤認によるものと判明いたしました。間もなく発車します
「やべっ・・・ガアラ逃げんぞ」
ナツは慌てて荷物を持ち出す
「待て、ナツここはまだ・・・」
「逃がすかぁ!てめぇらぁ!!アイゼンヴァルドに手ぇ出したんだ!ただですむと思うなよ!」
「上等だ!!いつでもかかってこい!こっちもてめぇの顔覚えたぞ!!
さんざん妖精の尻尾フェアリー テイルをバカにしやがって!次は外で勝負してやる!」
「家族に手を出すなら闇ギルドだろうが潰す」
――――ぎぃぃーーー 列車が動きだす
「う、動きだした!」
「おい、ナツ!なにを・・・」
ガアラの制止もむなしくナツは窓を突き破って出ていった
「まったく!」
ガアラも続くように出ていきすぐに砂を展開した
「砂瀑浮遊(さばくふゆう)!」
「(ボスッ)おぉ!ガアラ、サンキューな!」
「まったく、少しは後のことも考えてくれ」
「カッカッカ!まぁ気にすんなって!」
「はぁ・・・」
するとそこに魔導四輪車に乗ったエルザ達がやって来た
ナツとガアラのもとに全員が集まった
「ナツ、ガアラ ごめんねぇ!」
「ハッピー!エルザ!ルーシィ!ひでぇぞ!俺らを置いていくなんて」
「すまない」
「ごめん」
「無事でなによりだ よかった」
ゴン!
「硬!」
ナツはエルザに抱き寄せられるも鎧を着ているため頭をぶつけた
「謝る必要はない 気にするな」
ガアラは何も気にしていないようだ
「そういえば、ナツとガアラはなんで列車の外にいるの?」
「アイゼンヴァルドの魔導士に襲撃を受けてしまってな」
「「「「なっ!!!」」」」
「それは本当か!ガアラ!」
「あぁ、だが、列車が走り出す瞬間にナツが列車から飛び出してしまい、そちらの救助を優先してしまった・・・・すまない」
「あ、ああ、ガアラが謝ることはない!」
ガアラの珍しく落ち込んだ顔にエルザはワタワタと慌てた様子で止めた
「よし!では今すぐ列車を追うぞ!」
「「「「おう!!!」」」
――――――魔導四輪車で移動中
「ガアラ、お前たちを襲った奴は何か言っていたか?」
「目的は言っていなかったな だが、三つ目でドクロの頭がついた棒を見た
おそらくアレも奴らにとって重要なものだろう」
ガアラはエルザたちに情報を共有していた。ナツは乗り物酔い中
ララバイ・・・子守歌・・・眠り・・・死・・つまり呪歌!?
ルーシィは持ち前の知識を活用し、ある一つの結論が出た
「ねぇ、もしかしたら、その笛がララバイかもしれない!
集団呪殺魔法 子守歌(ララバイ)!!」
「その魔法は俺も聞いたことがある 確か黒魔導士ゼレフの禁断魔法
その音を聞いたものたちは全員死ぬと言われている」
「なにっ!?ルーシィ、ガアラ、それは本当か!!!」
「「ああ/ええ」」
「しかし、音が条件だとすると状況は最悪だ」
「どういうこと?ガアラ」
「あの列車の行先にオシバナ駅がある・・・位置は街のほぼ中心
そしてあそこには大規模な放送施設がある
もしかしたら奴らはララバイを街中に放送するつもりかもしれん」
「なに!もしそれがほんとなら大惨事になるぞ!!!スピードを上げる!
みな、何かにつかまれ!!!」
エルザが魔導四輪車のスピードを上げる。
だが、魔導四輪は魔力の消費量でスピードが変わる。このままではエルザの魔力が枯渇してしまう。なので――――
「エルザ、魔力プラグは俺が代わりに嵌めよう」
「なっ!しかし、ガアラは先ほど戦闘を終えたばかりだ!」
「なに、これでも魔力量はギルドで一番の自信がある 貸せ」
そういって魔力プラグを嵌めて魔力を流し込む
すると先ほどの倍のスピードが出る
「くっ!なんという速さだ!」
「ちょっ!大丈夫なの!?これ!」
「人命優先だ・・・」
「たしかにな!」
「う・・・うっぷ・・・と、止め・・・」
上からエルザ、ルーシィ、グレイ、ナツの順で意見を言う
――――――――オシバナ駅 到着
エルザ一行はガアラの異常な魔力量で爆走以上暴走している並のスピードで駅に着いた。
ここまでの魔力を注ぎ込んでいたガアラはケロッとしている。さすが守鶴を相棒にしているだけはある。
しかし、着いた時には遅く、アイゼンヴァルドが駅を占拠した直後であった。
「よし、では行くぞ!」
「ああ、奴らがララバイを使用する前に叩く」
エルザもガアラのおかげで魔力が残っているのか元気である。
ガアラももちろん疲れていないのですぐに行こうとする。
「ここまで、エルザとガアラに頼りっぱなしだからな!
ここらで活躍してやるぜ!」
「燃えてきたぞ!」
「私もやるわよ!」
グレイ、ナツ、ルーシィも頼りっぱなしは性に合わない性格なので士気が高い
唯一の入口であるホームから侵入していく
するとすぐにアイゼンヴァルドの魔導士と対面する
「チッ、もうきやがったのかハエ共がよぉぉ!!!」
態度は大きいが一人一人は目立ったところがない実力であることはわかる。
だが、いかんせん数が多い。軽く見積もってもアイゼンヴァルドは100人以上いる。
フェアリーテイルはハッピーを入れても5人である。
「てめぇら、街の奴ら全員殺してどうするつもりだ!?」
グレイの質問に答えるのは大鎌を持った銀髪上裸の男。プカプカと宙に浮かびあがりながら、狂気じみた表情を浮かべ口を開く。
「そんなとこまでバレてんのか・・・ったく、情報漏らしたのはどいつだァ?
まあいい それで、目的だったか?んなモン決まってるだろうがよ!」
そこまで言うとニヤつきながら、宙に浮遊している体を上下逆さまにする。
「粛清だ。
権利を奪われた者の存在を知りながら、権利を掲げて守られている愚か者共の罪をこの死神が裁いてやるのさ」
「どうみても奴が死神エリゴールだな」
「そんな事したって権利は戻ってこないのよ!?ただの八つ当たりじゃないっ!!」
ガアラは鎌を持った男がエリゴールで、アイゼンヴァルドのリーダーであると判断した。
ルーシィは正論をぶつけるが、それでも狂人の演説は終わらない。
「“権利”はそうかもなァ・・・
だがオレたちが欲するのは、もはや与えられた権利なんかじゃない
我々が手に入れんとしていうのは権力だ!オレはこのララバイで死を操り、全てを支配する権力を手にする!!」
「クソッ、ざっけんじゃねぇぞ!そんな事させてたまるかよ!」
「やれるモンならやってみな……野郎ども!このハエどもに飛んじゃいけねぇ森があるって事を教えてやれェ!!」
そこまで言ったエリゴールは中空の体を横向きに射出し、駅の窓を破りながら飛び出していく。
「ナツ、グレイ、お前たちでエリゴールを追ってくれ!」
「ここは俺たちがやる 行ってくれ!」
「「ぐっ!」」
「聞いているのか!」
「「も、もちろん」」
「行け!」
「「あいさー」」
グレイとナツはエルザに怒られてエリゴールを追っていった。
ようやく戦闘開始だ
「お前たちに一言言っておこう エリゴールは妖精が飛んではいけない森があると言っていたが、その逆もしかり 踏み込んではいけない地があることを教えよう」
サアアァァァァ 砂がホーム中に舞う
「やっちまえ!所詮は女と猫とひょろい男だ」
ガアラの言葉が終わるとアイゼンヴァルドの連中が一斉に襲い掛かってきた
同時にガアラがエルザたちより数歩前に出て仁王立ちで待ち構える
「「「死ねやああぁぁぁぁ!」」」
「ガアラ!!!」
ボスッバス、バッ
「大丈夫だよ、ルーシィ ガアラには効かないから」
「えっ?」
「ああ、その通りだ ガアラにあの程度の攻撃は届かない」
ルーシィが叫ぶが、ハッピーが問題ないことを伝え、エルザも肯定する。
そして、ルーシィは再度ガアラを確認する
「砂で防いでる?」
「ガアラの自動防御 砂の盾だよ
意識しなくても自動的に防いじゃうんだ だからガアラに不意打ちも効かないよ」
「それって、もう最強なんじゃ・・・」
「いや、ある一定の速度を超えると追いつかなくなってくるらしい
見たことは無いがな」
「あい、基本ガアラが攻撃食らっている所、見たことないよ」
「数が多いな・・・ハッピー、ルーシィを頼む!エルザも下がれ!」
「ああ!」
「あい!」
「えっ、ちょっとハッピー!?」
ガアラの声である程度何をするか分かったエルザとハッピーは行動に移し離れる
「行くぞ・・・(パシッ)
・・・・流砂瀑流(りゅうさばくりゅう) !!!!」
ザアアアァァァァァァァァァ!!!!
地面や壁が砂になり砂の津波となって敵を襲う
「「「「ぎゃゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!」」」」
「・・・・砂瀑・叛奴(さばくハンド)」
飲み込まれたアイゼンヴァルドの面々が砂の手に拘束される
その光景にルーシィが驚きの声を上げる
「す、すごい!敵が一瞬で捕まった
それに、こんな規模で魔法を使うなんてガアラってもしかして強い?」
「あい、ギルドでも1位、2位を争うくらいには強いよ」
「そ、そんなに!?」
「ああ、私もガアラと手合わせをするが、勝てたことは無いな」
「では奴らの目的を聞こう」
――――――――――尋問中
「くそ!誰も口を割らんな!」
「そりゃ、1秒で答えろっていうのが無理あるんじゃ・・・」
エルザが悔しそうにする中でルーシィが突っ込む
というのもエルザが敵に「目的を言え!」と言って敵が「う・・あぁ」と声を上げたらゴンッ!と頭突きをするから全員が気絶してしまったのである
「すまない、ガアラ!せっかく情報が手に入りそうな時に!」
「気にするな、エルザ
グレイたちの方でも何か進展があったかもしれん」
ガアラはまったく気にした様子も見せずにエルザを励ました
「ガアラって基本冷静よね」
「あい、ガアラは家族に怒ったことないよ オイラみたいな猫にも優しいんだ」
ルーシィたちが話し合っているとグレイが戻ってきた
「わかったぞ!あいつらの目的が!」
「なに!?それは本当かグレイ!」
「ああ、あいつらの狙いはじーさんたちだ!」
「そうか!狙いはクローバー駅の定例会会場だ!」
「マスターたちが危険だ!急ぐぞ!」
「ああ、早くしねぇと・・・(ブオオォォォォ)くそ!遅かったか!」
「これは・・・風が駅を覆っているようだな」
外に出るとちょうど風が覆っていることが確認できる
するとエルザが思い出したかのように言う
「そういえばアイゼンヴァルドのにカゲヤマという男がいたな
奴はララバイの封印を一人で解いたと言っていた!」
「解除魔導士(ディスペラー)か!それならこの風の壁も!」
「では急ごう」
―――――駅内を捜索中
ドッゴオオォォォォン
「これはナツの音だな」
ガアラたちはナツだと思われる方向に向かった
ちょうど戦闘が終わり、カゲヤマが気絶していた
「ナツ!もういい、今はそいつが必要だ!」
「(チャキッ)時間がない、あの風の壁を解除しろ」
「ぐ、わかっ・・・ば・・ぐ・・」(ドサッ)
カゲヤマが血を吐くと背中から剣が刺さっていた
「「「「「「!!!!?????」」」」」」
アイゼンヴァルドの一人がカゲヤマを指したのだ
「てめぇ!こいつはギルドの仲間じゃねぇのか!」
ドッゴオオォォンン
「ぐぎゃああああ」
「しっかりしろ!カゲ!」
意識は戻らなかった
―――――――カゲヤマを手当てして風の壁まで戻ってきた
「どうしたものか・・・」
『ガアラ、どうやら困ってるようだな』
「ああ、この風の壁をどうするか 急がなければいけない」
『これは魔風壁だな、オレ様とお前が力を合わせれば余裕だろ』
「そうか、では頼む 相棒」
『おう、任せろ 相棒』
守鶴との会話を終えてガアラはみんなに意見を伝える
「みな、聞いてくれ。今からこの壁を破る」
「えっ!そんなことできるの!?」
「いけるのか、ガアラ?」
「ああ、すぐに終わる」
「わかった、ガアラ任せた・・・よっこいしょ」
「おい、なにしてんだよナツ!」
「こいつが後で死んじまったら後味がわりーからな」
「よし、では壁を破る(シュン)
・・・・『風遁・無限砂塵大突破(ふうとんむげんさじんだいとっぱ)!!!』」
風遁はエリゴールの風の壁をたやすく貫通して大穴をあけた。
ガアラと守鶴が協力し合った尾獣化モードはターバンを巻き、ローブをはためかせた姿である。
「姿が!?」
「あれはねルーシィ、ガアラとガアラの中にいる守鶴っていう相棒が協力し合った姿なんだ」
「守鶴?」
「うん、詳しくはオイラたちも詳しく聞かされてないんだけど、巨大な砂の狸なんだって」
「巨大な砂のタヌキってちょっと・・・想像しづらいわね」
「あとルーシィ、これ渡しとくね、ハイッ」
「え?これって星霊のカギで、しかも黄道十二門!?キャー!ハッピ―ありがとう!」
ハッピ―とルーシィも会話が終わり、魔風壁も霧散する。
エルザが号令をかける
「よし!ではエリゴールを追うぞ!
・・・・!ナツはどうした!?」
「あれ?ハッピーもいねぇぞ」
「ナツとハッピ―なら風が止んだ瞬間に飛んで行ったぞ」
「本当か、ガアラ!」
「たく、ナツの野郎、自分だけ先に行きやがって!」
「言ってる場合か!車に乗れ!・・・ガアラすまないが」
「ああ、SEプラグは俺がやろう」カチャ
「では・・・向かうぞ!」
ガアラの魔力で爆速の魔導四輪車が発車した
「・・・・またこの爆走に揺られるのね・・・」
ルーシィの落ち込みは音に消えた